84 欲深い奴ら
「煩悩退散煩悩退散おっぱい煩悩退散……」
「喝ぁっ!」
「いだっ! 何だ貴様はいい気になりやがって、今はちゃんと煩悩退散してたろう」
「いいえ、口ではそんなこと言っていましたが、頭の中はおっぱいおっぱいでしたよ!」
あまりにも欲深く、よくぼう魔将の攻撃を受けると確実に破裂して死ぬといわれた俺は、今寺で修行させられている。
ちなみに寺セットは屋敷の裏に作ったハリボテだ。
「というかミラとかルビアとかはどうして監視する側の立場なんだ、お前らも術に掛かっていただろう?」
「黙りなさいこのハゲが、大和尚セラ様に密告しますよ!」
「喝ぁっ! 喝ぁっ!」
「いでっ、あいだっ! 叩くなよルビア、しかもハゲじぇねぇし、誰だよ寝ている間に剃髪しやがったのは!」
「うるさい小坊主ですね、雑巾がけでもしていなさい」
絶対に後で復讐してやる、調子に乗っているのはミラとルビア、それから親玉はセラだな。
しかし真冬に水拭きは冷たすぎるぞ、乾拭きで良いか。
「どう? ハゲの様子は、少しは煩悩を取り去ることが出来たかしら?」
「いえ大和尚様、このハゲにはまだ10,800の煩悩が宿っています、あと10年はここで修行する必要があるかと」
「おいセラ、てめぇどういうつもりだ? 覚悟は出来ているんだろうな?」
「本当だわ、全くもってダメなハゲね、次は滝行をさせなさい」
役になり切った3人が邪悪な祈りを捧げると、上から精霊様が水を落としてくる。
まさか俺がこんなことをさせられるなんて……しかも時折金だらいが降って来るではないか!
その日の夕食は俺だけクズ野菜のみであった。
こいつら徹底的にやってきやがるな、マジで覚えておけよ!
明くる日も、その翌日もわけのわからない修行をさせられる。
だが俺だって黙って従っている訳ではない、一発逆転のチャンスを狙っていたのだ。
そのときは、4日目の夕方に訪れた……
なんと、調子に乗った3人が一緒になってミラ秘蔵のエッチな本を読んでいるではないか!
角部屋に隠れているつもりらしいが、風呂の掃除をさせられていた俺からは丸見えである。
証人用に、精霊様とその辺でフラフラしていたマーサを連れて角部屋に向かう。
踏み込んだ瞬間、3人の和尚達はしまった、という顔をする、だがすぐに言い訳する体勢に入ったようだ。
「この大和尚様の許可も得ずに入ってくるとは、どれだけ不届きな連中なのかしら?」
「こ、これはですね、この世にどのような煩悩が存在するかを把握するために致し方なく見ていたものでして……」
「そうですよ、ハゲはこんな所に居ないでさっさと掃除をして来なさい、このハゲッ!」
「良いのかそんなこと言って? これ以上言い訳するようならお前らもハゲになって修行して貰うことになるぞ」
3人の馬鹿和尚は腹を見せて降伏のポーズを取った。
直ちに縛り上げて寺セットへと移送する。
「まずは全員『喝ぁっ!』をそれぞれ100回だな、その後ノーパン雑巾掛け100往復な」
処刑は精霊様に任せ、俺はズラを買いに行った。
今日は暖かい、野原には既に土筆が顔を出している、だが俺の頭は未だにハルマゲドンだ。
ワゴンセールのズラを銅貨2枚で購入し、屋敷に戻る。
3人はノーパン雑巾掛けの最中であった、風でスカートが捲れて大変にエッチな光景だな。
ちなみに安いズラは七三分とちょんまげしかなかった、七三分をチョイスして被っていたところ、マーサに笑われてしまった。
「精霊様、その板を貸してくれ、俺も奴らに喝を入れておく」
精霊様から板を受け取り、廊下を往復している3人の尻に次々喝を入れる。
