表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
928/1360

927 壇上の戦い

「たっ、助けてくれっ、金なら、金なら魔王城から取って来ると言っているだろうっ?」


「おう、それは後でこちらから取りに伺うよ、今俺達が貰いたいのはお前の命と、それを剥奪される際に上げる馬鹿みたいな断末魔の叫びだからな」


「そんなっ! 我がどうしてそんな目に遭わなくては……」


「お前が気持ち悪りぃからだよっ! このボケがっ!」


「グゲェェェッ!」



 簡単に捕らえることが出来た野郎の方の副魔王、今は仲間全員、というほどではないのだが、とにかく大人数で囲み、殴る蹴るの暴行を加えつつ、これから自分がどうなってしまうのかということをわからせる時間だ。


 もちろん抵抗はしているし、その力は大地を割り、上空の雲を衝撃波だけで吹き飛ばすようなものなのだが、だからといって俺達から逃げることが叶うわけではない。


 一応プレハブ城やドライブスルー専門店に被害が及ばぬよう、離れた場所でそれを行っているのだが……俺が副魔王を蹴飛ばした際の衝撃波が到達すると同時に、ドライブスルー専門店のカウンターから鋼鉄のメニュープレートが吹き飛ばされてしまった。


 この損害も魔王軍に補填させることとしよう、で、とにかくここでは通行人の迷惑……まぁ、この状況で一般の通行人など居ようはずもないのだが、とにかく色々と邪魔だ。


 野郎副魔王にはもう諦めさせ、このまま王都内へ、そして中央にある王宮前広場の処刑台までご同行願うこととしよう……



「オラッ、そういうことだからサッサと来い、処刑場に行くぞ、足の指は全部斬ったが、這い蹲ればどうにか進めるだろう」


「ひっ、ひぃぃぃっ!」


「あら、そんな声を出してどこへ行かれるんでしょうか?」


「ひょげぇぇぇっ! こっ、この裏切り者ぉぉぉっ!」


「うるさいですね、どこかへ行かれるんじゃなくて、どこかイカレてしまったようですね」


「そんなの生まれつきなんじゃないのか? 最初からどこかイカレてて、最初から頭髪も薄めなんだろうよ、じゃないとあんな薄汚い攻撃は出来ないぞ普通」


「ぐぬぬぬっ、馬鹿にしよって、貴様等絶対に許さんぞっ!」


「うるせぇハゲ、お前が喋って良いと誰が言った? 頼むからその臭っせぇ口を閉じてくれよ、なぁ」


「・・・・・・・・・・」



 移動中、野郎副魔王に対して徹底的な罵倒を加えつつ、それに当たり前のような顔をして便乗している女性の方の副魔王に多少どころかモロにドン引きしておく。


 まぁ、この嫌われ者が作戦に失敗し、人族の手で処刑されるという無様な最後を遂げるということが、たまらなく面白いのであろう。


 もちろんこの女性副魔王だけでなく、魔王も、そして魔王軍のその他の幹部も、この鬱陶しいハゲについては嫌いであり、早く死んで欲しいと思っているのだから、もうコイツに救いの手が差し伸べられることは絶対にない。


 で、王都の入り口付近で、ダニ、ノミ、シラミの攻勢によって刺されまくり、倒れ伏していた兵士を無理矢理に起こし、敵の首魁を捕まえたので、魔力を奪うご都合金属で出来た鎖だの何だのを用意するよう依頼した。


 兵士はスッと起き上がり、這い蹲っていた野郎副魔王に唾を吐き掛けた後に、背中を掻き毟りながらもダッシュで、大喜びで依頼の品を取りに行ったのであった……というか奴程度だとこの野郎副魔王に反撃されたらお終い、殺意を持った目線を向けられただけで消滅してしまうような存在なのだが、そうならなくて良かったと切に思う。


 で、兵士ら数人が持って来た魔力を奪い金属で出来た鎖を野郎副魔王の首に巻き付け、ついでにということで女性の方の副魔王にも……アッサリ回避されてしまった、この女、そんなには油断していないらしいな……



