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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十八章 拠点制圧
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653 集積所の前に

「ぎゃぁぁぁっ! ぎょぇぇぇっ! ふんぎょぉぉぉっ!」


「ねぇ~、何かキモいからそろそろ終わりにして良い?」


「ダメだぞマーサ、もっとこう、アレだ、徹底的に痛め付けて殺すサイコな感じを出すんだ」


「無理、汚いし臭いし、こういうのは精霊様にお任せするわ」


「全く、同族が被害に遭いかけたというのに……」



 組長の処刑には『ウサタビ』の効果から回復したマーサを抜擢したのだが、どうやら挽き肉機で受刑者の肉をブチュブチュにしていくという行為がお気に召さないらしい。


 せっかく密林倉庫の中から見つけ出した、人を丸ごと挽き肉に出来るぐらいのジャンボなマシンを用意したというのに、処刑人がこのザマでは全く映えないではないか。


 まぁ、残りは精霊様に殺らせるとして、ウサタビという謎の成分の影響を受けていたマーサに対する健康診断的なことをしておこう。


 ちょうど組長の飛び散った血液その他で汚れてしまっていることだし、倉庫内には犯罪者組織の拠点作成に用いると思しきバスタブもある、つまり、洗ってやりながら様々なチェックが出来るということだ。


 謎の成分の影響でたいせつなマーサのおっぱいが小さくなってしまったり、あと耳や尻尾のモフモフ感がダウンしてしまっていたら大変だ、素っ裸にして入念に調べる必要がある。



「ほらマーサ、洗ってやるからこっち来い、あ、精霊様、すまないが先に水を頼む」


「え~っ、お湯じゃなくて水なの? 私お湯が良いんだけどっ」


「わかったわかった、ユリナ、ちょっとこの贅沢ウサギのために力を貸してくれ」



 わがままばかり言うマーサの手を引っ張り、その辺にあったバスタブに湯を張ったものに入らせる。

 耳に飛び散った罪人の血がこびり付いているではないか、本当に薄汚い野郎だ。



「はい、頭はもう洗ったから良いぞ、次は体の方だ、ちょっと立ち上がって尻尾を見せろ」


「あ、は~い、ちゃんとゴシゴシ洗ってよね……って、さっきまで挽肉にしてたおじいさんが何か言ってるっぽいわよ……」


「あの組長のジジィが? どうせ断末魔だろうが、一応誰か聞いているから大丈夫じゃないかな、ほれ、あまり動くとこうだぞっ!」


「ひゃんっ、いきなりお尻叩かないでよね、ビックリしちゃうから」


「そうか、じゃあまた引っ叩くから尻を突き出せ、これで良いな?」


「良いわよ、ひゃうっ! 痛いっ! もっとぶって……」



 犯罪組織の組長の断末魔は尻を叩く音で掻き消されたらしく、マーサも最初以外は聞いていなかったとのことだ。


 とりあえず元の真っ白な頭と尻尾の毛に戻るまでゴシゴシと洗い、これまたその辺にあったバスタオルを使って乾かしてやって、それでウサギ洗いは完了とした。


 やれやれということで皆の下へ戻ると……挽肉機のハンドルを回している、即ち組長の処刑を担当しているのはフォン警部補であった、しかも凄い勢いで、怒りを込めて処刑している様子。


 先程まではそんな素振りを見せなかったフォン警部補だが、今の『怒り状態』は一体何なのだ?

 もちろん何か事情があると思うのだが……もしかして先程マーサが少し耳にした、組長のトークが原因なのか?



「お~い、何やってんだフォン警部補は? そんなゴミ野郎の処刑なんかに躍起になって」


「あ、勇者様、実はこの組長ね、『K&KK』の思想に染まった邪教徒だったのよ、苦し紛れに発した神への言葉で発覚したわ」


「なるほどな、さっきマーサが聞いたコイツの声はそれだったのか、で、そのどこが問題なんだ? こんなにキレてブチ殺すほどのことなのか?」


「それがね、『K&KK』と、その連中が信じている邪教、結構ヤバくて、しかも『肌の色が白くない人は差別対象』なんだって、というか勇者様もそうよね」


「うむ、俺は前の世界では有色人種だったからな……というか、その世界にもそういう連中は跋扈してたぞ、かつてはその思想だけで古代から脈々と続く国を滅ぼしたり、やりたい放題の連中だったんだ」


「あら、とんでもないゴミが居たものね、それで、今処刑されているあの組長はこの世界におけるその類の人間だったってわけ、だからフォン警部補もマジギレしているの」


「ふ~ん、K&KKのことについては彼から聞いたが、そこまでムカついていたんだな、まぁ俺もけっこう頭にきてはいるが……」



 このようなゴミはどこの世界にも居るものだ、そう考えながら挽肉機のハンドルを回し続けるフォン警部補と、それから徐々にブチュられていく犯罪組織の組長を眺める。


 そういえば王都の模擬戦大会に出現したあの4匹の犯罪者共、その中に頭がパンケーキのように剃られた宣教師風が居たな、もう『ダンゴ切れ』によってグズグズに崩れ、苦しみながら死んだが。


