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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十六章 汚いし姑息、あと臭い、そしてそれだけじゃない
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97 王都軍壊滅

「帰りは戦闘が無かった分かなり早かったな」


「我々の攻めた所が一番王都から近かったですからね、きっと他の部隊は今頃まだ進攻中だと思いますよ」


「いやはや結構、じゃあ俺達は他が帰ってくるまでゆっくりしているよ、救援要請があったら教えてくれ」


「わかりました、では私は報告に行きますね、かなりの被害がでていますからあまり良い報せにはなりませんが……」



ユッダ侯爵領を完全に破壊し、本人を5人も捕らえて帰って来た俺達は、一旦王宮の部屋に戻って休憩することとした。


マリエルの部屋ではシルビアさんとモニカが待っている、早く無事を知らせてやろう。



「それと勇者様、ユッダ侯爵の城下町から避難して来た人達も見つけないといけません、町を滅茶苦茶にしたことを謝らなくては……」


「そうだな、謝罪もして、ユリナの100叩きも公開してやらないとだな」


「……申し訳ありませんですの」





ひとまずマリエルの部屋に戻る。

居残り組の2人が出迎えてくれたが、モニカは何だか顔が赤く、息も荒い。


まさかの調教済みであった。

俺達の居ないたった1日の間に、モニカはシルビアさんの信者に成り果てていたようだ。



「それで、ユッダ侯爵の身柄は確保したのね、しかも5人てどういうことよ?」


「よくわかりませんが沢山居ました、大体は殺したんですが処刑用にちょっとだけお持ち帰りを」


「まぁ、なにはともあれ勝てたんなら良いじゃないの、で、ユリナちゃんが悪い子だったと?」


「ひえぇっ! ごめんなさい、ごめんなさいっ!」



ユッダ侯爵領からの避難民は今、暫定的に広場の収用キャンプに居るとのことである。

城下町破壊犯のユリナ、それからお仕置き係のシルビアさんと精霊様を連れてそこに向かう。



「おぉっ! 憲兵団もなかなかハッスルしたな、普通に住めそうな勢いじゃないか」


収用キャンプはなかなか豪華であった、常に憲兵が巡回し、既に簡易風呂の準備も、それから炊き出しも始まっているようだ。


中に入って行き、難民リーダーのばあさんに事情を説明する。

少し驚いていたようだが、しっかりと他の人々にも城下町がどうなってしまったかを伝えて、全員を集めてくれた。



「一応これで全部なのですじゃ、別に町は建て直せばええ、その子は戦ってくれたんじゃから許しても良いかと思うのですじゃ」


「うぅ……本当にごめんなさいですわ、町を建て直すときにはお手伝いしますの」



「ではここで鞭打つのはやめておきます、この戦が決着した暁には必ず勇者パーティーが町の再建に協力すると約束しましょう」



避難民全員から許して貰えたようだ、ユリナはホッとしている。

だがお仕置きが免除されたなどと勘違いしないで頂きたい。




「ただいま~」


「おかえりなさい、あら、姉さまはボロボロになっていないようですが?」


「何か許して貰えた、その代わり俺達であの城下町の再建を手伝うことにしておいたよ」


「では姉さまにはここに居る皆からお仕置きをしてあげないとですね」



先程まで安心しきった表情であったユリナ。

今は再び真っ青に戻り、プルプル震えている。

自業自得ですよ。



「さて、他の部隊はいつ頃帰ってくるんだろうな?」


「おそらく戦いが早くて明日の朝、すぐに決着したとしても報告の早馬が来るのは明日の夕方ですね」


「じゃあ最低でもそれまでは待機ということだな、引き続き作戦本部と連絡を密にしておこう」



明日まではやることがないとはいえ、今酒を飲んでふざけているわけにもいかない。

夕食もサンドウィッチだったし、ここからしばらくは戦時体制ということなんだろうな。




「勇者様、お風呂が沸きましたよ、今日は疲れたので早めに入って寝ましょうか」


「ありがとうミラ、そうだな、風呂に入って、ユリナをお仕置きしてから寝ることにしよう」


「うぅ~っ、怖いですの……でもあの広場で鞭打たれるよりはマシですわね」



その日は皆疲れていたため、足を伸ばして湯船に浸かりたかった。


ゆえに湯船チームと洗い場チームに分けて入ることとし、俺は湯船から外で待機しているメンバーのおっぱいをしっかりと観察することが出来た。

いやはや眼福である。



「さて、じゃあそろそろ温まったし、私は上がるわね、ユリナちゃんは一緒に来なさい」


「いやぁぁっ! シルビアさんが怖いですのっ! あ、そういえばこういうときはサリナとジェシカも連帯責任でしたの、一緒に来るのですわ!」


「ユリナちゃん、人を巻き込もうとするなんて反省がない証拠ね、お仕置き2倍よ」


「ぎえぇぇっ!」


ユリナは連行されて行った。

すぐに部屋の方から悲鳴が聞こえ始める。



