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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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754 ボス戦

「なぁ、めっちゃ遠くね? いつになったらあの『最初のリンゴ』の下に到着するんだ?」


「まだまだって感じよ、ちょっと休憩した方が良いかも」


「だよな、おいどうなんだ超リンゴ里長様、ここで休憩すべきかしなくて良いか、どっちだ?」


「……あと500m進めば」


「500m? そんなぐらいじゃまだ全然着かないぞ、いい加減なこと言ってんじゃねぇ」


「いえ、500m進めば『最初のリンゴ』による様々な攻撃の射程圏内に入るのにと思って……」


「まだ殺す気だったのかよっ! このっ! こいつっ!」


「いでっ、いたたっ、その思考を曲げるのは難しくて……ひげっ!」



 危うく気軽なノリで敵の射程圏内に入るところであった俺達一向、気が付いて良かったのと同時に、このまま進んでいたら相当に面倒なことになっていたであろうと肝を冷やす。


 ここまで歩かされ、そして休息も腹拵えもなく戦闘などもってのほかだ、そんな場所へ黙って連れて行こうとした超リンゴ里長からは罰として物品の没収をしなくてはならない。


 もちろんその没収する物品は、現在そこら中の木に実っているリンゴなのだが、とりあえず手近なものを捥いで、虫食いがないかを確認したうえでガブッと齧り付く。


 甘い、美味い、とても良いリンゴだ、こんな場所に無造作に生えたリンゴの木から、これまた無造作に出て来た適当なリンゴとは思えない実力である。


 それもきっとこの先に見える、そして最終目的地である『最初のリンゴ』の恩恵によるものなのであろう、森に存在する全ての木々に力を、そして栄養を与えているのだ。


 もちろんあの場所、1,000年前までは里があり、超ウ○コ里長のやらかしによって滅ぼされた呪いの地を除いてのことだが……



「ねぇっ、見てよこのリンゴ、青リンゴでしょ、赤リンゴでしょ、それからほら、顔が付いた凶暴なやつ、小さいうちに取っちゃったけど、これたぶん成長したら人とか食べると思う」


「おいマーサ、それぜってぇリンゴじゃねぇだろっ! アレだ、その、何だ、リンゴに擬態するモンスターとかだ、キモいから潰しておけよな、経験値とか皆無だろうけど」


「あ、はーい、死ねっ、凶悪な敵めっ!」


『ギョベェェェッ! ノロイノロイノロイノロイノロイノロイノロイノロイノロイッ!』


「え? 何かめっちゃ呪われたんですけど……誰かに伝染せば治るわよね?」


「いや待て、こっち来んじゃねぇよ、1人で呪われておけってんだ」


「そんなこと言わずにほらっ、この何か纏わり付く黒いオーラみたいなの引き取ってっ」


「ギャァァァッ! う、伝染ったじゃねぇか……しかもマーサのも消えてねぇぇぇっ!」


「何をやっているのだ2人共、遊んでいては休憩など出来ないだろうに」


「そんなこと言うジェシカにもノロイノロイノロイだっ!」


「あっ、そんなことをっ……呪われてしまったではないか……」



 結局3人、悪いのは完全にマーサなのだが、そのとばっちりを受けた俺、それからお困りの俺様方を『遊んでいる』などと揶揄し、罰として呪いを受けたジェシカの3人である。


 纏わり付くのは黒い霧のようなオーラ、マーサがそのリンゴを模したバケモノを握りつぶした際に、まるでバッタを掴んだときに出る変な汁かの如く滲み出したもの。


 それがマーサの両腕から俺の右手付近、そして俺がその右手でガシッと掴んだジェシカのおっぱいへと広がりどれだけ振り払っても、ジェシカのおっぱいをプルンプルンさせても振り払えないでいる状態。


 呪いの効果のほどは……現時点では多少ピリピリする程度だが、このまま放っておいて解除される類のものでもなさそうだし、何か対策や治療をを講じる必要がありそうだ。



「おい超リンゴ里長様、何だこれ? 変なリンゴの断末魔がああでこうで、かくかくしかじか……」


「ええ、見ていたからわかるけど、それは『毒リンゴモドキ』の呪いね、通常は喰らった瞬間に死亡するの」


「こんなんで死ぬ奴があるかってんだ、とにかく解除方法を教えろ」


「解除方法は確か……3日以内に10人に呪いを伝染す…・・・だったような」


「10人かよ、不幸のアレみたいな感じのやつだな、10人……ここに居るだけで足りそうな……」


「ちょっと勇者様、私達を使って自分が逃れようなんて考えないことよ、良いわね?」


「バレたか、だがまぁしょうがない、どうにかして3日以内に10人……これって失敗したらどうなるんだ?」


「そうね、普通は死にぬんだけど、死なない場合には『患部から腐ったリンゴみたいな臭いがするようになる』ってのが効果ね、めっちゃ臭いの」


「最悪じゃねぇかっ!」



 元凶のマーサはあと8人、俺はあと9人、そして最後に喰らったジェシカはキッチリ10人、このノルマをクリアしない限り、俺達3人は腐ったリンゴ野郎へと成り果ててしまう。


 どうにかして効率的に、特に関係のないどうでも良い人間にこの呪いを押し付けることが出来ないものであろうか……と、マーサは何をしているのだ?



