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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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694 巨大海神様

「……かなり片付いてきたな、逃げて行った船ももう見えないし、結局どういうつもりなんだろうな?」


「さぁ? やっぱりこのままじゃ全部沈められて全員殺されると思って、今生きている船だけでも逃がしたんじゃないかしら?」


「だと良いんだが、まだ油断はならない感じだと思うぞ……」



 気付かない間に襲来し、こちら側の3隻の船のうち1隻を沈めてしまった敵船団。

 本当に犯罪組織なのか、それとも他の何かなのか、それさえわからぬまま、俺たちの攻撃に屈したかのように一斉撤退していった。


 海に浮かぶのは無数の敵船の残骸と、生存、死亡は問わずこれまた無数の敵兵、これを引き揚げて拷問し、情報を吐かせることも出来るのだが、まず、もっと先に引き揚げるべき連中が居る。


 沈められてしまったこちら側の船、『スタッフ船』の生き残りが、遥か彼方に浮かぶその残骸にしがみ付いている状態なのだ。


 既に英雄船が救助活動を開始しているが、そもそも3隻のうち最も乗員の多い、およそ300名程度を収容していた船、たった4人の乗組員で構成された英雄船から、その生き残り全員を救助するのには相当な時間が掛かってしまう。


 ということで俺達も参加だ、というか、戦闘が終結した途端に俺達の船がそちらへ、勝手に向かい始めている。

 これも『導き』のお陰なのか、まぁそうとしか思えないのだが、とにかく救助エリアで人を轢き潰さないようにだけ注意して欲しい。


 いや、もし何か事故があってもそれは船のせいであって、始祖勇者と英雄の導きが悪くて……そもそもこの世界では自動運転による事故というのはどういう扱いなのだ? 法整備は進んでいるのか?


 もしかすると、不可抗力にも拘らず民事で訴えられて……そういうことは考えないようにしておこう、もし明らかに何かあったとしても、この状況であれば『戦死』として片付けることが出来るはず。


 また、POLICEであるフォン警部補を真っ先に救助し、恩を売っておきさえすれば、その権限を利用して全ての不審死につき『自殺』として処理することが可能になるのだ。


 よってこの勝手に動く船が何をしようが気にしない、スタッフ達が浮かぶ海域に到着する直前、当然スタッフ船の責任者として、唯一の戦闘員として最後まで海上に残っているフォン警部補を探す……



「どうだ、見つかったか?」


「う~ん、結構沢山浮かんでますし、島国の人もフォン警部補も、ご主人様と同じ黒髪なんでちょっと見分けが……」


「となると……ちょっと強者のオーラとかを探るんだ、動きとかで、明らかに『デキる』奴が居るはずだからな、そいつがフォン警部補だ」


「なるほど、あ、そうなるとあそこ、ちょっと格闘センスがありそうな溺れ方をしているのがそうじゃないですかね?」


「どういう溺れ方だよ? まぁ良いや、精霊様、ちょっと行って確認してみてくれ」


「わかったわ、違ったら殺しちゃうけど」


「おいコラ、仮にも『格闘センスがありそうな』仲間キャラを殺すんじゃない、隠れた戦力かも知れないじゃないか」



 ちなみに遠くに見える英雄船では、羽根の付いた人間、つまり英雄パーティーに抜擢された新キジマーではなく、落選したうちの1人が救助されていた。


 あの羽の手術に適合したものの、その後に落選した者は全て処分、ダンゴ精製塔の生贄としてその命を散らす予定なのだが、たった1人だけ、黒ひげの一族であったあの男だけはその処分が猶予されて、今回の遠征に同行している。


 まぁ、もちろん用済みになったらポイなのだが、今のところは本人にそのことが伝えられず、普通に島国の平和を取り戻すための凄い使命がどうのこうのということで適当に感動させ、言うことを利かせている状態だ。


 しかしあの野朗、フォン警部補と2人で戦えば、その飛行能力を活かせばそれなりに戦えたはずなのに、無傷で救助されたということはビビッて隠れていやがったな、本当に情けない野郎である……


