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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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745 敵の教祖様

「オラァァァッ! 早いとこ喋らんかこのボケェェェッ!」


「グギギギッ……かぺっ……」


「チッ、また気絶しやがったぞこの馬鹿野郎、オラ起きろっ! 早く情報を吐け、じゃないと苦しむ時間が長くなるだけだぞ」



 強雑魚だか何だか知らないが、とにかくここの親玉について情報を得るため、殴る蹴るの暴行を死なない程度に加え続ける。


 しかし一向に何かを喋る気配はないな、やはりこの馬鹿そうな馬鹿が人間の言葉を理解していたのは一時的な奇跡であり、普段は会話どころか意志の疎通を図ることさえ出来ないのかも知れない。


 どうしようか、まぁ親玉は上階、おそらく3階建てになっていると思しきこの施設の最上、窓のない部屋の奥に、玉座でも設置して鎮座しているのであろう、偉そうにだ。


 と、一応最後に質問、YESかNOで回答することの出来る、馬鹿に優しい質問を投げ掛けておいてやるとするか……



「おいゴミ、意識があるなら応えろ、お前等の親玉はこの施設内の、最上階の奥の部屋とか、そういう感じのところに居るんだな?」


「……あ……うぅっ」


「……首を縦に振ったようだな、喋ることが出来ないが、最後に渾身の力を振り絞ってって感じかな……ルビア、ちょっと治療してやってくれ」


「え? どうするんですかこの状態から、もう処分した方が良いんじゃないでしょうか? キモイし」


「いやな、せっかくの情報提供者だ、もし今のがガセネタとかだったら、この場で殺したことを、こんなにライトな方法で死なせてしまったことを後悔するぞ、どうせ5人がここでユリナを守るわけだし、ちょっと処刑を待って情報の真偽を確かめよう」


「なるほど、もし本当に親玉さんがその場所に居たら……まぁ八つ裂き程度で済ませてあげると、そういう感じですね?」


「うむ、で、もし嘘八百だったらもうアレだ、ここから数ヶ月は苦しみ抜くような方法で殺してやる、まぁもちろん見てはいられないし、そのまま放置してサッサと帰るけどな」


「わかりました、じゃあこっちは治療して、とりあえずいってらっしゃい」


「勇者様、とりあえず親玉の方を殺害しないようにだけ注意して下さいね、この拘束の解除方法を知っているのはその方だけかも知れませんから」


「わかった、じゃあとりあえずとっ捕まえて来るよ、セラ、カレン、ジェシカ、行くぞっ!」


『うぇ~いっ!』



 ということで出発、ユリナの居る部屋を出て、元来たルートを辿り……と、先程の便所の前にかなりの数の敵の気配、やはり殺害現場の調査をしているのか。


 そのまま接近していくと、どうやら敵の数は15、便所の中に5と外に10で別れ、それおぞれ何やら捜査めいたことをしている様子である。


 もちろんカレン画伯が壁に書いてしまったサル、ではなく俺を模したと本人が主張する絵も捜査対象のようであるのだが、果たして敵はアレを何と心得るか。


 まぁ、最初の発見者があの絵を見て、パッと『物の怪ゴリラ』だと思い込んでくれたのがかなりプラスに作用しているわけだが、果たして詳細な鑑定の結果はどうであろう。


 見つからないよう廊下の角に身を潜め、4人でそこから覗き込むようにして敵の様子を探る。

 絵の前に集合して何かしているではないか、やはりあの絵が仲間殺害事件の唯一の手掛かりだと踏んだのであろうな……



『うむ、これはやはり物の怪ゴリラの絵で間違いない、このタッチ、おそらくは自らの力を誇示するために、この殺害現場の目の前に自画像を残したのだ』


『おぉっ、物の怪博士にしてモンスター系ゴリラ研究者のお前が言うのであれば間違いないな、この施設にはやはり物の怪ゴリラが侵入している、教祖様にご連絡を、魔族に死をっ!』


