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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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975 逆襲

「いきなさいこの豚野郎!」


『ブヒィィィッ! ブモモモモッ!』


「イヤァァァッ! 気持ち悪いですっ! あっちへ行って下さいっ!」


「頑張れっ、耐えるんだルビア、耐えてその豚野郎共を葬って……」


「無理ですって絶対! 触りたくありませんよこんなのっ!」


「そうか、じゃあチェンジだ! 豚野郎共は俺が引き受けるっ!」


「あら? その子を代表選手として出すんじゃなかったのかしら? もしかして最初の決定を撤回するつもりなのかしら?」


「当たり前だっ! そんな薄汚いモノと女の子を戦わせられるかってんだっ!」


「おかしいわね、あんたさっき『豚野郎に二言はないぜっ!』とか偉そうに言っていたじゃないの」


「言ってねぇぇぇっ!」



 勝手にこちらの発言を捏造されては困るのだが、とにかくこのままルビアを戦わせ続けるのはかわいそうだ。

 2万匹の豚野郎に襲われ、ただただ逃げ回ることしか出来ないというのは、先程俺が味わった『ひたすら追われるのみ』という状況にも似ている。


 だが選手交代は認められないとのことであり、このフロアにおいては目の前の女王様がルールそのものであり、そしてその女王様によって再び俺が狙われた場合、今度こそ首の骨がアレなことになってしまったりと、逆らうことによって生じる危険は相当のもの。


 ここはどうにかルビアに、気持ちの悪い豚野郎に追われ、腰を抜かし、這い蹲って逃げているルビアに頑張って貰う他ないな。


 そもそも女神から借りパクした箱舟に入っていて、こちらから出て行かない限りは相手の攻撃を受ける可能性がないのだから、もっと堂々としていても良いような気がするのだが……


 いや、それでも気持ち悪いものは気持ち悪いか、何せ相手は豚野郎、それも数が半端ではないのだ。

 かつての世界ではその存在を想像するだけでも吐き気を催した豚野郎が、リアルに襲い掛かってくることを考えると、ルビアの行動もわからないものではないな。


 とはいえ、どうにか戦わない限りはこの状況がずっと続く、永遠に解放されることのない恐怖が、地獄の苦しみがルビアを追い続けるということだ。


 ここで気合を見せて欲しい、逃げ回るばかりではなく、なにかこちらから打って出るかたちのムーブを見せてやって欲しい……



「イヤッ! イヤですぅぅぅっ! ホントに助けて下さいっ!」


「我慢するんだルビア、後でお菓子買ってあげるから」


「お菓子じゃ無理ですっ! こんな気持ちの悪い生物を相手にするなんてっ! ひぃぃぃっ! 近付かないでぇぇぇっ!」


「ダメねこれは、一旦敗北して、それから選手交代にしないとだわ」


「そうだな……ルビア、もう降参して良いぞ」


「こ、降参したらこの豚野郎の方々に何をされるか……」


「あら、わかっているじゃない、敗者は『豚野郎塗れ1時間の刑』に処されるわ、それがこの闇のバトルのルールなんだから、キッチリ守ってちょうだいね」


「そのお仕置きは非常にイヤです……どうか勘弁して下さい」


「ダメよ、2万匹の豚野郎に勝利するか、刑を受けるかのどちらかね」


「ひぃぃぃっ!」


「あっ、逃げないのっ!」



 必死の抵抗を試みるルビアなのだが、逃げ出したところを女王様の長い鞭で巻取られ、ズルズルと引き摺られて豚野郎の近くまで戻される。


 完全に戦意を喪失しており、そもそもその程度の鞭であれば簡単に、ほとんど魔力を使わずに引き千切ることが出来るというのに、それをしないということは相当なパニックに陥っているということだ。


 そんなルビアに迫る豚野郎、最初は2万匹であったのだが、必死で暴れるルビアが無意識に繰り出した魔力の塊や腕をバタつかせた際に生じた衝撃波などで、およそ2,000匹程度が既にグチャグチャの肉塊へとなり果てている。


 正直このペースでいけば勝てるのではなかろうか、そうも思ってしまうのだが、それにはルビアの『気力』がまるで足りない。

 逃げ腰で、というか逃げ出しつつ意図しない攻撃を放っているだけであり、それに際しての体力の消耗も凄まじいものであろう。


 この状況を打破するには、やはり本人がやる気を出すか、諦めて『豚野郎塗れの刑』を受ける他ないのだが……と、ここで必死の抵抗が豚野郎の濃い塊にクリーンヒット、一挙に5,000体程度を葬り去ったではないか、これはラッキーなことだし、もう少し意識すれば続くのではなかろうか……



