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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十二章 湖でキャンプでも
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74 舐めてたけどこれは……

「おい見ろ、また脱輪していやがる、部下も何人か落とし穴に嵌ったぞ!」


「本当に馬鹿なんですね、一箇所あったらその先にも落とし穴があるに決まっているのに、どうしてわざわざまっすぐ来るのかしら?」


「じゃあマリエルならどうするって言うんだ?」


「私ですか? 私なら……わかりません」


自分もわからないのに馬鹿とか言っていたのかこの馬鹿は。



ようやくやって来たえろ魔将サワリン、設置してあった落とし穴に幾度となく嵌り、乗っている移動式玉座が脱輪したり、部下を失ったりしたいる。


しかし疑問がある、えろ魔将は一体なぜそのような呼び名となったのであろうか?

確かに女王様っぽい、ピチピチの黒いスーツを着て鞭を持っている、エッチだ。

だがそれだけか? どうにも薄い感じの奴だな……


魔将サワリンの軍は、俺達の居るコテージから30m程のところで停止した。




「あ~っ! 全く、ようやく辿り着いたわ、余計なことをしてくれちゃって、あなた達、死ぬ準備はよろしいのよね?」


「そんなことより下痢ピーピーは治りましたか? ダメですよ、拾い食いなんかしちゃ」


「あなた……やはりあれは勇者パーティーの仕業ね! いいわ、殺す前に全員下痢ピーピーにしてあげる」


「どうやってだよ? 俺達はもう飯は食ったからな、あと、やったのはコイツです、俺は悪くない」


「ではその貧乳娘だけでも道連れに……というかどうしてあなた達に食糧があるわけ?」



魔将サワリンの横に居るセーラー服美少女がため息をついている、この子は俺達が迂回ルートで食糧を確保していることに気が付いていたようだ。

当たり前だよな、そんな長期間補給ナシでこんな所に留まれるわけがないもんな……




「……もうなんだかよくわからないけど、とりあえず死になさい! 集まれ! 我がしもべのみんなっ!」



何だあれは? キャンプ場の脇の森からぞろぞろと変な連中が湧き出してくる、半分は魔物のようだ。

ゴブリンってやつだな、耳が長く、緑色で背が低い、そして何よりも気持ち悪い面である。


そして残りの半分はおなじみ帝国人、どこにそんなに隠れていたのか、200匹程が集まっている。

ゴブリンよりもわずかに少ない程度か、それとも存在感が無さすぎて少なく見えるのか?



