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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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783 ガン無視

「このままでは死なないのはわかった……」


「アヅイィィィッ! ギャァァァッ!」


「……で、次の有効打を考えよう」


「ギョェェェッ!」


「おいお前、ちょっとうるさいから静かにしろよなっ!」



 炎上しながら転げ回る勘違いブス、元々不潔極まりないのだが、それが燃えているせいで凄まじい悪臭を放つ、いわば公害である。


 そんな状態であっても、明らかに致命傷には至らない感じのダメージの入り方なのが凄いとは思う、思うのだが、燃えていることは燃えているため、おそらく火が消えた後に出てくるのはとんでもなく丸焦げのバケモノとなるであろう。


 ここからはそれを相手に戦わなくてはならないのだが……非常に嫌である、今のうちに、炎上しているうちに次の手を打って、どうにかこのブスの動きを停止させなくてはならないな。


 で、それを残っている、戦闘が可能な仲間と、それから討伐済みであって一応は生存し、会話も可能な状態のカス野朗を、ある程度治療したうえでそこに加えて作戦会議をする……



「おいカス野朗、お前、自分が助かるためなら仲間でも余裕で売るタイプだろう? このきめぇブスの弱点を教えろや」


「姉御に弱点などない、強いて言うのであればきめぇことぐらいだぜ」


「きめぇのは戦闘に関わりないだろぉがっ! 適当なこと抜かしてると○○を引き千切んぞっ!」


「ギョェェェッ! 、姉御の弱点は……弱点は……何だろう?」


「……DEATH!」


「あぁぁぁっ! 俺の、俺の○○がぁぁぁっ!」



 本当に役に立たないカス野朗、頭にキている紋々太郎がハジキを用い、その極小の棒がセットになっていると思しき○○をデストロイする。


 カス野郎自体はかなり強いものの、この状態ではもう紋々太郎には敵わない、フォン警部ぐらいであれば辛うじて勝負になるのかも知れないが、所詮はその程度の存在なのだ。


 で、絶対防御状態のゲス野郎にしても、これが紋々太郎とさほど変わらない、少し上を行ってはいるのだが、所詮俺達には敵わない程度の実力。


 となると残りの敵はコイツ、この勘違いブス単品ということなのだが……と、そうして考えている間に火が消えてしまいそうだな。


 もはや燃えるような垢や汚れ、表面のたんぱく質が少ないのであろう、ユリナの追加攻撃によっても、最初のように火柱が上がるようなことはなかった。


 徐々に収まっていく勘違いブスの炎……焼け爛れた、通常であれば余裕で死んでいるはずの人間が、いや豚の丸焼きのような何かが、怒りに震える顔で立ち上がり、こちらを睨む……



「よくもやってくれたなっ、あ~あっ、こんなに焦げて、これじゃあもう元に戻んないっしょ……てか賠償しろよ、何晒してくれたんだよマジで、おいっ、そこの悪魔! お前に言ってんだよこの悪魔!」


