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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二章 王都到達
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⑥人間になろう

今回は飲酒します。

来る日も来る日も森に通った。

朝出発して狩りをしながらいつもの泉に向かい、そこで休憩後、Uターンして王都に戻ると、丁度夕方前ぐらいになる。

ドラゴンライダーの群れに対して先制攻撃を仕掛けるためにも、しばらくは休み無しで修行を続けなくてはならない。


ちなみに、この森とは別にもう少し強い魔物が出現する山があるそうだが、そこに行くと到底1日では帰ってこられないそうだ。つまり、野宿である。

それは厳しい、この異世界に来てまだ2週間も経っていないのだが、もはや布団ともふもふ尻尾ことカレンさん、それから全裸肉湯たんぽことルビアさんがないと寝られない体になってしまったのである。

大変贅沢であるのだが、これはクソ女神に強制された生活だ。このぐらいの見返りがないとやっていくことはできない。


毎日同じことを繰り返しているが、それによりパーティーメンバーのレベルはかなり上昇した。強くなっているのである。


だが、ドラゴンはかなり成長が遅いようで、リリィのレベルは『3』から『4』へとひとつ上昇したに留まっている。何日か前のことだった。

当たり前だ。500年前の始祖勇者の仲間であったリリィの知り合いが存命なのである。そんな長生きなドラゴンのレベルがポンポン上がっているようでは、この世界はあっという間に強大な力を持つドラゴンの支配下となってしまうだろう。

ただでさえ人間よりも遥かに強いのだから、そのあたりは少し自重していただかないと困る。


ちなみに俺の騎乗も大分慣れてきた。ゆっくりであれば飛行してもらうこともできるようになったのだ。

だが、ショックなのは一度だけ試しに乗ってみたセラの方が俺より何倍も上手であったこと。

セラの場合、風魔法で風防を作ることができるため、何の苦労もなく飛ぶことができる。風魔法使いであれば高所恐怖症でない限り大丈夫な感じだ。


だが、これによりリリィの騎手を交代するというようなことは断じてしない。

『ドラゴン騎乗』という漢のロマンはそう簡単に諦めて良いものではないのである。

とにかく練習だ!



※※※



「今日もお茶が美味しいわね。」


休憩中、セラとミラは毎回お茶している。


「ご主人様!セラさんがあまぁ~い飴をくれました!」


カレンさん、それは角砂糖です。


ちなみにルビアは隅っこの方で三角木馬に騎乗している。

多少は戦闘に慣れてきたのだが、ちょくちょくやらかすので休憩中は毎回セラのお仕置きを受けているのだ。だが、全然効いてない…


と、索敵に反応が出る。泉の中だ!


『何か居ますっ!蛇?』


同時に泉で遊んでいたリリィも気がついたようだ。

今まで反応が無かったということを考えると、出現したてほやほやの魔物だろう。

全員、武器を取って戦闘態勢を取る。

おいルビア、早くしなさい。あと杖が逆さですよ。


泉の中心が盛り上がる。そしてドバッ~と出てきたのは巨大な蛇。デカい!リリィよりもデカい!この小さな泉のどこにこんな奴が収納されていたのかと思うほどの巨体であった。


「…っ、池サーペントっっ!」


セラが叫ぶ、この大蛇は池サーペントというレアな魔物らしい。変な名前だ。略してイケサーと呼ぶことにしよう。

そしてなかなか強い。あのドラゴンライダーと同程度のステータスだ。

セラ、ミラ、そしてルビアの3人が盛大におもらしする。

怖いらしい、というか怖いということを知っているらしい。

通常、この魔物に出会ったら生きて帰ることはできないだろう。突然出現したことを考えると、運悪く遭遇してしまうこともあるのだろうが、一般人であればそうなったら終了だ。念仏でも唱えておく他ないだろう。


『ニンゲン…ウマイ…クウ』


なんと!魔物の分際で喋りやがる!