「マーサ、そんな状態の手で何してんだ? リンゴを……切っているのか……」


「そうよ、ほらリンゴウサギ、上手でしょ?」


「上手でしょって、もう呪いが伝染しまくって真っ黒じゃねぇか、そんなのがお弁当にINしてたらトラウマものだぞ」


「そうかしら? まぁこれを作って置いておけば、誰かが間違えて食べたりするんじゃない?」


「んなわけないだろ、だいたいこの地域の人間はリンゴに対して熱い情熱を持っているんだ、そんなヤバい状態になったリンゴに手を付けるのなんてリンゴを知らない外部者ぐらいで……いや外部者か」


「主殿、マーサ殿のやり方はアリだと思うぞ、この辺りに逃げ込んだ犯罪者共であれば、頭が悪すぎてこういう状態のリンゴも食べるのではないかと思う」


「あぁ、『黒蜜掛け』とか何とか言っちゃってな、よしっ、じゃあ3人でこのリンゴウサギを沢山作ろう」


「あっ、ちょっとダメよっ、2人は普通に切って、リンゴウサギはリアルウサギである私しか作っちゃダメなのっ!」


「何をこんな状況で……と、そういえばリンゴウサギなど作れないよな……ジェシカは?」


「メイドが居ればどうにか、形だけ作って貰ってそれに自分の呪いを押し付けてだな」


「それたぶん作ったって言わない……」



 結局俺とジェシカは普通に切ったリンゴを設置することとした、どう考えてもマーサの作品が際立ってしまうし手を付け易そうなののだが、元はこのウサギがやらかしたことなので納得がいかない。


 それともうひとつ、こんな所にリンゴを並べていたからといって、森の中で『隠れているかも知れない』程度の存在である西方新大陸系犯罪者の生き残りが……と、誰か来たようだ。