「何だか恨まれてしまいまhしたわ、ご主人様の後ろに隠れますの」


「はっ? 何、アンタがその悪魔の保護者なわけ? 間抜け面して、悪魔飼ってるとか超ウケるんですけどっ、でも賠償金は払えやっ、あと土下座しろ土下座!」


「うっせえブスッ! 強要罪もたいがいにしやがれ、てか死ねや燃えたんだから、何が炎上耐性だよ全く……」


「全くじゃねぇよっ! オラッ早く金払えっ、金貨! 金貨! 金貨! 金貨!」


「やかましい奴だな……」


「主殿、ちょっと思ったのだが……もうこの女は無視することとしないか?」


「ガン無視ってこと? 攻撃されるだろうよ普通に」


「その場合は黙って弾き返せば良い、先程見ていた限りでは、たかだかスタッフ候補800名とか、あの羽ゴリラ殿を一撃で屠る程度の力しか持ち合わせていなかったからな」


「確かに、攻撃が効かないのはアレだが、逆に奴の攻撃ぐらいならどうということはないな……だが無視することに何の意味があるんだ?」


「それは奴の言動を見ていればわかることだが……」


「おいっ! 何コソコソ相談してんだよっ! 早く金払って土下座しろやっ! おいっ!」


「・・・・・・・・・・」



 ジェシカの意図については良くわからないのだが、とにかく鬱陶しいこのブスを相手にしなくて良いというのであれば、それはもう願ったり叶ったりである。


 しかしこのままだと帰ってしまう、というか囲んだ隙間から逃げ出されてしまうのは明らか。

 ガン無視を続けたまま、それにどう対処するのか、そのことについてはまだどうすれば良いのかさえ伝えられていない。


 まぁ、ジェシカのことだし何かに気付き、それは現状最も有力なこのブスの討伐方法となり得る手立てなのであろう。


 ということで他の仲間とも、もちろん怒りに震える紋々太郎とも協力し、喚き散らす勘違いブスへの徹底的な無視を決め込む……



「おい何だよさっきからっ! アタイが賠償金を払えっつってんだから払えよ早くっ! 金貨5万枚だよっ! それから土下座しろっ! 責任者呼べっ! 土下座謝罪しながら金を差し出すんだよっ!」


『・・・・・・・・・・』


「黙ってんじゃないよっ! おいっ! このっ……死ねぇぇぇっ!」


「……おっと、何か飛んで来たな」


「虫けらじゃないかしら? 跳ね返して向こうに飛ばしておけば」


「だな、あそれっ」



 徹底的な無視に対してすぐにブチギレし、手刀を振って風の刃、セラのような魔法攻撃ではなく、純粋に風を切る力で生じさせたカマイタチを飛ばしてくる勘違いブス。


 これが現状最も防御力の低い、さらにはまだ先程のダメージで朦朧としているフォン警部補に当たれば大ダメージ、場合によっては即死である。


 その辺の山々に当たればまた削り取られ、森に当たれば伐採され、いずれも更地となってしまうことであろう。


 また、人が住む集落に直撃したりすれば大事だ、そこにある人家やその他の建造物は完全に粉砕し、人々に関してはもう塵ひとつ残さずこの世から消滅してしまいかねない。


 もちろんそこに住む全員、老若男女問わず、悉くがそうなってしまうのだ……失われる人名は1,000や2,000では済まないであろう……


 で、その危険なカマイタチ攻撃を、さりげない感じで、さも集ってきたハエや蚊でも振り払うかのようにベベッと手で弾き返し、遥か彼方、上空を目指して飛んで行くように軌道を修正しておく。


 もちろんこの攻撃を勘違いブスが放ったということには一切触れないでおく、先程までであれば、また周囲に甚大な被害を及ぼしかねない攻撃を用いたことに対して怒っていたところだ。


 だが、今はガン無視作戦中ゆえそういうことはしない、勘違いブスはこの場に居ない、いやもはやこの世界に存在しない、むしろ最初から居なかったものとして扱われているのだから……



