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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十二章 西よりの使者と西へ
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630 やっぱこうなる

 決勝戦の朝、屋敷を出てみると会場コロシアムはもう元通りに、まるで何事もなかったかのようにそこに……いや、外には昨日精霊様が放った攻撃で犠牲になった観客の方々のご遺体が並べられているではないか、汚いし祟りとかアレなんで早く撤去して欲しいものだ。


 試合は昼からということでとりあえず屋敷へと戻り、庭の温泉にでも浸かっておこうと考えた。

 着替えを持って外へ出ると、脱衣所には2人分の寝間着が無造作に放置されている。


 精霊様とルビアも入っているのか、いや、正確に言うと入っているのは精霊様、ルビアは眠ったまま縄で縛られて吊るされ、洗われた後に温泉に『ディップ』されているだけだ。


 朝から試合開始ならルビアはこの状態のままであったろうに、昼からということであればさすがに起きてしまいそうだな……



「よぉ精霊様、今日は敵同士だがよろしく頼むぞ、昨日の試合みたいにムチャクチャすんじゃねぇぞ」


「あら? ムチャクチャなんてした記憶はないんだけど、まぁ良いわ、最強すぎる私の力を存分に発揮するとまた怒られそうだし、雑魚相手に手加減しないってのも大人気ないし、それから……」


「おうおうっ、言ってくれるじゃねぇか、ギャフンと言わせてやるから覚悟しとけよっ!」



 まるで格闘技の試合前記者会見のような挑発合戦(絶対に手は出さない)をしばらく続けた後、朝食の準備が出来たということで風呂から上がる。


 今日は最強である俺達の力の前に敗退した他の決勝トーナメント参加チームも、全て会場入りして最後のバトルを見守るとのこと。


 これで精霊様のムチャクチャはさらに抑圧されることになったわけだが、隙を突いて何をするかわからないので引き続き警戒だけはしておこう……



「しかしいよいよ決勝戦ね、この大会はちょっと長すぎよ、せめて1週間ぐらいで終わるようにして貰わないと」


「まぁまだ色々と模索段階なんだろうよ、第2回、第3回と続くうちに改善されていくさ」


「そうね、それよりも今日の決勝戦、何か事件が起こるならこういうタイミングへほっ! ちょっと何すんのよ勇者様ったらっ!」


「セラ、そういうフラグめいたことを口走るもんじゃない、ただでさえ今回は『かなり早い段階で』変な連中が登場しているんだ、何かが起こるのは間違いないが、せめて今日だけは切り抜けさせて頂かないと……それに俺、この大会が終わったらちょっとっらぺぽっ!」


「勇者様、指摘しておいて自分がフラグを建立してどうするんですかっ!」


「すまん、つい流れで……」



 やらかしてしまったではないか、しかし朝の段階で既にフラグが2本、これが意味するところは……まぁ、西へ向けて旅立つ準備だけして出掛けることとしよう……



 ※※※



『遂にっ! 遂にこのときがやってきましたっ! 記念すべき最初の王都大模擬戦大会! その中でさらに記念すべき決勝に勝ち残ったのはっ! 異世界勇者率いる大勇者様チームとっ! 種族的に2人チームしか組むことが出来ないにも拘らずっ! その圧倒的な力でここまできてしまった水の大精霊様率いる大精霊様チームだぁぁぁっ! 解説員のマリエル王女殿下さん、今日の試合はどう見ますか?』


『そうですね、精霊様が単体で勝ち切るには確実にオフェンス側で……と、ディフェンスを引き当ててしまったようですね、くじ引きの係員に八つ当たりして殺害してしまいました』


『大丈夫ですっ! こういうこともあろうかと決勝の現場スタッフは全員「ターゲット用にキープしてあって余った死刑囚」で構成されていますっ! 昨日のようなことがあると王国にとって損失ゆえっ! 王宮で偉い人が必死に考えた結果がこれだそうですっ! もう頭が悪いとしか思えないっ! クソ以下の脳みそで……え? 減給、私ですか? ここで実況である私悪魔のエリナ! 何と減給されてしまったぁぁぁっ!』


『失言には気をつけないとですね、どこで誰が聞いているかわかりませんから』



 かわいそうなエリナは自業自得だ、そしてディフェンスを引き当てた精霊様の怒りの矛先が向いた先が、善良な係員でなくて本当に良かったと思う。


 まぁ、登場した段階でモヒカン、ピアスだらけ、『ヒャッハー』以外の言葉を発することが出来なかったため、どうせその類の野郎だとは思っていたが。


 しかしよほどムカついたのであろう、精霊様の超豪運によって自分が引きたい方を引かれてしまわぬよう、くじ引きの際にはカレンが精霊様よりもかなり早く抽選を受け、どうにか2分の1であるオフェンスをもぎ取ったのだ。


