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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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932 実は侵入済み

『いけぇぇぇっ! 焼き尽くせぇぇぇっ!』

『ウォォォォッ!』


「弱い魔法使いほど気合が入っていますのね……」



 王都北側の城壁の上、ここに搔き集められた火魔法の使い手が、一斉遠距離射撃によって敵陣後方、ビームまで出してくる巨大な野菜の魔物化したものを叩く。


 炎上する巨大野菜、巻き込まれる周辺の敵魔族共、攻撃としては成功しているようだが、奴等を完全に灰にしてしまわない限り、明日にはまたやって来る敵の術式によって残された種が……という具合に無限ループしてしまう。


 もし巨大イチゴのツブツブのひとつでも残れば、それはさらに巨大なイチゴに、さらにその巨大なイチゴの種がまたより一層巨大なイチゴに変わり、最終的には、いや、もう明後日かそこらにはとんでもないことになってしまうのは明白。


 その事態だけは確実に避けるべく、最大戦力であるユリナを筆頭にした火魔法使いは全力で、持てる魔力を全て開放して作戦に臨んでいるのだ。


 と、燃えながら倒れる野菜が周囲の雑魚敵を踏み潰し、敵方の被害がそこそこ甚大なものとなっているようだな。

 それを見た前の方の集団のうち、『生きて帰る』ことを前提とした下級、中級魔族が撤退を始めている。


 おそらくこれで『本日の攻撃』は終了となるであろう、あとは取り残された野菜の魔物を討伐し、それが復活などしないよう、付近一帯を念入りに焼き尽くすことが必要になるのだが……それはかなりの労力ではないか?


 ひとまず、火魔法使いではないものの、地表で戦う一般の戦闘員としてもイマイチ使えないような雑魚兵士、雑魚冒険者から人員を募り、それに油と松明を持たせて活動させる。


 そこかしこから煙が上がり、倒れて死んだ野菜の魔物が、そして死んではいないものの、戦闘不能となってピクピクしていたそれらが焼かれている様子だ。


 で、その間に敵の後方はというと……水を掛けて消火を始めているではないか、敵の水魔法使いを総動員し、炎上する野菜に回った火をどんどん消火しているらしい……



「あっ、何か持って帰ろうとしているわよっ」


「ホントだな、黒焦げになったのは放置して、良い感じに焼けたものだけ協力しながら運び出して……もしかしてアレ、帰って喰うつもりなのか?」


「そうとしか思えないわねあの感じは……何だかすごく嬉しそうにしている奴とかまで居るもの」


「巨大ビーム野菜作戦からのそれを今日の魔王軍の食堂で出る焼き野菜にする作戦か、すげぇ馬鹿なんじゃねぇのかあいつら?」


「きっと下級、中級魔族用の食堂で出すんでしょう、あそこはもう動物園みたいなものでしたから」


「アホとか馬鹿ばっかりの場所でか、まぁ、それならそれで良いんだが……種を保存して何かしそうな予感だぞ、ちょっとやべぇかもな……」



 既に複数の焼きナス、焼きピーマン、焼きトウモロコシなどが戦線を離脱し、遥か彼方に見える魔王城の入り口付近に集積されている。


 そこまで攻撃を届かせることが出来るのはユリナぐらいのものであり、極大火魔法の大爆発を用いれば、あの運んでいる魔族ごとどうこうしてしまうことは容易であろう。


 だがそれをすると、明日以降のこの『魔王軍の侵攻を用いたレベルアップイベント』に支障が出ること、また、ユリナは自分の古巣を直接攻撃で破壊しなくてはならないことなど、多くの問題が生じるのだ。


 今回は、今日に関しては黙って見送ることとしよう、もしそれで『何かやべぇ』ことが起こるのであれば、明日以降の作戦を変更して、それなりの対応をすることを考えれば良い。


 ということで魔王城の目の前で解体され、そんなモノを持ち込むなと主張する門番の雑魚魔族と喧嘩しつつそれが運び込まれる様子を眺め、その後も適当にその辺の魔物の討伐をした。


 その日の分がおおよそ片付き、あとは冒険者による焼き払いのみが残された状態となったのを確認した後、戻ったインテリノから本日のイベントの終了と、主要メンバーの解散が告げられる。


 加勢だ経験値はそこそこのものであり、もはや十分に満足を得たような感じである、あるのだが……俺達はこの後も仕事があるのか……



「では勇者殿、私達も参加しますので、この後王都内の警備と、それから犯罪者等の殺害による経験値稼ぎに移行しましょう」


「そのままか? ちょっと休憩とかそういうのないわけ?」


「プログラムには休憩時間の記載がないそうです、それにそろそろそういう連中が活動を始める時間となりますので」


「まぁ、最近暖かくなってきたからな、年中活動しているチンピラ共に加えて、変質者の方々も活発になってきているに違いないからな……しょうがない、行くぞ皆!」


『うぇ~いっ!』



 という流れで王都内へ移動、この場の監督は筋肉団員に任せることし、俺達勇者パーティーとインテリノ、それからこの先もやってやろうというノリの王都主力部隊でつるんで城門を潜る。