「ギョェェェェッ! ちっ、力が入らないっ、やめろ、やめてくれぇぇぇっ!」


「だから臭っせぇ口を開くんじゃねぇ、あと脇も閉めろ、臭くて敵わんからな」


「待つんだ、待てと言っている、我にも少しチャンスが欲しい、挽回の、そしてこのまま殺されないためのチャンスがっ」


「何言ってんだこの馬鹿? グーで殴ってやろうか?」


「いえ、ちょっとホントに待ってみて、面白いことを考えたわ」


「何だ精霊様、面白いこと?」



 何か思いついたらしい精霊様、どうせろくでもないことなのであろうが、一応話だけは聞いておいてやることとしよう……



「えっとね、広場のステージに上がったらコイツを一旦解放するの、治療までして完全な状態にね」


「ほうほう、いやそれはやべぇだろ、その瞬間に王都は壊滅するぞ、ダニ、ノミ、シラミなんぞ比べ物にならんほど危険だ」


「大丈夫、何かする素振りがあったら、その場で私がもう一度この状態にするから、まぁ、その間0.0000001秒ぐらいは必要でしょうけど」


「めっちゃ速いじゃねぇか……で、その状態からどうするんだ?」


「それはね……ちょっとあんた、この勇者パーティーの中で、誰になら勝てそうな気がする? 誰でも良いわよ」


「……ひょっとして我に聞いているのか?」


「当たり前じゃないの、そんなことも理解出来ないほど馬鹿なのね、少ないのは頭髪だけかもと思っていた私が間違っていたわよ、脳のキャパもそれなりに少ないようね、で、どうなの?」


「それは……むっ、貴様は確か魔将の、そして似たような顔をしている悪魔は……魔将補佐のサリナだな?見たことがあるぞ」


「え、えぇ、まぁ、そうですが……」


「フハハハッ! 魔将補佐風情が我と会話出来たこと、誇りに思うが良い、通常であれば雲の上どころか月よりも高い位にあるわれぼへぽっ!」


「調子に乗ってんじゃないわよっ! で、サリナちゃんになら勝てそうだって言うのねあんたは?」


「ぶふぉっ……そうだ、そちらの元魔将ウサギは確か突然変異系の物理が強い奴で、もう1人の悪魔の方は、これも元魔将で極大特殊火魔法の使い手であったはず……だがそこの魔将補佐、貴様であればそういった直接的な攻撃は出来ない、そして弱い、ゆえに我の勝ちが確定しているようなものだっ!」


「えっと、あの、何か恐いですすみません、パワハラで訴えさせて頂きたいです正直」


「まぁまぁサリナちゃん、ここはひとつ良いにしてやって……で、そういうことならわかったわ、あんた、このサリナちゃんとステージ上でタイマンして、もし勝つことが出来たら死刑はナシにしてあげるわ、どうかしら?」


「フハハハハッ! そのようなことで良いのであれば受けようではないかっ、そんな魔将補佐ごとき、我の実力の前ではゴミも同然、不死の悪魔なのかも知れぬが、健康の方はしばらく諦めるのだなぅt、ハーッハッハッはげろぽっ!」


「だから調子に乗らないのっ!」



 精霊様の計画は一種のショーであった、もちろんこの場でこの馬鹿が、相手の強さを推し量ることが出来ずに、最も弱そうな雰囲気を醸し出すサリナを選ぶところまで想定済みであったろう。


 自らの気配はコントロール出来ても、相手の強さがわからないとこのようなことになるという良い例だ。

 この馬鹿はこれから壇上にて、圧倒的に格下であったはずのサリナにボコられることが確定したのである。


 しかもその際に群衆から向けられる罵詈雑言、それに耐えながら、小さな体のサリナによる一方的な攻撃を受け続ける……ショートしては最高だが、コイツ自身にとっては単なる地獄だな。


 で、その後の処刑もまた楽しみである、自分が選択した相手とのタイマン勝負で敗北を喫した以上、コイツには死刑執行を受け入れる受忍義務が生じるのだが、その方法としては……これも考えなくてはならないところだ。


 コイツが黒雲のように見えるほどにまで掻き集め、王都に撒き散らしたダニ、ノミ、シラミに関しては、たかしの活躍によりそのほとんどが片付けられ、死骸の方も処分され続けている状態。


 まぁ、『最後の食事』と称して、肥溜めのソースをブッカケしたダニ、ノミ、シラミの『混合肉ハンバーグ』を喰らわせる程度の量は確保出来るであろうが、それでは処刑にならない。


 可能であればそれらの生きているものによって、ジワジワと吸血されることによる地味な死を与えてやりたいのだが、どうもそういうわけにはいかないようだ。


 ここはひとつ別の処刑方法を……と、アレを使うのはどうであろうか……



「おい副魔王」


『んっ?』


「お前じゃねぇっ! こっちの美人さんの方だよこのゴミがぁぁぁっ!」


「ギャァァァッ!」


「全く、二度とこっち向くんじゃねぇよ気持ち悪りぃ」


「あの、それで私には何の用で……まさか私も何か芸をしろとか言いませんよね?」


「それをさせるのはお前との最終決戦を終えた後だ、もちろんこれから『レベル上げ』とかもしないとだし、もう少し先になるがな」


「ホッ……あ、でもじゃあ何なんでしょうか?」


「たかし居るだろあのきめぇ奴等、アレ、ちょっと『吸血タイプ』に改造出来ないか?」


「吸血タイプって、とんでもなく気持ち悪いんですがそれ……まぁ、でも出来なくはありませんね、そういう感じのモノを造るよう、命令を書き換えてやるだけの簡単なお仕事ですから」


