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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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935 新規入会者

「ストップ、あの建物が犯罪者ギルドだ」


「前に置いてある空っぽの屋台は何なわけ?」


「昨日はチンピラみたいな店主が居たんだけどよ、今はちょっと地獄に行っている、永遠にな」


「殺しちゃったのね、ご愁傷様」


「人聞きが悪いなぁ、死刑にしたんだよ死刑に、法に則ってな」



 適当に無駄話などしつつ、そろそろ本格的に活動を始める感じの王都犯罪者ギルドを眺めているのは俺とセラ。

 こことは別にルビアとマーサが、そして上空からは精霊様が監視を始めているはずなのだが、既に逃げ出しているかも知れない。


 とにかく俺とセラはフード付きのマントを羽織り、顔が見えないようにして、犯罪者ギルドの正面入り口が見える路地裏の、公共のものなのかさえ定かでないベンチに腰を下ろしているのだが……思ったより入って行くやつが少ないな。


 というかそれらしき、犯罪者らしき連中はちょくちょく近寄って来るのだが、そのほとんどが裏口のある建物の反対側、ルビアとマーサが見張っている方へと迂回している。


 なるほど、大半の犯罪者は日陰者で、このような立派なギルド会館の正面玄関から、堂々と入って行くようなことは到底出来ないというのであろう。


 俺達の見ている方面、つまり正面玄関から入って行くような奴は、職業柄? 堂々としていなくてはならない恐喝犯や詐欺師ぐらいのもの、そういうことだ。



「……しまったな、俺達が裏口を探るべきだったぜ、向こうから入る奴の方が明らかに多いぞ、そこがルビアとマーサじゃな、ちょっと考え直すべきだ」


「待って勇者様、私達でもたいして変わらないわ、だってほら、さっきからどんな人間が入ったのか、人族なのか魔族なのか、全然把握していないじゃない」


「うむ、確かに見ているだけだったような気がするな、じゃあ俺達も奴等と一緒か、ここは上空の精霊様に期待だな」


「いえ、精霊様ならさっき夜の町の方へ飛んで行ったわよ、きっと居酒屋に行ったのね」


「……終わったな」



 セラの指摘通り、というか本人もそうなのであるが、俺達はここにやって来る犯罪者共を『おぉ、これは犯罪者らしい奴だな』程度の気持ちでしか見ていなかったのである。


 もちろんその中には強い奴、弱い奴、賢さが高い奴もまともに会話さえ出来ないような、話の通じない大馬鹿者も居たことであろう。


 だが問題はそこではなく、魔王軍の関係者が人族に擬態し、ついでにここに足繁く通っていそうな雰囲気の犯罪者になりすまし、自然な感じで俺達の監視を潜り抜けた可能性がないとは言えないのだ。


 これまでの敵であれば、自分の正体を隠すことなど出来ず、俺の目から見れば、そしてセラがその魔力を感じ取れば、『普通の人間』でないことがすぐにわかったものなのだが、今はそうもいかない。


 副魔王クラスでなくとも、何らかの練習や講義の受講によって、自らの気配を消す、存在を誤認させるような術を獲得している敵が非常に多いのだ。


 そして当然のことながら、魔王軍がこういう作戦、隠密性を必要とする状況において使ってくるのはそういう奴なのである。


 つまり、俺達は既に重要なことを、見落としてはならないポイントを見落としてしまっている可能性がないとはいえない、あるかも知れない程度だが、まぁ絶対に大丈夫だとは断言出来ないのであった……



「どうする勇者様? このままだと帰った後叱られるわよ」


「だな、状況が報告出来ない、もし見ていませんでしたなんて言ったらどうなるか、たぶんミラとかに斬られるよな、ズバッて」


「そのぐらいで済めば良いんだけど……」



 そこそこのピンチに陥ってしまったため、ひとまずセラと2人、これからの作戦を考える。

 まずは人のせいにすること、今回の件、全て逃げ出した精霊様のせいで見逃したことにしてしまえば良いのだ。


 また、裏側に回っているルビアやマーサも同様の状況であろうし、現時点においても入って来るのが人族か魔族か、怪しい奴なのか単なるゴミ犯罪者なのか、その判断はしていないであろう。


 つまり、俺達の失態は全て精霊様のせいにしつつ、『それでも……』という話になった場合には、いやいやルビアとマーサも……という具合で、生じている罪を希釈して、斬り捨てられる程度の処分で済むよう働きかけようというものだ。


