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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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726 おじさんの正体

「ひぃぃぃっ! ち、小さいおじさんがこっちにっ!」


「下がれ下がれっ! 爆発したり、変な汁を出したりするかもだぞっ!」


「気持ち悪いですっ! 助けて下さいっ!」


「早く後ろへっ! こいつらのパワーじゃ二重の壁は越えられないはずだからな、おいミラ、カレン、しゃがむな、走れっ!」


「うぅっ、恐すぎる……」


「しょうがない奴だな、ほれ、行くぞっ! カレンもだっ!」



 敵が動いたことにより、もう一度セラと精霊様によるダブル防壁の後ろへと撤退することに決め、すぐに行動を開始する。


 とはいえさすがにキモすぎて、前衛のミラとカレンがしゃがみ込んでしまった。

 まぁ、舞った髪の毛が極小のおっさんに変化するという、とんでもない光景を目の当たりにしたのだから仕方がない。


 ミラの手を引き、完全にアウトな状態となったカレンは小脇に抱えてその場を離脱、どうにか『チビおじさん』の攻撃を受けることなく、安全地帯へと退避することに成功した。


 なお、俺の横に居たマリエルと最前列のジェシカは比較的冷静に行動してくれたし、マーサはおっさんが何か特殊なことを、キモい行為に出そうだと察した瞬間、まさに脱兎の如く逃げ出していたため、今はもう普通に防壁の後ろだ。


 しかし残り僅かとなった、大変貴重と思しき髪の毛を、自ら引き抜いて攻撃に使うとは畏れ入る。

 しかもそれが自らの分身になるなど、どこかの国の伝説かの如き技ではないか。


 まぁ、自我がないのであればそのようなことも可能なのであろうが、通常のおっさんが一度にあそこまで脱毛してしまった場合、その衝撃で精神がシャットダウン、もしくはショックで生命活動を停止してもおかしくはない。


 もちろんこのおっさんにしてもそれは例外でなく、もし本当に創られた、多量のエネルギーを蓄えるためだけの『生きた器』に過ぎないのではなく、元々が通常のおっさんだというのであれば、そのおっさんの人格を取り戻すことによって今の行為を、あり得ない脱毛行為につき後悔させ、絶望させることも可能ではないかと思う。


 そういうことだと思うのだが……まずはこの方々に散っている『小さいおじさん』をどうにかしなくてはならないな。


 どのような存在で、どのような攻撃をしてくるのかについては全くの不明なのだが、とにかくキモく、見ているだけで不快になってくる……



「ねぇ勇者様、この小さいおじさん、オリジナルのおじさんと同じぐらいの毛髪の量よね……」


「あぁ、もしかすると……やはりかっ! 見るんだ、『小さいおじさん』が自分の髪の毛を飛ばして『さらに小さいおじさん』を創り出しているんだっ!」


「ご主人様! その『さらに小さいおじさん』、また髪の毛を飛ばして『より一層小さいおじさん』をっ!」


「なんてこったっ!? これじゃあどんどん小さくなって、しかも髪の毛も1本や2本じゃない、ねずみ算式に増えていくぞ……」



 もちろんその後も『おじさん』の増殖は続き、『極めて小さいおじさん』、『目視可能なサイズの限界を迎えたおじさん』、さらに『細菌サイズのおじさん』と、その髪の毛の変化によってどんどん数を増やしていく。


 もう目には見えていないのだが、おそらくこの空間には『ウイルスサイズのおじさん』、さらにそこから派生した、未知のサイズの『おじさん』が飛び回っているに違いない。


 そんなものを吸い込んだら大事だ、先程のチーンBOWに触れるだけで呪われてしまうような、そんな異次元の不潔さだというのに、小さいとはいえその本体を丸ごと体内に取り込んでしまったら……



