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崩壊世界散歩  作者: 鶴野オト
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はじまり

コツリ、コツリと俺の足音が響く

足元の瓦礫が崩れた、さっきまで歩いていたところに岩が落ちてきた、地割れを飛び越えた

この世界はもう滅んでしまった

滅ぶ前にも「生きる意味」なんてガキくさいことを考えていたけれど、今考える生きる意味はちょっとばかし本気度が違う

俺と彼女しかいないこの世界で何を目指せばいいのだろうか

生き延びる?生きたところで何になる

じゃあ自殺する?死んだところで何になる

だから歩く

誰にも会えないこの道を、ごく僅かな希望を抱いて…

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