 これで作戦は完璧、俺とセラは堂々と戻り、まともに見ていなかった旨を報告してやれば良いのである。

 まぁ、それは全てが失敗に終わった際の言い訳に過ぎず、これから『挽回』のための方法を考えていくのだが……



「ねぇ勇者様、せっかくこんな格好しているんだし、ちょっと潜入してみない?」


「潜入って、顔を見られたら色々とやべぇだろ、さすがに俺達のことを知っている犯罪者の方が多いんだからな今は」


「じゃあ、メイクしてく?」


「メイクって、それ油性マジック」


「細かいことは気にしなくて良いわ、私の画力に任せなさいっ!」


「ちょっ、おいっ、のわぁぁぁっ!」



 勝手に人の顔を改造し出すセラ、しかも当たり前のように、その辺に落ちていた水の張ったバケツに映り込む、自分の顔にも落書きをしている。


 しかも普通に上手いではないか、元々絵が上手いのはわかっていたのだが、この場で、即興で描いたとは思えないような出来栄えだ。


 もはや『生まれつきこういう顔の人』が居たとしても、そこまで不思議ではない感じになっている、なっているのだが……もしこの顔面になってしまったとしたら、もう犯罪に走る以外に生きる術はないであろう、面白すぎてまともな職には就くことが出来ない。


 で、俺の方も月夜の水面に映して確認したのだが……なるほど、どう見ても俺だとはわからないな、この感じであれば、普通に『新規入会者』として犯罪者ギルド内に入っても差し支えなさそうだ。


 というか、そういえば前にも『犯罪者ギルド』の中へ入ったのであったな、あの時は突入して、戦闘をもって制圧したのか。


 まぁ、今の俺達であれば、突入するまでもなく外から、今居る場所からでもこの犯罪者ギルド会館を消し去ることが出来てしまうのだが、それでは捜査にならない。


 ということで汚名を挽回、というか汚名が汚名であることにつき発覚しないよう、俺とセラはそのギルド会館へ……いや、ここは裏口へ回ろう。


 ルビアとマーサにもこれからの行動をキッチリ報告して、俺達が居ない間は2人でそれぞれ、正面玄関と裏口を監視するように告げておくのだ……



「お~い、マーサ、聞こえるか~っ?」


「……んっ? 今小さい声が……あら、違う人だったわ」


「どうしたんですかマーサちゃん?」


「えっとね、知らない人に話し掛けられたの」


「気持ち悪いですねぇ……」


「馬鹿、マーサ、俺だよ俺……セラ、ちょっと頼んだ、また詐欺かと勘違いされそうだ」


「大丈夫よ、ほら、さすがに声でわかったみたい」



 完全に俺の声を拾ってくれたマーサ、こちらを見て、その顔は一体どうしたのだと聞きたそうな感じである。

 ひとまずこれでいきなり襲われる、痴漢や変態として処分される心配はなくなったため、2人に近づいて行く。


 で、この顔の理由とこれからの作戦、ルビアとマーサにはどうして欲しいのかということを伝え、マーサが正面玄関に移動するということに決めて俺とセラは動く。


 裏口の扉の前、先に歩いていたセラがピタッと止まってしまう……ドアノブがあまりにも汚らしいのだ、手垢が付いた、というか手垢で出来ているのではないかという次元の汚らしさである。


 さすがにコレを触ろうとは思えないな、布越しであっても、トイレットペーパーをワンロール分全部重ねたとしても、おそらくは強烈な菌が貫通し、こちらの手を汚染してくることであろう。


 だがそうして戸惑っている間に、次の犯罪者、つまり俺達の後ろからこの扉を使って中へ入ろうとしている、そうとしか思えない輩が接近して来ていることがわかったのだ。


 こんな場所でモタモタしていたら怪しまれてしまう、ここはこの俺様が気合を入れて、全てを諦めてドアノブを掴まなくてはならないのではなかろうか。


 そう考え、意を決して手を伸ばすと……スッとそのドアノブが回り、扉自体がガチャッと開いたのであった……



「おっとごめんよっ、へへっ、『注意! 外に人が居ます!』って書いてあったがな、俺はワルだからそういうのは読まねぇんだ、へへっ」


「そ、そうなのか、イカしてるな」


「そうだろうそうだろう、というかお前等新人か?」


「あぁ、今日初めてここへやって来た」


「ふむ、この王都には憲兵とかだけじゃなくてな、異世界勇者っていうトンデモ集団が居やがるんだ、それには気を付けな」


「気を付けるって、何を?」


「まず見つけても近付いちゃいけねぇ、目を合わせるのもNGだ、あの野郎、頭の悪い凶暴なサルみたいなもんでな、そういう状況になると確実に襲って来るって噂だ、で、最近どこかへ行っていたそれが、この王都に帰っているんだ、絶対に近付くなよ、殺されても知らねぇからなっ」


「わかった、気を付けることにするよ」



 後輩思いの優しい犯罪者、のかどうなのかは知らないが、奴は異世界勇者様である俺様を、その相手が俺様だと知らずにディスッていたため、後で人知れず始末することとしよう。