 もしかすると奴はその邪教の宣教師であったのかも知れない、犯罪者組織の中にはその『この世界にはしっかりとした女神が居るというのにおかしな宗教を信じている馬鹿』が居るとのことだし、きっとその類なのであろう。


 そして、フォン警部補のみならず俺も『有色人種』というだけで差別対象に置いている『K&KK』とその邪教、それには密接な繋がりがあって……と、考えるまでもないな、この辺りはもう転移前に居た世界と似通っているではないか。


 それからしばらく、ルビアの回復魔法を受けながら処刑されていた組長もさすがに絶命する。

 だがフォン警部補はハンドルを回すのを止めず、結局組長が完全に挽肉になるまで処刑が続いた。



「ふぅっ、これで邪教徒を1匹屠ることが出来た、いあやはや、最後まで殺らせて頂いて感謝しているよ」


「おう、てかそんなにムカついていたのか? その単なるゴミ思想を持ったゴミ如きに」


「そりゃな、この連中は邪教徒の分際で他者を『異端』などとして火炙りにしたり、邪教の教会に金を集めるために人心を惑わせたり、やたらと魔女を嫌って、というか可愛い魔女っ子に悪戯する目的で逮捕し、挙句の果てに殺害したり、あと自分達の権威を保つために有益な学問を志している者を殺したり、それからどんな犯罪でも許されるという免罪符を乱発して治安を悪化させたり、信者が地域を回って強引な宗教勧誘を仕掛けて、信者になりそうもない家には嫌がらせをしたり最悪放火したり、とにかくもう色々とやりたい放題なんだ。あ、もちろん本当に、極めてムカつく『K&KK』はこの宗教に基づくゴミ団体なんだが、これがまたとんでもない連中で、有色人種と見るや蔑んだり奴隷にしようとしたり、あといきなりリンチして木に吊るすなんて日常茶飯事でな。しかもそれが『神の教えに従った正しい行い』だと信じ込んでいるのが厄介なんだよ、自分達は優秀な人類であって、有色人種は劣等種、しかも確実に女神が居るこの世界においてその女神の存在を信じている者を異端だと、冗談じゃねぇぜ全く。そもそもあの連中は根本からして腐って……」


「うん長い、説明が長すぎるからもう止まってくれ、というかもうそれ単なる愚痴だろ、もう少し簡潔にまとめる努力をしてくれ」



 とはいえフォン警部補のアツい説明によって、その連中が大変なゴミクズであるということがわかった。

 ちなみに2,000年程度前に『扇動の罪』で処刑された犯罪者がその邪教の開祖だということも知って益々ゴミであることを認識する。


 まぁ、もちろんそういう連中はそのうちに滅ぼさなくてはならないのだが、そんなものより今は巨大犯罪組織、その違法なブツの集積所を襲い、壊滅させることが先決だ。


 それに集積所に対する襲撃によって、少なからずその邪教に関与している連中を始末することが出来るはず。

 フォン警部補にはぜひ、今のところはその程度で良いにしてやるという寛容な気持ちを持って頂きたいものだ、さもないと計画がブレる。


 ということでサッサと片づけをしてこの場を……と、この挽肉になった組長らが乗って来た、そして俺達が砂漠の集積所へ侵入する際に使うマシンを調べていたPOLICEがこちらに走って来るではないか、一体どうしたというのだ?



「すみませんっ! フォン警部補に報告がありますっ! 奴等、集積所に向かう前に立ち寄るべき場所として、『砂漠の町』を予定しておりましたっ! どうやらそこへ行かないと集積所へ立ち入るための『鍵』が手に入らないようでっ!」


「ん? 何だってぇぇぇっ⁉ いや、ちょっとオーバーリアクションだったな、ふむ、砂漠の町というと……」


「あの賭場が凄いところです、しかしフォン警部補があの町に立ち入るのは……無理でしょうね、邪教徒の町ですし」


「おいちょっと待てあんたら、俺達を差し置いて勝手に話を進めるんじゃないよ、というか、こっちにもわかるように説明してくれないか?」


「あ、では私から説明させて頂きます……」



 下っ端POLICEの説明を聞くに、どうやら先程フォン警部補が怒りに任せてブチュブチュにしてしまった組長、その信じていた邪教が支配している町に行かない限り、俺達が目的としているクサモハエン砂漠の集積所には入ることが出来ないとのこと。


 つまり、どう足掻いてもそこへ侵入しなくてはならない……というかフォン警部補も、そして俺も有色人種である以上その町では差別対象にならないのか?