『魔族に死をっ!』


『しかし、やはりその物の怪ゴリラですが、上空で捕らえ損ねた魔族の仲間でしょうか?』


『そうだな、あのミラクル最先端装備保有のエクストリーム精鋭部隊を全滅させたのだ、おそらくはあの悪魔達が飼っていた物の怪ゴリラなのであろう』 


『ところで物の怪博士にしてモンスター系ゴリラ研究者殿、その物の怪ゴリラというのは一体……』


『ん? まぁ普通に知らんぞ、誰かがそんなこと言ってたからそのとおりに答えただけだ、マジで何だか知らん』


『さすがは物の怪博士にしてモンスター系ゴリラ研究者殿だ、存在価値が非常に乏しい、これは素晴らしいことですよっ!』


『そうであろう、物の怪博士にしてモンスター系ゴリラ研究者の我に不可能はないのだ、その気になれば今日明日従を目途に世界征服を成し遂げることも可能だと心得よ』


『わぁ~っ、だったらやれば良いのに、こんなところで燻ってないで、さすがは物の怪博士にしてモンスター系ゴリラ研究者殿だ、もう意味不明の極みですなっ!』



 なぜ、どうして会話が成り立っているのかさえ理解することが困難な敵同士hの会話。

 こんなものを聞いていたらこちらまでどうにかなってしまいそうだ、場合によっては耳が腐るかも知れない。


 というか物の怪ゴリラというのが実在しない可能性が出て来たな、この落書きの第一発見者の適当な捜索であったようだ。


 となると真っ当な奴にそんな話をすれば、すぐにそんなものは居ないと指摘され、直ちに『人間の侵入者がある』という前提での捜索が始まってしまう。


 始まってしまうのだが……いや、そんなに高い知能を持った奴が、少なくとも今の『博士』が威張り腐っていられるような場所に居るはずもないか。


 何にせよこの連中にはもう用がないな、このまま放っておくか、念のために先んじて殺害しておくか、どちらでも良いが、見つかって騒がれるのだけは避けたいところである。



「……どうする、殺るかスルーするかだ」


「主殿、どうやら奴等、『教祖様』とやらに報告するようなことを言っていたようだが……その後の話に盛り上がりすぎて誰も動かないな」


「報告することを忘れていそうで心配だな、後でそのことについて『教祖様』とやらから叱られることないよう、この場で息の根を止めてこの世の悩みや苦しみから解放してやろうか?」


「いえちょっと待って勇者様、奴等、その『教祖様』の居場所を知っているのよね? 今度こそまともな情報源なんじゃじゃないかしら?」


「だな、じゃああのこの場で一番偉いというか、まぁとにかくアレな感じの『博士』だけを残そう、カレン、外のを頼む、俺はさっきみたいに便所の中のを皆殺しにするからな」


「わかりました、じゃあいきますっ!」



 宣言と共に駆け出したカレン、駆け出したというよりも消えたという表現の方がマッチしているか。

 そしてカレンの姿が再び現れたときには、外に居た博士以外のモブの命が消え去っていた。


 俺も負けていられない、何が起こったのかわからないという表情の博士を一旦スルーし、便所の中に屯している調査班共を皆殺しにすべく、入口の前に立つ。


 勇者様たるこの俺様の凄まじいオーラ、そのを便所の入口から中へ、押し込むようにして放ってやると、その先で小さな悲鳴と、ボンッという破裂音が聞こえた。


 中に居た雑魚共が文字通り『ボンッ』してしまったのだ、当然即死であり、またその薄汚い死体を確認するまでもない、確実な死を与えてやったのである。



「よしっ、こっちはクリアだっ」


「こっちもクリアです、とっくに、あとちゃんとこの人だけ残しました、しかも無傷で、褒めて下さい」


「よぉ~しよしよしっ、さすがはカレンだ、偉かったし後で何か美味いものを喰わせてやろう……で、おいそこのゴミ野郎! 博士だったか? ちょっとは反応しろやこのボケッ!」


「……はっ⁉ いや、この状況は何だ? こんな光景を見せる物の怪なんぞ聞いたことがないぞ、おい起きろ、皆起きるんだ、そんな所でベシャベシャに潰れていると風邪をひくぞっ!」


「風邪とかそういう次元じゃないんだよなもう……」



 イマイチ現実が理解出来ていない様子の『博士』、カレンによって斬り刻まれ、もうどのパーツがどいつに属していたものなのかさえ判明しない肉片を揺すり、反応を得ないことに首を傾げている。


 おそらく頭ではわかっていても、突如として仲間が全員死亡、それも一瞬のうちに、たいした衝撃も感じずに、ということを認識出来ないのであろう。


 もっとも、口が堅いような奴であった場合、この状態のままの方が素直に質問に対して答えてくれるのではないかとも思うため、特に正気を取り戻させたりはしない。


 そのまま質問事項に移り、それが終了し次第処刑することとしよう、処刑の方法は……ゴリラがどうのこうのと言っていたからな、敬意を表してゴリラ系の技で葬ってやるべきだな……