 時刻としては夕方前、朝から張り切って敵と戦っていた俺達は、疲れたどころか腹も減ったし、そもそも眠たいという状況。


 面倒臭さは極限に達しているし、リリィは寝てしまったため俺がおんぶしているし、ルビアも歩くのが異常に遅いという状況。


 どうしてインテリノが、城壁の上での火魔法攻撃にも参加していたというのにここまで元気なのかは定かでない。

 王子である以上、『寝なくても大丈夫になるやべぇクスリ』には手を出していないと信じたいのだが……



「はい、ではここから商店街を中心に作戦を開始します、勇者殿達はいつも利用している場所を、他のチームは他の商店街に移動しますから」


「インテリノ、あなたはどこのチームに配属されるのですか?」


「姉上、私は王宮に帰って寝ます、背が伸びなくなると困りますので」


「・・・・・・・・・・」



 そういうことか、ここで『子どもの権利』を余すことなく利用してくるインテリノ、もちろん文句を言うことは出来ない、なぜならば王子とはいえ子どもなのだから。


 で、手を振りながら帰って行くインテリノに引き攣った笑顔で手を振り返しつつ、こちらも一旦作戦を立てなおすべく、馴染みの肉屋の前に最近設置されたイートインスペースへと移動した。


 リリィは肉が焼ける香りに釣られて目を覚まし、今はもう、当たり前のように焼き豚に齧り付いている。

 他のメンバーも今日はここで夕食としようということが決まり、適当に注文を済ませて話し合いを始めた……



「うむ、このメンチカツは非常に美味だな、肉の量が違うぜ肉の」


「主殿、メンチカツも良いがな、この状況をどうするのか、それを考えなくてはならないぞ」


「そうですの、昼間あれだけ活動した後に、体良く夜警にまで駆り出されるなんて」


「しかも無償とのことですから、本当にやる気が出ませんよ、こんなんだと連続殺人犯さえ見逃してしまいそうです」


「だよな……まぁ、俺とかセラとかジェシカとか、その辺りは何というか……年齢とか立場とか、そういったものから参加する必要がありそうだが……ちょっと無理な仲間を屋敷へ帰そう」


『賛成!』


「おいコラ、そんな大人数で賛成するんじゃねぇ、半分だ、6人は残して……あと屋敷からアイリスを連れて来ようぜ、おとり捜査官だ、歩いているだけでそこそこのターゲットになるからなあの女は」


「そうですわね、私達じゃ顔が割れていますし、よっぽど新規で王都内に侵入した悪人じゃないと近付いて来ないですわ、その点……でもちょっと申し訳ないですわね」


「まぁ、それは仕方のないことだ、じゃあ参加者はさっきの3人とユリナ、精霊様、あとは……ルビア、おい目を覚ませ、夜警の時間だぞ」


「む~り~で~す~っ」


「ダメだ、もうちょっと頑張れ、お前もおとり捜査官になり得る人材だからな、特に王都外の人攫いとかにとっては格好のターゲットなんだから」


「うぅ~っ」



 屋敷へ戻ることを許された仲間に便乗して帰ろうとしているルビアの襟首を掴み、引き摺って椅子に座らせ、とりあえずデザートを食べさせて落ち着かせる。


 しばらくするとエリナがアイリスを伴ってやって来たため、そのまましばらく待ち、夕暮れと共に作戦を開始することに決めた。


 徐々に暗くなっていく商店街、もちろん人通りは多く、先日のダニ、ノミ、シラミ攻撃の際にダメになってしまった食料を買い戻すべく、肉屋だの八百屋だので商品の争奪戦を繰り広げている。


 その中にはもちろん、今夜中に俺達によってブチ殺されることを知らないクズのチンピラ共が、肩で風を切って歩き、そこら中にある屋台の店主などを目線で脅したり、直にみかじめ料を請求したりしている様子。


 まぁ、それをこの場で殺すのは衛生的に良くないため、あからさまな犯罪をしているところを確認次第、物陰に連れ込んで惨殺することとしよう、死体はそのうちに兵士などが片付けてくれるはずだ。


 で、その前にやるべきことは……春の風物詩、痴漢や変質者の討伐である、囮は2人、メインとなるアイリスと、それから俺達の顔を知らない余所者の犯罪者からは狙われるであろうルビアとする……