 いやなるに違いない、ということはアレだ、もう普通の方法では入り込むことが不可能であり、普段から多用している宅配便作戦も全く通用しない、どころか目的地ではなく町へ入ることすら出来ないのだ。



「おいおい、これはどうしたら良いんだ? 今からでも肌が白い連中を雇って、そいつらに『鍵』を取って来させるか?」


「いや、俺が危険な任務に同行しないわけにはいかない、他のPOLICEはクスリを使っているとはいえそこまでの強さじゃないからな、もし正体がバレて戦闘になった際には皆殺しにされてしまう危険がある」


「まぁ、そりゃそうだが、どうしても俺とあんたは……ん? あそうだ、その町には有色人種が一切入り込めないわけじゃないのか?」


「うむ、もちろん奴隷や召使いとしてなら大量に居るはずだが、どこへ行っても蔑まれ、適当に難癖を付けられて殺されても文句は言えないような腐った立場なんだ」


「……それ、しばらくの間耐えられないか? 俺も、それからあんたも、ここに居る俺の仲間達の召使いということにして町へ侵入したい、で、事が済んだら鬱憤晴らしも兼ねて滅ぼしてしまえば良いのさ」


「町を滅ぼす……いや、君達の力であればそれも可能かも知れないな、わかった、俺も男として耐え忍ぼう、たまにムカついて反撃してしまうかもだがな」


「おう、目立たない場所でなら2匹や3匹ブチ殺しても構わないだろうし、場合によっては俺も殺るかもだ、じゃあそういう感じで、俺達はえ~っと……皆比較的肌は白いよな、有色人種系なのは俺とカレンぐらいのものだったか、それで魔族の3人は除いて……と、やっぱりマリエルが適任だよな、ガチもんの王女様なわけだし、ということでマリエル、しばらくの間『何か偉い人』感を出していてくれ」


「いえ、その、私元から『何か偉い人』のような気がしなくもないんですが……」


「……それはおそらく気のせいだろ、ということで作戦は決定だ、あとは召使い役になる俺とフォン警部補以外の役回りをどうするかだが……どうしようか?」



 マリエルが集団のトップ、そして俺とフォン警部補が雑魚キャラの召使いという役割は確定。

 そして元々奴隷であるカレンとルビア辺りはそのままの配役で良いと思う。


 しかし問題は他だ、セラやミラはともかく、ジェシカなど召使いにしてしまうには高級感が溢れすぎているし、人族ではない他のメンバーはもうどうしようもない。


 となると……うむ、まずリリィと精霊様、それから魔族である3人には空駆ける船の中で待機して貰うことにしよう。

 少し暇を持て余しそうだが、その分最後の一撃、つまり町を滅ぼすタイミングで活躍させてやれば良い。


 そしてジェシカはお姫様であるマリエルの護衛という形で同伴させよう、俺とフォン警部補が本当に身の回りの世話だけするモブ、カレンとルビアは戦闘や回復などで色々と役立つ奴隷、そしてメインで警護するのがマリエルに次いで高級感漂うジェシカ、その部下がセラとミラという感じだ。



「よし、じゃあ町へ侵入するチームはそれなりの恰好に着替えよう、服は……まぁこの倉庫内にあるものを適当に見繕ってだな」


「ご主人様、余裕があったらで良いのでお土産を買って来て下さいですの」

「もちろん食べられるお肉でおねがいしまーっす!」



 食べられない肉という単なる死骸を購入して来るつもりはないが、とにかくお土産に関しては余裕があればということで念を押しておく。


 そして俺とフォン警部補は召使いらしい質素な服に、カレンとルビアは奴隷らしいボロボロの服に着替え、残りの侵入メンバーはもうそのままの恰好でいこうということで着替えはナシ。