「で、お前等、さっき『教祖様』がどうのこうのとか言っていただろう? 何だその教祖様って? どこに居るか知っているか?」


「教祖様は教祖様だが? あ、いや、すまないが君達が教祖様に報告して来てくれないか、この事件、やはり物の怪ゴリラが関与しているとな」


「ちなみにその物の怪ゴリラというのは?」


「いや知らない、てかもうゴリラって何だし?」


「……ゴリラ研究者じゃなかったのかよお前は、で、教祖様の居場所を地図に示してくれないか、生憎俺達は新人様でな」


「そうであったか、さすがは新人様、まだ施設内の間取りさえ覚えていないとは、馬鹿そうな顔してんなとか思ったが、やはり本当に馬鹿だったのか、納得がいったよ」


「オイッ! 殺すぞこの野郎!」


「何もそんなに喜ばんでも良かろう、ほれ、これが館内マップだ、ちなみに勤続10年の我もまだどこに何があるかわからないのでな、そのマップは後に返してくれたまえよっ」


「お前も間取りわかってねぇのかよっ!」



 本当にどうしようもない奴だと呆れつつ、受け取ったマップに目を通す……ものすごく真面目に書き込みをしているではないか、本当に何がどこにあるか覚えられないタイプなのだな。


 そして最上階にひとつ、最初から赤枠で囲まれた比較的大きな部屋が記載され、その枠の中には『教祖様ご寝所兼執務室(下級戦闘員立入禁止)』と書かれている。


 もちろんそこまでの最短ルートもキッチリ書き込まれているこのマップ、なかなか使えそうな感じだな。

 だが俺が欲しいのはこのマップ単体、付属してくるこのおっさん博士はもう処分しても構わない不用品である……



「えっと、じゃあ行って来るから、ジェシカ、その博士を『おもてなし』してやれ」


「わかった、じゃあ早速首を刎ねて……」


「おいコラ! そんな方法じゃダメだっ!」


「きゃっ……頼むから武器を振り回している最中に尻を叩かないでくれ……」


「ん? 何をするというのだ? マップを受け取ったならサッサと教祖様の所へ行けば良い……まさか歩き方がわからないのか、新人だから……それでそんな変な動きを……」


「ほら、おかしな勘違いをされてしまったではないか、始末は主殿がすると良い」



 尻を触られたことではなく、その結果として情けない声を出し、恥ずかしい動きをしてしまったことに対して立腹するジェシカはどこかズレている。


 どうせこの博士はここまで、以降ここであったことを誰かに話したり、笑ったり泣いたり、食ったりウ〇コしたりということは出来なくなる、つまりここでの情報は一切漏れることがないというのにだ。


 で、仕方ないので俺が、セラから使い捨てのインスタント短剣を借りて博士の処分に当たる。

 しかし博士の奴、この期に及んでも自分が殺されるということに気付いていない様子だな、本当に馬鹿なのか?



「おいお前、ちょっと頼みがあるんだが良いか?」


「何だね、言っておくが専門である物の怪についての情報は教えないぞ、我が独自の情報が知れ渡ったりすれば、それで我が存在価値がなくなってしまうからな」


「ほう、そういうことを考える頭はあったのか、じゃあその頭を……斬るのは汚れそうだな、セラ、やっぱり風魔法で圧縮してプチッとやってくれないか」


「やっぱりそうなるのね、まぁ汚れたくない気持ちはわかるわ、その博士、お風呂とか入ってなくて血液もドロドロっぽいし、あと実際に臭いわ」


「だろう、ということで頼んだ」


「えっと? 何を? え? はっ……アギャァァァッ! 頭がっ、頭が割れ……割れたぺぽっ……」



 セラの風魔法によってゴリラ並みの力で圧縮され、メコメコと形を変えた博士の頭、それは最終的にブチュッと、空気の壁の中で破裂し、汚い汁が飛び散ることなく博士の命を終了させた。


 ユリナをいじめた分の報いとしてはかなり不足であるが、まぁこの後地獄で苦しめられる、ゴリラ地獄に堕とされ、毎日ゴリラによる暴行死と蘇生を繰り返す日々を送ることを考えればそこそこである。


 さて、そんな博士の死体はあまり見ていて気持ちの良いものではないため放っておいて、このまま『教祖様』の待ち構える最上階の部屋へと向かおう……



 ※※※



「なぇ勇者様、ここのボスだけどさ、『教祖様』っていうぐらいだからヤバめな宗教のトップなのよね?」


「そりゃそうだろうよ、こんな共存の地で魔族狩りなんて……もしかしたら前に潰した人種差別主義者の系譜の奴等、または西方新大陸の『KK&K(カニクリーム&コロッケ)』の類かも知れないがな、とにかく生物の平等に反する悪い奴の親玉ってことだけは確かさ」


「そうね、じゃあ気にせず殺しちゃいましょ、処刑するにしてもここじゃ見せる相手が居ないし、この場で処分しても大丈夫よね?」


「あぁ、もちろんそうしていくべきだ、さてその親玉、教祖様とやらがどんな奴なのかにもよるがな、ただし『その場で』ではないってこと、ちゃんと覚えておけよ」


「あ、そうだったわね、ユリナちゃんを助けることが出来なくなるところだったわ」


「……余計なことをされる前に気付いて良かったぜ」



 マップをゲットした俺達は、ひとまずそれに記された最短ルートを辿り、親玉が待ち構えているであろう部屋を目指す……間違いなく最短ではないな、あの博士、一体どれだけ馬鹿で方向音痴であったというのだ。