「主殿、先程もユリナ様が言っていたが、私達は連帯責任だからな、サリナ様も精霊様にお仕置きされるらしいぞ」


「じゃあジェシカは俺がやってやる、こいつを喰らえっ!」


おや、脇腹が掴めないではないか、もしかして必死になってダイエットしたのであろうか。

よく見ると引き締まっているようにも見えなくないな。


「ジェシカ、ちょっと痩せたか?」


「ふっふっふ、この間散々に言われたのでかなり頑張ったんだ、もう脇腹を抓る罰は効果が無いぞ、畏れ入ったか」


「ほう、なかなかやりおるではないか、では尻でも抓ってやろう」


「あいたぁぁっ!」


こちらはしっかり掴めるようだ。

詰めが甘かったな……



風呂から上がると、尻尾がツイストパーマみたいになったユリナが倒れていた。

すぐにルビアが回復するものの、後遺症が心配なレベルだ。



「ゴメンねユリナちゃん、少しやりすぎてしまったようだわ、さ、回復したなら第二のお仕置きに移るわよ」


「あぅぅっ、もう許して下さいまし、反省しましたですの」



シルビアさんにはそこで切上げて貰い、その日はもう寝ることとした。

明日は他の戦場での結果が続々と届くであろう……



※※※



「勇者様起きて下さい、そろそろ王の間で待機する時間ですよ」


「うるさいマリエルだな、まだ朝も早いじゃないか」


「もうお昼なんですよ、ちなみに昼食が来ています」



仕方なく起床し、朝食の余りとと昼食のサンドウィッチを口に入れる。

元は中に挟んであったであろう肉が無い、カレンがそっぽを向いているな、犯人め!


セラとマリエルに急かされ、ほぼパンだけになったサンドウィッチを一気に飲み込む。

そんなに急がなくても良いだろうに……




「王の間で待機といっても何をするんだ? もしかしてただ座って待つだけなのか?」


「そうですよ、報告の兵が来たときに主要人物がそこに居ることが重要なんです、少しは我慢しなくてはいけませんよ」


「へいへい、わかりましたよ~っ」


そんな話をしている間に王の間に着き、とりあえず用意されていた椅子に座る。


こういうとき未だにポケットからスマホを取り出そうとする癖が抜けないな。

そんなものここには無いというのに……



「おぉ、ゆうしゃよ、昨日はご苦労であった、なかなか苛烈な戦いであったようじゃの」


「そうなんだよ、敵兵が怪人なんて思いもしなかったぜ、超強いんだよあいつら」


「うむ、しかしそうなると勇者パーティーの居なかった他の部隊が心配じゃの……」


確かに、俺達は怪人が現れようがどうということはない。

しかし昨日も見たように、一般兵士の場合怪人相手ではすぐに殺られてしまうのである。


ちょっと拙い気がしてきた……




しばらくそのまま待つ、もちろんスマホは無い、暇だ。

王宮守備に当たっているシールド達ウォール家の面々と雑談しながら時間を潰す。



ちょっと便所に行く振りをして逃げようか、そう思ったときにようやく兵士が飛び込んで来る。



「報告にございますっ! 北のブルタス伯爵家を攻めていた第2部隊、壊滅とのことです!」


「なんとっ! して被害の方は!?」


「それが、伝令兵も報告の後すぐに死亡、それ以外は誰一人帰って来ておりません」


駄王がひっくり返った、コイツはメンタルが弱すぎるのではないか?



その後夜が更けるまで待ってみたものの、同じく北のコバヤッカ男爵家、そして西のアケチミ男爵家を攻めていた第3部隊、第4部隊からの報告は無かった……



今のところ帰って来ていないのは第2~第4部隊の総勢15,000名、王都に居る兵員のおよそ半分である。


しかも昨日のユッダ侯爵との戦いで4,000名も失っているのだ。

このまま帰還する兵が居なければ王都軍は壊滅と取れる損害を被ったことになってしまう。



「とりあえず部屋に帰って少しでも寝よう、明日は確実に忙しくなるからな、全く寝ないで臨むのは悪手だ」


「そうですね、ではお父様、明日も朝からこちらに来ますので」


「うむ、待っておるぞ」


「駄王も少しは寝ろよ、インテリノも大臣達もだぞ!」



王宮の面々の気持ちはわからんでもない、だがそこで待っていても結果は変わらない。

万全の体制で明日を迎えることが出来るよう、強めに言い聞かせておいた。



「おかえり勇者様、随分遅かったのね……」


「ええ、ちょっと拙いことになっているみたいでして」


皆心配して待っていたようだ、ミラとリリィは当然寝ているが、カレンまで寝ないで待っていたとは。

もう少し早めに帰って来てやるべきだったかもな。



「それで、他の部隊の連中はタコ負け、1人も帰って来ないと……」


「そうなんだよ、精霊様には明日その様子を見に行って貰いたい、おそらくもう殲滅されているんだろうがな」


「わかったわ、残り3箇所、朝のうちに見てきてあげる、じゃあ今日は遅いからもう寝るわよ」



ジェシカの膝でウトウトしていたカレンを受け取り、布団に入る。

何もせずに座っていただけなのに疲れてしまったな……



次に気が付くと、もう朝になっていた。

今日も王の間へ行かなくては、あれからまた何かあっただろうか?



