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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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886 森を通過

「どぉりゃぁぁぁっ! 死ねぇぇぇっ!」


『もう死んでるのにぃぃぃっ!』


「ケッ、ざまぁ見やがれってんだこの霊体野郎共」


「ひぃぃぃっ! 幽霊のカスが飛び散って……きゅぅぅぅっ」


「おいミラ、そんな所で寝てんじゃねぇ、風邪を引いたり憑り付かれたりしても知らんぞっ」



 対幽霊専用の武器はなかなかの出来栄えだ、パッと見は単なる真っ白の両手剣なのだが、その表面から滲み出る盛塩様の効果を持つ対幽霊専用成分の力で、切っ先に触れた霊を片っ端から徐霊していく。


 また、心霊弱者の俺にもハッキリと幽霊が見えるようになるという追加効果もまた偉大だ。


 他の3人のように飛び散った幽霊のカスまで見えたりはしないのだが、それでも攻撃の対象が目視出来るというのはそこそこのアドバンテージ……いや、ビハインドがゼロに戻っただけか。


 当初の触れ込みでは『ビビる仲間に無理矢理やる気を出させて……』的な内容であったが、この分だと俺が、単独でやる気を出していけばどうにかなりそうな予感だな。


 まぁ、何を書いてあっても所詮は攻略本、しかもこの世界の創造者たるニート神が、適当に商売するために発行したいい加減なものだ。


 それを覆してやるぐらいの力であれば、元々の世界において最強クラスである俺にとっては、もはやたいしたものではない、普通に持ち合わせているものなのかも知れない。


 で、その場の幽霊を全て討伐し終え、そのまま先に進む……ことは出来ないようである。

 3人がおもらししながら膝をガクガクと笑わせている以上、普通に行動するのは難しそうだ……



「お前等、本当に情けないな、弱い幽霊如きでビビッてんじゃねぇよ、お仕置きすんぞ」


「お……お仕置きして下さい……でもその前にそこの休憩スペースへ……」


「ん? あぁ、泉とそこから流れ出す沢がある小さな安全地帯か、とりあえずそこまで動こう」


『うぇ~い……』



 すぐ近くに存在していた安全地帯、そこは何の力か知らないがポウッと明るく、いかにもセーフゾーンな感じを醸し出した場所。


 そこへ移動し、まずは流れ出しの沢でおもらし犯の3人を丸洗いしてやる……どういうわけかまるで寒くないな。

 そういえば現実世界では真冬なのに、この世界の中では暖かい場所もそこそこ多い様子である。


 とはいえ素っ裸で佇んでいる、丸洗いされた3人はさぞかし寒かろうな、そろそろ全裸の刑は終了にして、その辺にある草むらなどのオブジェクトを纏わせるなどしよう。



「ほれ、そのこバラン……弁当に入っているアレな、それのデカいのみたいな草のオブジェクトを腰に巻くんだ、上も同じものを使え」


「ちょっとコレ……捲れる度にチラリチラリと、余計に恥ずかしいんですが……」


「服が手に入るまで我慢することだな、それと、3人共そこに並べ、四つん這いでだ、これから鞭打ちの刑に処す」


『へへーっ、どうぞお仕置きして下さいっ』


「よろしい、まずはミラからだな、このっ、幽霊如きにビビッて、おもらしまでしやがってっ」


「きゃいんっ、あうっ……そこそこ痛いです……きゃっ」


「ご主人様、こっちも早くお願いしますっ」


「ちょっと待てよ……喰らえっ! 全力のお仕置きだっ!」


「ひぎぃぃぃっ」


「どうだ、ちょっとはやる気に満ち溢れてきたか?」


「ちょ……ちょっとだけ……でも幽霊は……」


「ダメッ!」


「きゃいんっ!」



 その後、ジェシカにも同じような質問を投げ掛けつつ鞭でシバいていったのだが、やはりそう簡単にはやる気を出してくれない様子。


 まぁ、だからといって現状に問題があるわけではなく、俺が戦えばそれで良いのだが……さすがにヒーヒー言いながら蹲っている仲間の隣で、1人だけ必死になって戦うというのは癪である。