『オトコ…マズイ…カタイ…カエレ…イヤナラシネ』


なんと!魔物の分際で選り好みしやがる!


「ふ…ふんっ、いいわこの私が相手よ!地獄で後悔することねっ!」


杖を構え、威勢の良いことを言うセラ、でもあなた既におもらししてますから、全然かっこよくないですから。


ちなみにこのイケサー、馬鹿なのか間抜けなのか、それともその両方に該当するのか、自分の真後ろにリリィが居ることに気がついていない。それゆえこんなに偉そうなのである。


「もういい、何だコイツは鬱陶しい!リリィッ!丸焼きにして差し上げなさい。」


『ダメですよご主人様!イケサーはお刺身が美味しいんです!貴重なんですよっ!』


そうなんですか…でも蛇ですよ、魚じゃなくてさ…

ドラゴン基準の美味しいがいまいち信用できないが、コイツに火を通すとリリィを悲しませることになってしまう。さて、どうしたものか?まあいい、普通に倒すことにしよう。


『…スミマセンデシタ…デハワタクシハコレデ…シツレイシマス』


ようやくリリィの存在を認識したイケサーの態度が急変する。

『逃げる』のコマンドを選択したようだ。

だが逃がしてやるはずがない。食えるらしいからな。不味くても全部リリィに食わせれば良いだけだし…


逃げようとしたイケサーの顔に、セラの風魔法が直撃する。カレンが飛び掛る。あ~、尻尾が濡れちゃったよ…へっぴり腰のミラもそれに続く。リリィには待機の合図を出しておいた。

対するイケサーの攻撃は尻尾を振り回すのみだ。本当に芸がない。

それでも軌道予測の難しいその攻撃に、ミラもカレンも傷を負う。

ほら、ルビア、今ですよ!自分で考えて動きなさい!


ルビアはなんとか動き出し、ミラとカレンに回復魔法を飛ばす。だが、たまに間違ってイケサーを回復している。下手だ。


「リリィ~そろそろいいぞ~!」


ある程度戦ったところでリリィに告げる。と、接近して戦っていたミラとカレンがサッと引く、そこに振り上げられたリリィの腕が…一撃で屠る。強い!