「良いぞルビア! もうその感じだっ、抵抗して抵抗して、どうにか豚野郎を全て消し去るんだっ!」


「ひぃぃぃっ! 来るなぁぁぁっ!」


『ブヒィィィッ!』


「やったわっ、もうほとんどの豚野郎を消し去ったわよっ!」


「……なかなかやるじゃないのドM雌豚の癖に、わかったわ、豚野郎追加召喚! 3万体!」


『ブヒィィィッ! ブヒィィィィィィッ!』


「増えやがったぁぁぁっ!」


「もう卑劣とかそういう言葉では言い表せないわね……しかもこの豚野郎の数、普通のお部屋にどうやって収納しているのかしら……」


「その辺については言いっこなしよ、ちょっと空間を捻じ曲げてアレしてコレして……みたいな感じなの、非常に都合良く出来ているわ、で、どうするの? 残り3万と3,001匹の豚野郎だけど」


「おいっ! そんなのルール違反だぞ! 最初に言われたのは『2万匹の豚野郎』だ、増やすんじゃねぇっ! あとその端数の豚野郎は何だ?」


「馬鹿ねこの豚野郎は、ちょうど3万3,000匹の豚野郎と、それから勇者系豚野郎のあんたじゃないの、ちなみにさっき言ったことをもう忘れているみたいだけど、ここでは私がルールだから、女王様とお呼びっ!」


「うっせぇボケェェェッ!」



 こうなったらもうルール無視しかない、ゲームの『親』である女王様がそうしているのだから、決定者が守ろうとしないルールを、そのルールが適用されるだけの豚野郎、ではなく俺様が守らなくてはならない筋合いはない。


 ということで後ろから、セラとユリナと精霊様が……いや、敵は精神攻撃系、幻術系の使い手だ、ここは同じ力でぶつかって、こちらの方が圧倒的に格上であることを知らしめてやろう。


 サリナに声を掛けると、本人ももうそのつもりでいたらしく、準備万端といった感じで前に出る。

 幻術の対象とするのは敵の主力である女王様でも良いが、ここは豚野郎を狙っていくことにしたらしい。


 数は多いが、今のサリナの力であれば、たった3万匹と少しの豚野郎を操ることぐらい可能だ。

 意識を集中し、全ての豚野郎をその術で捉えるよう、サリナは魔法を放ったのであった……



「……さぁっ、私の言うことを聞きなさい、この場に存在する全ての豚野郎よっ!」


『ブッ、ブブブブッヒィィィッ!』


「ブヒ、ブヒブヒブヒッ!」


「……サリナちゃん、ご主人様も豚さんみたいになってしまったんですけど」


「それは仕方ありません、これだけの数の豚野郎の中から、1体だけ任意の豚野郎を選択して、それを攻撃の対象から外すのは困難ですから」


「ブヒッ、ブヒッ」


「ほら、ご主人様もそうだと言っていますから、本人も覚悟のうえなんでしょう」


「・・・・・・・・・・」



 サリナとは後でゆっくり話をしなくてはならない、そう思いつつも、体の方は完全な豚野郎と化してしまったため自由に身動きが取れない。


 そしてそうなっているのは俺以外の豚野郎、残りの3万と3,000匹についても同様であるようだ。

 ブヒブヒと言っているのはこれまで通りなのだが、ルビアを追うのをやめ、全てがサリナの指示待ちをしている。


 この状況を受けて、女王様の方はどうにか豚野郎のコントロール権を取り戻そうと、これまで使っていたのよりもかなり強化した幻術をその手に持った鞭を経由して放ち始めた。


 女王様の幻術は俺にも、最初にこのフロアに入った際に『豚野郎』ということでその存在が固定されてしまった俺にも届き、サリナの幻術との間でおかしなことに……右脳と左脳が千切れてバラバラになりそうだ……


 と、それについては当然、これまで女王様の術を喰らい、サリナの術を喰らってそれを上書きされ、そこへさらに女王様の追加攻撃が加わった状態の、ごく一般的な豚野郎についても当て嵌まること。