「う~む、せっかく集めたスタッフ候補だが、この攻め込んで来た『ゲスとカスの2匹』のせいで全滅だな、どうしようか、いやどうします紋々太郎さん?」


「……そうだね、最悪スタッフについては諦めざるを得ないであろう、むしろ困るのはキジマ―とサルヤマーが失われたことだ、この『ゲスとカスの2匹』のせいでな」


「おいお前等! さっきからアタイのこと無視してんじゃないよっ!」


「全くっすよ、これで戦力は回復したと思った矢先っすもんね、この『ゲスとカスの2匹』はどう処断してくれようか」


「オィィィッ! 話聞けやっ、賠償金払えやっ、土下座しろやぁぁぁっ!」


「……まぁ、イヌマ―については目星がついていると言ったね、そこに期待するという手もあるのだよ」


「となると、その場でイヌマ―だけでなく……」


「……そうではないんだ、そのイヌマ―候補が単独でもかなり強力な力を持つものだということだよ」


「なるほど、それなら『サルとキジ』の穴も埋められそうっすね」


「だからアタイの話を聞けぇぇぇっ!」



 俺が紋々太郎と今後について話し合いをしていた間、勘違いブスはずっと1人で叫び続けていた。

 しかし誰からも相手にされず、そのイライラは当初よりもかなり高まっているように思える。


 しかしもう声が物凄くガラガラだな、というか先程までの炎上で、焼けた空気を散々吸い込んでおいてどうして喋ることが出来るのかについては、今更ながらかなりの疑問であるが、まぁそこは異世界なので何でもアリだ。


 で、その叫ぶ勘違いブスであるが、どうやらここで作戦を変え、再度俺達の注意を惹く構えのようである……



「あ~っ、もうだりぃわ、お前等マジでだりぃわ、きめぇし、ムカつくし、てことでもう帰るから、おいゲス! お前だけでも戻って来い……チッ、コイツも答えねぇのかよっ、じゃ、ホントに帰るから、あとよろしく~っ」


『・・・・・・・・・・』


「いやマジで帰るからっ、仲間とか殺した敵の親玉、マジでこのまま帰っちゃうかんね? ということでじゃあね~っ」


『・・・・・・・・・・』


「……いやだからさ……あっ、やっべ~っ、帰るんだったわ、じゃあね~っ」


『・・・・・・・・・・』


「本気でかえ……無視すんなぁぁぁっ!」



 帰る帰ると言いながら、一向に帰ろうとするモーションを見せない勘違いブス。

 帰り方がわからないのか? それともまた別の理由で帰らない、帰りたくないのか。


 これはおそらく後者だ、そしてジェシカの狙いはここであった、皆の注目を集めることが大好きで、誰かから構って貰っていないと生きていけないこのブスの生態を真っ先に読み取り、それを利用する作戦を打ったのだ。


 こういう勘違いブスにとって、何だかんだと強く言われたり、悪行が拡散して炎上してしまうことよりも辛いこと。

 それは全く誰の目にも留まらない、誰からもその存在に気付いて貰えないことなのである。


 そしてそれを回避するために、良く考えればかなり序盤から『帰る』と発言し、こちらが逃すまいと妨害に動くことを誘っていた。


 で、もちろんそれに反応した俺達は退路を断ち、攻撃を仕掛けていたのだが、それに関してはもうこのブスの望み通りのこと、やって欲しいと思うことを、掌で踊らされるようにしていたにすぎない。


 そして真逆なのが現状である、構ってちゃんの勘違いブスに対し、徹底的なガン無視によって、効率的に精神的ダメージを与えることが出来ている。


 キレ散らかす勘違いブスは、黒焦げのボディーからわけのわからない不潔な汁を垂らしながら、顔を真っ赤に……いや真っ黒焦げなのだが、とにかく怒鳴り散らす……



「キィィィッ! これでも喰らえっ!」


「あら、またそよ風が……ハァッ! スカートが捲れたりしなくて良かったです」


「また弾き返してぇぇぇっ……え? こっちへ? ぶびゅぅぅぅっ!」


「向こうで何か変な音がしたような気がしますね」


「気のせいだろう、きっとそよ風に吹かれた豚が鳴いたんだ、どこか遠くでな」



 先程よりもかなり威力の高いカマイタチ攻撃を放つ勘違いブス、だがそれも、後ろを向いたままのマリエルによって、サッと出した指先ひとつで弾き返される。


 で、今度は空高くではなく、完全に180度反転させられたカマイタチ……どうしてカマイタチを『反射』することが可能なのか、この世界の物理法則は不明なのだが、反射された以上、それは術者の下へと帰って行く。