「おいおいセラ! 精霊様! その壁だっ! 確実に床から天井まで届かせてっ! 絶対に隙間が空かないようにするんだっ!」


「そう言っても難しいわよ、むしろセラちゃんの風魔法、それで押し返す感じにしたらどうかしら?」


「あ、それもそうね、じゃあ私のを前に出して、風の力でとんでもないサイズのおじさんを向こうへ……それっ!」



 ブァッと、まるでこちら側の気圧でも高めたかのような空気の流れ、当然宙に舞っていた『おじさん』も、目に見えたりはしないが吹き飛ばされているはず。


 いや、まちまちではあるが、目に見えるサイズの『おじさん』も飛ばされたりしているではないか。

 これなら吸い込んでヤバいようなサイズのモノは、間違いなく後ろへ、敵の方へと舞い戻っているはずだ。


 これを裏切り野郎が吸い込んだら面白いのに……いや、何か感染して凄いことになったら拙いかもだな。

 後々捕らえ、処刑のために収監した裏切り野郎の口から、次々に『小さいおじさん』が湧き出して、というようなホラーは体験したくない。


 で、舞い戻った『おじさん』に対して敵のオリジナルは……なんと、それを口から吸い込んで回収しているではないか。


 使えるうちは残しておき、その攻撃が通用しないと判断したらすぐに回収、全く無駄のない戦いだ。

 だが『おじさん』を回収したところで、オリジナルが失った髪の毛は元に戻らないらしいな……



「セラ、とりあえず風圧を高めるんだ、最初の段階の、一番大きい『小さいおじさん』が動けなくなるぐらいにな」


「そこまでやると部屋の中に風が吹き荒れるわよ、せっかく向こうへ飛ばしたもっと小さいのも戻ってきちゃうかも」


「そうか、となると……やはり第一段階と第二段階ぐらいの奴には直接対応するしかなさそうだな、ユリナ、そこから攻撃出来るか? リリィも何か投げて良いぞ、一応オリジナルには当てないようにな」


「わかりましたの、見える範囲で地道に潰していきますわ」

「じゃあ私はちょっと大きいのを、それっ!」



 後ろに張った精霊様の水壁、そこからリリィとユリナの2人……ユリナはビビッて尻尾の先を出しただけであったが、とにかく前に出して『小さいおじさん潰し』を始めさせる。


 リリィが投げるポケットの中の石ころは、正確に第一段階の、オリジナルの毛髪から変化した『おじさん』を潰していく……まるで台所のGでも叩いたかのように。


 そしてユリナの方はさらに地道な作業、床一面に、満遍なく得意のレーザー火魔法を照射し、そこに居る、僅かに見えるものと、さらに目には見えないサイズであるものの、何らかの方法で風魔法に耐えているものを焼き払っていく。


 リリィの方は完全に目視出来るし、ユリナの方もジューッと、床が焦げるのとは明らかに違う音がしている辺り、上手く『おじさん』を焼くことが出来ているのであろう。


 さて、こちらのこの対応に、オリジナルの方はどう対処してくるのか……また頭に手をやったではないか、さらに『抜いてくる』つもりなのか? 貴重な髪を? 少し制止したら思い留まったりはしないものか……



「おい止せよおっさんっ! それ以上抜いたら正真正銘のハゲになるぜっ! なぁ、もう生えてこないんだろう?」


「・・・・・・・・・・」


「ダメか、全然反応しないんだなさっきから、おーいっ! もっしも~っし! 生きてますか~っ?」


「ご主人様、そんなんじゃ応えてくれないと思いますよ、私に良い考えがあります、ちょっとやってみても大丈夫ですか?」


「何だルビア、自ら作戦を立案するなんて珍しいじゃないか、そんなに良さげな作戦なら……いや、ルビアか……ルビアだもんな……」


「ちょっとご主人様、その失礼な悩み方はやめて下さい」



 このような状況、一歩間違えれば大惨事になりかねない現況でルビアの作戦、どう考えても不安の方が先行するのだが、他に何かがあるわけではない。


 それにこのままでは髪の毛の分だけ、そしてその髪の毛が変化したものの、さらに髪の毛の分だけ、さらに……という具合に、途轍もない数の『おじさん』が生じてしまうことになるのだ。


 ここはひとつ、ルビアの作戦とやらに賭けてみるしかなさそうだな、結果がどうなるかなどわからないが、もしもの場合の責任逃れを考えておけば大丈夫なはず。


 ということでルビアにはGOサインを出し、あとは好きにやってくれと、ただしデタラメはするなよとだけ告げておく。



「はい、それじゃあユリナちゃん、ちょっと尻尾貸して下さいね」


「な、何だか恐いですの、ルビアちゃん、引っ張ったりするのはやめて欲しい……あうっ……」


「大丈夫大丈夫、で、こっちに向けて……よぉ~く狙って~っ……発射!」


「はっ、発射!」


『グゥッ……ギャァァァッ!』


「はい、レーザー脱毛完了です、これでもう髪の毛をどうこうしたりは出来ないですし、衝撃も与えてないから爆発したりしません……と思います」


「む……酷いことしやがる……もうおっさんの頭がアルマゲドンじゃねぇか……」



 ユリナが放った、いや正確にはルビアが無理矢理放たせたのだが、尻尾の先から出たレーザー火魔法は、おっさんの頭皮に対してダイレクトに、もちろん黒染めを済ませた、黒々とした僅かな髪の、その毛根を狙って焼き尽くしたのである。