 この森を抜けて、墓地へ入ればさらに幽霊の数が増えるはずだし、その前にどうにか感覚を麻痺させてやらないとならないな。


 しかしたちどころに怖くなくなる『やべぇクスリ』などを用いるわけにもいかないし、そもそもそんなものは所持していない。


 しばらくは鞭でシバきつつ先へ進む他なさそうだな、最後のジェシカが尻を真っ赤にして倒れたのを確認し、3人共を無理矢理引き起こして出発を告げる。


 休憩など全くしてはいないのだが、早くこのミッションを攻略しないとまた全裸リスタートにな手tしまうからな。

 3人には腰紐を装備させ、それを引っ張るようにして前へ、森の奥側へと歩を進めた……



「いやぁぁぁっ! あそこに黒い影がぁぁぁっ!」


「黒い影だと? おい、この剣を持っても何も見えないぞ、見間違いか何かなんかじゃないのか?」


「そんなことありませんっ、ほら、こんなに鳥肌が立って」


「風邪でも引いたんじゃないのか?」


「いえ、でもその黒い影、もう勇者様の後ろに……あ、入った……」


「はぁっ? あっ、ギョェェェェッ! う、内側から地味に呪われているっ、誰か除霊してくれぇぇぇっ!」



 ミラが発見したという『黒い影』、俺には何も見えなかったし、ルビアやジェシカにもハッキリとは見えていない様子であった。


 となるとそこそこ弱い霊なのか、それともステルス性能を極限まで高めた、最新型のイケてる幽霊なのか、どちらなのかは知らないが、とにかく俺に憑依してしまったらしい。


 外部的な傷などは一切負わないものの、内部から、まるで秘孔でも突かれたかの如くダメージが出ている。

 このままではそれこそ破裂し、俺だけゲームオーバーになってしまうではないか。


 で、さすがにその結果を恐れた、というか俺が居なくなった場合、怖くても頼る人間が居なくなることを危惧したジェシカが立ち上がり、俺の手から零れ落ちた対幽霊専用の武器を手に取り、立ち上がった……



「ウォォォォッ! すまない主殿! 一撃いかせて頂くっ!」


「ごべっ……あぁ~っ、天にも昇る気持ちだ~っ」


「ちょっ、勇者様まで一緒に成仏しないで下さいっ! ほら、魂が半分はみ出してますよっ、しまってしまって」


「おっと、これは大変失礼した」



 危うく成仏し、抜け殻になるところであったのだが、ギリギリでミラが気付いてくれたため、どうにか魂を飲み込んで事なきを得た。


 しかし憑依してくるとは厄介な奴だ、もし気付かないまま居たら、今頃俺は呪いの力でゲームオーバーに……というか、現実世界でこれを喰らったらヤバすぎるのではなかろうか。


 などと考えつつ、ついでに嫌がる3人を引き摺りつつ、徒歩で森の奥を目指して行くのだが、歩いても歩いても風景が変わらないのが不気味だ。


 だが何度も幽霊に遭遇し、その度に大騒ぎしているうちに、ようやく森の終着点らしき場所が見えて……と、やはりボス幽霊が居るのか、それは3人のビビリ具合で何となくわかってしまう。


 全く毒ガス事故を起こした炭鉱のカナリヤのような連中なのだが、俺も剣を持たない限りは敵の姿が見えないのだから、使えるかどうかの判定においてはこの3人とたいして差はない。


 ひとまず鞭から剣に装備を切り替えて……なるほど、これはビビるのも仕方がないな、人間よりひと回り大きな体に、無数の幽霊の顔が嵌め込まれた人型の幽霊。


 もう全身くまなく顔である、頭の先から足の先まで、本来の顔の部分にも、見える範囲で4つの顔がひしめきあっているではないか。


 ……と、股の下と脇の下、それから足に付いている幽霊の顔が、何やら臭そうな、不快そうな表情をしているのは……まぁそういうことなのであろう。


 とにかくコイツを、いやこの幽霊は複数なのか、これを討伐しない限り、次のマップである墓地へは進むことが出来ないはずだ。



「ひぃぃぃっ! なんと恐ろしげな幽霊なのでしょうかっ? もう無理ですっ、リタイアですっ!」


「いや待て待て、というかそこで待っておけ、俺が話を付けて来る」


「はっ、話をって、いったいどうやってあんなのと話をするっていうんですかっ?」


「う~ん、そうだな……おいそこの幽霊、責任者出せやオラッ」


『……殺す……殺す殺す……殺す殺す殺す殺す……コロスゥゥゥッ!』


「あ、ほら出て来たじゃねぇか、このジジィが幽霊の塊を操っているって感じだな」


「ひぎぃぃぃっ! あっ、ああああっ、主殿! こんなのもう怨念の塊ではないかっ! もう……見ているだけで……恐ろしい……」


「怨念の塊? 何でそんなのがわかるんだよ……ん、まぁ顔でわかるか」



 グネグネと移動した幽霊に浮かぶ大量の顔、その本来の顔の部分が一度のっぺらぼうに変わったと思いきや、その内側から何やら、怒りに満ちたジジィの顔が浮かび上がってきた。