 ということで方々をグルグルと回りつつ、そしてあの馬鹿ゴリラ博士を比較的軽い処刑方法で始末してしまったことを後悔しつつ、それでも先へは進む。


 途中、最初の部屋、つまりユリナが閉じ込められている部屋の近くを通過したのだが、特に問題は起こっていないようなのでそのままスルー。


 ユリナの救出のためには親玉の確保が必須、今は心配してやることなどよりも、そちらのミッションを確実に成し遂げることを優先すべきなのだ。


 階段を使い、まずは地上へ、そしてなぜか1回をグルグルと回りつつ、その次も同じ階段をもって2階へ……意味がわからない、意味がわからないが……2階には少し敵が多い、それだけは察した、まぁ、マップのルートが至極いい加減なこととは関係がないが……



「よし、もうここからは適当に殺害しながら進むぞ、もう見つかろうが騒ぎになろうが関係ない、正面突破して一気に親玉の部屋を目指すんだ」


「わかった、ではカレン殿と私が先頭で、2人は後ろを付いて来て、セラ殿はサポート、主殿は余計な邪魔だけしないでいてくれれば大丈夫だぞ」


「おいジェシカ、なんかお前アレだな、尻を抓ってやるから良い声で鳴け」


「ひぎぃぃぃっ! おっ、お仕置きありがとうございますっ!」


『おいっ、あっちで何か変な声がしたぞっ!』

『アレは雌豚だっ、雌豚による歓喜の悲鳴にに違いないっ!』

『おーいっ! 雌豚が侵入しているぞーっ!』


「ほら、ジェシカのせいで騒ぎになったじゃないか」


「これは私のせいなのか……と、しかし主殿、何やら敵共は逆の方向へ行ってしまうみたいだぞ」


「……本当だな、反響の具合でそうなったのか、単に頭が悪いのかは知らないが、雌豚ジェシカさんのお陰で少し楽になったな、ほれ、ご褒美をやろう」


「ブヒィィィッ! も、もっと強く抓ってくれっ!」



 変態雌豚ジェシカさんはともかく、これから進もうと思っていた廊下に居た敵は悉くその場を離れ、明後日の方角を目指して走り出した。


 残ったのは誰も居ない廊下と俺達だけ、奴等が戻って来る前にここを通過してしまおう、ついでに言うとあの博士が記載したルートは無視して、独自に最短と思われる道程で3階のボス部屋を目指そう。



「どうだセラ、どっちへ進んだら良いのかわかるか?」


「え~っと……こっちに行きましょ、真ん中を突っ切る廊下があって……今勇者様が踏んでいる場所が即死トラップよ」


「何だとっ⁉ ギェェェェッ! きょ、巨大トラバサミが……食い込んでっ……」


「ちょっと勇者様、そんなのに引っ掛からないでよね」


「もうちょっと早く指摘してくれればセーフだったんだがな……ガクッ……」


「ご主人様、そんな所で即死していると敵の人が来ちゃいますよ、ほら、解除してあげるから早く来てください」


「す、すまんな……ガクッ……」


「あ、また死んだっ、お~いっ」



 即死トラップにやられたもののカレンによって救助され、何度か即死しつつも先へ進んだ俺とその仲間達。

 セラのルート選定により、そこからはたいした事象もなく、俺が複数回おかしな罠に引っ掛かった程度で進むことが出来た。


 そして到着する敵の親玉、教祖様の待つ部屋の前……に居たモブキャラ2匹は直ちに殺害して、鍵のかかっていない扉に手を掛ける。


 グッと引くと扉は開き、薄暗い感じの部屋の中には……レッドカーペットのようなものが敷かれ、高級感が出されているではないか、さすがは怪しい団体の挙措様の部屋だな。


 そして、そのレッドカーペットの先には当然のように設置されている巨大な玉座が。

 さらにその玉座の上には……お子様、カレンぐらいのサイズの女の子が座っているではないか、何かの冗談か?



「え~っと、その……お前が……」


「そうである、妾こそがこの魔族撲滅組織、『破魔な子』の教祖であるっ!」


「……もう意味がわからんが、悪戯ならそのぐらいにしておいた方が良いぞ」


「悪戯ではないっ! 妾こそが教祖様なのじゃっ!」


「・・・・・・・・・・」



 またまたややこしいことになりそうな予感だ、そう思いつつ周囲を、その『教祖様』の周りを見渡してみる。

 とりあえず護衛らしき連中を、女官の子を除いて皆殺しにしよう、話はそれからだ……

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