70 山と湖とキャンプ
「暇だな~、新たな魔将も現れないし、もう魔王も諦めて帰ったんじゃないのか?」
「魔王様がそんな腑抜けなわけないでしょう、あんたとは違うのよ!」
「なんだとぉっ! はぁ……暇すぎてマーサと喧嘩する気にもならないぜ」
「私もよ、暇だけど変な異世界人の相手をしている程に暇という訳ではないわ」
「勇者様、私が王宮に行って何か適当な事案を見繕って来ましょうか?」
「やめろマリエルっ! またどうせ面倒なことになるに違いない!」
「では主殿、私の実家の方へ遊びに行かないか?」
「ジェシカの家はこの間行ったばかりだろ、良い歳してホームシックなのか?」
「そっちじゃない、領地の方だ、湖があってキャンプが出来るぞ!」
「じゃあそれで決まりだな」
「来てくれるのか、いやぁ~本当は夏だったら良かったんだがな、湖に潜れば900ポンドを超える巨大な虹鱒に会うことが出来るんだ!」
「絶対に会いたくねぇよそんなバケモノ! 出会って即腹の中ですよ!」
とにかく、明後日からジェシカの実家、帝都ではなく領地の方にある湖畔のキャンプ場へ遊びに行くことと決める。
皆大喜びだ、支度は40秒で完了した。
置いて行くのもかわいそうだし、レーコとギロティーヌも連れて行こう。
精霊様に頼んで屋敷の結界とか何とかを解除して貰った。
「ジェシカ、湖畔のキャンプ場にはコテージとかバンガローとかあるんだろうな?」
「当たり前だ、我が家の威信を賭けて整備したキャンプ場だぞ!」
威信を賭けてキャンプ場なのか、もっとコロシアムみたいな大規模建造物じゃなくて。
子爵家ってそんなもんなのであろうか?
まぁ、あの帝都の城を見る限り富はあそこに集中していたみたいだしな。
そもそも遊びに招待して貰っている貧乏勇者の分際でとやかく言うのはよそう。
「そうだ、王宮の方で旅費を出させるための理由付けをしたい、皆一緒に適当な理由を考えてくれ、でっち上げで一向に構わんぞ」
「それなら大丈夫だぞ主殿、キャンプ場の中に古い遺跡があってな、最近なぜだかそこに入るとエッチな気分になってしまうというのだ、それを調査することにすれば良い」
「なるほど、それは魔王軍が関係していると見て間違い無さそうだ、完璧な理由だし凄く楽しみだな」
おや? なぜマーサを始めとした魔族連中は唖然としているのであろうか?
「あのね、正直言ってリアルに魔将が関係しているわよ、それ……」
「マジで? どんな奴がそんな馬鹿げたことするって言うんだ?」
「えろ魔将サワリンよ、エッチな話ならこの子としろ、と魔王軍では言われている天才なの」
「可愛い?」
「超可愛いわよ」
「捕まえて飼おうぜ!」
「そう言うと思ったわ……」
結局、その遺跡の調査をするという名目でジェシカの実家に行くこととなった。
キャンプも楽しみだがそのエッチな魔将も楽しみである。
翌日、マリエルの尽力で予算が付き、タダでキャンプ場まで行くことが出来ることが決まった。
バーベキューで使う食材費も出たが、酒だけは自分達で買えと言われたそうだ、シケてやがるぜ。
出発は翌日である、その日はさっさと寝た。
※※※
「さすがに14人だと狭いな、よし、レーコとギロティーヌはカートップにしよう」
馬車の上にキャリアーを付け、そこにレーコ達を縛り付ける。
スノーボードみたいになってしまった。
「勇者さん、これはあんまりです、せめて床に転がして下さい」
『私ごときは乗せて頂けるだけで十分ですが、せめてレーコ様を中に……』
「黙れ、そこは特等席だ、風を感じながら風景を楽しむが良い」
カートップの2人の顔部分を馬車の天窓と同じ位置にしてある。
そこを開ければ上から会話に参加できるのだ、なかなか配慮された仕組みと言えよう。