 で、せっかく開いた扉が閉じてしまう前に、サササッと中へ入った俺とセラが見た光景は……あまりにも不潔極まりないものであった……



 ※※※



『ヒャッハーッ! いらっしゃいやせぇぇぇっ!』


「うわうるさっ、何この状況? 帰るわマジで」


「まぁまぁ待ちなさいよダンナ、その顔じゃあまともな仕事なんぞないでしょ、お連れの方も……兄妹?」


「まぁ、そんなところよ、私達、生まれつきこの『マジックで落書きしたような顔』で、普通の所だと皆笑っちゃって仕事にならないのよ」


「そうそう、俺なんか生まれつき額に『肉』って書いてあるからな、正直自分の顔で笑っちまうぜ」


「……だろうね、で、もう犯罪しかないと、そう思ってこのギルドを訪ねたと、そういうことだろう?」


「そういうことだ、ここで色々と斡旋してくれるものだと期待してな」



 薄汚い犯罪者ギルド会館の内部、どこか別の、潰れてしまった商会が入っていた場所を居抜きで拾ったのであろうが、最近出来たにしては汚らしすぎる。


 壁には『特殊詐欺の受け子1回:銀貨1枚』、『ヤ〇ザの事務所に突入する鉄砲玉(必ず死にます):金貨2枚』など、どう考えてもやってはいけない内容の仕事を募集している貼り紙が、所狭しと並んでいるのが見受けられた。


 そして見ている中でも1匹、モヒカンのチンピラ野郎が壁に貼られた……『やべぇクスリの密輸:報酬は出来高次第』というものを剥がし、カウンターへと持って行ったのを目撃してしまう。


 最悪だ、ここは最悪の場所だ、犯罪の温床であり、ここに居る誰もが犯罪を志し、まともに生きようなどとは更々考えていない、限界突破したクズであるのだ。


 もちろん王都に来たばかりの頃は、こいつらも少しはまともに働く意思があったのかも知れないが、今は犯罪に染まり切ってしまっているのは残念でならない。


 と、そこで係員がやって来て、俺とセラをカウンターまで案内してくれた、どうやら入会の申込書を書かせるらしいな……



「え~っと、じゃあこれに名前と住所を……記入する欄がねぇじゃねぇか、どうなってんだコレ?」


「当たり前だぜそんなもん、ここに居る連中はな、そもそも名前なんかバレちゃいけねぇ、もしここで申込用紙に身分なんぞ書いて、憲兵に踏み込まれたらどうなるかわかってんのか?」


「まぁ、しばらくここへ近付かないようにしてもダメだろうな、王都内ではもう活動なんぞ出来ねぇよ」


「だろう? だからここに書き込むのはニックネームで良い、あとはこっち、この受付番号がお前等の身分証さ、お前は『第3257号』だな」


「ほぼ囚人番号じゃねぇか、物騒だなぁ……」


「ケケケッ、お前も、そっちの面白い顔のお姉ちゃんもそのうち慣れるさ、ささっ、早くここに今決めた名前を書いて」



 とりあえず俺は『闇の使徒』、セラは『暴虐の魔法女子』というニックネームにしておき、入会申請は受理された。


 まぁ、特に審査などはなく、当たり前のように入会を認められるのであろうが……ここに入ってしまった以上、何か怪しまれないための行動を取らなくてはならないのである。


 そう思って壁を見渡すと……あった、比較的安全、というか『カタギの人々』に一切迷惑を掛けない仕事だ。

 しかも内容は『外部の賛助団体とのやり取り』である、その賛助団体というのは、おそらく魔王軍のことなのであろうと予想が付く。


 すぐにその貼り紙を剥がし、もう一度カウンターへと持って行くと、明らかに悪いことをしていそうなその受付のおっさんが、ニヤニヤ笑いながら仕事の詳細について記載された資料を持って来てくれたのであった……



「早速仕事だね、良いか? この資料にも書いてある通り、お前等は王都の南門へ行って貰う」


「そこで何をするのかしら?」


「簡単なお仕事さ、俺達がこうしてギルドを、この復活したばかりの犯罪者ギルドを運営することが可能となる援助をくれた団体……まぁどうも人族じゃねぇみたいだがよ、それの雇った向こう側の人員から、ちょっとした『物資』を受け取ってここへ持って来る仕事だ」


「つまりは運び屋ってことだな、ソレ、どのぐらい違法な『物資』なんだ?」


「おいおい新入り、そこを詮索すると間違いなく殺られんぞ、とにかく黙って運ぶことだ、中身について考えたりしなくて良い……と、ひとつだけ教えておくとな、まぁ、何というか確実に違法なブツだよ、それだけは念頭においてくれ……で、それらも踏まえてどうするか、今すぐに決めて貰おうか?」