だが哀れなイケサーの千切れた頭が凄い勢いでこちらに飛んできた。こういうのは危ないから周りに気をつけて攻撃して欲しい。

とにかく、勝利した。



この戦いで、指揮官気取りでごちゃごちゃ言っていただけの俺を除き、全員のレベルが上がる。リリィもだ。

ふと気がつく、リリィのスキルに『人間形態』が追加されていた。

つい先程までは無かったはずのそのスキル。おそらくレベルが『5』に上がったことで自動的に習得したものと思われる。


なるほど、ドラゴンの人間形態が解放される条件はこれだったのか。

以前、リリィから人間形態を取ることができるようになるのは15歳前後というようなことを聞いていた。

そのときは年齢で習得するのではないかと思っていたが、レベルだったのか。


確かに、ドラゴンのレベルアップはかなり遅い。もし、普通に生活していたのであれば、そのレベルが5になる頃には15歳ぐらいにはなっていそうだ。

一方、俺と出会ったことにより、毎日修行をしているリリィは別だ。元々『3』だったレベルはここ2週間ほどで2つ上がり、人間形態を取れるようになったのだ。


「リリィ、ちょっと人間形態になってみてくれ。」


『え?…私はまだできないんですケド…』


「つい今さっきできるようになったみたいだ。ちょっとやってみろ。」


『は、はいっ!』


鞍を外し、荷物を全部降ろして念じるリリィ…その姿がポンッと煙に包まれ、巨体が消えた。

煙が晴れると、そこには赤髪の少女。ちなみに全裸である。

頭には2本の小さな角、申し訳程度だが尻尾もある。もふもふではない…

顔は可愛いが胸は主張しないタイプのようだ。痩せ型で背も高くはない。


「おおっ!できた!これが私の人間形態か~、見てくださいご主人様この尻尾、可愛くないですかぁ?」


うん、可愛いとは思うけど、お尻丸出しですよ…


興奮して走り回るリリィをなんとか落ち着かせ、元の姿に戻ってもらう。荷物が運べないからね。

鞍とか何とかを乗せ直そうとするが、上手くいかない。斜めになってしまった。

後でシルビアさんを呼んでやり方を教えてもらおう。


「よし、今日はもうこのぐらいにしよう!」


とはいっても帰る準備には時間がかかる。まずはイケサーの解体だ。

俺、カレン、リリィの3人で巨大な獲物をバラしていく。結構な重労働だ。討伐証明のために鰭を外しておかないとならない。

もちろん全部は持って帰ることができないため、リリィはその場で食べられるだけ食べる。醤油もないのに良く刺身を食べようと思うものだ。


次、おもらし3人衆の後始末である。イケサーの解体が終わったため、泉の水はもう食べ物に対しては使わない。つまり、洗濯に使っても良いということだ。

セラとミラはテキパキとパンツを洗濯する。慣れているようだ。いや、こんなことに慣れていても偉くはないのだが…

一方のルビアはやはり指示待ち。仕方ないのでパンツを脱いで洗うように命ずる。

そういえばルビアの下着は替えを持ってきていない。まぁ、今日は晴れているし王都に近づく頃には乾くだろう。それまでは罰も兼ねてノーパン冒険者として活動させよう。


「はい、撤収!」


そう一声掛けて帰路に就く。今日は早めに帰らないと、このあとリリィの人間形態用の服も買いに行かなくてはならないし、シルビアさんに頼んで鞍の装備方法を教えてもらわなくてはならない。

そして、夜はリリィの人間化可能を祝うパーティーだ!

今までは窓から頭を突っ込む形でしか参加できなかった食事も、パーティーの会議も、これからは皆と同じようにこなすことができる。

ということで、大量にあるイケサーの肉を使って祝うことにする。



※※※



ギルドで換金と保存食の買い足しをした後、シルビアさんの店に足を運ぶ。


「どうも~」


「あらいらっしゃい!」


シルビアさんの店の品は乗馬用品が大半であったが、明らかに『馬ではない巨大な何か』に乗るための道具もあった。

閉店後で良いから勇者ハウスに来て欲しいと伝える。了解を得た。


「あの、ご主人様、ついでに私の私物も回収しておきたいのですが…よろしいですか?」


迷ったが、許可した。どうせろくでもない物ばかりだろう。

と、思ったら想像を超えていた。

鞭、縄、手枷、その他諸々、それから大量のエッチな本である。

貴様はそれを抱えて家まで歩くつもりか?


「ルビア、すまないが今日は荷物が多いからそんなにたくさんは持って行けない。好きなのをひとつ選んで、残りは次にしようか。」

「そうしてくれたら後でそれを使って遊んでやる。」


「う~ん…、ご主人様、これとこれ、どっちがいいですか?」


最後の2択で決めかねたルビアが聞いてくる。木の板と、革の板だ。

金の斧と銀の斧だったら答えは簡単なのだが、その2つだとわからない。

適当に、革の方を選択しておく。


「わかりました。では後からこれでお仕置きしてくださいねっ!約束ですよ!」


そんなこんなでシルビアさんの店を後にする。

次は服屋だ。シルビアさんの勧めの店があるらしいのでそこに向かう。

セラは先程、リリィが人間形態を取ったときにサイズを確認していたらしい。

なぜか?おっぱいのサイズを意識しているためだ。惜しくもセラの負けである。というかセラに負けるような弱者が居るとは思えないのだが…


ついでにカレンとルビアの服も購入しておく。2人はまだ薄汚い奴隷用の服を身につけているためだ。別にそれで良いと言ってくるのだが、俺が虐待しているみたいに見えるからイヤだ。


服も買い、食材の買い足しも済ませて帰宅する。

早速庭でリリィを人間形態にさせる。

初めて屋敷の中に入ることができたリリィは大喜びだ。廊下を走ってはいけませんよ。


さて、ここで問題です。

風呂の順番は1番がセラとミラ、次が俺一人、最後にカレンとルビアである。

一度に入ることができるのはせいぜい2人まで。

そして4組に分けると最後はさすがに冷めてしまう。

では、リリィは誰と一緒に入浴するべきなのでしょうか?