 コイツがこの幽霊の代表、というかこのジジィの強い恨みによって、他の幽霊が集まって来たというのが正解なのであろう。


 つまり、このジジィ幽霊さえどうにかしてしまえば、他の幽霊は勝手に霧散する……と、そこまではいかないにしても、おそらくもう烏合の衆以外の何者でもないはず。


 ということでだ、まずはこのジジィの方を挑発してみるとするか……



「おいジジィ、おいっ、耳が遠いのか? 聞こえていないのか? それとも馬鹿だから言葉が理解出来ないのか? まぁどうでも良いが、お前さ、そこまで結構長生きしたんだろう? それで何の未練があるってんだこの世に? なぁ、あとは若い世代であってお前如きよりも遥かに優秀な俺に全てを任せて、とっとと地獄へ堕ちろよ、勇者様からのお願いだぞ」


『殺す殺す殺す殺す殺す殺す』


「さっきからそればっかりじゃねぇか、他の言葉とかマジで知らないの? てかマジで何なのお前は?」


『殺す殺す……殺す……わしは……おじいさんじゃ』


「わかってるわそんなことっ!」



 ようやく『殺す』以外の言葉を喋ったジジィ幽霊、だがその表情はまだ怒りに満ちたままだ。

 一体性全に何があったと言うのだ? とんでもない死に方でもしたのか? 誰かに嵌められて死んだとか?


 いや、それについてはこれから、このジジィが自らの口から語ってくれるようだ。

 どういう話になるのかはわからないが、とにかくジックリ聞いてみることとしよう……



『わしは……わしのバックグラウンドは……』


「前置きは良いから早く話せ、簡潔にな」


『……むかしむかしのことでした』


「ふざけんじゃねぇよ、そいいう感じの語りなのかよ、殺すぞお前、もう死んでるって? もう一度殺すぞマジで……」


「ゆ、勇者様……とりあえず聞いてあげないと、呪われてしまいますよっ」


「ん? あぁ、そうかも知れないな、おいジジィ、話をすることにつき許可をやろう、俺様の慈悲に感謝しつつ好きなだけ話してみろ」



 哀れなジジィに許可を出してやる、それでもジジィの表情は『怒り』のままだ。

 今にもブチギレしそうな、叫びだしそうな顔を維持しているのだから不快である。


 通常であればここで『喜び』の表情に変わり、俺に感謝を表明しつつ土下座するところなのだが、どうやらこのジジィには常識というものがないらしい。


 全く、成仏させる前にキッチリと、俺様の偉大さやそれに逆らうことの愚かさ、そして自分がいかに矮小な存在であったのかなど、様々なことを教えてやる必要がありそうだ。


 で、そんなジジィの昔話は、もう一度仕切り直して最初から始まるようである……



『……むかしむかしのことでした、あるところに、おじいさんが居ました、おばあさんは居ません、殺されてしまったのです』


「いきなり話が重いんだが?」


『……復讐に燃えるおじいさん、日々のトレーニングを欠かさず、おばあさんを手に掛けたのではないかと思われる闇の組織を滅ぼすべく、徐々に力を蓄えていったのです』


「何だよ闇の組織、しかもその犯行であることが確定しているわけじゃないのかよ」


『ある日、そんなおじいさんの前に男が1人、現れました、男は言いました、お宅の床下はきっとシロアリだらけですと、すぐに対策をしないと家が倒壊してしまいますと』


「それ悪質な業者だよ絶対、独居老人から色々毟り取るタイプの悪い奴だかんね確実に」


『おじいさんは困り果てました、このままでは、このままでは死んだばあさんとの思い出が詰まったこの家が、シロアリに喰らい尽くされてしまう。おじいさんは意を決して業者に金を、闇の組織と戦うために残しておいたものと、それから生命保険を解約した返戻金、さらには2ヶ月に一度、僅かな金額だけ振り込まれる年金も、全て掻き集めて支払いました』


「で、逃げられたと、そういうわけだな?」


『しかしなんと、シロアリ駆除業者はそのまま居なくなってしまいました、男は業者などではなく、闇の組織の構成員だったのです。ばあさんを奪われ、そして全財産を奪われたおじいさんは絶望し……』



 ジジィの話は延々と続いた、最後の最後、敵である闇の組織のラスボスとして、最初に殺されたはずのばあさんが出て来たところまで、およそ3時間の長丁場であった、もはや映画1本分の壮大なストーリーである。


 ちなみに内容の方は全くと言って良いほどに無であった、そしてどうやらおじいさんは最初からおばあさんに騙されており、おばあさんはおじいさんから金を毟り取ったことによって、闇の組織内部で出世したという感じの裏があったようだ。


 で、そのおじいさんは死後、どうしてここまでキレッキレのジジィになってしまったのかというと……まぁ、闇の組織だけでなくおばあさんへの恨み、騙されていた自分への怒り、その他諸々が相俟って今現在の状態が作出されているらしいということは何となくわかる。