「わかった、じゃあその仕事を引き受けよう、報酬は……銀貨1枚かよ、シケてんな」


「ちなみに、今回は初回ミッションだからな、そこから入会手数料として銅貨5枚、設備利用費として銅貨3枚が天引きされる」


「ボッタクリかよこのハゲ!」


「ヘヘヘッ、威勢が良いじゃねぇか、あんた、この業界で成功する素質を持っていると思うぜ、じゃあ頑張って、死なねぇように、それからパクられねぇようにな」


「わかったよこのハゲ、じゃあ時間は……今からかよこのハゲェェェッ!」



 怪しまれないためにとりあえず受けてみた『悪い仕事』、どうやら王都南門で何かを受け取るその相手は、魔王軍の誰かではなくそれが雇った何者かであるようだ。


 まぁ、その方がこちらの正体につき、隠し切れない力のせいでバレてしまうようなこともなくてちょうど良い。

 面倒だがサササッと今回の仕事を終え、本日の調査を終了してしまうこととしよう。


 ついでに『詮索してはならない』というそのブツの内容についても確認しておくべきだな。

 詮索すべきでないのは殺られてしまうからであり、その可能性が一切ない俺達にとっては関係のないこと。


 もちろん荷物を開封すれば後々怪しまれることであろうし、クリティカルな、それ単体でこの犯罪者ギルドをどうこう出来てしまうようなモノではないと判断した場合には、それなりの調査だけで済ませておくこととしよう。


 ということで俺とセラは再び裏口の汚い扉から、蹴飛ばすようにしてそれに手を触れずに外へ出る。

 監視員として外に居たルビアとアイコンタクトを取り、今日はもう帰って良いと促しておく。


 表へ回り、マーサを誘って屋敷へ帰って行くルビアを見送りつつ、俺とセラは本日最後のミッションへ、ブラック労働どころか『黒い案件』をこなすために、王都南門へと移動した……



 ※※※



「え~っと、地図上だとここね、このまま待っていれば、リヤカーで『ブツ』を持った誰かが来るみたい」


「そうかそうか、てかセラ、お前の顔マジで面白いな」


「あら、本当は勇者様の方が力作なのよ、洗っても落ちない塗料で描けば良かったと思うぐらい……と、誰か来たみたいね、接触する前にちょっと資料を……」



 南からリヤカーを牽いた一団がやって来たのを確認し、トロトロと歩いているその連中が接近する前に、ここまで目を通してもいなかった『業務指揮書』を開いてみる。


 内容は……なるほど、リヤカーを丸ごと受け取って、その後は相手の雇人を……ブチ殺して地面に埋めるのか、駆け出しの小悪党にはなかなかハードな任務だな。


 もちろん俺とセラにとっては、その程度のこと苦にもならない、毎日やってやっても良いところなのだが、相手の方は……まぁ、どうせ悪い奴なのであろう、殺してしまうことは実は良いことであるに違いない。


 で、指揮書を確認した後、しばらくその場で待機していると、どうやらこちらへ向かっている相手側の人間は5人、いや5匹だ、人間ではなく帝国人(平民)の生き残りらしい。


 奴等め、弱いくせにそこら中に蔓延り、完全に滅ぼしてしまうことは出来ていなかったようだな。

 どうせ調子に乗り、こちらが殺さなくとも勝手に死んでいくのであろうが、念のため確実に始末しておくこととしよう……



「……はぁっ、はぁっ……よっしゃぁぁぁっ! 遂に到達したぜぇぇぇっ……えぐっ……」


「あ、叫んだ自分の声がうるさすぎて死亡したのか、ヨエー村の奴等とたいして変わらないステータスの奴だったみたいだな、で、他の奴等は?」


「げへへへっ、そいつは生まれつきとんでもねぇ雑魚でよ、その代わり俺達は超強いから安心しな」


「で、これが頼まれていたブツだ、中身を改めることは許さん、受け取ったらこの受領書にサインして、とっとと立ち去りなっ」


「はいはいありがとさん、で、俺達はそれ以外にももうひとつ請け負っているんだ? ちょっと待ってくれるか?」


「んっ? 何だよこの雑魚めが、用があるなら早く言え」


「いや、お前等に死んで貰わなくちゃならなくてな、でも面倒だからほら、自分で穴を掘れ」


『んだとオラァァァッ!』



 威勢よく飛び掛かって来る帝国人4匹を惨殺した俺とセラ、さて、荷物の方は木箱が3つ、特に邪悪な気配は感じないのだが、一応中がどのようなものなのか、開封しないように注意しつつ確認しておこう……

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