しかしやりにくいな、雑巾掛けが終わった後で並ばせてゆっくり喰らわせるとしよう。
「おい貴様等、雑巾掛けが終わったならミラは夕飯の準備、セラとルビアはここへ並べ!」
「ちょっとは休ませてよね、喝なら後でいくらでも受けるわ」
「じゃあ風呂上りな、ルビアもそれで良いか?」
「私はいつでも構いませんよ、雑巾掛けは疲れるのでもうイヤですが」
セラとルビアはとりあえず正座させておいた。
夕食までの間、次の魔将討伐に関して魔族達と話をする。
「ご主人様、欲望がかなり小さくなっていますね、この分なら敵の術を受けても3日間ぐらいは生存出来ますよ!」
「いや、それは3日後に死ぬってことだろう、イヤですよそんなの、3日間敵の恐怖について周囲に広めて、結局最後に頭ボンするなんて」
「死にたくないのであればもう少し修行をすることですわね、ハゲはなかなかお似合いでしたわよ」
「黙れユリナ、貴様も『喝ぁっ!』が欲しいのか?」
「遠慮しておきますわ、そういう趣味はございませんので」
「そうかそうか、ところでサワリン、他のメンバーで術を受けてヤバそうなのは誰が居る?」
「基本的に人族以外は大丈夫よ、勇者さんは欲深すぎるから例外だけど、あとカレンちゃんは要注意ね、お腹が減っているときだと破壊獣化しかねないわよ」
「そうか、気を付けるよ、で、セラとマリエルはどうして大丈夫だったんだ?」
「今回の敵がターゲットにするのは食欲と金銭欲なの、あの2人はそれがどちらも薄いからじゃないかしら?」
確かに、セラはミラと違ってあまり金に拘りを持っていない、多少はあるかもだがそれは人並みである。
マリエルは王女だからな、金なんて別にどうでも良いだろう。
そして2人は大食いではない、食欲の方も問題ないようだな。
「じゃあ今回は人族以外のメンバーとセラ、マリエルが中心になって戦いを進めることとしよう」
「ご飯が出来ましたよぉ~っ!」
「おいミラ、どうしてまだ俺はクズ野菜なんだ?」
「いえ、ハゲにはこれがお似合いかと思いまして、不満でしょうか?」
「見ろ、俺はもうフサフサだぞ、ハゲではなくなったのだ!」
「あら本当だわ、失礼しました、まさか何の恥じらいもなくそんなダサいズラを見せ付けてくる猛者だとは……」
不快すぎる、ミラだけこの後の喝を2倍にしてやろう。
クズ野菜はルビアに食べさせ、俺は久しぶりにまともな食事を取ることが出来た。
風呂では、全員集まった状態での作戦会議をする。
「じゃあサワリン、そのよくぼう魔将とやらは自らも欲望に忠実なんだな?」
「ええ、以前雑誌の裏に載っていた金貨風呂の広告を真剣に眺めていたわ」
「ついでに胡散臭い金運ブレスレッドとか魔力が欠片も感じられないパワーストーンとか、色々なものを持っていましたよ」
『そういえば変なマルチ商法にも引っ掛かっていましたね……』
それ以外にも、皆で食事に行ったときに必ず全員分のポイントを1人で受け取る、すぐ値切る、行列店には何時間でも並ぶなど、欲望の塊としか思えない行動が目立つようだ。
「あ、確かあの子はギロティーヌと一緒に行動していることが多くなかったかしら?」
『ええレーコ様、2人でお店に理不尽なクレームを入れて、飲食代をタダにさせていました』
ろくでもないことをしやがる、確実に責任を取らせないとならんな。
というかそんな奴が王都に攻めて来たら商店街が潰れるぞ。
「それで、今どこに居るかわかるのか? この間攻撃して来たのはかなり遠くからだったんだろう」
「今はわからないわ、でもおびき出すことは出来るんじゃないかしら?」
「どうやって?」