「やっぱり窓が開いていると寒いわね……」
「そうだな、レーコ達には悪いが、天窓を閉めよう」
スーッと閉まる窓の板、その向こうに消えていくレーコの悲しげな表情が印象的であった。
馬車は進む、途中の宿に泊まりながらジェシカの実家領へと向かっていく。
そして3日が経ち、明日には到着、というところで御者の2人がへばった……
既に帝国領に入り、整備の行き届いていない道はデコボコである。
ルビアとジェシカの疲労は一気に蓄積され、ピークになったようだ。
「お疲れルビア、おいジェシカ、起きろ、宿だぞ! 皆風呂上りに2人を揉み解すぞ!」
お、宿のロビーにマッサージ機のようなものがある。
鉄貨2枚入れると魔法が発動し、振動を与えるタイプのものだ。
チェックインを済ませている間、この2人を座らせておこう。
「あヴヴヴヴヴ~ッ!」
「ほえぇぇぇぇぇっ!」
凄い! 機械から発せられる強力な揺れが脱力し切った2人の体を何の抵抗もなく通過する。
その揺れに共鳴するおっぱい、朝まででも見ていられそうだ!
「気分はどうだ2人共? ちなみに俺は最高だ」
「あうぅ~、気持ち良いですが、やはり手揉みの方が……」
「そうだな主殿、後でハンドマッサージをしてくれ」
大変贅沢な奴隷とみなし奴隷であった。
「勇者様、チェックインが完了しましたよ、そんなところで遊んでいないで早くお部屋に行きましょう」
「待ってくれ、この魔法機械が残り5分なんだ、もったいないから先に行っていてくれ」
部屋番号を教えて貰い、ルビアとジェシカを眺めながら5分を過ごす。
大変に良い乳揺れでした、この機械ウチでも買おうかな……
部屋は全員で入れる大部屋、ちゃんと風呂もあるし、食事はルームサービスである。
適当に荷物を置いて自分のベッドを確保した、とりあえず運ばれてきた食事を取り、お風呂タイムへ移行する。
「なぁルビア、馬車に乗ったことで受けた痛みは魔法で治せないのか?」
「う~ん、ダメージだけなら治せますが、疲労は無理ですね、ですので腰を揉んで下さい」
「わかった、風呂上りに全員でやってやるからな、ジェシカもそれで良いな?」
「お願いする、肩とかもうバッキバキでカチカチなのだ」
風呂から出ると、先に上がっていたルビアとジェシカはベッドにうつ伏せになっていた。
ルビアは全裸である、服を着なさい。
「良し、皆の衆、2人を揉みに揉んでやるんだ!」
「くぅあぁぁっ!」
「うグッ、んぎゅっ!」
全員が一斉に揉み掛かる、俺はルビアの方を担当しているが、ジェシカも気になるな、後でカレンと交代してジェシカもぺろぺろ……いや、マッサージしてやろう。
「あふぅ、気持ち良かったです、またお願いしますね」
「少し体が軽くなった、皆ありがとう」
いえいえこちらこそ、明日もやろう、この2人は実に触り心地が良いからな。
ここから先もデコボコ道だ、ルビアとジェシカはまだまだ疲れるはずである。
※※※
「勇者さん、今日も私達は馬車の上なんですか?」
「不満かレーコ?」
「ええ、実に」
「仕方が無い、床に転がしてやろう、感謝するが良い、さすがは勇者様と言うんだな」
「さすがは勇者様(棒)」
何だか気持ちがこもっていないようだが別に良いとしよう。
「いだっ、いたぃっ! あの勇者さん、馬車の振動で床に頭が当たって痛いんですが、起き上がらせてくれませんか?」
「そのままにしておけ、人の痛みを知ることが出来て良かったじゃないか」
「いやぁっ! 起こして起こして起こして……」
何か祟りとかありそうな雰囲気になってきたので起こしてやる。
レーコは相当に不満だったらしい、ムスっとした顔で当たり前のように立ち上がり、マーサの上に腰掛けた。
