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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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698 大陸神様

「……何だか近付くと一層デカく感じるな、おいお前! 俺の言葉がわかるか? というか何だよその麺みたいなのは? そんなの体に巻き付けてて気持ち悪くないの?」


『我は……我は神、岸の神であった……今は陸の神、陸神、岸ではなくなり陸になった、麺だけが残った……』


「お、喋ったぞ、何が言いたいのかはサッパリだが、とにかく人間の言葉を知っているみたいだ」


「岸……の麺だったのかしら? きしめん? それが陸になったってことは……麺の部分は最初から付属していたってことね」


「どういう生物なんだよ……」



 やって来た10m前後の慎重を誇る変な奴、ひとまず『きしめんミイラ男』とでもしておこう。

 もはや意味不明の極地なのだが、ひとつだけ判明したことがある、コイツがあの二枚貝に続く神シリーズ、大陸神様であるということだ。


 岸の神であったのが陸の神へ、ジョブチェンジはしたのではなく、西方新大陸から渡って来た犯罪組織の連中に無理矢理やられてしまったのであろう。


 そしてそのまま犯罪組織の仲間、というか手駒として、おそらくは俺達のような正義の味方が最初に攻め込んでくると、誰もが予想するこの半島の先端を守備させられているのだ。


 あの討伐した二枚貝が海を、そしてこのきしめんミイラ男がこちら側の半島を守備している。


 となるとこの反対側、湾の入り口にあるもう片方の出っ張りには、おそらく大空神様とやらが、さらに地域の中心部には、間違いなく名前の長い、『なんちゃら大権現』だとか言うラスボス的な神様が鎮座しているに違いない。


 と、そんなことを考えている間に、きしめんミイラ男の取り巻きなのか管理者なのか、とにかくその他一般の犯罪組織構成員が俺達を取り囲んでしまったではないか。


 もう今にもヒャッハーしてきそうな感じの連中だ、そしてやはりこの島国の人間ではなく、西方新大陸からはるばる渡って来たと思しき人種である……



「ゲェ~ヘッヘッヘ、貴様等、俺達の大陸神様に見つかって、タダで帰れると思っちゃいねぇだろうな?」


「……あの麺は有料なのか? てかあんなキモい奴に巻き付かせた麺なんぞ、金を貰っても食いたいとは思わないぞ」


「そういうことじゃねぇよっ! 貴様等な、どうやってトロッコを盗み出したかは知らねぇが、ここがどういう場所なのか、わかってねぇわけじゃないんだよな? あぁん?」


「わかっていないわけないじゃないか、俺達はお前等と違ってそこそこ賢いんだ、だからその気持ちの悪い顔面を俺に近付けるな、殺すぞ」


「おいおい、この俺様を殺すってよ、残念ながら死ぬのはおまっ……ぴげろっ……」


「死ぬのは何だって? ん、あぁもう死んだのか、最後まで喋らせてやらなくて申し訳なかったな、追悼の意味も込めてお前の財布は俺が貰っておいてやる、あり難く思うんだな」


「てっ、テメェェェッ! よくも殺りやがったなぁぁぁっ! 大陸神様! こいつら殺っちゃってくだせぇっ!」


『……我、戦う、そして岸の力取り戻す、お前達に恨みはないが、ここで殺す』



 なんとも情けないことに、たった1匹のチンピラ野朗をブチ殺しただけで、もうラスボス格であるはずのきしめんミイラ男が前に出て来たではないか。


 その他大勢、数える気もしないがとにかく無数に、しかもさらに集まり続けているチンピラ犯罪者共、こいつらはもう完全にお飾り、やかましい外野の馬鹿共ということなのか。


 さて、それはそれで良いとして、このきしめんの神様はどのような攻撃を繰り出してくるのだ?