「王都の外にショッピングモールがあるわよね、その横に賭場を作るのよ、きっと集団で押し寄せてきてイカサマを始めるはずよ」
ゾゾビン率いるゾンビ軍団を迎え撃ったショッピングモールは、現在郊外の免税店として機能している。
その横に追加でカジノを作ってしまおうという計画だ。
カジノなら後々使えそうだし、国に頼めばあっという間に作ってくれるであろう。
翌日マリエルが計画を伝えに行くこととなった、全部王宮の金でやれると良いな……
「それじゃあカジノが出来次第迎撃作戦の開始だ、それまでは煩悩退散の修行をするぞ!」
居酒屋が開業の時間なので、店員達は行ってしまった。
明日からはちゃんと修行をしよう、だがまずは悪辣3和尚の処分からである。
風呂上りに3人を並ばせ、順番に喝を入れていく。
「勇者様、ちょっと喝が足りないわ、もっとしてちょうだい!」
「良い心構えだセラ、ミラとルビアはどうする?」
「私はもう結構です、そいうかこういうのはやられるよりもやるほうが好みです」
「ご主人様、次はこの鞭で喝を入れて下さい」
「じゃあミラはセラに喝を入れておいてくれ、俺は主をハゲ呼ばわりしたルビアに鉄槌を下してくる」
「ご主人様、角部屋に行くならおつまみも持って行きましょう」
「そうだな、セラもジェシカも、1時間ぐらいしたら来ても良いぞ、今日も居酒屋組の料理を食べてから寝よう」
煩悩は一向に消えることがない、その日も酒を飲みながら、高カロリーの夜食をしっかり平らげてしまった。
※※※
「では修行開始だ、まずは座禅を組むところからだな」
俺、ミラ、カレン、マリエルは座禅を組む、集中して、煩悩を取り払うのだ。
「主殿、どうして私達は三角木馬なのだ?」
「不満か?」
「いや、不満はない」
「なら静かにしておけ、俺達は集中しているんだ」
ルビアとジェシカは三角木馬、セラは石抱きである。
こいつらはその方が効率が良さそうだからな。
他種族の連中は周りで修行を眺めている、時折リリィが干し肉を齧ってカレンの邪魔をしているようだが、意外にも反応が無い、集中しているのであろう……いや、あれは寝ているだけだ。
「喝ぁっ! カレンちゃん、どうして寝ているのかしら?」
「だって、お腹が減りすぎて眠たくなって来たんですもん、眠いときは寝るのです」
カレンは煩悩の塊である、煩悩退散!
「カレンちゃん、しっかりやらない子の夕飯はマーサちゃんが食べた野菜の切れ端にするわよ!」
「うぇぇっ! 草はイヤです、せめてお肉の端っこにして下さい、脂身のところが……」
「喝ぁっ! それはあなたの大好物でしょうがっ!」
結局俺とカレンだけはいくら修行してもどうしようもないことが発覚し、今回の戦いでは後方に下がることとなった。
「お~う、勇者殿は居るか~っ?」
ゴンザレスの声がする、きっとカジノのことで相談でもあるのだろう。
俺だけが修行を離脱するチャンスである、違和感なく応対に向かおう。
「あ、良いわよ立たなくて、この水の大精霊様が直々に話をしてきてあげるわ」
作戦は読まれていたようだ、精霊様がゴンザレスの話を聞きに行った。
どうやらカジノに設置する遊戯機の話をしているらしい。
別に良いだろうそんなもの、ルーレットと変なトランプのやつがあれば。
スロットマシンはこの世界では技術的に作れないだろうからな、代わりに丁半博打でも置いておけ。
一通り話し終わったのか、2人で一緒に近付いてくる。
「おう勇者殿、カジノに設置するのはまず丁半博打、で、ルーレットと回胴機械、それから球戯機械に麻雀と決まったぞ」
おかしすぎる、百歩譲ってスロットやパチンコまでは良しとしよう、しかしどうして麻雀が存在するのだこの世界には?