 と、ここで戻った精霊様、その手にぶら下がった何かは人間、紛うことなきフォン警部補だ。

 かなり衰弱しているご様子だが、それでも命に別状はない感じ、戦闘で負ったと思しき矢傷もたいしたことがない。



「ルビア、ご休憩のところすまないがフォン警部補を治療してやってくれ、他は……とりあえず船べりからロープでも垂らそうか」


「勇者様、ロープを垂らしてどうするんですか?」


「そのままの状態で救助エリアを通過するんだ、そうすれば要救助者が勝手に掴んで上がってくるはず、『導き』の方もその作戦を理解してくれるに違いない」


「なるほど、かなり要救助者任せな方法ですが、そうすればこちらが楽なのでそうしましょう」


「でも勇者様、私達の神聖な勇者船に、いくら島国側のスタッフだからといって変なおっさんとかを乗せるのは……」


「マリエルよ、一時的なものだから我慢するんだ、救助した分は後で報酬を請求したり、戦闘時にこちらが休憩したいときの『肉の壁』にでもなって貰えば良いさ」


「う~ん、では捨ててしまうような汚い布を敷いて、その方々の薄汚い足が船に直接触れないようにしましょう」


「わかった、ミラ、すまないが中でアイリスと、それからスタッフの女の子達に頼んでボロ布を集めさせてくれ」



 結局この行為が功を奏し、『勇者は海から救助したスタッフに、すぐに体を拭くことが出来るようタオルを提供してくれた』という話が島国側の遠征参加者の間で広がったのはまた別の話。


 とにかく救助活動を終え、フォン警部補と黒ひげの一族の男も含め、スタッフのおよそ8割が生存、2割が死亡または行方不明であることが確認された。


 フォン警部補以外のスタッフは全員、横付けした英雄船に送り込んだ、そのタイミングで紋々太郎から話を聞いたのだが、どうやら敵船団は突如、まるで召喚されたかのように進行方向に現れたのだという。


 それで対処、および他船への伝達が遅れたのか、しっかり見張りを立てていたスタッフ船はすぐに行動することが出来、サボっていた俺達にはそれが出来なかったのだが、結果として沈んだのは出来が良かった方となった。


 先頭に立っていた英雄船もボロボロで、今しがた救助されたばかりのスタッフ達が、早速その船体に突き刺さった矢を抜き去る作業に従事している。


 まともな状態なのは俺達の船だけ、それでもある程度は射られているが、傾いたり、このままだと沈没の危機だ、というような状況にはない。



「……では勇者君、とりあえず一歩後退しよう、開けた海域に出たら、本格的に船の修繕を開始したい」


「わかりました、じゃあ俺達はこの場所、いえもう少し下がった湾の入口で投錨して、また敵が来ないか監視をしておきましょう」


「うむ、それでは頼んだ」



 英雄船と勇者船の位置を取替え、そのまま少し後退するような形でポジション取りをする。

 結局俺達は先程、敵船団に襲われた場所まで戻って来た感じとなった。


 浮かんでいる敵兵はまだ生きている様子、英雄船にはそれをやる余力がないが、その応急処置が終わるのを待つだけの俺達には時間がたっぷりある。


 やはり適当に引き揚げて拷問でもしよう、とりあえず倉庫に行って、何か適当なアイテムがないかを検索するのだ……



 ※※※



「うぉぉぉっ! 喰らえっ! ミラクル勇者シュゥゥゥーット!」


「……あたぁ~っりぃ~っ!」


「どうだ、凄まじい命中精度だろう? さすがは後に『異世界一の弓取り』と呼ばれる男だけはあるだろう?」


「そんなこと言われないし、普通に下手よ勇者様は、縛り付けた的に至近距離から、それで10射して5射しか当たってないのが逆に凄いわ」


「それに主殿、その弓は対象年齢が5歳から7歳のものだぞ……」


「いやそんなわけ……ホントだ、『ちゅうい:おとなのひとといっしょにれんしゅうしましょう』って書いてあったわ、もう要らんわこんなもん、ポイッと」


「おや主殿、もう諦めてしまうというのか?」


「違うわいッ、弓はもう完全に極めたからやめるんだ、俺は天才だからな、それに……もう効果は十分だろうよ……」



 海から引き揚げた敵兵、もちろん弱り切っている者は放置し、比較的活きの良い者だけを厳選して俺達の勇者船に招待した。


 なお、もちろんこいつらの汚らしさは内面も外面も折り紙つきであるため、船体には決して直接触れさせぬよう、徹底的な措置を取ったうえで引き揚げ、そのままロープで適当な場所に吊るしてある。


 そしてそれを甲板にて拾った矢で射て遊んでいたのだが、さすがは子ども向けの弓、威力が足りず、少しぐらいであれば撃ち込んでも絶命しない。


 むしろ中途半端に突き刺さり、ターゲットは凄まじい苦しみを表現してくれる、さらにその恐怖は伝播し、およそ50匹ほどの『水揚げ敵兵』らは恐慌状態に陥ってしまった。



「さてと、そろそろ情報を引き出さないとだな、まずは第一の質問……はするまでもないが一応確認だ、おいそこのモヒカンチンピラ野朗! お前だよお前、そこのガリガリに痩せた、そう、てか何だお前細くて弱そうだな、アレか? ゴボウの仲間か? チンピラゴボウなのか? ん?」