「シケた森ねぇ、ゴブリンばかりじゃないの、こんなんじゃ盾にもならないわ」


「おい、帝国人も居るんだぞ、ちゃんと意識してやれ!」


「何を言っているの異世界勇者は? この気持ち悪い人間型のはゴブリンの亜種なのよ、ねぇビーチャ」



『ええ、分類上は人間ですが、実際はゴブリンに近い生物ですね、顔も性格も、弱さだってそうです』



なんと、帝国人はゴブリンだったのか、いやどおりで人間離れした気持ち悪さとか弱さとか……



「で、魔将様はどうするんだ? そんな奴等じゃ俺達には勝てんぞ」


「確かにそうね……ではこんなのはどうかしら?」


魔将サワリンぶつぶつと呪文を唱えながらが鞭を振り回す、また何かを呼び出すつもりのようだ。




「……いや、何も起こらないんだが? マリエル、何か感じたか?」


「いいえ、特に変化はありませんね……でも先程の質問、答えがわかってしまいました!」


「今それは関係ないんだが? まぁいい、まっすぐだと落とし穴があるならどうするんだ?」




「簡単です! ここで私が異世界勇者を殺せば良いんですよっ!」


突然どうかなってしまったマリエル、槍を使った鋭い突きが飛んで来る。

とっさに避けたが危なかった、串刺しにされるところだったぜ。


戦闘時、マリエルは真横に居るからな、もう少しだけ離れた位置だったら切っ先を突き立てられていたかも知れん……




「おい、マリエルが何かやられた! 誰か押さえるのを手伝ってくれ」



前衛からミラとジェシカが慌てて駆け寄る、どうして剣を抜いているんだ2人共……




「ブルータス! お前もか!?」


「ちょっとあんた何黙ってやられようとしているのよ!? しかも誰ブルータスって?」



前衛の残り2人、カレンとマーサがミラとジェシカを、俺がマリエルを押さえつける。

完全にこの間の呪いと同じ状況だ、3人からは殺意しか感じない。

索敵とかもうビンビンですからね。



「他の皆は大丈夫か? おいっ! 何しやがった?」


「別に、私のしもべにしてあげただけよ、その子達はあなたの奴隷でも何でもないでしょう? だから貰ってあげる、どうしてか2人レジストしたのが居るようだけどね」



レジストしたのは……セラと精霊様か。

精霊様に関してはこんな奴の術なんてどうということはないはずだ。

セラは良くわからんな? 後でどうしてか聞いてみよう。


ちなみに、レーコとギロティーヌはどうなったか知らない。

あの2人は戦闘が始まる前に縛って便所に閉じ込めておいたからな。



「サリナ、この術を解けるか?」


「ええ、20時間かそこらでいけると思います」


「うん、後で良いよ」



サリナでもそんなに時間がかかるのか……


とはいえ俺とカレン、それからマーサが手を取られ、しかも押さえ込まれているのがミラ、マリエル、ジェシカの3人である。

この時点で、俺達勇者パーティーはその半分、しかも前衛と中衛の全員が行動不能である。


今敵の前衛に居るゴブリンとか帝国人であれば造作はない。

だがその後ろに控える上級魔族や、魔将本人なんかと戦うのは少し大変かも知れない。



「ご主人様、とりあえず私がブレスで雑魚を焼きます、その間に3人を何とかしてあげて下さい」


「わかった、ゴブリンはリリィに任せる、指揮はセラと精霊様が取ってくれ、俺達はこいつらを中へ連れて行くから」



「待って勇者様、私も何だか頭痛がするわ……一緒に中に戻るわね」


セラは精霊様とは違い、敵の術を完全にレジストし切ったわけではないようだ。

一時コテージの中に下がってもらおう、暴れる3人を引き摺り、室内へ戻る。



「まずは力の弱いマリエルからだ、セラも手伝え、縛り上げるぞ」


マリエル、ジェシカ、ミラの順に縄で縛る、ミラは鍛えているだけあって相当に力が強い。

頭が働いている状態だったらカレンでも押さえ切れなかったかも知れないな。


念のためセラも縛っておくが、大丈夫そうだったら出てこられるようにしておいた。



「レーコ、ギロティーヌも大丈夫か? 何か変な感じはしないか?」


「ちょっと頭痛がします、サワリンの術にやられているようですね、ここに居れば基本的には大丈夫ですが、せめてトイレ以外の所に……」


「そうか、じゃあ後でな」


ギロティーヌはこういう魔法の類は効かないようなので安心だ。

この2人は戦闘が終わるまでこのままにしておこう。


ついでに生意気を言ったレーコを苦しめるため、便所の前に盛り塩をしておく。

中で悶絶しているようだ。



セラには何かあったら伝えるようにと言っておいた。

俺、カレン、マーサの3人は戦闘に戻ろう。




「どうだ精霊様、敵の様子は?」


「雑魚は良いけど上級魔族が厄介だわ、前衛が居なかったから位置を固定できないのよ」


「そうか、でもカレンとマーサを戻すからもう大丈夫だ!」


飛び出して行った前衛組2人により、地上に居た上級魔族2体は簡単に片付いた。

これで魔将の移動式玉座を引っ張る奴は誰も居なくなった、果たしてどうやって帰るつもりなのであろうか?