あれか? 美人プロ雀師が転移して来たことがあるというのか?
「もし敵がイカサマを仕掛けて来たら、この大精霊様の天運でねじ伏せるわ、安心しておきなさい」
もう、どうでも良いです……
とりあえずその日の修行は終わりにし、翌日は建設中のカジノを見に行くこととなった。
ルビアとジェシカがなかなか三角木馬から降りて来ないので、後で喝を入れてやるからと説得して戻らせる。
こいつらは全然修行になっていないようだが、大丈夫なのか?
その日の風呂ではカジノの運営に関して相談をする。
「カジノといえばバニーちゃん、リアルバニーの私に全てを任せなさい!」
「じゃあマーサはバニーガールな、ジェシカは雰囲気が出るからディーラーをやれ、レーコは丁半博打にしよう」
「それと、居酒屋の方も期間中はカジノに出張するべきね、本店の方はバイトを雇って回すわ」
精霊様は居酒屋と雀荘エリアを監視することで決まった。
王都でもパチンコの釘調整は違法だし、スロットは全部設定1のぼったくり調整で良いだろう。
たまたま勝った奴は事務所でボコボコにしてしまえば損は無い。
「じゃあそろそろ上がるか、居酒屋も営業時間になるぞ、今日もあまり物を持って来てくれよな」
どれだけ修行しようとも、酒を飲んでつまみを喰らえばリセットである。
そうだ、明日からつまみを精進料理にしてしまおう。
でも今日は無理だ、明日からだな、明日が無理なら明後日からだ。
「ご主人様、早く喝を入れて下さい……いひゃぃっ!」
「主殿、私にも喝を……うぐぅっ、これは新世界だ!」
「お前ら全く修行の効果が出ていないようだな、脂っこいものや甘いものばかり喰うし、また術にやられても知らんぞ、とりあえずあと100回喝を入れてやる!」
正直言って、喝を入れられて喜んでいるようなドMに、厳しい修行の効果が現れるとは思えないのだがな……
「そんなことよりも主殿、私が担当するディーラーというのは何をすれば良いのだ?」
「俺も知らん、適当に玉でも投げておけば良いだろ」
「それでもし客に大勝ちされてしまったらどうするのだ?」
「そのまま続けるようならそのうち破滅する、帰ろうとしたら因縁でも付けて金を取り返すんだ」
カジノなんて普通にやれば勝てないだろうし、俺達の方でも意図的に勝てないように仕組む。
そこで大勝ちしているような奴はどうせイカサマだ、魔将が送った玄人の可能性も高いはずだからな。
そういう奴は見つけ次第張り倒してしまおう。
「勇者様、マーサちゃんやジェシカちゃん、それからレーコちゃんは良いわよ、でも他のメンバーは何をするべきなの?」
「俺とカレンは危険だから奥で監視だ、他はホールを回って索敵に当たれ、サワリン曰く敵の魔将はすぐにでも来るらしいからな」
「ご主人様、それでは一応エッチな格好をしておくべきですか?」
「店員役はそうだな、客を装う場合には普通に金持ちっぽい格好をするんだ」
セラとルビアは店員に化けたいと主張する、あとはユリナとサリナ辺りが店員向きだな。
明日要請しておこう、リリィはドラゴン形態に変身して台座で待機だな、勝利の竜神様として賽銭を集めよう。
「ただいまぁ~、料理の残りを持って来たわよ」
「お帰り精霊様、今日も儲かったか? それと、どうして料理だけでなくレーコとサワリンも持っているんだ?」
「この子達は途中でサボっていたのよ、連日の疲れがどうのこうので、ちょっと喝を入れる必要があるわ」
「ひぃ~っ! お許しをぉ~」
「私はちょっと興味があるかも……」
「ついでだ、セラ達ももう一度そこに並べ、レーコ達と一緒に喝だ」