「ち、ちがうっ! おおおお、俺は人間だぁぁぁっ!」


「いやお前が人間かどうかなんてどうでも良いんだよ、とにかくお前等、犯罪組織のメンバーだよな? 見たところこの島国の奴等じゃないし、西方新大陸から来たのか?」


「どうして西方新大陸のことを知って……」


「質問に答えやがれこのゴミッ……っと、ゴボウ野郎が半分に折れたぜ、他の奴等もじきにこうしてやる、楽しみにしておけ」


『ひぃぃぃっ!』



 そこからも適当に数匹殺しつつ拷問を続け、途中で復活してきたフォン警部補もそこへ参加、POLICEならではの質問テクで情報を引き出していく。


 なお、紋々太郎の言っていた『突如敵船団が現れた』ということのカラクリなのだが、どうやら船団の最前列に大量の水魔法使いを乗せ、持ち上げた水に上手く隠れて水面しか見えていないように仕組んでいたのだという。


 まぁ、こいつらが敵の、犯罪組織の連中であるということはもう明らかだし、突如として始まった海戦の仕組みについてももう済んだことなのでどうでも良い。


 問題はどうして、どういう理由で残りの敵船団が撤退していったのかということである。


 あの状況、スタッフ船を撃沈し、英雄船も大破させた状況においては、逃げるよりもさらに攻める方が良かったのではないか、というかそうするべきであったのに、どうして逃げ出してしまったのかということだ。


 もちろんこの連中や、その他大勢の海に浮かんでいる敵兵は馬鹿ばかり、こうしてまともに会話出来ていることが奇跡かも知れない程度には知能の低い連中なわけだが、その総指揮官についてはそうでない可能性が高い。


 つまりあそこで攻める、さらに増援を要請するということをせずに、中途半端に撤退して行ったことには何か理由があるはずなのだ……



「オラッ、どういうことなのか答えやがれやっ! お前等のような使い捨ての三下野郎共には作戦の詳細が伝わっていないかもだがな、部隊内での噂とかそういうので何かあれば察しているだろう?」


「し……知らないっ! 俺達は本当に何も知らないんだっ!」


「馬鹿じゃねぇのか? きっと重要な何かがあるはずだ、それに気付いていないってことは、お前等なんかもう単にウ○コ垂れ流す燃費の悪いデク人形ってことだぞ、使い捨てにする価値すらないから構成員として雇って貰えないと思うんだわ、ほれ、何か察している、または知っていることがあるんだろう、さもないとこうだっ!」


「ギョェェェッ! ぽぽぽっ……ひゅー、ひゅー、ひゅはっ……」


「ほれ、こうなりたくなかったら誰でも、どんな情報でも良いから喋りやがれっ!」


「……貴様等など、貴様等など大海神様に殺されてしまえば良いのだっ!」


「何それ? 海神? それとも怪人? いやどっちでも良いんだけどさ、もっと詳しく、さぁどうぞっ!」


「大海神様は二枚貝にして偉大なり、西方新大陸の技術によって、この島国の土人共に喰らわれていた二枚貝に、復讐の機会が与えられたのだっ!」


「意味わからんし、二枚貝がどうしたって?」



 突如としてわけのわからないことを言い出した犯罪組織の構成員、恐怖でどうにかなってしまったのか? それとも元々そういう系の残念な性格であったのか。


 とにかく単なる二枚貝、話の内容からしてこの島国で常食されているような二枚貝が、西方新大陸の技術によってバケモノに姿を変え、人々を襲うほどになったということなのであろう。


 で、だからどうしたという話なのだが、おそらくその二枚貝の出現を察知した、或いは何らかの方法で呼び出したということ、それによって比較的チャンス……でもないが、とにかくまだ押すべきところを逃げに転じた、敵がそういう行動を取ったことだけは確かだ。


 そしてその二枚貝、大海神様とやらが……もうしばらくで出現する、海面の動きからしてそれは確実だ……



「来られるぞっ! 大海神様が全てを滅ぼしに、海の底からやって来られるぞっ!」

「ギャハハハッ! もう全てお終いだっ! 俺達も、お前達もなぁぁぁっ!」

「ひゃーっはっはっはっ! ひーっ、ふひぃーっ! あばばばばっ!」


「……何だか知らないけど狂い出したのが多いわね、そんなにヤバい存在なのかしらその二枚貝は?」


「さぁ? だがあの辺りから出現するのは間違いなさそうだ、もう頭が見えてきても……」


「ヒャッハーッ! ホヒャッハーッ! フヒャッハーッ!」

「大海神様ぁぁぁっ! 大海神様ぁぁぁっ!」


「うっせぇぞボケナス共がっ! ちょっと黙って死んどけやカス!」


『ふんげぽっ!』



 単なる二枚貝、とはいえ相当に巨大なようだが、その出現に際して正気を失い、笑ったり大騒ぎし始めた敵の犯罪者共。


 やかましいので騒いでいる奴だけを屠殺し、のこりの黙っていたり、悟りを拓いたような顔をしていたり、もはや気絶しているような奴等はそのまま、まぁ万が一のときはその大海神様の餌にでもすべくそのまま残しておく。