 精霊様は可愛いカレンに当たるわけにもいかないし、こうして死んでも良い係員のゴミ共に当り散らすしかないのである。

 俺達はスタート位置までゆっくりと、時間を掛けて移動しよう、せいぜいその間に体力を浪費しておくが良い。



『さぁーっ! 大勇者様チーム、遅延行為の如くダラダラと移動していますので、ここで改めて両チームの紹介をしていきたいと思いますっ! どっちも有名だし知ってるよって方が多いかもしれませんがっ! 王都の外から来場されている観客の皆様のためだと思ってお付き合い願いますっ! でっ! まずはオフェンス側の大勇者様チーム! この世界に降り立った異世界勇者を最初に発見したセラ、ミラ姉妹! 勇者パーティー初期メンバーの1人であり、王都では大人気のカレン選手! そしてチームリーダー! 「王都この異世界勇者がキモいランキング」1位! 「王都こんな異世界勇者はイヤだランキング」も1位! そしてなんと、「王都この異世界勇者にはぜひ死んで欲しいランキング」も堂々の1位というっ! 前代未聞の三冠王勇者だぁぁぁっ!』


『そのランキング、もうどれも勇者様しかエントリーしてないと思うのですが』


『ええその通りっ! 私が勝手に作って数人に聞いたアンケートですからっ! さぁーっ、お次は大精霊様チーム! 勇者パーティーの初期メンバーの1人にして巨乳M美奴隷! ルビア選手とっ! 世界最強、最高位の種族である精霊、その一角を担う水の大精霊様だぁぁぁっ!』


『こっちは普通の紹介なんですね、まぁ精霊様は怒らせると恐いですから、勇者様と違って……』



 調子に乗ったエリナが適当な紹介をしている間に、俺達大勇者様チームはオフェンス側スタート位置まで辿り着いた。

 その間には特に作戦などについて話していなかったのだが、今回はもう、作戦だの戦略だのと言っている暇ではなさそうだ。


 全力でぶつかり、ルビアと精霊様をどちらも排除することに成功すれば俺達の勝ち、逆にこちらが排除されれば負け。

 ターゲットの殺害などはもうどうでも良いことだし、最低でも精霊様が健在のうちはそこへ辿り着くことなど到底出来ないであろう。



「よしっ! 今回は正面突破だ! ルビアは俺が引き受けるから、3人は精霊様目掛けて一直線に突撃してくれっ!」


『うぇ~いっ!』



 ということで一気に走り出す、おそらくはターゲットの前で精霊様が、そして少し前に出るかたちでルビアが待ち受けているに違いない。


 そして俺はルビアとの相性が非常に良い、いつも正座だのその他のお仕置きなどを宣告し、命令があれば直ちに動くよう調教しているためだ。


 今回も、この試合の最中という状況においても、ルビアは条件反射的に俺の指示に従うはず。

 そこを取り押さえ、アーマーブレイクするまで引っ叩いてやれば処理完了だ、実に簡単なお仕事だな。


 ……と、走っているうちにそのルビアが見えてきた、広場の入口付近、想像していたよりもかなり前に出ているな。


 きっと狭い部分で待機することによって、突っ込んで来る俺達のチームのうち何人かをそこで食い止めてしまおうという魂胆だ。


 だが残念なことにそれで止まるのは俺1人のみ、他の3人は華麗なジャンプでスルー、広場を通って精霊様に襲い掛かる……



『ここでカレン選手、ミラ選手、そしてセラ選手も大ジャンプだぁぁぁっ! 待ち構えていたルビア選手を回避して先へ進むっ! そして最後に付いて来た異世界勇者がルビア選手の相手をするようですっ!』


『ルビアちゃんも応戦する構えのようですね、面白い戦いが見られそうです』



 両手を広げ、変なポーズで俺を迎撃しようとしているルビア、精霊様からはどう動くよう指示されているのかしらないが、それにおれからの命令を上書きしてやることとしよう。



「ルビア! 正座しろっ!」


「はいぃぃぃっ! あっ……ズルいですよご主人様、そんないきなり命令されたら聞いてしまうに決まって……」


「おいコラ、誰が正座をやめて良いなんて言ったんだ? 誰が立ち上がることを許可したんだ? 言うことを聞けない悪い奴隷がどうされるのかわかっているのか?」


「え? でも試合中で、ほら今は敵同士ですから」


「問答無用! これからどうされるのか言ってみろっ! そして直ちに行動に移せっ!」


「はぃぃぃっ! 無様な格好でお尻をペンペンされますっ! お願いしますっ!」


「よろしい、アーマーブレイクするまでだから大人しく受けるように」


「ありがとうございますっ!」



『あぁーっと! ルビア選手衣装である極小ビキニの下を脱いでしまったっ! そして丸出しになったお尻を敵である異世界勇者の方へ差し出して……大人しく引っ叩かれ始めましたっ!』