 ズバァッという音、それから勘違いブスが上げたブタのような鳴き声を伴い、カマイタチはなぜかその場で、ブスの立っている場所で小さなつむじ風となり、砂埃を上へ舞い上げる。


 そのまま一緒に舞い上がり、空中でズタズタに切り裂かれる勘違いブス、そうか、溜まりに溜まった不潔な垢の、何層にもなる鎧が燃え尽きた分、攻撃のダメージが入り易くなっているのか……



「ギャァァァッ! ぶぢゅっ……ぶりゅりゅりゅりゅ……」


「あぁっ、我のコインがそんな……へ? へぇぇぇっ⁉ お、お嬢様、どうしてお嬢様がこんな姿で落ちて……何でしょうかこれは、手に……ウ〇コじゃねぇかぁぁぁっ! しかもお嬢様の汚ったねぇボディーがらでた地獄のウ〇コじゃねぇかぁぁぁっ! クソッ、カス野郎に塗り付けてっ!」


「ギィェェェッ! やめてくれっ、まだ傷があって、傷口から姉御特有のやべぇ菌が……がっ……あぁぁぁっ! 患部がこんなに腫れて……全身まで……ぶぼんっ!」



 ズタズタ状態で落下した勘違いブス、さすがにかなりのダメージを受けているようで、変な音を出しながらウ〇コを撒き散らした。


 それが掛かったゲス野郎がまず正気を取り戻し、自らの籠った殻、パーソナルスペースをブチ破って飛び出してくる、まぁ当然であろう。


 で、その汚ったねぇブツをどうにかして拭い去ろうと、ルビアに半分治療させたとはいえ、まだ腹から血を流して近くに落ちていたカス野郎に塗り付ける。


 ここまでは醜い雑魚キャラ共による、通常の、ありがちな仲間裏切り劇であった。

 普段から、ピンチに追い込まれたモブの敵キャラ共が、ごく当たり前のようにやる行為なのだ。


 だがここからが今回の異常なところ、勘違いブスお嬢様のウ〇コをベッタリと塗り付けられたカス野郎の傷口が、みるみる何かに汚染され、そしてそこから全身が膨らみ……ボンッという感じで体が破裂してしまったのである。