 位置的には何が現れても大丈夫だ、もう一撃貰えば確実にアウトである英雄船を守ることが可能な位置に俺達が居ることから、どんな場合でも先制攻撃によって焼き貝にしてしまえば良い。


 ということでそのまま、一応は戦闘態勢を取って二枚貝たる大海神様の登場を見守る。

 海面が大きく盛り上がり、それがザザーッと流れ落ちて姿を現したのは……うむ、普通に巨大な二枚貝だ。


 ちょうど真ん中辺りまで見えているその巨大な二枚貝は、幅にしておよそ100m、高さはきっと50m程度の大きさ。

 これが海底の砂の中に隠れていたのか? 出て来たときの衝撃で海岸沿いを壊滅させられそうなサイズである。


 だが、特筆すべき点はその大きさのみ、あとは、というか縮尺以外の全ての点において、もうその辺で普通に食べられている二枚貝なのであった……



「……なんだよアレは? 普通に貝じゃん、デカいけどさ、大アサリじゃんか、ちょっと『大』すぎるけど」


「え~っと、あの模様は……あ、確か一部地域に生息するという『ギガントソトムラサキ』ね、そういえば島国全図に載っていた、この地域にある細長い半島の名産品よ」


「うん、もう何から何まで大アサリだな、ほれ、水管出してぺろぺろしてんぞ、きっと楽勝だなあんな奴」


「ふんっ! 貴様等大海神様を舐めているな、あの水管は単なる水管じゃねぇ、今に見てやがれっ!」


「うるせぇよ、お前も死ねっ!」


「ぎょぇぇぇっ!」



 もう1匹の雑魚キャラを葬り去ったところで、超巨大アサリの水管がニューッと、こちらに、勇者船の上にそれを伸ばしてくる。


 拙いな、このまま水でも吐かれたらひとたまりもないぞ、台所で砂抜きをしているアサリに水をブッカケされるのとはわけが違う、というかその水勢で船が大破しかねない。



「セラ、精霊様、すまないが防御を、ユリナはちょっと美味しい焼き貝でも作ってくれないか、あのサイズならそこそこの火力で攻撃しても構わないだろう、爆発とかさせなきゃな」


「はいですの、私に任せておいて欲しいですわっ!」


「ふはははっ! 貴様等、そんな小娘如きの攻撃で大海神様をどうこう出来ると思うなよっ! それにもう終わりだっ! 大海神様の水管はビ……」


「皆伏せてっ! ビーム攻撃がくるわよっ!」


「え? ちょっとまっ、マジかぁぁぁっ!?」



 水管の先に凄まじいエネルギーの集中を認める、それはもう、ユリナが放とうとした火魔法と同程度の魔力、おそらく俺達の乗る勇者船など、跡形もなく燃え尽きるであろう力。


 とっさに水の壁を張った精霊様、その判断がなければ、今この瞬間にはもう船を失って海に投げ出されていたはず。


 船室に居るアイリスはきっと誰かが守り抜くのであろうが、船内をウロウロしている状態のスタッフ、こちらからお願いして来て貰った女の子達は、もしかすると助けることができなかったかも知れない。



「……どうにか防いだか……なんと恐ろしい攻撃だ」


「まさか大アサリのバケモノがビーム出すなんてね、一体どんな改造をしたのかしら?」


「わからんが、相当にやべぇ何かを使ったのは確実だ、もう元々の生物の能力じゃないことまでやってのけているわけだからな」


「それでご主人様、あの貝はどうやってやっつけるんですか? 早くしないとまた攻撃してきますよ」


「う~ん、そうだな……セラ、これは俺がこの世界にくる前の知識なんだが、確か大アサリは焼く前にザクッと半分に切って、その片方ずつを炭火で焼いていたはずだ、意味がわかるな?」


「つまり、風魔法を使ってど真ん中でザクッとやれば良いってことよね?」


「その通り、上手くいったら巨大焼き貝を堪能出来るかも知れないぞ、頑張ってくれ」


「アレ、食べられるのかしら……」



 とにかく出現してしまった大海神様、というか大アサリのやべぇ奴、これを始末しない限り敵地への上陸は難しい。

 そして緊急処置を施している最中の英雄船が、もし万が一狙われてしまえばひとたまりもない。


 ここはサッサと奴を処理して、この場の安全を確保するのがベストな選択肢であろう、上手くいけばの話がな……

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