「ギロティーヌもこちらへ来なさい、サリナちゃんの上に腰掛けるんです、かなり体が楽ですよ」
「ちょっとレーコ、重たいんだけど、あなた罪人の分際で生意気よ!」
「あら、マーサだってそうじゃない、私は縛られているんだから、同じ罪人の好でケアしなさいよ」
「何よ? この私とやろうっていうの? ボコボコにしてあげるわ!」
「お前らぎゃあぎゃあうるさいぞ、ジェシカ、一旦停めるんだ、この2人をカートップにする」
マーサとレーコを屋根に縛りつけ、再度出発する。
ギロティーヌは神妙にしていたため、そのまま床に正座で許してやった。
その後も走り続ける。
途中、倒木を魔法でどかしたり、どこかの町から逃げたと思しき帝国人の一家を皆殺しにしたりと、特に何もなかったというわけではないが、大きな問題は無かった。
「ご主人様、どうやらあれがキャンプ場です、ジェシカちゃんは……寝ていますか」
「おいジェシカ、起きろっ!」
俺の膝枕で偉そうに寝ていたジェシカの尻をバシバシ叩いてやる。
「あぁんっ、ご主人様、もっとっ……ハッ! 申し訳ない主殿、少し寝てしまったようだ、どうやら目的地に着いたようだな」
「ああ着いたようだ、ついでに寝ぼけて言い放った楽しい台詞も聞かせて貰った」
「お願いだから忘れてくれないか?」
「ダメだ、俺の死後、女神に全てを報告する」
やいのやいのうるさいジェシカを放置し、宛がわれたコテージに荷物を積み込む。
まだ帝国は復興の途上である、悪辣な平民も僅かに残っており、観光に来ようという客は居ない。
つまり今回、キャンプ場は貸し切りである。
凄い、テラスが湖に張り出している、さすが家の威信を賭けて作ったというだけはあるな。
「え~と炭はコレか、ユリナ、コンロに入れて着火してくれ、他はミラの指示に従え、俺はジェシカと一緒に遺跡とやらを見てくる」
「主殿、こっちだ!」
遺跡は……遺跡であった、これぞ遺跡、RPGとかでありそうなボロボロの遺跡だ。
しかも何百年も放置されていたというのに、中にはしっかり明かりが灯っている、非常に都合が良い。
「主殿と2人っきりで歩くなんて久しぶりじゃないか?」
「そうだな、前はジェシカがスカートを嫌がったときに縛って町を引き回したよな」
「ああ、あれは今考えると未熟であった、それと、先程の話なんだが……」
「何だ、一応黙っておいてやるが、他のメンバーは全員聞いていたぞ、もう何をしても無駄だ」
「そうか、でも気分が良いぞ、続きをして欲しい、さぁ、今から、早く!」
「おいどうした? 何だか気持ち悪いぞ!」
「どうもしない、どうもしないから縛って叩いてくれ、お願いします、ご主人様ぁ~」
コレはヤバい、確かこの遺跡に入るとエッチな気分になるんだったな。
魔将の仕業らしいが、このまま進むのは危険だ、既にジェシカは戦闘不能といっても過言ではない状態である。
ここは一旦引き返そう。
おかしくなったジェシカの手を引っ張り、コテージへと戻る。
「あ、お帰りなさい、遺跡のの方はどうでした?」
「ルビア、ジェシカを診てやってくれ、変になってしまったんだ」
「主殿、どうしたというのだ? 私はずっと普通だぞ!」
「いやいや、さっき寝ぼけていたときとほぼ同じ感じになりつつあったぞ」
「そんな、覚えが無い、恥ずかしすぎる……」
「とにかくあそこは危険だ、全員で行かず、ここに残ってサポートするメンバーを残して探索しよう」
結局、最低でもメンバーの半分はここに残して探索するということに決まった。
近接戦が出来るメンバーのうち、最も強いカレンとマーサのどちらかは必ず残る。
誰かが先程のジェシカのようになってしまったら気絶させることとしよう。