 ※※※



「ハァッ、ハァッ……お姉ちゃん、良いおっぱいしているね、どこの子? ねぇどこの子?」


「は、はぁ……えっと、向こうの方のお屋敷で……あの、どうして私のスカートを持つのでしょうか」


「だってお姉ちゃん、パンツ穿いてるでしょう? ちょうだいよおじさんにそのパンツ、ねっ?」


「え~っと、その……あの……無理だと思いますよ」


「何で?」


「何でってお前、これから死ぬからだよ、ちょっと来いっ」


「ぎゃっ! ななななっ、何だねチミはっ? わしがこの付近の名士だということを、おいっ、ギャァァァッ!」


「はいはい、じゃあちょっとお話と、それから自宅住所と金の隠し場所も教えてね~っ」



 第一変質者を発見し、物陰に連れ込んで皆で囲み、殴る蹴るの暴行を加えて殺害する。

 こんな奴でもそこそこの経験値を得られるのが俺達勇者パーティーの良いところだ、成長の度合いが一般人とは別次元なのである。


 その後もアイリスやルビアを泳がせ、そういった連中を次から次へと『討伐』していくのだが……ルビアはもうあまり使えないようだな、その辺のおっさんやおばさんに声を掛けられ、ひと目で有名人であることがわかってしまう、これでは誰も手を出そうとはしまい。


 で、完全に日が暮れるまでそのようなことを繰り返した俺達は、そろそろ活発になり出したであろうチンピラ犯罪者をそのタ―ゲットとすべく、路地裏へ移動する。


 早速発見したのは、明らかに盗んだか強奪したと思われるトマトを、布袋一杯に詰め込んでいた5匹の集団。

 警察よろしくまずは話し掛けてみよう、もしかしたら良い人達なのかも知れないからな、いきなり殺すのはNGだ……



「はーいちょっとそこのお兄さん達、お話良いかな?」


「ん? 何だこの女は、良いケツしてんじゃねぇか」

「おいやめろっ、コイツは勇者パーティーだし、後ろに居るあの頭の悪そうな顔の男、残虐極まりないトンデモ野郎という噂の異世界勇者だぞっ」

「マジかっ、いや、あの、その……別に俺達は悪いことなんぞ何もしちゃいねぇぜ、なぁ兄弟分よ」

「おうおうっ、ちょっと『購入した』トマトを確認しているだけだ、犯罪じゃねぇし、トマト投げ祭も開催する予定はねぇ」


「そうかそうか、で、そのトマトはどこで……何だユリナ?」


「あのトマト、ちょっとおかしな感じがしますの、何というかその……」


「魔の気配がするわね、凄く臭いわよそれ」


「……どういうことだ?」



 ユリナと精霊様による相次いだ指摘、チンピラ共の持っているトマトが魔の臭い? 凄く臭い? そういう品種なのであろうか?