 とりあえず町へ入る際に必ず受けるであろ門番による検査にそなえてのリハーサルも兼ねて、一度それぞれの役回りを演じてみよう……



「へへーっ! 姫様! お靴が汚れているようなのでお拭き致しますっ!」

「ここらは地面が汚れておりますだ、どうかオイラの手を踏み台にしてお進み下さいですだ」


「よかろう、ではその薄汚い手を……ふんっ!」


「ぎぃぇぇぇっ! ホントに踏むんじゃねぇぇぇっ!」


「あら、召使い如きが姫様に向かって口答えですか?」


「姫様、この無礼で薄汚い男は如何致しましょうか?」


「処分なさい、あなたのような者の墓場はゴミ処理場にしかございませんわ、オーッホッホッホッ!」


「はい演技中止! マリエル、それにジェシカ、お前等は調子に乗りすぎだっ! このっ、このっ!」


「きゃいんっ!」

「あいてっ! 叩くことはないだろう主殿、今のがごく一般的なありふれた貴族の態度だぞ」


「いやどこの悪役令嬢だよ全く、目立つわけにはいかないし、あと俺がムカつくのも嫌だ、もうちょっと清楚で礼儀正しいお嬢様の感じをだな……」


「本当にわがままな勇者様ですね、ですがわかりました、とりあえず頑張ってみましょう」


「これでわがまま呼ばわりされるのは正直納得がいかないんだが……まぁ良いや、とにかく他の役回りの者も含めて練習を重ねんぞっ!」


『うぇ~いっ!』



 こうして邪教の町潜入チームの特訓が始まった、監督は人心を惑わす悪魔であるサリナ先生だ。

 なかなか教え方も良いし、マリエルもそれなりに『お嬢様らしく』なってきた、というか普段からこうしていて欲しい。


 ちなみに、俺はフォン警部補と同様に圧倒的に下の立場を演じるのだが、この練習においては所々で本来の上下関係を取り戻し、やらかしがちなセラとジェシカを中心に抓ったり叩いたり、くすぐったりしてお仕置きしている。


 とまぁそんな感じで練習を終えた俺達、ちょうど検分も終わっていた敵のマシンを甲板に載せ、砂漠の町に向けて出航する準備を始めた……



「食料ヨシ! おやつヨシ! 保存食ヨシ! あとは見てないけどたぶんヨシ!」


「おいカレン、適当が過ぎるぞその確認方法は……まぁ良い、それじゃあ出発だっ!」


『うぇ~いっ!』



 目指すは砂漠の町、そしてそれは滅ぼすべき邪教の町、だがとりあえず侵入にだけは失敗しないよう、練習の成果を十二分に発揮しなくてはならない……



 ※※※



「おいっ、ちょっと来てくれっ! あっちにうっすらと見えているのが目的の町だ」


「ん~、砂埃が酷くてイマイチ見えないな、さすがは砂漠だ……」


「でもそのお陰でここまで接近することが出来たんだ、だがそれもそろそろ限界だぜ、早く着陸する場所を探さないと」


「だな、それじゃあ……あの辺りで良くないか? ほら、砂の山が出来ていてちょうどこの船が丸ごと隠れそうだ」



 ということで空駆ける船をその地点の上空まで移動させ、動力班と燃料班に指示を出して高度を下げさせる。


 そこからは町へ侵入する班だけでの行動だ、実際に集積所へ向かう際には全部使うことになる5台のマシンだが、今回は8人しか参加しないため3人乗りが2つと2人乗り1つの合計3台、どういうわけか俺とフォン警部補が2人乗りでランデヴーだ。


 で、そのフォン警部の情報によれば、町の入り口の手前にはマシンを停めておく場所が設けられており、そこで邪教の神に祈りを捧げれば無料でマシンを預かってくれるとのこと。


 ヘンなモノに祈りを捧げるのは実に不快なのだが、これも作戦のためだと割り切って切り抜けよう。

 それに辛いのは徹底的に女神を信奉しているマリエルとジェシカの方が上だ、俺の我慢など吹けば飛ぶ程度に軽いものなのである。



「よし、じゃあ出発するぞ、町の前に到着して、マシンから降りたらもうあの役回りにシフトする、絶対に素を出すんじゃないぞっ!」


『りょうかいで~っす!』



 移動にはそれほど時間が掛からなかったし、マシンは魔力を使うため俺にはまともな操縦が出来なかったものの、そこは万能のフォン警部補がどうにかしてくれた。


 町の目の前に確かにあった駐艇場のような広場、そこにはこの邪教の開祖、人心を惑わして死刑に処されたおっさんの、縛り首にされて吊るされた状態の石像が聳え立っている。


 死んで舌が出ている辺りとか、首が伸び切っている辺り、あと色々と汚物を垂れ流している辺りが妙にリアルな石像だ。

 というか、とてもではないがこんなモノ、こんな野郎に祈りを捧げようなどとは思えないのだが……



「へへーっ! 救世主様万歳! この世界は女神なんぞではなく救世主様、そして肌の色が白い優秀な方々のものですだっ!」

「我々有色人種は肌の白い優秀な人族の方々に一生付き従いますっ! もう適当な理由で笑いながらブチ殺されることが一番の喜びですっ!」



 結局俺とフォン警部、それに奴隷の恰好をしたホンモノの奴隷であるカレンとルビアはその像に卑屈な祈りを捧げ、他のメンバーは普通に、嫌々ながら祈ったフリをする。


 さて、最低最悪の儀式も終わったことだし、ここからが潜入作戦の本番だ。

 町へ入り、そして俺とフォン警部補はあの犯罪組織のお使いをしている体で集積所の『鍵』をゲットしなくてはならない……

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