※※※



お通夜状態である……


未だに他の部隊からの連絡は無いそうで、ここまでくると戦地までの距離的に絶望の2文字しか見えないそうだ。


「今精霊様が様子を見に行っているんだ、帰ったら直接ここに来るように頼んである、その報告を待とう」


「そうじゃな、かなり厳しい結果になるであろうが、残りの兵で何とか敵を打ち払わねばならん」



王都に居る兵は残り10,000程である。


もちろんそれは、憲兵や王族の警護兵、そしてスライムよりも弱い門兵まで合わせた数字だ。

実際に戦うことが出来るのは5,000~6,000程度であるという。



「勇者様、どうやら精霊様が帰って来たみたいよ、こっちに飛んでくるわ」


「ただいま、ちょっと恐ろしいことになっていたわ、王宮の人は聞かない方が良いかもしれないわよ」


「いや、一応全員に教えてくれ」


「そう、じゃあ……」



やはり、一昨日威勢良くこの王都を発った第2~第4部隊は殲滅されていたそうだ。

全兵、全将校、1人も生きている可能性はないという。


敵は途中の街道で王国軍を出迎え、その本拠地すら見えていないような地点でそれを皆殺しにした形跡があったとのこと。


「……正直に言うと敵の損害は全くのゼロね、このまま退いたら戦死者は犬死にも良いところよ」



「うむ、仕方が無い、では残りの全軍を使って……いや、それでは王都が守れんな」



「あ、そうそう、敵は3箇所とも出撃する様子は無かったわ、やはり強力な怪人は有線接続していないとダメみたいね、本拠地から出られないみたい」


「となると攻めてくる可能性があるのは最初のゴリマッチョやへんてこ怪人ということだな」


「ねぇ勇者様、私達と筋肉団で出ればそのぐらいはいけそうじゃないかしら?」


「そうだな、というかそいつらに攻めて来させれば良いんじゃないかな、まとめて迎え撃った方がリスクが低そうだ」


「どうやって?」


「地下牢の死刑囚を南に進軍させるんだ、もちろん全滅するだろうが、それを見て北や西からは王都に攻め込んでくるはずだろ?」



「うむ、そうじゃな、その連中に正規軍の格好をさせて出せば上手く騙せるかも知れん」



南のウラギール侯爵はきっとどこかで王都の様子を監視しているに違いない。

ここで偽正規軍を出せば、それに反応して他の貴族共に出撃依頼を出すであろう。


幸いこの間の不快魔将の件で地下牢に大量の死刑囚をストックしている。


本来は砲撃の実態を知るための捨て駒であったが、それはもう良いからな、こっちの作戦で使うこととしようか。



「じゃあ俺達がヤケになって打って出たように見せかけるために、偽勇者パーティーや偽筋肉団も用意するんだ、明日からそいつらに南進させよう」



直ちに準備が進められる。

本来偽勇者パーティーは美人揃いにしなくてはならないが、残念なことに器量の良い人間は奴隷としての価値があるため死刑にしないのが原則である。


仕方なくひょろひょろした野郎に女装させる作戦に出た。

ちなみに俺の役もキモいおっさんを髪だけ黒染めしたものだ、凄くムカつくが我慢しよう。




翌朝日の出る前には偽王国軍を出発させる。

敵の目を欺くため、可能な限り派手な壮行会を行っておいた。


どこに斥候が居るかわからないからな、王都内部は索敵で調査済みだが、外でもすぐ近くに潜んで様子を伺っているかも知れない。

やれるだけのことはやっておくべきだ。




「俺達は敵がやって来るのを待つだけだな、北側の、元屋敷があった辺りで待機しよう」


俺達が北の城門付近、それから筋肉団が西方面の2つの門を担当することとなった。

敵はそのうちどこかから攻めてくるであろう、来るのは明日か明後日だ。


屋敷跡で待とうとも思ったが、門兵が詰所を貸してくれるとのことだったのでそのお言葉に甘える。

食事も運んで来てくれるそうだ、有難い限りである。



※※※



「ご主人様、かなり向こうに変な奴らが迫って来ていますよ!」


「そうか、リリィ、ちょっと見に行くぞ!」


翌日の昼、早速敵さんのお出ましのようである。

リリィに乗って様子を見に行くと、怪人が300体ほどの群れを成して走っていた。



『あんなのもう焼いちゃいましょうよ!』



「待つんだ、ここでやると森が火事になる、一旦戻って城門間近まで引き付けるんだ」