 頭皮は焦げるものの、しかしながら内に秘めた強大なエネルギーを使用すればそれはすぐに元通り。

 問題なのはそう、焼き尽くされた毛根なのだ、それは元に戻らない、回復魔法でも再生しないかけがえのないモノ。


 自我はないと見えるが、今の攻撃を喰らって発したおっさんの叫びは何なのか、単にダメージを負ったことに対する反応なのか、それとも深層意識の中に閉じ込められた、本来のおっさんが上げた悲痛の叫びが表面化したのか……正直どちらでも構わないな。


 しかしとにかくこれであの髪の毛が『小さいおじさん』に、さらにその髪の毛がさらに小さい……という具合の無限増殖はなくなった。


 元が絶たれたことにより、今この室内にあるおっさんの分身を全て焼き尽くすことで、これ以上の悲劇を生み出す恐れがなくなるのだ。


 まぁ、問題はもしかしたら後ろの裏切り野郎が吸い込んでしまったかも知れない『微細なおじさん』なのだが。

 それが後々になって、ウイルスにでも感染したかのように増殖することだけは決してやめていただきたい。


 で、レーザーに毛根を焼き尽くされて悶絶していた敵のおっさん、元々薄かった髪の毛が、今ではまっさらの状態となってしまっている不毛のおっさん。


 それがスッと立ち上がり、これまでと全く同じの無表情に戻る……やはり悶絶していたときのおっさんは何か違ったな、中に、深層意識の中に閉じ込められたおっさんの存在がかなり現実味を帯びてきたぞ……



「よし、素晴らしい作戦だったぞルビア、ユリナも」


「恨みを買っていないと良いんですが……まぁ、もしもの場合はルビアちゃんのせいということでお願いしますわよ」


「あら怖い、でも大丈夫なんじゃないですか? やっぱり自分が自分だとわかってない感じですし、私やユリナちゃんがやった、完全なハゲにしたなんて気付いてませんよきっと」


「だと良いんだがな、ほら、何かユリナの方見てないか? 早く床に居る『おじさん』を焼き払わないと、もしかしたら集中的に狙われるかもだぞ」


「ひぃぃぃっ、それだけは絶対にイヤですのっ!」



 慌てて床を焼くユリナ、そして『私もう関係ない』みたいな顔で目を逸らすルビア、どちらが狙われるべきか、痛い目を見るべきかなのは一目瞭然だ。


 で、そんなことをしている俺達は放っておいて、敵のおっさんと対峙しているのは……またしてもフォン警部補であった。


 あの良くわからない拳法、おっさんのチーンBOWを破壊した伝説の拳法で、今度はおっさんそのものを破壊してしまおうというのであろう。


 現状、おっさんのボディーには吸収した力が完全に馴染み、もはや衝撃によって大爆発を起こすような心配はないとの精霊様の見解があるのだが、だからといってフォン警部補が前に出ても良いものか。


 現状、あのチ……ではなくダンゴ精製塔から得た力を、消費したり最初にげっぷとして吐き出した分を除いて全て自分のものとしたおっさん。


 これはフォン警部補の力を『100』とした場合、だいたいのところ『900万』程度の力、ちなみにその場合の俺の力が『1,100万』、最強のメンバーである精霊様が『5,300万』程度であることを補足しておこう。


 なお、それなら精霊様が攻撃すればワンパンなのでは? 他のメンバーによる攻撃でもしばらく戦えばどうにかなるのでは? そう思われるかも知れない。


 だが実際には、おっさんにはかなりの割合で『気持ち悪さ補正』が入っている、つまり、キモすぎて触れることはおろか、臭すぎて近付くことすら憚られる存在。


 そしてそのことによってかなり『おっさん有利』に傾くことから、俺の仲間達も、たとえ精霊様であっても容易に攻撃を加えることが出来ないでいるのだ。


 しかしそれでもフォン警部補は前に出る、もちろんあのチーンBOWを素手で叩き落とし、さらにはカウンター、ではなくクーリングオフを仕掛けたぐらいの拳法を持ち合わせているのだから、そう易々とは殺られないであろうが……勝てる可能性はあるのか?



「フォン警部補、さっきのは見事だったけどな、さすがに今回はアレだぞ、肉弾戦になるとどうなるか……」


「フッ、俺に任せておけって、古の拳法を会得し、その最終奥義を破った俺に死角はないんだよっ」


「おい、誰かちょっと葬儀屋に連絡しといてくれ、フォン警部補はもうダメだ、完全に粋がっていやがる」


「こらこら、そういうことを言うもんじゃないぞ、この拳法があれば奴の攻撃は……ハァッ!」


「おぉっ! ホントに受け止めやがったっ!」


「普通なら消滅させられるところよ、この拳法、よっぽど凄いのね、後でその秘伝書ってのを私にも見せなさいよ」



 俺が静止している間に、敵のおっさんは飛び出し、フォン警部補に向かって物理パンチによる攻撃を仕掛けてきた。

 だが非常に軽く、まぁ気合の入った掛け声は伴っていたものの、ごく当たり前のようにそれを受けて見せたフォン警部補。


 これには精霊様も驚いた様子だ、一撃で敗北し、殺されるか、運が良くても体の半分を失って10秒後に死亡するかというのが大方の予想であったのだが、それを良いかたちで裏切ってきやがったのである。