もちろん俺である。遂に、遂に合理的な理由を添えて俺が女の子(人間ではないが)と一緒に風呂に入ることを主張できるときが来たのである。感激だ。


ミラは宴の準備に取り掛かる。かなり時間がかかるとのことである。早めにやっておかないとならないらしい。

カレンは武器の手入れ、ルビアには風呂を沸かしてもらっている。俺はシルビアさんに提出する『ルビアのやらかし報告書』を作成している。覚悟しておけ!

リリィは屋敷の探検。セラは皆の邪魔ばかりして回るので地下牢にぶち込んでおいた。


そうこうしているとシルビアさんがやってきた。


「あら?リリィちゃんは?あぁ、人間形態になったのね!」


リリィを呼んでドラゴンになってもらう。鞍の脱着の他、飛行時の操作方法を詳しく教えてくれた。途中、俺のスキル一覧の中に『騎竜』というのが現れた。よっしゃ!さすがシルビアさん。完璧な指導である。だが娘はどうしてああなった。


「ご主人様!お風呂がボコボコって、泡が…あ、お母さんいらっしゃい!」


そこへ、無事に風呂を沸騰させ終えたルビアも参加する。風呂場の天井から吊るしてしゃぶしゃぶにしてやろうか?


「まったくこの子は…ごめんね~勇者様、ルビア!正座!」


「御意ぃぃっ!」


御意じゃねえよ、しょうがない奴だな。あそうだ、アレを。

シルビアさんにやらかし報告書を手渡す。

笑顔は崩さないものの、手がワナワナと震えている。読み終えてため息をつく。


「ここまで酷いとは思わなかったわ…今日この後時間があるかしら?」


「ええ、それなんですが…」


シルビアさんも宴に誘う。来てくれるらしい。しかも酒を持ってきてくれるとのことだ。

この世界では飲酒に年齢制限がないとのこと。さすがにミラとカレンはやめさせたいが、他は全員酒を飲むことにする。たまにはいいよね…

リリィはドラゴンなので子どもでもかなり強いらしい。ドラゴン界では3歳、5歳、7歳のときに、それぞれ強い酒をひと樽飲み干す儀式があるそうだ。とんでもない七五三である。


シルビアさんが一時帰宅すると、カレンによって地下牢から引き出されたセラが、風魔法で風呂を冷ましていた。手枷に腰縄の囚人スタイル。自業自得だ。そして風呂は良い湯加減になったようだ。


「ミラ、ちょっと代わるから風呂に入ってこいよ。」


「あ、は~い。ではこれとこれを、あとあっちのあれを…」


難しくない作業を優先して振ってくれた。セラと一緒に風呂に入ってもらう。ちなみに、今度はルビアが地下牢に居る。今日は宴の準備が忙しい、ゆえに馬鹿の行動は制限しておくべきなのだ。


セラとミラが風呂から戻ってくる。あ、セラはバケツ持って廊下に立ってなさい。

いよいよリリィと俺の番だ。リリィを連れて風呂に向かう。

人間形態のリリィは…スベスベだった。お互いに背中を流し合う、幸せだ。

尻尾と角があるが、尻尾の方を重点的に愛でる。撫でてやると気持ち良いらしい。

この尻尾スベスベは寝る前の日課としよう。


ここで、ひとつ問題があることがわかった。

リリィのこの可愛らしい姿を見てしまった以上、今後騎乗するときに鞭なんか入れる気にならないだろうということである。

何か替わりになるものを用意しなくてはならない、これもシルビアさんに聞いてみよう。


最後にカレンとルビアも風呂に入る。

戻ってきたところでカレンの報告があった。


「ご主人様ぁ~ルビアちゃんがなんか変なんですよぉ~。」


「いや、それは元からだろ?」


「いえ、今日は特に変なんです。ずっとお尻を洗っていました。汚れがないか3回も確認させられたんですよ。」


本人は地下牢に戻してあるので聞くことができないが…ま、どうせいつもの変態妄想が爆発したのであろう。気にしなくて良いはずだ。あ、そうか、今日持ち帰った『革の板』の件だろう。