 遠くからやって来る気配、強くはないが少し普通の人間とは違った雰囲気……おそらくダンゴ使用者だ、久しぶりにそういう連中と遭遇するような気がするな。


 だがこちらの姿を見せてやるつもりはさらさらない、茂みに隠れ、様子を窺うことで合意し、サッと動いてそれぞれが良い感じの場所に身を隠した……



『ヒャッハーッ! やっぱり切ってあるリンゴだぜっ!』

『あの集落の連中が置いて行ったんだ、しかも黒蜜掛けだぞっ!』

『ありがてぇ、リンゴはあっても切り方がわからなかったんだ、短剣は逃げたときどっかに落としたし』

『これは神の思し召しだ、俺達の日頃の行いが良かったから……』

『フンッ、散々その辺のジジババをブチ殺しておいて何言ってやがんだ』

『たしかにそうだったな、ギャハハハハッ!』



 そこへやって来たのは30匹程度のモヒカンやスキンヘッド、そしてその他明らかに犯罪者、というかチンピラであることがわかる見てくれのゴミ共。


 ついでに巨大なモヒカン野郎が1匹居るのだが、コイツがリーダー格なのはもう確定だな、これはあれがちな犯罪組織の中の下部組織、『○○組』のようなやつだ。


 それがまとめてやって来たうえに、全員相当に頭が悪いらしく、呪い塗れで真っ黒になったリンゴを嬉しそうに……やはりウサギさんに手が伸びるか……



『おいテメェらっ! 子分の分際で何やってやがんだっ!』


『何って組長、リンゴっすけど』


『そうじゃねぇっ! リンゴはリンゴでもなっ! テメェらのような雑魚はそっちのいびつな奴を喰うもんだろっ! ウサギさんのやつは俺に残しておくのが筋だっ!』


『ひっ、すっ、すいやせんっしたっ!』


『黙れ、そういう使えない、気の利かない子分は要らねぇんだよ、まとめて死ねやぁぁぁっ!』


『ギャァァァッ!』

『ギョエェェェッ!』

『(以下略)』



 なんと、ここでマーサの『リンゴウサギ』に手を付けた部下共が、リーダー格の大き目モヒカンによって虐殺されてしまったではないか。


 仲間でも平気で殺す、これがチンピラ共のやり方なのだが……そのせいで呪いを肩代わりしてくれるキャラが減ってしまったのである。


 拙いな、この分だと俺かジェシカ、どちらかは呪いの解除に必要な『10人に伝染す』を達成することが出来なくなってしまうぞ。


 そしてマーサのウサギさんはともかく、人気があるのは比較的綺麗にカットされたジェシカのもの。

 俺が提供した、半ば潰すようにしてカットしたリンゴは……誰も触れようとしないではないか……



「いかん、このままだと俺だけ取り残される、誰か道連れになってくれ」


「イヤよそんなの……あっ、私の呪い、終わったみたいよ」


「私のもだ、奴等のうち10人が特製の『呪い蜜掛けリンゴ』を喰らったということだな、それで主殿のは……プッ、ひとつも売れていないではないか」


「クソォォォッ! どうして俺がこんな目にっ!」



 社会だ、俺だけがこんな目に遭うのは全て社会が悪い、後で適当に復讐しておこう。

 で、マーサとジェシカの呪いを受け継いだチンピラ共、やはりダンゴ使用者だけあって死にはしないようだ。


 だが何やら腹痛を訴えたり、嘔吐しそうになったりという者が続出している様子。

 まぁ、あの真っ黒な呪いに触れるだけでなく、その体内に取り込んだのだから仕方ない。


 リーダーのデカい奴は余裕なようだな、もう歩くことさえままならなくなった仲間をその場で処分し、生き残りを引き連れてどこかへ行くようだ。



「あら、あっちへ行くのかしら? 向こうは『最初のリンゴ』がある方角で……犠牲者ゲットね」


「超リンゴ里長様、お前は人を殺したくてしょうがないんだな?」


「誰でも殺せば良いというわけではなくて、貴様のような馬鹿やああいう馬鹿連中、それをこの地から排除することが喜びであって……今鞭を使ったら音などであの連中にバレますよ、それでも鞭で打ちますか?」


「クソめが、まぁ後でたっぷりお仕置きしてやるから覚悟しとけよ、この俺だけ取り残された呪いもたぶんお前のせいだ、社会のせいでもあるがな」


「勇者様、人に責任を擦り付けてないで行くわよ、『最初のリンゴ』とやらがあの連中をどうやって殺すのか確認しましょ」


「おっと、確かにそうだな、ノーリスクで攻撃方法を見学するまたとないチャンスだよこれは」



 腕の呪いのことなどもうどうでも良い、腐ったリンゴの臭いがし出したら困るが、どうせどうにかなるであろう。

 今はモヒカンチンピラ連中の生き残りを追跡し、その殺されっぷりをしかと見届けるのが先決である。


 全員で茂みから出て、見つからぬように後を追う……確かここから500m程度といったか、そこまで進めば何らかの攻撃が発動して……


 と、そろそろだな、先程超リンゴ里長が言っていた場所近くまで歩いて行ったチンピラ共、周囲に何かあることに気付いたような感じはないが、そのうちに攻撃を受けるはずだ。


 そして呑気に歩く先頭のデカブツの所へ、かなり上の方から殺意の塊のようなものが降りて来るのが感じ取れた……



『だいたい最近の若い者は何だ、あの程度の食あたりで悶絶して、しかも殺しただけで死んじまうなんて、ひ弱にも程があるんだよ全く……ん? 何だテメェら、変な顔しやがって、死にてぇのか?』


『そっ、そうじゃないっす、組長……上から変な蔦が……』

『太くて、先端のリンゴに口が付いて……』

『くっ、喰われるぅぅぅっ!』


『何を言ってんだかこのゴミ共……は? ギャァァァッ!』



 蔦というか良くしなる木の枝というか、とにかく先端に無数のリンゴ、先程の『毒リンゴモドキ』ではなく、まるで超リンゴ里長が単なるリンゴから人型へ変化する最中に見せたような口付きのリンゴをぶら下げたもの。


 リンゴ自体もかなり大きいな、人間サイズ、いやあの巨体を頭から吞み込んだのだ、おそらくは直径3m以上あるに違いない。


 そして喰い殺されつつある『組長』だけでなく、必死で逃げんとするその他のモブに対しては……リンゴ汁を飛ばして攻撃するようだ。


 リンゴ汁はかなり酸性度が高い様子で、ビシャッとブッカケされたチンピラ共がみるみる溶解していく。

 その他、遠くまで移動することに成功したモブには水魔法、いや汁魔法によって物理的な破壊を加える。


 さらにはモブの中でも最も肉付きの良い部類に属する3匹に対し、なんと幻術攻撃で手足の動きを止め、硬直させるという手段に出やがった。


 そのまま順番に、頭からリンゴに呑み込まれていくモブ3匹、恐怖の絶叫は空しくこだまするものの、走って逃げ去ることはもう叶わない。


 結局チンピラ軍団を殲滅した『最初のリンゴ』と思しき枝は、満足を得たのか知らないが、そのまま引っ込んでしまったのである。


 きっと俺達が接近すればまた出て来る、丸呑み攻撃はもうどうでも良いが、リンゴ汁ブッカケ攻撃、汁魔法、そして精神攻撃の類はそれぞれ厄介だな。


 それ以外にもここでは見せなかった攻撃があるのだとは思うが、とにかく戦闘になってみないと全てを見ることは出来ないであろう。


 というか、こちらには超リンゴ里長が居るのだ、どうにかして『最初のリンゴ』を交渉のテーブルに着かせることが出来れば、その面倒な戦闘などせずとも目的を達することが可能になる……