 そしてそのまま第二撃、これも受け止めたフォン警部補は、カウンターとしておっさんの鼻っ面に左のフックを……鼻汁が飛び散ったではないか、非常に汚らしい……



「何かすげぇ絵面だな、てかどうしてフォン警部補はあんな脂ぎった顔面を素手で殴ることが出来るんだ? ほら、今度は完全に口……うわぁぁぁっ、涎出てんじゃん……」


「ねぇ~っ、もう見たくないんですけどあんなの~っ、ちょっと後ろで休んでて良い?」


「うむ、また何かあったら呼ぶから、とりあえず休憩していて良いぞ、というか観戦している必要すらないからな、目が腐ると困るし、飛沫が肌に付いたら腐食しそうだ」



 そこからはもう、セラと精霊様が張った2つの防御壁の後ろへ入り、ひたすらにフォン警部補と敵のおっさんの戦いを眺める。


 後ろでは紋々太郎がカレンやリリィに余計なことを教えているようだが、まぁ、とんでもない大人的な何かでない限りは止めに入るつもりもない。


 拳法を使って殴り合い、蹴り合う2人……やはりおっさんの方もフォン警部補と同じ拳法なのか、おっさんの方が遥かに強いのだが、同じ拳法の習熟度同士では互角らしい。


 だが一応は強さによる補正も効果を発揮しているようで、一手ごとにフォン警部補が劣勢に、徐々に徐々にと押されてきているような感じだ。


 どこかでキッカケを作らない限りフォン警部補の勝ちはないな、今はまだ手を出すところではない、というか2人の色んな汁が飛び散って汚らしいため、手も足も出したくはないのだが、いよいよとなったらもう、俺が前に出て加勢する以外の選択肢がないのである。


 どうにかフォン警部補が……と、ここで一瞬、パンチを受けたおっさんの動きが止まったではないか。

 ほんの一瞬であるが大チャンスだ、フォン警部補はこれに気付き、すかさずラッシュに移行する……



「オララララッ! アチョーッ! ホワッチョーッ!」


「おいっ、掛け声は良いからもっと攻撃しろよ、ほらそこ、ボディーががら空きだぞっ」


「でも何でこんな隙を作ったのかしらね? あのおじさん、そんなに力を浪費しているようには見えないし、そもそも全然エネルギーが減っていないのに……」


「わからんが、不整脈でも起こしたんじゃないか? おっさんだし、そんなの良くあること……だと思うよ、この世界には健診とかないだろうからな」


「あっ、でもまた様子が変よっ!」


『ブギョポッ! うぐっ……グォォォッ……わ、私は……元に戻ったのかっ⁉』


「え? 何かちょっと、えっと、良くわかんないけど誰か戻って来ちゃった? おいフォン警部補! 攻撃を止めろっ……て、もう気付いていたのか……」



 突然の一時停止をもう一度、その直後に喰らった顔面への一撃、当然ガッツリ入った。

 そして何かが表面化した、何か、というかその存在が予想されていたおっさんの意識のようだ。


 戸惑ってはいるようだが、自分が『戻って来た』と認識しているということは、おそらく何者かによってその意識が内部に閉じ込められ、出て来ることが出来ない状態となっていたのは確実。


 あとはこのおっさんが何者なのかというところなのだが……うむ、今のところ敵である様子は窺えないな、今まで戦っていた相手である攻撃しようとさえしない。


 そしてその代わりにに見据えているのは……裏切り野郎の姿だ、どういうわけかこのおっさん、奴が悪人だということを認識しているようなのである……



「……貴様、貴様が私を操り、悪事に用いていた者だな?」


「ひっ、ひぃぃぃっ……お、おじさんが、まさかおじさんが言葉をっ⁉」


「答えぬというのか、あ~、私の髪がない、チーンBOWはどこへ? 全て貴様の……」


「待てっ、ちょっと待つんだっ! そいつはまだ殺しちゃいけないっ!」



 毛髪や大切なチーンBOWを失っていることに気付いたおっさん、その元凶であると判断した裏切り野郎を殺そうと試みる。


 だがそれは今やるべきことではない、まずは落ち着き、自らが何なのか、そしてどうしてこんな所で操られていたのかを説明するべきところだ、ひとまず制止しておくこととしよう……

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