 苦しみ出し、中には頭が破裂してしまったり、全身が崩壊してしまったり、あと逆に正気に戻ってここはどこだなどと言い始める豚野郎も。


 とにかく混乱の渦と、所々では阿鼻叫喚の地獄、そんな状況の中、女王様に対抗すべくサリナがさらに強力な幻術を放ち始める……



「ギャァァァッ! 頭がブヒィィィッ!」


「サリナちゃん、勇者様が苦しそうだけど、大丈夫なのかしら?」


「わかりません、ですがご主人様の防御力であの状況になると考えると……」


「固まった豚野郎がどうかってところよね?」


「ええ、おそらくはこの後……現象がきますっ! 全員汁をブッカケされないように伏せてっ!」



 明らかにやりすぎである、これは単に誰かの行動を支配するための幻術などではなく、完全に頭が付いて来なくなるタイプのアレだ。


 色々と慣れてしまっている俺でさえも頭が割れそうで、先程から鼻血も止まらずのたうち回っている。

 当然そんな耐性を道合わせていない豚野郎共は……先程から全てが、完全に動きを止めているのだが……


 ……ここで一部の豚野郎に動きが出る、何やら這い蹲っているそれの背中が、そして大半は薄らハゲであるそれぞれの頭が……以上に膨張し出した。


 だが炸裂してしまう様子は今のところないではないか、サリナはそれを想定して、皆に『迸る豚野郎汁』から身を守るように指示したのだが、これは拍子抜けだな。


 いや、そうではないのか、チラッと見えたサリナの表情には、かなり焦りが浮かんでいるように見えなくもない。

 そして女王様の方も同様に焦っているようで……なぜか2人共、ほぼ同時に幻術の発動を止めてしまった。


 俺があの状況から解放され、豚野郎という汚名も完全に雪ぐことが出来たのはあり難いのだが、これはこれで相当にヤバい状況になっているのではなかろうか。


 そう思った瞬間からほとんど間隔を開けず、3万3,000匹の豚野郎の動きが、動きというか蠢きが、にわかに大きくなってきたように思える……



「サリナ、これは一体何が起こっているんだ? 豚野郎共、中で何か生物が動き回っているかのような、そんな感じのアレだぞ」


「まるで蝶が蛹を割って出て来るような感覚ですね、ちょっと見た目はアレですけど」


「……あの、本当に少しやりすぎました、私1人、つまりストレートな力なら良かったんですが……その」


「良かったんですが……何だ?」


「えっと、向こうからも決して弱くない力が来ていて、それがその、私がそれと拮抗するような力をぶつけたことによって……たぶんとんでもないモノが爆誕しますね、えぇ」


「じゃあ今豚野郎共の体内で蠢いているものは……それがそうってことだな、確かにかなりの力、豚野郎のそれではない力を感じるのだが……ちなみにルビア、俺の後ろに隠れるな、マリエルもだ」


「勇者様、頑張って下さいっ!」


「勘弁しろぉぉぉっ!」



 どう考えてもサリナのせいであるというのに、本人は精霊様の後ろへ、しかもユリナとジェシカまでその『犯人』を守る姿勢で待機している。


 当然もう1人の『犯人』である女王様も、なぜか敵であるミラとカレン、マーサに守られるようなかたちで退避。

 完全に責任を逃れるつもりだなこの2人は、後でキッチリお仕置きを……女王様にどのようなお仕置きをしたら良いかはわからないが……


 で、蠢いている3万3,000匹の豚野郎、そのうち何匹かの背中が割れ始めているように見えるのだが、これは気のせいということにして……したいのだがしたところで現状は変わらないな。


 只今、かなりの数の豚野郎が正気を取り戻し、相当な苦しみに身悶えて、なぜか喜んでいるのだが、この連中はやはり女王様によって精神を支配されてしまったのか。


 本来は普通の人族や魔族であり、『ちょっとそういうプレイを堪能することが出来る店』に立ち寄り、出て来たのがこの女王様で、そして……というような感じなのであろう。


 とにかくこの連中はもうお終いだ、今更になって正気に戻ったところで、もう体内から生じる謎の『新手』によって、その表皮等はズタズタに食い破られてしまうに違いない。


 さらに蠢きを強いものとする豚野郎の中の何か、先に背中が割れ始めていたものから順に、どう見ても蝶の羽のようにしか見えない物体がヌルヌルと出現する……



「おぃぃぃっ! 何か出たぞっ! すげぇバタフライ感が強い何かが出たぞぉぉぉっ!」


「チョウチョ……ですね、でもボディーの部分はおっさんです、きもーいっ!」


「あっ、リリィまで隠れやがって、一体何が始まると……出て来たな、完全に出現してしまったぞ……でもちょっと小さめの豚野郎じゃねぇか」


「……これは伝説の生物、『ゴールデンバタフライ豚野郎』ね、ジャンルとしては魔物だけど、上級魔族を優に凌ぐ力を持っている究極の豚野郎だとされているわ、図鑑に載ってた」