「それが簡単なことだとはどうも思えないんだが……とにかく今やりに行ってくれ、10体ぐらい造らせるんだ」


「わかりました、じゃあえっと……あ、はい、今オンラインで完了しましたので、出来次第自分でやって来ると思います」


「そんなところにまでオンライン化の波が……まぁ良いや、おい副魔王!」


「・・・・・・・・・・」


「お前オラッ! 話し掛けてやってんのに無視するとは何事だオラァァァッ!」


「ぎょべぽっ! あ、あがががっ……な、何用だ……」


「こっち向くんじゃねぇぇぇっ!」


「ひょげぇぇぇっ! どっ、どうしろと……」


「まぁ良いや、おい、お前の処刑方法が決定したから、特製の『吸血たかし』によって、全身の体液をチューチューされるんだ、楽しみにしておけよ」


「フンッ、我は処刑を免れたのだ、約束を違えることなきよう、それだけは確認させて貰うかれべほっ!」



 確認の一撃を野朗副魔王にお見舞いし、静かになったのを確認してさらに引き摺っていく。


 王都中央、王宮前広場に着く頃には、俺達が今回の件の犯人であり、魔王軍の大幹部を生け捕りにしたという情報を聞きつけた王都民が、ダニ、ノミ、シラミに刺された全身に魔法薬を塗りたくりながら集まっていた……



 ※※※



『さぁ~始まりましたっ! 今回の事案、王都に害虫が降り注ぐという悪夢の1日、その犯人たる魔王軍大幹部、なんと副魔王めがこの場に連れて来られていますっ!』


『ウォォォッ!』


『で、その副魔王といえば、かつて魔王の巨大幻影が王都城壁の外に浮かび上がっていたあの頃、横でやいのやいのと声を出していたあの馬鹿、それが今、生身のままこの場に引き立てられましたっ!』


『ウォォォッ!』



 どこからともなく沸いて出た司会者が群集を盛り上げる、ちなみにこのイベントのために雇われたわけではなく、本当にやりたいだけ、目立ちたいだけの一般人である。


 王宮へは兵士がこの件につき報せを出しに行ったばかりなので、しばらくすればホンモノの、公務員のイベントスタッフが到着するであろうが、今はこの目立ちたがりさんに運営を任せてしまおう。


 で、魔力を奪う金属で出来た鎖によってグルグル巻きにされた状態の野朗副魔王を、精霊様がドンッとステージの上にオンすると、群集は更なる盛り上がりを見せたのであった。


 死ねと罵る者、被害の弁償を求める者、そして石を投げ付けているような者も多いのだが、危険なのでそれだけはやめて頂きたいところだ……



『はい皆さんっ! これが副魔王だそうですっ! 単なるハゲのおっさんですね~っ、こんなの、本当に強いんでしょうか? 勇者パーティーの裏番と呼ばれている水の大精霊様に伺います、水の大精霊様、どうでしょう?』


「うん、ハッキリ言って雑魚よ、私達にとってはね」


『なるほど、で、雑魚というのはどの程度の雑魚なのでしょうか? その辺の頭モヒカン野朗とか、そんな感じですかね?』


「いいえ、あんた達にとっては凄まじい脅威になるわね、殺意を持って触れただけ、いえ見られただけであんた達モブキャラなんか消し飛ぶわね、存在そのものが消え失せるの」


『それは恐ろしい、ではそのような危険なハゲ、早速処刑の方を始めて頂きたいのですが……』


「それはナンセンスね、せっかくの副魔王なんだし、ちょっとその強さを、というか私達が普段、どんな適と戦っているのかを見せてあげる、そのためのデモンストレーションをするわ」


『と言いますと?』


「はい、ここに居りますのはサリナちゃん、小さい悪魔ですが、皆ご存知よね?」


『ウォォォッ! サリナちゃんキタァァァッ!」



 変質者、ロリコン、それから性犯罪者予備軍を中心に人気の高いサリナ、今大喜びしている連中は、群集の中にあっても必ずチェックが、憲兵による『コイツはやりそうだ確認』が入っていることであろう。


 まぁ、サリナ本人に近付くような奴は、いつもユリナによって消し炭にされてこの世を去るのだが、それをする程の度胸もなく、代替として他の小さな子どもを狙う馬鹿がこの中にも必ず居るはずだ。