「凄いわね、あの威力は尋常じゃないわ」


「普段使いの即死毒なんかよりもよっぽど凄惨な死に方ですね、アレに少しでも触れていたらもう……」



 そう分析するのはサリナ、この『お嬢様ウ〇コ』の効果には精霊様も驚いているようだ。

 で、そのサリナの指摘通り、最初にブツを浴びてしまったかわいそうなゲス野郎の様子が……



「ふぐっ、はっ、はがぁぁぁっ! か……体が……溶けていく……」


「うわ気持ち悪りぃ、ベッチョベチョになってんじゃねぇか、おいサリナ、これはどういうことだ?」


「菌ですね、あの汚物に大量に居た強力な菌が、このゲスの方を『食べて』いるんです」


「そうか、つまりゲス野郎は……」


「放っておけば土に還りますね、すぐに……あ、ほら、さっき破裂したカスの方、あっちはもうその辺の畑に撒かれている堆肥と変わらない見た目でしょう?」


「本当だ、じゃあコイツも討伐完了っと」


「タスケテ……カネ……スコシダケアゲルカラ……タスケ……テ……」


「あ、死にましたわね」



 これで部下の2匹、主に新キジマ―と新サルヤマーの仇を討つことに成功した、まぁどちらかというとオウンゴールなのだが、それはそれで良いとしておこう。


 で、残ったのは2人の魂を融合した新キサルジマーを殺害した憎き敵、勘違いブスお嬢様(構ってちゃん)のみ。


 先程の炎上よりもい大きなダメージを負い、ウ〇コを漏らしまくった状態で倒れているのだが、起き上がればまだ普通に戦うことが出来そうな程度の受傷である。



「……むっ、起き上がるようだね、ここからどうしようか?」


「そうっすね、まだガン無視しといたら良いんじゃないっすか? 結構効いていたみたいだし」


「私もそうするのが良いと思うぞ、というかそれが最も効果的な攻撃だ、あわよくば……と、これ以上奴の話をするのはよそう、完全なる無視の時間を再開だ」



 ボロボロの状態で起き上がった勘違いブス、前身丸焦げ状態であり、そこからさらにウ〇コを漏らした状態で、しかもガン無視されたことによる精神的ダメージまで受けている。


 立ち上がり、かなりイライラした様子で勢い良く鼻を穿り、またしても鼻くそを喰らっているのだが……口に入れた指にも撒き散らしたウ〇コが余裕で付着していたはずなのだが……



「あ~っ! マジで信じられねぇんだわお前等! もうキレたからっ、このまま無視するってんならこっちにも考えがあるからっ!」


『・・・・・・・・・・』


「はいはいわかってんのっ! 皆で口裏合わせて無視してんでしょ? わかってんのっ! もう良い、帰るとか別にどうでも良いし……自爆してやるっ!」



 飛び降りてやるとか手首切ってやるとか、てっきりそういった類の台詞でくると思った俺はこの異世界についてまだまだわかっていないようだ。


 そう、この世界の勘違いブスは、追い詰めると『自爆攻撃』を仕掛けてくるという、まさに通り魔のような存在であったということ。


 もちろんその際には自分も死ぬが、時折『死刑になっても良いから無差別に殺したい』などという生きる価値もなく、それでいて現状ある不都合な諸々を他人のせいにしている馬鹿が居るのも事実。


 そしてコイツはその類だ、単なる勘違いブスではなく、非常に危険で手の付けられないタイプのブス。

 それが今目の前で宣言した『自爆攻撃』はすぐに……と思ったらプルプル震えていやがるではないか。


 どうやら死ぬのが怖いらしい、ここまでやっておいて、それっぽい雰囲気まで出しておいて、まさかの死ぬのが怖くて自爆出来ないとは、本当に気持ちの悪いブスである……



「良いかっ? 今から自爆すっかんなっ! お前等がヒトのこと無視し続けるってんなら自爆だかんなっ! ドカッといくんだかんなっ! わかってんのかマジで?」


『・・・・・・・・・・』


「何とか答えたらどうだぁぁぁっ!」


「あ、そうだセラ、もう物資は船に積み込んでしまったんだ、今日の夕食はどうする?」


「そうね、ミラもこんな感じだし、出航しつつ甲板で、皆で反省会(飲み会)でもしましょ」


「ねぇ聞いて、聞いてってば……ねぇっ!」


「……そうと決まれば勇者君、明るいうちに死者を弔う儀式をせねば、あの『ゲスとカスの2匹』のせいでこんなことになってしまったからね」


「そうっすね、じゃあ一旦ここを離れましょうか、もう『敵は残っていない』わけっすからね」


「お前等……お前等無視すんじゃねぇぇぇっ! 秘儀! 超汚物自爆! チャージ開始!」


『・・・・・・・・・・』



 何だか汚らしそうな技名を叫びつつ、ようやく自爆攻撃に着手した勘違いブス、ここまでが長すぎだ。

 で、俺達はガン無視を続けつつ、そのまま距離を取る意味も含めてその場を離れ始める。


 それを見て『はぁ?』みたいな顔をしていた勘違いブスであるが、もはや自爆の進行を止めることは出来ないらしい。


 破裂音がしたら一度戻ってみよう、近くで見るのは食欲がなくなりそうなのでやめておくが、自爆後、コイツに意識があればだが、少し話を聞いてみるのもアリかと思う。


 こんな奴が、このおかしな連中が、どこで力を手に入れたのかという点が最大の疑問であるゆえ、少なくともそれは聞いておきたいところだ……

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