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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十二章 西よりの使者と西へ
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626 次の戦い

「はい、とりあえずベスト4進出おめっ!」


『うぇ~いっ!』



 午前中の試合で筋肉団のサブである『にこにこチーム』に勝利した俺達大勇者様チーム。

 本来の祝勝会は夕食後に開始としたが、昼休憩の時間を利用して多少先走っておく。


 午後執り行われるマーサ達のチームと、それからゴンザレス率いる筋肉団のメイン、『なかよしチーム』の対戦はそろそろ選手入場だ、俺達は屋敷の魔導生中継で、精霊様とルビア、それにΩ連中は会場入りして観戦する。


 今この屋敷に居るのは俺のチームの4人とアイリス、それから試合は翌日となるΩチームの4人だ。

 祝勝会をする俺達とは異なり、Ωチームは真面目に試合の様子を見ようと魔導生中継モニターに釘付け、まだ始まっていないというのに……


 で、もちろんこのメンバーで会場入りしても良かったのだが、周りの観客がやかましいこと、そして何よりも、ボーッとしているアイリスが人攫いの類に誘拐されたりなどというリスクを鑑み、屋敷での観戦を決めた。


 まぁ、その方が隅々まで細かく見ることが可能なわけだし、腹が減ったが売り子が回って来ないなどという残念な事態に陥ることもないのだ。


 というわけで適当に酒など飲みつつ、簡単な料理を抓みつつ待っていると、モニターの向こうの観客席が盛り上がる……魔法の力で放送席に繋がった、いよいよ戦いが始まるということだな……



『放送席、放送席……さぁ~っ! もう間もなく始まりますのが本日午後の戦いっ! そしてこのベスト8で最大注目のカード! ウサギさん(悪)チーム対なかよしチームだぁぁぁっ! 解説員のマリエル王女殿下さん、この戦いはどう思われますか?』


『そうですね、マーサちゃんは可愛いですが強いです、いつも抱っこして寝ているのにイベント期間中は会えてすらいませんから、こんな忌々しい大会などブチ壊してしまいたいですね、実際にそのための計画も……』


『はいっ! 午前中に続く爆弾発言をありがとうございましたっ! さぁ~っ、この試合はウサギさん(悪)チームがオフェンス、仲良しチームがディフェンスとなりますっ! ウォーミングアップも兼ねてスタート地点まで走る4人! ジェシカ選手、おっぱいが爆揺れだぁぁぁっ!』



 凄まじく盛り上がる会場、まぁジェシカのおっぱいが爆揺れなのだから仕方のないことだ。

 魔導生中継もその様子を間近で……セラが凄い形相で睨んでいるではないか、少し離れよう。


 さて、マーサを先頭に小走り感でスタート地点へ向かうウサギさん(悪)チーム、声援はやはりリーダーのマーサに対するものが多いが、キモい連中は悪魔っ子代表のユリナを、それからロリコン変質者は皆一様にサリナを応援している。


 可愛いどうぶつ属性、悪魔っ子属性、ロリ悪魔属性、そしておっぱい属性、適当に決めたにも拘らずこんなにも完璧なチームが出来上がるとは、仲間ではあるが大会期間中はライバル、出来れば当たりたくはないのだが、そうも言ってはいられないのが現状だ。