 サイズ的にパワーはかなりありそうだが、喋り方からして知能はあまり高くない、または何らかの術式の影響で抑制されてしまっているようだ。


 で、もちろん全身に巻き付けた麺、というかこれは島国の、この地方に限定して伝わる伝説の麺である。

 これがコイツのアイデンティティーであると考えた場合、間違いなく何らかのかたちで利用してくるはずだ。


 なお、きしめんというのは俺が転移前に居た世界でこの程度の太さ、質感の麺が一部地域でそう呼ばれていて、名物的な感じで食されていたことから流用したまでである……



「……!? 何かウネウネ動き出しましたっ! 気を付けて下さいっ!」


「すげぇ、きっとあの麺を触手みたいに伸ばしてくるんだ、無数に、絡みつく感じで……あ、もしかするとこれ、俺は襲われないやつじゃないのか?」


「勇者様、それはわかっていても言うものじゃないですから、ということで黙って私とジェシカちゃんを後ろに、勇者様はお姉ちゃんと2人で前へっ!」


「ちょっとミラ、どうして私があんなのの目の前に立たなきゃならないわけ?」


「だってお姉ちゃんなら……自覚して欲しい、とっ、来るっ!」


「えっ? ひゃぁぁぁっ……あらぁぁぁっ!」


『・・・・・・・・・・』



 抗議のために前へ出て、結果そのせいでミラを庇うかたちになってしまったセラ。

 ニョロニョロと伸びてきた麺に手と足を囚われ、そのまま全身をまさぐられ……ポイッと捨てられたではないか、お気に召さなかったらしい。



「ちょっとあんたっ! 私を捕まえておいてポイ捨てとは、一体どういうことなのかしらっ?」


『お前……栄養、非常に少ない、故に今は襲わぬ、最後にそちらの野郎共と一緒に始末する、そこで静かにしていろ』


「直球すぎて腹も立たないわねもう……」



 セラは怒っているが、同じ感じで絶対に襲われる、というか陵辱されることのない体型の仲間達は皆、ホッとしたような表情を浮かべている。


 逆にミラとジェシカ、マーサにマリエル、ルビアなどは臨戦態勢、いつ襲われても不思議ではなく、その際にはなんと、英雄パーティーやフォン警部補にまで情けない姿を見られることになるのだ。


 それにコイツは通常の、ありきたりな触手などではないこともまた、仲間達の腰を引けさせる要因になっているらしい。


 良く考えれば麺なのはその麺の部分だけであり、それが寄生している、そしてそれを操っている中身の部分は身長10mもある、気持ちの悪い巨大なおっさんなのだ。


 つまり、この麺に囚われ、陵辱されるということは即ち、巨大なおっさんに弄ばれるのと同じことである。


 どんな変態であってもそれは受け入れられないはず、最前列ゆえ、触手とあらば陵辱されてしまうジェシカでさえも今回はNGを出す所存らしい。



「で、どうするよコイツ? 別に強くはないと思うんだが、かといって手も出せないぞ」


「私はぜ~ったいにヤダからね、後ろに隠れさせて貰うわよ」


「うむ、マーサのパンチは効かないだろうな、そういう感じの素材感だ、となると……」


「私に任せなさいっ、風魔法で切り刻んで、コケにしたことを後悔させてやるわっ!」


「おぉ、セラがやる気満々じゃないか、先生、一発ブチかましてやって下さいっ!」


「殺るわよっ! 今日は特別、風の刃10枚なんだからっ!」



 セラが杖を横に振ると、その前には確かに10枚の刃、空気で出来ているのだが、多量の魔力が含まれているため目視可能、これで攻撃されたら通常の人間などひとたまりもない。


 ついでに前の方に居る犬畜生でも巻き込んでくれると助かるのだが、今はまず敵のきしめんミイラ男をどうにかしなくてはならないのだ。


 風の刃は一斉にセラの前から飛び立ち、避ける仕草さえ見せないミイラ男に……バインッと弾かれたり、ヌルリと受け流されたり、全くダメージを与えられていないではないか……