5人並ばせて入魂する、レーコだけは悶絶しているようだが他の4人は平気だ。
「ご主人様、肩はもう十分です、次はお尻にも下さい」
ルビアが尻を出すと、セラとジェシカもそれに続いた。
ジェシカめ、やはり少し肥えやがったな、叩く度にプルンプルンしていて大変にエッチだ。
「おいジェシカ、金を返さないうえにこんなになるまで食べて、貴様は本当に煩悩の塊だな!」
「申し訳ない主殿、金を返して、それからきっちり痩せるまで毎日尻に喝を入れてくれっ!」
「ではそうしよう、ちなみに金を返し終わるまでお小遣いはナシだからな」
「待ってくれ、その責め苦はちょっと趣味ではないぞ……」
コイツは案外だらしない、ここまでしておかないとあっという間にブヨンブヨンでダルンダルンの酒樽おばさんと成り果てるに違いない。
貸金も徴収できるし、しばらくお小遣いを渡すのはよそう。
翌日はカジノの様子を見に行くだけだ、余り物の料理も来たし、ゆっくり飲んで煩悩塗れの夜を過ごそうではないか。
※※※
「おう勇者殿、カジノはこんな感じで良いか?」
「もう出来ているのかよ!? 早すぎるだろ……」
「そうだ、マゾッスルが帰還したからな、アイツの土木スキルは神レベルなのだよ」
だから1日でショッピングモールと同規模のカジノが完成する、ということにはならないはずなのだが?
建物の中もちゃんとカジノである、赤いカーペット、豪華な装飾に数多くの明かり、薄暗いのは麻雀コーナーだけである。
ちなみに麻雀コーナーだけでなく、回胴・球戯機械コーナーも何だか葉巻臭いのはそういう仕様だとのこと、そのぐらいの方が客が入っている感があってリアルだそうな。
「これだけ広いとスタッフが足りなくなりそうだな、募集はかけているのか?」
「いや、魔将が来るとなると少し危険だからな、俺達がボーイ、女衆は貴族家から奴隷を供出して貰うことになっている」
「そうか、で、その奴隷達に弾む小遣いは当然に国持ちなんだよな?」
「もちろんさ、1人当たり使用している家に銀貨2枚、奴隷本人に銀貨3枚の報酬だ」
「おいジェシカ、良かったじゃないか」
「そうだな、借金を返しても銀貨が1枚残るではないか」
臨時収入に喜ぶジェシカであったが、ここで問題が生じてしまった。
どうやら正式に奴隷として登記されていない限り小遣いは出ないとのことなのだ。
「主殿、すぐに私を奴隷として登記してくれ、今からっ!」
「落ち着け、お前は仮にも他国のお貴族様だぞ、そんなこと出来る訳がなかろう」
「ぐぅぅっ! 私もお小遣いが貰えると思ったのだが、なんと悔しいことか……」
この件に関しては今更ルールを捻じ曲げることができないため、マリエルも交渉しかねるという。
結局、ジェシカも頑張ったら俺からの借金は帳消し、プラス銀貨1枚の報酬ということとなった。
というかこういうのは三方一両損とかじゃないのか? 俺だけ単独で三両損しているぞ……
「ところで勇者殿、ズラを被っているようだが、遂にハゲてしまったのか?」
「違うんだ、剃られてしまってな、今は育成中なんだ」
「おう、筋肉団に入るときは必ずスキンヘッドにしてくれよ、入団、待っているぞ!」
入らねぇよ、大体俺はムキムキではないからな、それに気持ち悪いんだよお前らは……
と言ってみたいものの、余計なことを言うと鍛え直しとかされそうだ、適当に返事をしておいた。
「じゃあ明日からカジノの営業だな、明日は夕方にまたここへ集合としよう」
カジノを開けばすぐに魔将が来るそうだからな、初日から気合を入れて監視する必要がありそうだ……