「それで勇者様、この試合はどっちが勝つと思う?」


「そりゃマーサ達だろ、俺達のパーティーメンバーなんだからな、こちらを応援しない奴は非国民だぞ」


「何だかムチャクチャな理由ね、全く理論に基づいていないわ……まぁでもマーサちゃんのチームの方を応援すべきなのは確かね」


「筋肉の人達は強そうだけど負けないで欲しいです、頑張って! というか聞こえてるんですか? この中に入っている小さいマーサちゃんには……」



 初めてテレビを見た原始人によるものと同様の反応を、今更になって見せてくるカレン。

 ようやくこの不思議な現象に頭が追い付いてきたようだ、もう少し、あと僅かで『文明』を理解することが出来そうだぞ。


 で、そろそろ開始ということなので、部屋の隅で1人ニヤニヤしながら、予選と決勝の初戦にて受け取った賞金とファイトマネーを勘定しているミラを呼び寄せる。


 そのミラがセラの横へちょこんと座ったところで、ようやくマーサ達4人がオフェンス側のスタート位置に到着したのであった……



『ここでスタートとなりますっ! これまで、つまり予選においては基本的に知能を活かした舐めプを繰り返していたウサギさん(悪)チームですがっ! 今回はもうガチのようですっ! まっすぐ進むのはマーサ選手だけ、ジェシカ選手右の入り組んだ街並みへ、悪魔っ子の2人がそれに続くっ! 一方の筋肉団、なかよしチーム、4人全員がその巨体を王宮型建造物の入り口に詰め込みましたっ! なぜか衣装は体育着、そして全員上は脱いで下の短パンのみ着用! 凄まじい恰好の男共が詰まる光景はまさに地獄絵図だぁぁぁっ!』


『いけませんね、あれだとマーサちゃん、確実に一度はゴリマッチョの素肌を触ってしまうことになります、ジェシカちゃんが先に到達して剣で突いて押し退けないとです』


『確かにその通りだっ! 素手で戦うマーサ選手! もし最初にあの場所へ到達した場合、ほぼ間違いなくすぐに攻撃を始めてしまうでしょう! それも躊躇なくあのオイルでテッカテカになった筋肉の塊に対してですっ! しかしそれでは変な汁が付着してしまうことになりますっ!』


『というか、どうして筋肉量の多い人達はあんなにテカテカしがちなのでしょうか? 本当に気になります』



 放送席の2人は酷い言い草であるが、もし俺がマーサの立場であったとしたら絶望するのは確かだ。

 汗とオイルで凄まじいことになっている4つの筋肉、それを素手で、無理やりギューッと押し退けてターゲットに接近することなど絶対にしたいとは思わない。


 だがマーサには作戦の類がなくとも、この状況は右の街並みを進む3人にとって想定内であるはず。

 何か策が、というかマーサをヌルヌル筋肉の恐怖から助けるための仕掛けがあるに違いない。


 ……と、やはりマーサは広場の入り口で停止、ターゲット前の出入り口にギュウギュウに詰まった筋肉共を目視出来、さらに投擲攻撃を受け辛そうな藻の陰へと身を隠した。



『おぉーっと! これからどうするつもりかっ? 決勝は制限時間が長いため膠着状態でも構わないもののっ! それであの筋肉4人衆が油断するとも思えないっ! そしてへばってしまうようなこともあり得ないのだがっ!』


『きっとマーサちゃんは作戦を伝えられていませんね、表情や目線、行動などから次の動きを読み取ることが出来ませんから、きっと広場前に着いたらそのまま待機しているようにと言われているはずです、ユリナちゃ……選手かその辺りから』


『なんということでしょうっ! なんと哀れなチームリーダーなのでしょうっ! いやっ、まともな扱いを受けているだけ前の試合に登場した誰かさんよりはマシかっ!』



「おいおい、エリナの奴えらく調子乗ってんな、後で放送席に侵入して『悪魔払いの儀式』でもやってやろうぜ、ちょっとエクソシストに連絡してくる」


「試合が終わってからにしなさいよ、ほら、ちゃんと座って見てないと」



 うむ、しっかり見てやらないと怒られてしまいそうだし、エリナへの制裁はまた後程としよう。

 とにかくどういう作戦なのかを探ろうと、画面越しに右の街並み、ユリナ達の様子を眺める。


 そろそろ広場付近に到達するようだ、ジェシカ、ユリナ、サリナの順に並んでいるのだが、これは背の順か何かか?