『なかなかハードなお仕置きですね、あれではルビアちゃん、もう5分も持たずにアーマーブレイクしてしまうでしょう』



 小脇に抱えたルビアの尻をビシバシと引っ叩いていく、この大会用衣装(女性向け)はかなり凄いな、相当に強く叩いているというのに、そしてルビアは普通に痛そうにしているというのに、その叩かれた部分が赤くなる、即ちダメージが入るような様子は一切ないのだ。


 もしかするとだが、これを応用すれば『伝説で最強の鎧』を創り出すことが出来るのではないか?

 もちろんこのルビアに使わせている『女神から借りパクした箱舟』には及ばないはずだが、それでも仲間を守る強力な装備となるはず。


 どうせこの後は西へ向けて出発することになるのだし、その前に研究所などでこれの強力なものを創らせよう。


 それが断られる理由はないし、旅立つのであれば急がなくてはならない、ついでに世界を救う勇者様たるこの俺様が、その物に関して金銭を支払う義務を負うことも考えられない、つまりはタダで、可及的速やかに作成するのが依頼を受けた国側の義務ということだ。



「ひぃぃぃっ! 痛いっ! でも効いてないなんてっ!」


「ほら動くんじゃないっ! 狙いが外れるとどこを叩くかわからんぞ」


「でも、このまま負けたら精霊様に怒られて……」


「ルビアにとってはその方が良いんじゃないのか? 精霊様にもお仕置きして貰えるし、無様をさらした分帰った後シルビアさんにも尻を叩いて貰えるぞ、どうだ?」


「そんなっ! さっ、最高ですぅぅぅっ!」



『ここでルビア選手アーマーブレイクだぁぁぁっ! 全く役に立てずっ! あっという間に勇者の毒牙に掛かりましたっ! さぁーっ、これでもう4対1! 大精霊様チーム! というよりも精霊様選手はどうするぅぅぅっ!』


『溜め息を付いて動き出しました、どうやら前に出て戦うようですね、狙いは……どうするのかわかりません……』


『高速移動を始めた精霊様選手! ミラ選手とカレン選手の間を行ったり来たり……おっとここで逸れたっ! 異世界勇者を狙う……と見せかけて高所を取ろうと移動していたセラ選手に襲い掛かったぁぁぁっ!』



 突然俺の方に向かったように見せかけた精霊様、それを食い止めようと塔のような建物の梯子を登っていたセラが振り返り、魔法を放った。


 だがそれ自体がフェイク、精霊様は俺の眼前で一気に反転し、魔法発射後で、しかももう片方の手を梯子に掛けた状態のセラを狙う……そしてガシッと掴んで空中へ連れ去ってしまったではないか……



「ちょっとっ! 離してよ精霊様! こんなんじゃパンツ見えちゃうじゃないのっ!」


「パンツどころかお尻を丸出しにしてあげるわ、ルビアちゃんの仇よっ!」


「ひゃっ!? 私がやったわけじゃないのにっ、いでっ、きゃんっ、こんな所でっ、ひゃうぅぅぅっ!」



 やはり仕返しされてしまった、精霊様に捕まったセラは空中で衣装のスカートとパンツを剥ぎ取られ、集まって来た魔導生中継装置の前で丸出しの尻を叩かれるという、ルビアと全く同じ、いやさらに丸見えの恥ずかしい姿を晒してしまった。


 もちろん抜かりない精霊様は、その隙にターゲットをどうにかしてやろうと動いたミラやカレンにも牽制を加え、その動きを封じてしまう。


 というか、片手間で2人を止めることが出来ている時点でその実力差は歴然。

 正直、まさに今敗北しようとしているセラを除いた3人でも、単体の精霊様には遠く及ばないのである。


 普通なら諦めて帰るところだ、こんなことをしているぐらいなら屋敷で惰眠でも貪っていた方がよほど有意義だからな。


 ……だが優勝賞金が金貨100枚であることを知っているミラが諦める可能性はほぼ、いや完全なゼロだ。

 きっとこのまま戦うのであろう、遂に衣装が弾け飛んだセラと、そしてミラとカレンの2人も素っ裸になるまで。


 いや待てよ、そうなるとアーマーブレイクしない俺はどうなる? 俺が敗退しなければオフェンス側の負けは確定しない、そして明確な負け状態に移行することがない俺は……これは実にヤバい、きっとタイムアップになるまで精霊様にボコ羅列付けるに違いない……



『ここでセラ選手がダウンッ! 意外と優しい精霊様選手、投げ捨てたりすることなくセラ選手をそっと地面に降ろしますっ!』


『精霊様、次はミラちゃんを追うようですね、まぁカレンちゃんよりは素早くありませんから、あ、もう捕まえました』



 今度はミラが捕まってしまった、セラと同じように空中へ引き上げられるミラ、だがセラと違って近接戦闘タイプであるため抵抗が激しい。


 このままだと精霊様も身動きが取れないはず、その隙にカレンが……いや、気付かれたっ!