 で、2人共口々に、チンピラに対して『そのトマトを喰ってみろ』というようなことを言い出す。

 チンピラ共の一部は俺達の危険性を把握しているようで、殺されては敵わないと、素直その要請に従った。


 まずは袋を持っていた一番下っ端らしきモヒカン野郎がひと口……特に変化はないし、齧られたトマトからも何かを感じることはない。


 そしてもうひと口……トマトを齧ったとは思えない、ガリッというような、まるで梅干しの種でも噛み砕いたかのような音が、俺たちの居る路地裏に響いた。


 直後、チンピラ野郎の様子がおかしくなったではないか、体色が徐々に緑色へ変化し、そこから熟れるかのように赤色へ、そして立ち上がる……



『ウォッ、ウォォォォッ! トマトォォォッ!』


「……何だコイツ? トマト人間……になったとでもいうのか?」


「そうですわね、きっとこのトマト、魔王軍の誰かが何かした、本来は『畑で採れる兵士』になるはずだったトマトですわ」


「きっと失敗、というか成功したのよね、ほら、マーサちゃんが魔法に成功すると、あっという間に足の生えたニンジン、じゃなくて普通のニンジンが出来上がるじゃない」


「あぁ、ごく稀に成功してちゃんとしたニンジンになるやつな、失敗ばっかでどうしようもないが……で?」


「これは逆に『失敗してそうなった』ものだと思うの、魔物として不完全だったんだわ、コアまで入っていて、本来は魔物だったはずのもの」


「……マーサの足ニンジン、駄王とかに喰わせたりしていたんだが……ヤバかったかな?」


『トォォォマァァァトォォォッ!』


「ギョェェェェッ!」

「ひょげぇぇぇっ!」


「あっ、殺しちゃったよ、とりあえずコイツも処分しようぜ」



 突如としてトマト化し、仲間のチンピラを喰い殺してしまったトマトチンピラ、ひとまず聖棒で滅多打ちにして殺害しておく。


 魔物としては比較的強い方であったか、まぁ雑魚には雑魚なのだが、元々のチンピラの強さではないということだけは確かである。


 そのトマトチンピラも含め、この場で死亡したのは3匹、残りの2匹は腰を抜かし、ションベンを漏らして泣いている状態、ひとまず逃げたりはしないであろう。


 で、死亡したそのトマトチンピラを処分する前に、精霊様による検分を行うのだが……完全に魔物と化してしまっているらしい、これは恐ろしいことだ。


 きっと敵が、魔王軍のネチネチ攻撃部隊のうち何者かが、王都に侵入して例の野菜、畑で採れる兵士のなり損ないをばら撒いているに違いないな。


 で、それが事実だとすれば、今夜以降、そういう野菜をうっかり口にしてしまった連中が、このような状態になって暴れ出すというのは想像に難くない。


 これはサッサと留めないと大変なことになってしまう、生き残ったチンピラの襟首を掴み、このトマトを『購入』した場所へと案内せよと命じる……



「どこだっ? さぁサッサと教えやがれこのド畜生がっ!」


「ひぎぃぃぃっ! あ、案内するから、殺さないでくれぇぇぇっ!」


「殺すかどうかはこの後の態度次第で決まる、早くしろっ」


「へ、へい、じゃあこちらへ……」


「付いて行きましょ、何だか商店街とは逆方向だけど」


「だな、きっと怪しい店に違いねぇ」



 建物の奥へとズンズン進んで行くチンピラ2匹、片方はクソまで漏らしているようだが、今はそのことを気にしている暇ではない。


 そして建物の隙間を移動し、辿り着いた先は……復活した『犯罪者ギルド』と、その前にあるまるでスーパーの前の焼き鳥屋のような屋台であった。


 店主は普通の人間、というほどでもないが、全身をタトゥーとピアスで飾ったスキンヘッドのおっさんである。

 コイツ、魔族ではないようだが怪しいな、ひとまず脅迫してトマトの仕入先を吐かせることとしよう。



「へへへっ、いらっしゃいやせ、新鮮な野菜がたんまり入荷してるぜ、と思ったらさっきのお客さんじゃねぇか、どうだったねトマトは? 美味かったろう?」


「そいつはどうでも良い、おいお前、これ、どこから仕入れたんだ?」


「へへへっ、このご時世にこんな良い野菜がどこから入ったかって? そりゃ秘密だぜ、今は北のルートが魔王城とかいうのに押さえられて、交易がアレな状況だかんな」


「教えないならあんたを引き千切って殺すわ、まずは耳のソレからねっ」


「ギャァァァッ! なっ、何しやがんだこのクソがぁぁぁっ!」



 精霊様から耳のピアスを引き千切るというありがちな攻撃を受けた店主、だがこの態度、まさしく俺達のことをしらない輩そのものだ。


 つまりコイツは王都の外からやって来たということであり、それも最近、というかここ数日のことであろう。

 営業している場所からしても、怪しい奴であることは間違いないのだが、殺してしまう前にこの野菜の仕入れルートを吐かせなければ……



「いてぇ、いてぇよぉっ、お前、この俺様に何てことしやがるっ! 言っておくがなっ、この野菜を俺様に納入したのは明らかに魔族だったぞ、しかも中級魔族だっ、お前等、見たことあるか魔族って?」


「私ですの」


「ひぃぃぃっ! あっ、悪魔じゃねぇかぁぁぁっ⁉ へへーっ、どうもすみませんでしたっ!」


「よろしいですわ、で、この野菜の仕入先は?」


「へ、へぇ、実はこの町の東門を出たところからちょっと先で、魔族が大量の野菜を売り捌いてまして、それを見つけて、今朝のうちに盛り沢山、しかも安く買ってここで販売していたんすよ……それが何か?」


「その野菜、魔王軍の罠だ、王都の住民をバケモノに変えてしまう可能性があるから、これ以上の販売は許さん、全て没収する」


「そっ、そんなぁ~っ」


「あと、死にたくなかったら捜査に協力するんだな、ちなみにお前はこの犯罪ギルドの関係者か?」


「いえ、こんな成りですけど違って、このスタイルはその、舐められないためにこうしているだけで、実は気弱な小商人でして……へい」



 本当に気弱な小商人に戻ったチンピラ風店主、なるほど、このスタイルであれば、普段屋台などで商品を脅し取っているチンピラ共も金を払うというものだ。


 もちろん野菜を安く売っているということもあるのだが、場所が場所だけにまだそんなに数は出ていないらしい。

 だがこれは明日の朝も仕入をさせなくてはならないな、同じように同じ場所で、また野菜を卸している魔族に接触すべきだ……

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