「カレン、おそらくルビアは大丈夫だ。今後は発狂とかしない限り報告しなくて良いぞ。」


「わかりました~、あと、そろそろ準備ができるってミラちゃんが言ってました。セラさんは解放しても良いですか?」


「わかった。セラにも一緒に配膳させてくれ、今日は量が多いからな。終わったらシルビアさんが来るまで待機だ。」


そう告げてカレンを戻らせる。

地下牢からルビアを回収し、一緒に部屋に戻る。


「ご主人様、約束…覚えてますよね?」


そう言いながら革の板を手渡してくる。


「よし、じゃあここに腹這いになって。」


いつもカレンの尻尾をもふもふするときと同じ格好にさせる。

ベしベし叩いてやった。うむ、これは楽しい。

ちょっと手でやってみる。おっ!さらに良い、この手に吸い付く感じが堪らない!

よし、これも日課に加えよう。

尻尾もふもふ・尻尾すべすべ・お尻ペンペンの三段構えだ。


「勇者様ぁ~シルビアさんが来たわよ~…って何やってんのあなたたちっ!」


セラがノックもしないで入ってくる。見やがったな!今度コイツのお尻もペンペンしてやろう。炎の鞭か雷の蝿叩きを買っておかなくてはならない。


シルビアさんも加え、リリィの人間形態が開放された記念として乾杯する。

この世界に来て初めての酒だ。自他共に認めるアル中予備軍である俺が、2週間近く飲酒していなかったのだ。これ以上我慢したら栄養失調で倒れていただろう。

酒は、ビールらしきものとワイン、それから謎の蒸留酒がある。蒸留酒は50度ぐらいありそうだ。氷がないのが残念だ。


俺はかなり強い自信があったのだが、シルビアさん、そしてさらにルビアの方が強かった。リリィは人間じゃない…リアルにドラゴンだったわこの子。セラは弱い、ミラも今日はジュースだが、かなり弱いらしい。

カレンはちょっとビールらしき何かの泡を味見して言った。


「うげぇ…大人になるとこんな苦いものを飲むんですか?意味がわかりません…はっ!さては大人はみんなルビアちゃんと同じ趣味が…」


それはMランク冒険者だけです。


ちなみに、イケサーの刺身もなかなかのものだった。醤油がないので塩で頂く。

もちろん俺とリリィ以外は生で食べたりはしない。イケサーの肉はミラの女子力を注入され、様々な料理に変化していた。


やべぇ…宴万歳!酒万歳!

明日からは毎日飲もう。いや、先にちゃっちゃとドラゴンライダーどもを片付けよう。

そしたら毎日宴だ飲み会だ。魔王?いいよそんなもん、そのうち向こうから来るだろう。



「じゃあね~っ!ルビアッ!もしこれ以上勇者様に迷惑掛けたらあなたの大事な本、全部捨てるわよ。」


大事な本とはあの大量のエッチな本のことだろう。それは死よりも辛い罰であろう。

シルビアさんには馬には乗らず、必ず牽いて帰るようお願いした。ダメ・ゼッタイ・飲酒運転。


さて、寝るとするか!今日からリリィも一緒だ。ベッドでの配置を考えなくては。ムフフ…

と、思っていたらリリィは床で寝るそうだ。布団も使わないらしい。ま、ドラゴンですからね。残念。


3つの日課を済ませ、床に就く。空は白み始めていた…

次回も飲酒する予定です。

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