「クッ、ダメね、あの質感じゃ攻撃が通らないわっ!」


「てことはアレか、今攻撃しに行った犬畜生と新キジマーも……」


「うへぇぇぇっ! しゃ……シャブが足りねぇ……」

「グッ、ポン刀でもダメかっ、この者、麺の部分が無敵すぎるぞっ!」


「やはりそうなったか、ユリナ、ちょっと燃やしてみてくれ、あ、犬畜生は巻き込んで良いぞ」


「はいですのっ! それっ……あら?」


「これもダメか、水分が多すぎてそう簡単には焼けないみたいだな」


「しかも地面に麺を突っ込んで新たな水を補給してますの、火魔法系統は効かないと考えた方が良さそうですわね」



 その後、4大英雄武器である『ハジキ』で紋々太郎が攻撃、チンパン野朗が同じく英雄武器の『パイナップル』を投げ付けたりもしたのだが、全くダメージが通っていない様子。


 刃物も炎も全くの無効、サリナによる幻術も、どうやら改造されているせいで知能が低く、とても惑わすことが出来るような存在ではないことによって失敗した。


 水なんぞ掛ければさらに強化する結果となってしまうのは明らかだし、一体どうすればこの気持ちの悪い麺野郎を攻略することが出来るのか。


 そう考えているところへ、隣のマリエルがスッと俺の方に寄って来る、何か勝利に繋がるヒントを得た様子だ……



「勇者様、ちょっと気持ち悪くはありますが、敵の弱点らしき場所を発見しました」


「おう、でかしたぞマリエル、で、どこが弱点なんだ?」


「目です、敵の麺ミイラ男……とりあえず『岸男きしメン』としておきますが、彼は目の部分だけ普通に露出しています」


「なるほど、目から麺を生やすわけにはいかないからな」


「ええ、しかも守るために他の部位から生えた麺を目の前に持って来れば、それだけで自分の視界が一切失われる結果になるんです」


「うむ、もし攻撃が失敗したとしても、最低で視界不良を起こさせることが出来ると……」



 目を狙う、もちろんそこにピンポイントでヒットさせるのは容易でなく、敵も防御してくることは確実だ。

 だが手数を多めに、どこかで当たることを期待した連続攻撃を仕掛けていくことは有効なはず。


 もちろんヒットを狙うことが出来るのは長物を操る俺とマリエル、あとは剣で突きが放てるミラとジェシカ……


 いや、ジェシカはもうダメなようだ、突如として地面を割り、足元から伸びてきた無数の麺に囲まれてしまったではないか。


 奴め、地面からは新たな水分を吸収しているだけだと思っていたのだが、そのために突っ込んだ麺以外にも、明らかに『栄養価の高い』ターゲットに向けて、一部が地中を這って移動していたのだ。


 当然ジェシカは剣を振るい、足元から伸びた麺を斬り払おうと試みる……が、全く歯が立たない様子。


 隣のミラも、そしてカレンもジェシカに加勢するのだが、ミラは自分も同じ目に遭う可能性を考慮して退き気味に、射程の短いカレンもそこまで接近して攻撃することが出来ず、また攻撃出来たとしても麺にはダメージが入らない。



「2人共離れてくれっ! 私はもうダメなようだ、巻き添えを喰わぬよう、そして私の装備が破壊されないよう預かっていてくれ」


「そんなっ、ジェシカちゃん、剣も鎧も……あ、パンツも脱ぐんですね……」


「あぁ、これを受け取ってすぐに離れてくれ、それから主殿、私が陵辱されている隙にこのバケモノを討伐してくれっ」


「うむ、カッコイイ感じで自己犠牲的なセリフを吐くのは構わないがな、ノーパンで肌着だけ装備した状態でそんなこと言っても……と、あ~あ」


「ひぎぃぃぃっ! くっ屈辱が……ひぃぃぃっ」



 ミラとカレンに装備を投げて渡し、こちらを向いてビシッと決めたジェシカであったが、その直後には周りを取り囲んでいた麺が攻撃を開始、あっという間に絡め取られ、あられもない姿勢で宙に持ち上げられてしまった。


 しかしどうやら服を溶かす効果はないらしい、いつもの触手であればこのタイミングで丸裸にされるのだが……いや、これはこれでなかなか良いな、麺のツルツルシコシコ感がジェシカのツルツルな肌を這って……



「勇者様、これはジェシカちゃんが作ってくれた千載一遇のチャンスですっ! 敵もジェシカちゃんを陵辱することに心奪われていますから、まさにこの隙、ここしか攻撃のタイミングはありませんっ!」


「おう、じゃあマリエル、同時攻撃を仕掛けるぞ、俺が左でマリエルが右、もし麺で防御されたらそのままキープだ、その槍の効果ならもしかするとダメージを与えられるかもだからな」


「ええ、で、勇者様はその間どうするつもりですか? もう一撃……はタイミング的に難しいと思いますが」


「俺は陵辱されているジェシカをガン見する、もっと近付いて見たいんだ、つぶさにな」


「わかりました、ではその作戦で」


「よしっ、じゃあ行くぞっ!」



 同時に飛び出す俺とマリエル、その間にもジェシカはコシのある麺によって陵辱され続けている。

 ちなみに、今はその真っ白な麺によって海老反りのような格好にされ、麺の先端には尻とおっぱいをペロペロされている状態だ。


 そのジェシカを救うべく、もし救うのに失敗した場合には、しっかりとその屈辱的な姿を間近で観察してやるべく、俺はマリエルと並んでジャンプ、聖棒を突き出し、岸男の弱点なのであろう目を直接狙う。