それでもちょこまかと逃げ回る、飛べるタイプの魔族には手が届かない。


リリィや精霊様が飛んで行けばあっという間なのであろうが、万が一を考えると最大戦力の片方、または両方を離れたところにやる訳にはいかないからな。

撃ち落せるまで地上からちまちま攻撃して貰おう。



飛んでいる奴は3体か……


「あっ! 当たりましたわ、でもまだ飛んでいるようですわね……」


「上等だ、もうアイツはくるくる回りながら飛ぶことしか出来ないだろ、良くやったぞユリナ!」



ユリナの魔法で片方の羽が損傷し、旋回飛行していた上級魔族、リリィのブレスをまともに浴び、この世から消し飛んでしまった。


残る2体もリリィ、精霊様がそれぞれ仕留め、敵軍はサワリンとビーチャだけとなる。



「おいどうするよ魔将様、お前の部下は全部死んでしまったぞ、降参するか? お前らは攻撃魔法が使えないんだろ?」



「何よあんな雑魚共をやっつけたぐらいで、粋がってんじゃないわよ! ビーチャ、早く作戦を考えなさい!」


生意気な上に原則他人任せである、どうしようもない魔将様だ。



『サワリン様、こうなったらセクスウィーダンスを決めて、アレを呼び出すしかないのでは?』


「でもアレは暴走しているわ、こっちもやられちゃうわよ……」


『致し方ありません、それともここで殺られますか? もしくは逃げ帰って魔王様からお仕置きを……』


「わかったわ、やるわよっ!」



移動式玉座の後ろからポールがせり出してくる。

魔将サワリンはピチピチスーツを脱ぎ捨て、ほぼ全裸としか思えないほどの姿でポールダンスを始めた。

最強戦士召喚の儀らしい。


ちなみに補佐のビーチャはダンスの邪魔にならないよう、玉座の横から地面に降りるようだ。

でもそこ、落とし穴ですよ……後で救出してやろう。



「出でよ! 究極破壊獣 筋肉漢っ!」


空からスキンヘッドのおっさんが降って来た、親方に報告するべきか?



「ねぇ、アイツどこかで見たことがあるわ……確か王都を攻めたときに……」


「どうしたマーサ、知り合いか? もしかしてお前のお父さんか?」


「違うわよ、お父さんはあんな筋肉ムキムキじゃないわ! そうよ、アイツ私が殺した奴よ、片方は生きていたみたいだけど、もう片方ね!」


「それって筋肉団の人じゃね?」



マーサ達が王都に攻めて来たとき、筋肉団の連中はマトンの策略に嵌って壊滅。

団長のMランク冒険者、ゴンザレスが重傷を負った。


そしてそこでは、副団長を務めていたAランク冒険者、マゾッスルが戦死しているのである。

ということはあれは……



「あら、私のしもべとなった筋肉漢の生前を知っていたようね、でももう遅いわ、コイツは私のM奴隷として復活したの、ステータスが5倍になってね!」


「ずるいぞ、どうして死人生き返らせたり、ステータス爆上げしたり出来るんだよ、不公平だ!」


「復活させたのは彷徨えるドM魂を見つけた私のラッキー勝ち、ステータス5倍は潜在能力を引き出しただけよ」


ただでさえバケモノの王都筋肉団員、その副団長をさらにステータス5倍とか、ちょっとありえない。

しかも明らかに狂ってしまっている、レベルが高すぎて言うことを聞かないのであろう。


ちなみに、余裕でカレンよりも強いようだ。

早速飛び掛っていったところをいとも簡単に弾き飛ばされ、コテージの壁に突き刺さって失神したカレン。

今はルビアが回復してやっている。



徐々に近付いてくるマゾッスル・改、元々溶鉱炉を風呂にする連中の一味だけあってリリィのブレスやユリナの火魔法は効かない。

精霊様が水鉄砲で腕を弾き飛ばすも、数秒で再生してしまった。



「サリナ、幻術はどうだ?」


「やっていますが、既に正常でないため全く効きません、これは逃げた方が良いのでは?」


「あいつら王都筋肉団は冒険者ギルドから勇者ハウスまでの2、3kmを17秒で走る……今はそれの5倍の素早さだ」


「・・・・・・・・・・」



「精霊様、俺も行ってみるから援護してくれ」



聖棒なら素手の相手よりリーチが長い、飛び掛って一撃を加える!