 で、そんな感じで一部の特殊な連中を中心に大人気であり、そのファン層のステータスによるのか、勇者パーティーの中でもそこそこグッズの売れ行きが良いらしいサリナ。


 それが壇上で何をするのか、群衆の中でそれについてわかっている、既に察している者はごく僅かであるに違いない……



「は~いっ、みなさ~んっ! 今からですね、この私サリナが、えっと、こちらの副魔王様と1対1でガチバトルしま~っす!」


『えぇぇぇっ!?』



 大丈夫なのかと口々に言い合う王都の人々、サリナのファンをしている変質者ではなくとも、サリナが直接戦闘をこなすタイプではないことなど皆知っている、勇者パーティーの情報は筒抜けなのだ。


 で、精神攻撃を操り、カレンに次いで体の小さいサリナが、よもや副魔王と、どう見ても『襲い掛かる変質者』にしか見えないおっさんと、タイマンでガチバトルをすると聞いたら驚きであろう……



「え~っと、ちなみによ、サリナちゃんを指名したのはコイツだから、良い? 私が強要したとか、それからくじ引きで当たったとかじゃなくて、どうしてもコイツがサリナちゃんとタイマン勝負したいって言うから……きっとベタベタと触りたいのよね、本当に許し難い変質者だわ……」


『ウォォォッ! それは許せんぞぉぉぉっ!』

『そうだっ! 俺と代われっ!』

『いやいや小生がタイマンしたいでござるよっ!』


「はいはい静かにっ! じゃあこれで前置きは終わりにするわね……ちょうど王宮の連中も来たみたいだし、ルビアちゃん、そのハゲを全回復させてやってちょうだい」


「あ、はーいっ」



 ルビアによって治療が施され、野朗副魔王は完全な状態へと回復し、ついでに魔力を奪う金属の鎖も取り払われたため、その場で雄叫びを上げながら立ち上がった。


 その際の衝撃で石造りのステージの床がバキバキッとひび割れ、近くに居た目立ちたがりの司会者が、まるで積もった埃でも吹き飛ばしたかのように消滅していったのだが、まぁそこは気にしない、自業自得なのだ。


 そしてハラリと落ちる副魔王の髪の毛、残り少ないというのに、そんな無駄な演出のために失ってしまって良いものなのかと思ってしまうが、どうせ本日までの命なので特に問題はなさそうである。


 しかし、当の副魔王はそうは思っていないらしい、追加の雄叫びと共に、その自身に満ち溢れた表情を群集に見せる……まぁ、単なるハゲのオヤジだな。



「フハハハッ! 我を解放したこと、後悔するが良いっ! さぁ、この元魔将補佐を倒せば帰って良いのだな? 赤子の手を捻るよりも簡単なことだ、フハハハッ!」


『何だテメェはぁぁぁっ!』

『調子に乗ってんじゃねぇぞこの変態野朗!』

『俺と代われぇぇぇっ!』


「フンッ、そことそことそこ、うるさいので殺すぞっ!」


『ギャァァァッ!』


「はいやめなさいっ! ほら、近くに居ただけの無関係の人間まで殺してどうすんのよっ?」


「黙れ、我は魔王軍大幹部、副魔王なるぞ、それを寄って集ってこのような目に遭わせ、終いにはこの元魔将補佐如きとタイマン勝負をさせるとは、全く舐められたものだっ!」


「いや、あんたが弱そうな見た目のサリナちゃんを選んだんじゃないの、ほら、恐がってるから謝りなさいよ、さもないと殺すわよ」


「誰が謝るかボケがっ、その者はこれから我に蹂躙されるのだから同じこと、さぁ、試合を始めようではないかっ!」


「どうしてこの状況でここまで威勢が良くなるのかしらね、不思議だわ本当に……」



 全回復と同時に調子に乗りまくる副魔王、動く度に髪の毛がハラリと落ちるのだが、その最後の1本が抜け落ちるのが先か、それともこれから納品される予定の『吸血たかし』によって処刑されるのが先かといったところだ。


 そしてそれはそのうちにわかること、だがその前に、このタイマンイベントにて最大限の屈辱を与えておく必要があるのは言うまでもない。


 ここでサリナに敗北する野朗の副魔王は、こんなはずではなかった、などと言いながら命乞いをし、最後は無様に散っていく。


 そしてその姿を見た王都住民は満足、とまではいかないものの、ここまで大迷惑を掛けた阿呆が、無様に死ぬのを見て少しは気が紛れ、この事案の完全なる終了、片付けの完了まで頑張り抜くことが出来るはず……



『さぁ~っ、司会が変わりまして、今度は政府公認のこの私がお送りしますっ! で、私は今来たところなのですが……なるほど把握しました、ではバトルスタートッ!』



 蝶ネクタイを結びながら、慌てた様子でやって来た『政府公認のイベント司会者』であったが、パッと見ただけで状況を的確に把握した様子、実に有能であり、死んでしまった先程までの一般人とは大違いである。


 で、その司会者の声をもって、可愛い悪魔サリナ対気持ち悪いハゲのタイマン勝負がの幕開けとなった……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