 広場付近、遮蔽物からゴンザレス達なかよしチームの詰まっている入口までの距離が最短となる場所に陣取った3人。

 まだその存在がバレてはいない……いや、ゴンザレスの目線が一瞬そちらへ行った、少なくとも戦闘のジェシカは発見されているようだ。


 まぁ、ゴンザレスはこの会場を設計施工した張本人だ、どこに隠れていようともお見通し、隠れやすい場所も把握しているはず。

 さて、発見されている状態のウサギさん(悪)チーム、ここからどうするつもりなのであろうか……



 ※※※



「……マーサは言いつけ通り待機していますの、こっちには……ちゃんと気付いていますわね、あ、ほらジェシカ、動いたらダメですのよ」


「そ、そう言われましても……ちょっと、その、ここ狭くて……」


「我慢しなさいですの、すぐに動くからそれまで、本当にもう少しですわよ」



 物陰に隠れた3人、まずはマーサの姿を確認、ジェシカの後ろで屈むユリナとサリナは良いのだが、建物と建物の間は非常に狭く尻とおっぱいがギューッとなってしまっている。


 もちろんその様子は魔導生中継端末がバッチリ押さえている、きっと『大会ハイライト映像集』の目玉のひとつとして収録されるに違いない、そして馬鹿売れ間違いなしだ。


 で、そのジェシカが限界を迎える直前、遂にユリナが立案したものを思しき作戦が始まった……



「いきますわよっ! ジェシカ、マーサとタイミングを合わせて飛び出すんですのっ!」


「了解ですっ! 3、2、1、出ますっ!」



『ここで2方面から飛び出したウサギさん(悪)チーム! 真正面からはマーサ選手が単騎で、一方右側からはジェシカ選手、ユリナ選手、そしてサリナ選手が一直線に並んで突撃だぁぁぁっ!』


『やはり先にジェシカちゃ……選手が到達しますね、少なくともあのテッカテカ筋肉に触れるのはジェシカ選手の剣の役目となるでしょう、まぁ使い捨てのゴミ武器ですし、少しぐらいマッチョの分泌物が付着したとしても大丈夫でしょう』



 3人と1人で分かれて飛び出した4人、最初に到達するジェシカが剣を構え、詰まっている筋肉達と接触。

 隙を突かれるような状況にはないため、かなり大振りの攻撃を繰り出すようだ。


 だが筋肉団員は強い、そして動きが人間のそれではない。

 まるで肉の壁から腕が生えたかのようにしてその剣を白羽取りしたではないか、4人の筋肉のうち誰の腕なのかははわからないが……



『さぁーっ、ジェシカ選手武器を掴まれてしまったっ! というか、練習用とはいえ金属製、刃が引いてあるとはいえジェシカ選手による全力の攻撃を受け止めればタダでは済まないはずなのだがっ?』


『きっとオイルですね、オイルでヌルヌルにしてダメージを軽減しているのだと思います』


『なるほどっ、どういう理屈なのかサッパリわかりませんがっ! なかよしチームが全身に塗りたくっているオイルは筋肉のカットを際立たせるだけでなく、防御力アップにも資するものであるようですっ! あっと、この状況でまっすぐ、比較的ゆっくり走っていたマーサ選手が「筋肉の壁」の前に到達だぁぁぁっ!』


『もうマーサちゃんったら、あんなの触ったらおててが汚れちゃうじゃないの、後で勇者様に頼んでキッチリ洗うように言って貰わないと』



 その願い、魔導生中継越しの俺が確かに聞き届けた、帰ったら温泉で手を洗わせよう。

 で、もはや筋肉の壁との直接的な接触は免れられないマーサは、やはり何の躊躇もなく拳を突き出していく。


 だがその直前、剣を掴まれた状態のジェシカの背後から現れたのはユリナであった。

 ジェシカの肩を掴んで飛び上がり、斜め上から筋肉の壁に火魔法を浴びせる。


 直後にマーサのパンチが到達、炎上するなかよしチームの4人、燃え上がっているところに届いたマーサのパンチはしっかりと衝撃を伝えつつ、熱による消毒が施されている最中であった壁からマーサの拳へは変な雑菌だの何だのが移ることがない、完璧なタイミングだ。