「遺跡のことはとりあえず良いにして、今はバーベキューをしましょう!」
「セラ、食材が肉と野菜だけなんだ、一旦湖で魚も取ろう」
「そうね、じゃあこのお肉の端っこを切り取って餌に……」
「いや、ジェシカ、もう使わないスプーンがあるか? それを餌にしよう」
基本の疑似餌である、針と糸を付けたスプーンをコテージのテラスから湖に投げ込む。
ヒラヒラと沈んでいくスプーンには、虹鱒が簡単に食いついた。
この世界の魚はそんなの見たことがないのであろう、管理釣り場よりも楽なゲームだ。
「な、コレで簡単だろ?」
「さすがご主人様、素晴らしいです!」
ありがとうカレン、俺はその言葉を掛けられるために異世界に転移してきたんだよ。
「ご主人様、私はいつもご主人様のことを無能・矮小・品性下劣だと思っていましたが、見直しました、品性下劣を残して他の2つは撤回しようと思います」
ルビアからの評価が実に辛辣であったことが発覚した……
「とにかく魚を締めてワタを抜こう、塩焼きにしたら美味しそうだ」
塩を振り、串を打った虹鱒を遠火でじっくりと焼く。
ミラがもっと火に近づけるべきなどと主張してくるが、そうではないんだ。
異世界から来た最強チート勇者の俺にとっては常識なのだが、低俗なこの世界の連中に遠赤外線がどうのこうのと言ってもわかって貰えないであろう。
俺も良く知らんけどな……
肉も、それから今さっき釣った魚も、今日食べようと予定していた分を超えて食してしまった。
早めに切上げ、風呂に入って酒を飲むべきだ。
「コテージの風呂は4人ぐらい一緒に入れそうだな、メンバーはどうする?」
とか何とか言いながら、俺は既にセラ、ルビアと手を繋いでいる。
もう1人はカレンかな?
「ジェシカちゃん、今日は御者を頑張ったからご主人様と一緒に入って良いですよ」
「有難い、主殿には風呂でのマッサージを申し付けよう」
カレンがジェシカに許可を出している、先輩奴隷の慈悲ということであろう。
というか何でジェシカはあんなに偉そうなんだ、この俺様に何か命令するつもりか?
「ご主人様、早く行きましょう、私もマッサージしてもらいますからね、上がったら速攻でお酒ですよ!」
「そうだな、リリィが既に飲んでいる、早くしないと無くなってしまうぞ!」
たくさん持って来ているし、そんなことはないのだがな。
流れ的に急いで風呂へ向かった。
※※※
「ご主人様、早くマッサージをして下さい、馬車のせいで体がガチガチです」
「ルビア、さっき俺のことを無能だとか矮小だとか、さんざんな言い方だったな、引っ叩いてやるからそこに立て」
「あははっ、ルビア殿は仕置きらしいな、さて主殿、私は肩と腰を揉んで欲しい」
「ジェシカはさっき生意気だったな、遺跡でのこともあるし、望み通りにしてやろう、ルビアの左に並べ」
「勇者様、私は?」
「セラは何かもうよくわからんけど並べ」
調子の良い2人と、とばっちりのセラを100叩きの刑に処す。
やはり効果は無いようだ、マッサージは後でしてやると告げ、風呂から出る。
他のメンバーも3人ないし4人一組で風呂に入っていく。
その後全員が揃ったため、酒を飲みながらのミーティングが開始となった。
「で、ジェシカちゃんは遺跡でどんな感じになったの?」
「ジェシカ、再現してみろ」
「そうは言ってもな、私は普通にしていただけなんだ、主殿が何の前触れもなくヤバいから戻ろうと言い出した」
「いやいや、あれは確かに真夜中のノリだったぞ、昼真っから何考えてんだと思ったわ」
意見の食い違いが甚だしい、どちらかが、それかどちらもが何かをやられていたと考えるのが妥当であろう。
「なるほど、ちなみにジェシカは普段ご主人様からどんなことをして欲しいと思っているんですの?」