「えっとだな超リンゴ里長様……」


「言っておくけど、アレと交渉するなんてのはちょっと無理だから、私よりも立場が上だと言ったでしょう? それともつい先程のことまで思い出せないような、そんな残念の脳みそしか入っていないのかな?」


「チッ、お前後でお仕置きだかんな、しかしそうなると戦うしかないのか」


「勇者様、きっとあの枝のような蔦のようなものは斬り払っても無駄ですよ、誰かがどうにかして接近して、本体に一撃を加える必要があります」


「だよな、じゃあ何か良い感じに敵を惹き付けるチームと、突入して本体を殺るチームに分かれよう」


「……あの、殺るのは勘弁して欲しくて……一応このリンゴの森のトップ的な存在なので」


「ならちょっとボッコボコにして、これから使う『交渉のテーブル』そのものを奴のボディーから剥ぎ取りした木材を利用して作製する、そのぐらいで勘弁してやるか」


「なかなか酷いことをっ⁉」



 別にこちら側には敵意があるというわけではなく、むしろ平和的な方法で交渉し、その木の下や上、中などのどこかに存在しているはずの『白ひげの玉』をチョイッと開放したいだけである。


 しかし向こうがこちらを、特に古の超ウ〇コ里長に似ているという大変不名誉な判定を受けてしまった俺を排除するつもりなのだから、こちらもそれに応じた態度を取らざるを得ない。


 で、とにかくチーム分けということで、もちろん防衛班、つまり敵の攻撃を受けまくるだけの残念な役回りに、真っ先にというかたちで選抜されてしまったのは俺。


 あとは紋々太郎とフォン警部補と、それから新キジマ―……つまり野郎は全てこちらの汚れ役的ポジション、それがお似合いということだ。


 さらにあと2人か3人程度ということで、比較的素早さの低いマリエルとジェシカが居残り。

 最後の1人は、攻撃を受けるうえでの回復役としてルビアを残すことに決定。


 そしてセラ、ユリナ、サリナの3人は、今隠れている敵の攻撃の射程圏内に居残りとする。

 ここからでも攻撃を届かせることが出来るわけだし、わざわざ危険を冒して前に出る必要はないのだ。



「よし、じゃあセラ、ユリナ、サリナの3人はだな、もし前に出た精霊様が『作戦失敗、全て滅せよ』のサインを出したら攻撃を頼む」


「わかりましたの、そういう場合には森ごと焼き払ってしまいますの」


「おう、仲間を巻き込まないように注意してな、まぁそうなったらアレだ、可能なだけ焼きリンゴを食してからここを離れよう、もちろん白ひげの玉はサッと回収してな」


「あのっ、森を滅ぼすのだけはどうか……」


「うるせぇ、だったら交渉するんだな、あの攻撃することしか頭にないわけのわからん木のバケモノとな」


「それは……ちょっと無理な話ね」


「じゃあ黙っとけオラッ!」


「あいたっ! いてててっ……」



 役に立たない超リンゴ里長の尻を思い切り抓り、その身柄をセラに預けて出発する。

 チンピラ共の無様で不潔な死体を乗り越え、『最初のリンゴ』の射程圏内へと足を踏み入れた……


 早速お出迎えのようだ、先程見ていたのと同様、巨大なリンゴの付いた太い、まるで木の幹のような枝だか蔦だかのお出ましである。


 しかし巨大な分動きは遅いようだな、倒してしまうことは容易だが、それで次から次へと新たなものが……というのは効率が悪い、ある程度は回避を続け、消耗を少なくしてのんびり戦おう。


 攻撃の要は俺達ではなく、つい今横をスルーして行った突撃部隊なのである。


 先頭を走るのは唯一敵の攻撃を受けることが可能なミラ、その後ろに他のメンバーが並び、精霊様のみは少し高度を保って別で接近するようだ。


 このまま『最初のリンゴ』の木の幹へと辿り着けば、きっとそこで何かがわかり、何をすべきかも判断することが可能であるはず。


 あとはそれが済み、『白ひげの玉』の件が解決するまで、ここで敵の攻撃をどうにか……おや、先程は見なかった超強力な魔法攻撃がこちらへ……

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