全く効いておりませんな……


埃を払うように手を振ったマゾッスル、その風圧で吹き飛ばされる俺。

まともに戦っても勝ち目はない。



「ご主人様、カレンちゃんが目を覚ましました、まだ戦う気でいますよ!」


「おいカレン、大丈夫なのかよ? さっき一撃で負けたんだぞ……」


目が怖い、伝説の武器である光の爪を最大まで伸ばし、ゆらゆらとマゾッスルの方に向かっていくカレン。

勝算があるのか、それともどうかなってしまったのかはわからないが、とにかく戦うつもりらしい。




「あのご主人様、カレンちゃんの尻尾と髪の毛が……何か銀色になっていませんこと?」


「そのようだな、よくわからんが何か凄い設定が隠れているんだろう、精霊様、あれはどういうことだ?」


魔狼フェンリルの力が覚醒しているようね、私も見るのは初めてだけど、超強いわよ」



意味不明だが確かに強いようだ、先程一手で失神させられた5倍体のマゾッスルと互角以上に打ち合っている。

良いところで覚醒してくれたものだ、さすが異世界、実に都合が良い。



カレン達は、明らかに漫画以上の戦いを繰り広げている。

どうしてこういうときの睨み合いでは周りの小石が浮き上がるんだろうな?


ついでに言うとカレンが白のオーラ、マゾッスルが赤のオーラを纏っているのがはっきり見える。

やはりこの世界にも気とかそういうものがありそうだ、今度探してみよう。



少しずつではあるが、カレンの爪がマゾッスルの体を掠めるようになって来る。

薄く入った傷は、最初のうちはあっという間に完治していた。

だが、今は治る前に次のダメージが入る、にマゾッスルは徐々に傷だらけになっていく。



「勝てそうですね、あの筋肉よりも小さいカレンちゃんの方が素早いですし、体力の消費も遥かに少ないです」


「じゃあ俺達は向こうの馬鹿魔将を相手にしようか、っておい! 何こっそり逃げようとしているんだ?」


「ちょっとね、ヤボ用がね、あのね、そのね、逃げるんじゃないわよ、用がね、そう、ヤボ用が……」



途切れ途切れだし意味がわからない、相当焦っているようだ。

だって自分でも制御出来ないバケモノが押されているんだからな。

それはね、やっぱね、ちょっとね、逃げる、よね。




「えいやぁぁっ!」


カレンの絶叫、戦闘が行われていた方を見ると、ちょうどラストアタックである。

いつもは飛び上がって首を掻き切る手法を選ぶカレンであるが、この強敵に対して地に足が付いていないのは危険と判断したのであろう。

立ったまま相手の左肩から斜めに切り裂いた。


胸から腹にかけてパックリと裂けたマゾッスルが失神する。

死なないのだ、これで気を失うだけとかどんな生物だよ?