「ユリナ様、私は特に主殿にそういう感情は……強いて言うなら縛って叩いて欲しいと思っているぐらいですよ」
「相当に歪んでいるわね……でも間違いないわ、ジェシカは遺跡で術に掛けられて、その気持ちを増幅されたんですわ」
「つまり魔将サワリンとやらがそこに居て、何か仕掛けてきたって事か?」
「ええ、居たのかも知れませんし、遺跡自体にそのような魔法が掛かっていたのかも知れませんわ」
索敵に反応は無かった、可能性が高いのはおそらく後者の、遺跡自体に魔法を掛けられていた、というものであろうな。
「それじゃあ明日は別のメンバーで遺跡へ行ってみよう、誰か立候補する者は居るか?」
マーサ、マリエル、そして精霊様が手を挙げた、新しく精霊様軍団に加入したサリナも同行させられるようだ。
精霊様が居るんだから基本的には大丈夫だと思う。
だが万が一ということもある、何かおかしいと感じたらすぐに逃げてくるように言い聞かせた。
その後はしばらく酒を飲み、いい感じのところで切り上げて布団に入る。
1人用の小さなものばかりであったため、それぞれで敷いて使用することとした。
皆疲れているのか、すぐに寝息が聞こえ始める。
俺もそろそろ……
……索敵に反応があるんだが?
しかもこの部屋の中からのようだ。
剣を抜く音、そして近付いてくる足音、狙いは俺か?
そのとき、パッと部屋が明るくなる、ユリナの火魔法だ。
俺の横で剣を振り上げたまま固まっているのはジェシカである。
完全に殺すつもりで斬り掛かろうとした、それは間違いない。
「ハイッ! 確保~っ!」
精霊様の掛け声とともに、明かり役のユリナを除く魔族4人がジェシカに飛びついた。
縄でぐるぐる巻きにして床に転がす。
「これは一体!? 主殿、私は何をしようとしていた? どうして剣が抜かれているんだ?」
「こっちが聞きたいのだが……」
その騒ぎに、目を覚ます他のメンバー達も次々に目を覚ます。
今起きた組は状況が飲み込めずに唖然としている、リリィだけは起きもしない。
「やっぱりね、明かりを消して真っ暗にすると呪いが発動するようになっていたわ、本当に手の込んだ仕掛けみたい」
「精霊様は気が付いていたのか?」
「ええ、マーサ達もそうよ、帰って来たときから何か違和感があったの、私や上級魔族以外にはわからないと思うけど」
それであの遺跡の中は明るくしてあったのか。
エッチな気持ちになるとかは表面上のものにすぎず、遺跡の魔法はそれより遥かに恐ろしいものであったようだ。
「待てよ、よく考えたらそれって俺もヤバくないか?」
「あんたは大丈夫みたいよ、というか女の子しか掛からない術みたいだわ、ちなみに殺しのターゲットにされるのは男だけみたい」
「きっとカップルとかがイチャイチャとあの遺跡に入って、夜になると女の方が男を……という狙いね」
戦慄した……
今日はたまたまジェシカと2人で入ったから良いものの、全員で行っていたらどうなっていたというのだ?
リリィや精霊様まで呪われてしまったらひとたまりもない。
今この時間に、俺は他のパーティーメンバー全員からフルボッコにされ、女神の下へと帰って行ったはずだ。
「なぁ、これって俺達のパーティー構成を知っていた魔将が仕掛けた罠なんじゃないか?」
「サワリンならやりかねませんわ、あの子は自ら攻撃するんじゃなくて、誰かにやらせておいてそれを笑うタイプなのですわよ」
今度はレーコ並み、いやそれを超えるやべぇ奴が敵のようだ。
せっかく遊びに来たというのに、またコレかよ……
本年中に70話まで到達することが出来ました。
大晦日も元旦も、可能であれば普通に投稿したいと思います。