『投げたぁぁぁっ! 精霊様選手、セラ選手をソフトランディングしたのとは打って変わってっ! 皆選手をカレン選手に向けて投げ付けましたぁぁぁっ! そしてダメージを負わないとはいえ条件反射的に庇いに行ってしまったカレン選手! ごっつんこして2人共アーマーブレイクですっ!』



「クソッ! おい精霊様! やりすぎだぞさすがにっ!」


「そんなこと言いながらちょっとずつターゲットの方ににじり寄っているのね、そこから一気に走って間に合うとおもうの? 盗塁王か何かかしら?」


「おい良く盗塁王とか知ってんな、それは異世界の知識だぞ……と、まぁこのままじゃもう負け確だと思うけどな、ダメ元でワンチャンに賭けるぜっ!」



 走り出す、もちろん狙うはターゲットの命だ、それに反応して精霊様も動くが、このままであれば俺の方がワンテンポ早く……いやダメか、精霊様は加速して俺を止めに入る。


 手持ちの物干し竿を投げ付けるか? どちらに? 精霊様にぶつかっても足止め効果は一瞬、ターゲットにぶつけたとしても、この姿勢から放ったノーマルの物干し竿による一撃で絶命するとは思えない。


 万事休すか、あとはたまたま通りかかった天使がうっかり落下、俺と精霊様の間に割って入って……何か落ちて来やがったぁぁぁっ!



『ここで2人が接触し……しませんっ! 精霊様選手の攻撃は空から落ちてきた何かに阻まれましたっ! だが衝撃で飛んだソレは勇者に直撃! ターゲットまであと一歩のところで弾き飛ばされましたっ! 間に入ったモノは一体何なので……あっとぉぉぉっ! これはっ! この死体はアレだっ! 突如現れ大会に参加! 準々決勝で聖竜皇に敗退したウェスタンコップチームの1人! 名前は知らないけどハンバーガー喰ってそうなデブだぁぁぁっ!』


『勇者様は……どこかへ飛んで行ってしまいましたね、死体とはいえハンバーガー喰ってそうなデブのバウンド力は凄まじいものであったようです』



 場外まで飛ばされながら考える、ちなみに試合はもう負けで結構なのだが、どうしてあのハンバーガー喰ってそうなデブの死体が会場内に飛び込んできたというのだ?


 あの感じだと俺や精霊様とぶつかったときにはもう死んでいたはず、となると屁をこいたら推進力で飛んでしまい、勢い余って会場入りした可能性はなくなる。


 ではどうして死んだ上体で飛んで来たのか、その答えはたったひとつ、何者かとの戦闘に敗北して死亡、吹っ飛ばされて俺達の所へ、という感じのことが起こったのだ。


 と、ここで着地のことを考えて姿勢を正す、地面が見えた……会場の外で戦っているのはあの髭上司と馬鹿野郎、そして相手は見慣れない連中。


 横に落ちているのは魔法を反射するハゲか、両手両脚があらぬ方向に曲がって半ば捻じ切れ、首も半分切断された状態でほとんどの臓物を周囲に撒き散らしているところから推測するに、あのハゲは圧倒的な力で惨殺されたと見て間違いない。


 とりあえず助けに行くか? いや、髭上司の方はもう手遅れだ、助けても、ルビアを呼んで来て回復魔法を使わせたとしても助からないであろう。


 結局髭上司は、俺が着地するまでの短い間に状況を見極め、最後に漢を見せるかたちで馬鹿野郎を戦闘から離脱させた。



『ここで異世界勇者の場外負けが確認されましたぁぁぁっ! ということでオフェンスの大勇者様チームが全滅! 記念すべき初めての王都大模擬戦大会! 優勝したのはたった2人で戦いに挑み続けた大精霊様チームとなりますっ! ご来場の皆様! 水の大精霊様選手と素っ裸のルビア選手に惜しみない拍手をぉぉぉっ!』



 盛り上がる会場、俺はそれをガン無視して倒れたばかりの髭上司を目指す。

 敵らしき何かは馬鹿野郎を追うつもりのようだ、もちろん会場内に居る仲間達にはこのことが一切気付かれていない。


 コロシアムの中では閉会式がどうのこうのという話になっているようだが、そんなものはもうどうでも良いからこちらを何とかしてくれ、せめて誰か1人でもこの状況に気付いて欲しいものである……

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