体から黒い瘴気が抜けて行くのがわかる、完全にサワリンのしもべさんではなくなったようだ……



「さてどうする魔将さん、究極破壊獣とやらはウチの破壊獣に負けてしまったようだぞ」


「……参りました、好きにして下さい」



「ルビア、魔力を奪う腕輪を持って来てくれ!」



ルビアが持って来た魔力を奪う腕輪、2つある、1つは落とし穴に嵌っている補佐のビーチャ用だ。

ひとまずサワリンに腕輪を嵌めさせる、これで術に掛かった仲間も元に戻るはずだ。



「カレンは大丈夫なのか?」


「ええ、もうもとの姿に戻っていますよ、今は意識を取り戻した敵と話をしています、もういつでも覚醒できるって言ってましたよ」



「そうか、それは良かった、じゃあもうひとつの腕輪をその穴に投げ込んでくれ」





『あいたっ! 何ですかこれは? 頭に当たったんですが』


「それを嵌めたらそこから出してやる、もちろん捕縛するけどな」


『わかりました、私も降伏しますから、切ったり焼いたりはしないで下さいね、そのぐらいじゃ死にませんから……』



切らない・焼かない、という2点を約束してビーチャの投降を受け入れる。

帰ったら原泉で煮てやろう。



「勇者殿、大変な失礼があったようだ、この王都筋肉団副団長マゾッスル、謝罪しよう!」


「おお、やはりあんたが副団長のAランク冒険者か、で、これからどうするんだ?」


「とりあえず今から走って王都へ帰ることにする、団長に蘇生の報告もしなくてはならんしな、ではっ!」



マゾッスルは王都とは逆の方向へ走っていった、この星も丸いのであれば明日には1周回って到達するであろう。



「カレンは良く頑張ったな、あんな強敵を倒せるなんて思わなかったぞ!」


「ハイ、頑張りました! 新たな力も手に入れました! というか魔狼の力はただの伝説だと思っていました」


「俺なんか知りもしなかったぞ、精霊様ですら初めて見たって言っているぐらいだからな、超レアなんだろ」


ちなみに、後で女神に確認したところによると、魔狼の覚醒は7,000年ぶり2回目とのことであった。

本当に都合が良いタイミングである。



「勇者様、私の頭痛も治ったし、他の3人も元に戻りつつあるわよ」


「そうか、セラは縄を解いてやろう、ミラ達はしばらく様子を見ようか、まだヤバいかも知れないからな」


「あ、私も何か変な気分だし、しばらくこのままで良いわ、夕飯はあ~んして食べさせてよね!」


「わかった、というかおいサワリン、お前の魔力を奪ったのにどうして完全に術が解けないんだ?」



「ちょっと張り切りすぎたのよ、今はあの遺跡に入ったのと同じ、ちょっとエッチな気分になるぐらいの効果が残っているわね、襲われないし、明日には戻るから大丈夫よ」


「明日ってお前な……まぁ良い、とりあえずコテージに入ろう、今後の行動を決めたい、ところでサワリン達は何を食べるんだ?」


「私は人族と同じ食事、ビーチャは食べなくても平気だけど、出来れば食べさせてやって欲しいわ」


「わかった、夕飯は一緒に食べることとしようか、世話はレーコ達にさせよう」



「ちょっと待った、レーコも来ているわけ? 封印されたって聞いたんだけど」

『ということはギロティーヌちゃんも来ているんですよね?』


「ああ、2人共居るぞ、便所で縛ってあるがな、レーコは反省したようだから木札からは出してやったんだ」


サワリンとビーチャの2人は、便所の中で盛り塩の効果に苦しむレーコを見て顔を青くしていた。

自分達が今後何をされるのか、それを感じ取ったのであろう。



「あ、勇者様申し訳ありません、どうやら私達は術でやられていたようですね」


「ミラ、それからマリエルとジェシカも、気分はどうだ? やはり変な感じがするか?」


3人共、凄くエッチな気分になっているらしい、今は必死で我慢しているとのこと。

もしかするとこのサワリンの術は凄く有用なんじゃないか? 今度試しに……


セラに頭突きされた、しかも後頭部にだ、痛い。



「じゃあこの先の事はバーベキューをしながら考えよう、難しい話は寝る前にするが、せめて明日以降の行動だけでも決めておきたい」



消えかかっていた火を再び熾し、夕食の準備を始める、逆兵糧攻めで食糧が枯渇し、まともに食べていなかったサワリンは涎を垂らしている。



しかし今回は強敵ばかりであったな、魔将の中にこれ以上強い奴が居るのか、確かめておかなくてはだな……

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