 だが予想通り、岸男はその麺を平たく重ね、盾として用いることによって目を防御する。

 俺の聖棒攻撃はいとも容易く弾かれてしまった、もちろんマリエルも……いや、落ちてこないではないか……



「掴みましたよっ! このまま槍を押し込んで貫通させますっ!」


「何だっ? あっ、頭の部分に生えた麺を掴んだのか……素手で、いい度胸してんなマリエル……」


「ええ、後で良く手を洗うようにします、ですが今はこの槍を貫通させることだけを考えて……ふぬぬぬっ」



 岸男の頭、包帯のように巻かれた麺をガシッと掴んだマリエル、そのまま盾状の麺を槍で押し退け、その後ろにある目玉を貫くつもりのようだ。


 当然岸男は抵抗、ジェシカを陵辱しているのと同じように、宙ぶらりんになったマリエルの足へ絡み付き……スカートとパンツを剥ぎ取ってしまった。



「クッ、勇者様、このままだと私はカンチョーされてしまうでしょう、どうにかして敵の攻撃を振り払って下さい、私の攻撃が貫通するまでの間だけですっ!」


「どうにかしろったって……」


「あ……主殿……」


「はっ、どうしたジェシカ?」


「私も、私も岸男のボディーを掴んだぞ、上に乗ってくれ、ここからならマリエル殿に襲い掛かる触手……じゃなかった麺を薙ぎ払うことが出来るはずだ」


「良いのか? 尻丸出しで陵辱されながら、しかも背中の上で飛んだり跳ねたり……屈辱どころの騒ぎじゃないぞ、踏んだり蹴ったりってやつだ」


「本望だっ!」


「そうか、じゃあ遠慮なく……よいしょっ!」


「ひぎっ、はうぅぅぅっ! も、もっと尻の方を踏み躙ってくれっ!」


「馬鹿なこと言ってないで大人しくしていろ、ここからジャンプしてマリエルを襲う麺を払う、ちょくちょく『着地』するからそのときは歯食いしばれよっ!」


「わ、わかった、ぐぅぅぅっ……」



 麺によって拘束されたジェシカの背中に乗った俺、もちろん最低限のマナーを守るべく、靴を脱いで上がらせて頂いたのは評価して欲しいところ。


 で、麺が少し上で戦うマリエルを襲おうと動くタイミングに合わせ、そこからジャンプして聖棒を振り、どうにかこうにか弾き飛ばしていく。


 もちろん麺自体にダメージが入ったりはしないし、またツルツルシコシコゆえ絡め取ってしまうようなことも出来ない。


 だがマリエルへの攻撃だけはどうにか避けることが可能であり、また、俺達の戦いに触発された他のメンバーや英雄パーティー、フォン警部補に至るまで、敵の気を惹くための攻撃を放ち始める。


 ズズズッと、徐々に麺の壁へと埋まっていくマリエルの槍、その先端が、今は見えていない岸男の眼球へ届いた瞬間に決着、或いはこちらが圧倒的に優勢な状況へと戦況が変化することは確実。



「グググッ、もう少し、もう少しなんですっ、でもそろそろ力が……」


「頑張れマリエル、今お前が諦めたらここまでの頑張りは全部台無し、仕切り直しになるんだ、俺に出来ることがあったら何でもするから言ってくれっ!」


「……で、では後ろから押して、いや叩き込んで下さい……わずかにでも衝撃が伝われば貫通することが出来るはずです」


「後ろから……叩き込む……わかった、俺に任せておけ、少し痛いが我慢しろよ、あとジェシカも、次は思い切り蹴って跳ぶから気合入れておいてくれ」


「あ、あぁ、好きなようにしてくれ、私はどうなっても構わないしむしろ蹴って貰って嬉しいとさえ思っている、だから気にせずマリエル殿をサポートしてくれ」


「うむ、感謝する、じゃあ行くぞっ!」



 宙吊り状態のジェシカの尻を踏み台に、聖棒をまっすぐに構えてマリエルの後ろへ、こちらもパンツをOFFされて丸出しになった尻だ。


 ちょうどのその後ろまでやって来た、縦も横もベストなポジションに差し掛かったところで、全身全霊を込めた突きを放つ、槍を突き出したマリエルと、聖棒を突き出した俺が一直線に並び、その衝撃は時間差で槍の先端へと伝わる……



「はぅぅぅぅっ! せ、聖棒カンチョーなんて……いえ、しかしこれで貫通ですっ! 喰らいなさい、勇者様と私、2人の力を合わせた一撃ですっ!」


『むっ、むむむむっ! 我は岸の……陸の神、人族如きの槍が我が弱点に……届く……とはっ、ギャァァァッ!』


「入ったぁぁぁっ! マリエル、そのまま押し込むんだっ!」


「いえ、もうその必要はありません、私達の勝ちです」



 マリエルの特殊な槍には、触れた対象を破裂させるという追加効果が付与されている。

 それが岸男の眼球を通じて発動し、その奥にある脳……ないことはないと思うのだが、とにかくそれが膨張し、頭部がメコメコと形を変えた。


 直後、ボンッという音のみが響き、岸男は完全に力を失う……包帯のように巻かれた麺の頑丈さは異常なものであり、その内部で頭ボンッしたにも拘らず、表面上では特に……


 と、麺の盾がダラリと垂れた下からは、何か茶色いものが噴出している岸男の双眸が、完全に光を失った状態で覗いている。


 その様子を眺めることはせず、ひとまず着地した俺は、麺が力を失ったことによってポロリと落とされたマリエルとジェシカの2人をキャッチする。


 2人共そこそこのダメージ、まぁ、ほぼほぼ俺がやったのではあるが、戦闘で受傷したことには変わりない。

 そう思って敵であった岸男の方を向き直ったときには、既に中身のおっさん部分が崩壊を始めていた……

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