「どんなんだよその図鑑は……しかし飛ぶのか、もう収拾が付かないなこれは……」



 豚野郎の皮を食い破り、『羽化』し出したのはその何とやらという、無駄に蝶の羽が生えた豚野郎。

 最初から黄ばんだブリーフを装備しており、なぜか赤い縄で全身を縛り上げられているのが特徴だ。


 そしてこれまで相手にしてきた豚野郎と異なる点として、どうも全てにつき髪の毛が生えている様子である。

 しかしその髪の毛は、豚野郎の背中の羽がバサバサと動くたびに、連動してハラハラと抜け落ちているではないか。


 あの髪の毛は一体……そう思ったのとほぼ同時、近くに居た1匹の飛行タイプ豚野郎が頭をこちらに向ける……髪の毛を飛ばしてきやがった。


 この豚野郎、毒の鱗粉という『蝶タイプ』の敵にありがちな攻撃を、その生命線ともいえるなけなしの髪の毛で代用しているのだ。


 それを背中の羽を用いてこちらに飛ばし、そして『着弾』すると同時に……大爆発を起こす仕組みである。



「危ねぇぇぇっ! おい女王様! これ何とかしろよなっ、元々お前の豚野郎だろうがっ!」


「無理を言わないでっ! こんな豚野郎共、どうせ『店』で適当に洗脳したモブだものっ、こうなってしまったら、私の幻術の効果が切れたら、それでもうお終いなのよっ!」


「つまり……どういうことだ?」


「完全フリーランス状態の豚野郎が、その力で見境なく暴れ回るということっ、このタイプは共食いまでする凶暴なものよっ、早くどうにかしてっ!」



 ということでそこからは『ゴールデンバタフライ豚野郎』の討伐作戦へと移行する。

 この事態を作り出しておいて何もしない女王様はともかく、サリナは少しだけ頑張るそぶりを見せているので少しだけ罰を軽くしてやろう、まぁ、素振りだけかも知れないが。


 それで、空飛ぶ豚野郎の群れはやはり豚野郎らしく、ドS女性キャラである敵の女王様や、それからこちらの精霊様を中心に攻撃を仕掛けてくる。


 ドM豚野郎の逆襲といったところか、これまで虐げられてきた分、その虐げていたドSキャラをどうこうしてしまうというのが狙い、というかこのバケモノの本能であるらしい。


 もちろん精霊様はそんなモノには負けたりしない、軽い攻撃を次から次へと繰り出し、豚野郎のまだ未熟であろう、ベチョベチョの中身があまり飛び散らぬよう、丁寧に討伐を進めている。


 一方の女王様だが……これまで豚野郎からの逆襲など受けたことがなかったのであろう、悲鳴を上げながら逃げ惑い、逆に攻撃を受け易い位置に移動してしまっているではないか。


 それを守るはずの、いや守らされていたかたちであった仲間達も、自分の周りを飛び交う豚野郎の始末でそちらまで手が回らない様子。


 このままだと女王様が大変なことになって……うむ、既に足を掴まれ、その踵部分が凄まじく尖った刑場のハイヒールを脱がされ、装備していた黒の網タイツも引き裂かれてしまているようだ……



「ひぃぃぃっ! やめなさいこの豚野郎共! この私を誰だと思っているのかしらっ! 殺すわよっ! あっちへ行きなさいっ!」


「やれやれだな、先程までのルビアの気持ちがわかったかってんだ、なぁルビア?」


「全くです、あの女王様はセンスがありませんね、鞭で手繰り寄せられたときにも、全く女王様らしさを感じませんでしたから、ニセモノですよあんなの」


「ニセモノの女王様か……でもドSではあるんだろう? それは感じ取れたか?」


「いいえ全然です、むしろ私と同じ感じがひしひしと伝わってきましたね」


「いや、だが今まさに豚野郎から逆襲されて……どういうことだろうな?」



 ドMであるルビアは空飛ぶ豚野郎の『逆襲』を一切受けていない、そしてそれと同時に、豚ではないが野郎である俺には一切の興味を示さないため、ここは非常に安全な場所となっているのだ。


 しかしあの女王様、生粋のドMであるルビアからニセモノ判定されたというのに、精霊様と同じぐらいには豚野郎に集られてしまっているではないか。


 もしかしてあの生物、ドSかどうかを形式的にしか判断することが出来ないのか? だとすればあの女王様がホンモノではなかったとしても、ビジュアルだけでそう考えて……ならば色々とやるべきことはありそうだ……


 ひとまず責任を取らせるかたちでサリナに声を掛け、部屋の中に落ちていた『女王様衣装』に着替えるようにと命じる。

 凄く嫌そうな顔をしているのだが、この後のお仕置きをさらに少しだけ軽減してやるということで無理矢理に合意させ、衣装チェンジをさせた。


 するとどうであろうか、ここまで精霊様と敵の女王様(偽の可能性あり)に群がっていた空飛ぶ豚野郎共が、一部サリナの方へと突進して来たのである。


 やはりそういうことであったか、この豚野郎共、何かを考えて行動しているわけではなく、単に『女王様らしい見た目』の人物に襲い掛かるように出来ているのだ。


 これでターゲットは3人、精霊様は単独で良いとして、他のメンバーで残りの2人に群がった豚野郎を始末しよう……

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