西の方を見ると、そちらでも敵らしき集団がいるのがわかった。

そして北にももうひとつ、1,000体前後の怪人軍団、これで3箇所すべてから派遣された敵を確認出来たな。




城門付近に降り立ち、敵を迎え撃つ準備をする。


「勇者様、敵はどのぐらい居ましたか?」


「集団2つで1,300といったところだ、何だかかなり少ないような気もするがな」


「ええ、それはこの間戦ったのが侯爵家、今回は2つとはいえ伯爵と男爵ですから、規模の違いは妥当な範囲だと思いますよ」


「なら安心だな、お、そろそろ来るぞ、リリィは構えろ、ユリナは万が一のために魔法を準備!」


『はいは~いっ!』

「出番はなさそうですわね……」



ようやく顔が見える距離までやって来た怪人軍団、というかどれが顔なのか良くわからない奴も多い。

いやぁ~、ちょっとしっかり見てみたかったな、面白そうな怪人も多かったし。


だが、もはやその確認は出来なくなってしまった。

リリィのブレスで前から順に灰となる敵、立ち止まろうにも後ろから押され、次々と炎の海にダイブしてゆく。


実に無様な最後である。


いや、怪人としては立派な最期を遂げたというべきであろう。

怪人というのは元々こういう感じで殺られるために生まれて来たものであるはずだからな。




「よぉしリリィ、もうブレスは良いぞ、ちょっと筋肉団の応援にでも行こうか」



筋肉団の方は敵の数こそ500程であるが、全員素手で肉弾戦である。

殲滅には時間がかかるであろうから様子を見に行くのだ。


だがあまり邪魔をするのは申し訳ない、上空から声援を送るだけに留めておこう。



「お~いっ! ゴンザレス~っ! 調子はどうだぁ~?」


「おう勇者殿ぉ! かなり怪我人が出ているんだ! ルビア殿を貸してくれんかぁ~っ?」



やはり敵の強さはなかなかのようだ、ゴンザレスやマゾッスルなどの圧倒的強者は良いにしても、一般の団員はかなり苦戦しているらしい。


拙いな、敵が城門間近まで迫っているではないか……



すぐに北門へと戻り、精霊様に頼んでルビアを西門まで運んで貰う。

急に空く持ち上げられ、驚くルビア、いつものことだが、やはりおもらししてしまったようだ。



ルビアが戦闘不能になった怪我人を回復したことにより、一気に勢いを取り戻す筋肉団。

俺もリリィから飛び降りて参戦し、微力ながらお手伝いして差し上げた。



1時間程の戦闘の後、遂に敵の怪人軍団を殲滅することに成功したのである。


「いやはや助かったぞ勇者殿、あのまま城門を突破されたら大変なことになっていた」


「なに、困ったときはお互い様だ、じゃあ俺達は一旦帰るよ、ウラギール侯爵を攻めるための会議は明日だな」


「おう、ではまた明日、王宮で会おうではないか!」




迎えの馬車に乗り、マリエルの部屋へと戻った。

今日もシルビアさんとモニカのお出迎えである。



「あらルビア、あなたいい歳してまたおもらしなんかして、早くお風呂でパンツを洗って来なさい!」


「もうっ! ご主人様と精霊様のせいで叱られてしまったじゃないですか」


「人のせいにしないのっ! そういう子はもう換えのパンツを穿かなくて良いわよ、そこでお尻でも出していなさい」



今日の戦いは結構頑張り、勝利のきっかけすら作ったと言えるルビア。

だがいつも通りシルビアさんには叱られっぱなしだ。

今はお尻ペンペンされている。




「さて、残る敵はウラギール侯爵だけだな、奴を片付けた後はもう残党の始末だけだしな」


「大砲の破壊ならこの私に任せておくと良いわ、大精霊の力を見せてあげるんだから」


「ああ、しっかり頼むぞ!」



翌日の会議では、南に進行させた死刑囚達の偽王国軍が1人残らず虐殺されたとの報せを受ける。

しかも調子に乗った敵は、伝書鳩に乗せた手紙で王都の明け渡しまで要求してきているという。


北や西から送った怪人軍団の敗北にはまだ気が付いていないようだ。

おとりを倒しただけで完全に勝ち誇っていやがる。


敵も騙されているようだし、すぐにでも本命の攻撃を仕掛けることとしよう、という話になった。


一度部屋に戻り、出陣の準備を整える……

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