 だがその個人的な恨みを俺達にぶつけられても困るし、それによって掻き集めら、集合体に取り込まれた、本来は成仏してしまうべき霊達も大迷惑であろう。


 こんなジジィの行動に巻き込まれ、少しでも良い生物に転生する枠を逃してしまっているのかも知れないのだ。


 もっとも、幽霊として未練タラタラでこの世に残るような輩だし、生前もろくな奴ではなかったのであろうから、もし転生が許されるとしても、せいぜい犬のウ○コが妥当なラインではあるのだが……


 で、ここからはまずジジィを説得しつつ、同時に攻撃を加えていこう、まずは精神的なダメージを与えるのだ。


 全てを語り尽くし、少しだけ晴れやかな表情に近付いたジジィを、もう一度怒りの極限状態へ戻すべくディスり、さらに対幽霊専用武器によるダメージも与えていくのである……



「おいジジィ、お前さ、恥ずかしくないのか? そんなババァに騙されていで、最後はブチ殺されたんだろう? 途中どこかでわかるよな普通は、あっ、これやべぇやつだなって、そんな程度の能力もなかったクソ野朗はサッサと成仏せいやぁぁぁっ!」


『ギャァァァッ……殺す殺す殺す……』


「また元に戻りやがったか、お前のような低能幽霊にはその殺す殺すってのがお似合いだよ、そのノリでババァとの偽の思い出が詰まった家の、集っているシロアリでも殺していたらどうだ?」


『ヌォォォッ! 殺すっ、そっちの弱そうな女を殺すっ!』


「ひぃぃぃっ! わっ、私ですかっ? ご主人様、ちょっと助けて下さいっ!」


「……お前、いきなり抵抗しなさそうな奴にターゲットを変えるとか……やっぱそうとうなクズジジィなんだな、もう良いよ、リアルに死ねよ、じゃなくて消えろよお前、成仏とかしなくて良いからさ、勇者突撃貫通アタァァァック!」


『グギュッ……フノォォォッ!』


「でっ、こっからブッ刺さった対幽霊専用武器で内臓を引っ掻き回していきますっ!」


『ギャァァァッ……殺す……殺す殺す……殺……された……』


「ひぃぃぃっ! 大量の幽霊が拡散して……あっちへ行って下さいぃぃぃっ!」



 ジジィ幽霊の腹部分に対幽霊専用武器を突き刺し、おそらく内部に詰まっているのであろう、そしてジジィの霊力の源となっているのであろうその中身、大量の幽霊を引っ掻き回してやる。


 悲鳴を上げながら徐々に薄くなっていったジジィは、物凄く恨めしそうな顔を見せつつ、成仏していく大量の幽霊の中に消えていった。


 あのような馬鹿なジジィ、二度と、どんなかたちであってもこの世に戻って来ることがないよう祈る。

 社会にとって害悪でしかないし、もう一度やり直したとしても、どうせまた悪い奴等に騙され、利用されてその資金源となるに違いない。


 と、そんなクズジジィの本体が消滅した場所に落ちていたのは……間違いなく館の鍵だ、真っ黒の、禍々しいオーラを醸し出している古臭い鍵であった。


 これを使えばいきなり館に入ることが出来るのか? 門の前にまた中ボスが居たりはしないのか? 色々と疑問ではあるのだが、とにかく先へ進むこととしよう……と、その前に、ほかにもドロップアイテムが散らばっているようだ、少し確認してみよう……



「あ、見て下さい勇者様、何か富くじ的なものの当選証書ですよ、えっと……『あなたに金貨100万枚が当たりました、つきましては、振込みに必要な手数料として金貨1枚を、指定の口座に……』振り込んだんでしょうね、あのおじいさん」


「だろうな、他にも似たようなのがゴロゴロしているし、どんだけ毟り取られていたってんだよあの馬鹿ジジィは? で、あとは……防具、というか衣服が落ちているぞ、女物だ」


「おっ、これはあのおじいさんが、騙されているとは知らずにおばあさんのために買った、まだ一度も袖を通していない……フリフリの衣装なのだが……これを『おばあさん』に着せようとしていたのか?」


「まぁ、何でも良いさ、服が手に入って良かったじゃないか」


「いや、しかし私もこれを着るのか?」


「それしかないんだから諦めろ、ほら、早く着替えて次のマップへ行くぞっ」


『うぇ~い』



 やけに可愛らしい格好になってしまった3人を引き連れ、森のマップから墓地のマップへと移動する。

 そういえば幽霊専用剣を握り締めたままであったのだが……そのお陰で凄まじい光景を見ることが出来た。


 もう墓石が見えないのだ、人口密度、というか幽霊密度が異様に高く、まさに幽霊だらけといった様相を呈しているのが、この墓地のマップの特色であるようだ……

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