『おぉーっとぉっ! 筋肉の壁を燃やし、そこへパンチすることによってヌルヌルテカテカを回避したウサギさん(悪)チーム! この衝撃にはさすがの筋肉団員も耐えられないっ! 筋肉の壁は脆くも崩れ……いやっ! あっという間に再生しましたっ!』


『かなり焼かれて、しかもパンチを喰らったはずなんですが……あら、火傷すらしていませんね、1人はお腹に大穴が空いているようですが……』



 確かにマーサのパンチを喰らった本人、仮に『筋肉A』とでもしておこう、その筋肉Aの腹は抉れ、通常の人間であれば即死の状態。


 だがもちろん筋肉Aは、というかゴンザレスを含む他の仲間3人もそれを気にしない。

 再び筋肉の壁を構成し、その腹の穴も埋めるような格好でターゲットに至る道を塞いだ。


 そこへ二度目の攻撃を加えるジェシカ、また剣を掴まれてしまう……ユリナも火魔法を放ち、マーサもパンチを繰り出した、また同じ形か? しかし今度はゴンザレスらしき太い腕が壁から伸び、マーサの拳を受け止めたではないか。


 だがそれでもバランスを崩すことには成功したようで、筋肉の壁は一度崩れ、そして再び構築される。

 このまま何度も繰り返して削っていくつもりなのか? 体力が尽きるのは魔力を使用しているユリナが最初になると思うのだが……



『……これで5回目の攻撃ですっ! ジェシカ選手の剣撃で筋肉の壁が動くように仕向け、そこをユリナ選手が火魔法で消毒! 最後に崩せそうな場所を狙ってマーサ選手の一撃が入るっ! なかよしチーム、これを受け止めてはいるものの、徐々に大きく崩れるようになってきたかっ?』


『ダメージはそこそこ入っているようですね、さすがのゴンザレスも腕だけであのパンチを止めるのは限界がありますから、かといって他の部位で受ければ風穴を空けられますから』


『なるほど、それで解説員のマリエル王女殿下さん、これはつまりどういうことなのでしょうか? やはりこのまま筋肉の壁を構築出来なくなるまで繰り返すと?』


『う~ん、まぁつまりはマーサちゃん可愛くて最高ってことですね、尻尾とかフワフワじゃないですか? 耳も可愛いし、全身柔らかくて凄いじゃないですか?』


『はい、解説員のマリエル王女殿下はご乱心のようですっ! とりあえず今はこの光景を眺めているしかないのかぁぁぁっ!』



 どうやらマリエルにもマーサ達、というかユリナの作戦が見抜けないようだ。

 ゴンザレス始めなかよしチームも辛いが、最後の全力パンチを何度も放っているマーサも辛そうにしている。


 立案者であろうユリナも繰り返しの『消毒』にそろそろ疲れた模様、魔法発動のタイミングが遅れそうになってきたし、何かあるならもう決めてしまわないと押し負けるぞ……



『さぁっ、6回目、7回目と続いた攻撃! ここでマーサ選手がインパクトの後に少しフラついたっ! だが守るなかよしチームももうヨレヨレだっ! それでも気を取り直して筋肉の壁をこう……サリナ選手が抜けたぁぁぁっ! 隙間を、筋肉の壁が崩壊した僅かな隙を突いたサリナ選手! このチャンスを作り出すために攻撃を繰り返していたのかぁぁぁっ!』


『えっと、サリナ選手はユリナ選手の後ろに居たはずじゃ? どうしてマーサちゃんの後ろから……あ、幻術か何かで居場所を勘違いさせていたんですね、しかも存在感すら消して……』


『そういえば右に行ったはずのサリナ選手! だがそれがマーサ選手の後ろから、ひょっこりと現れたのですっ! きっと私達がこの放送席から見ていた光景、観戦されている皆さん、そして敵であるなかよしチームの見ていた光景はフェイクだったのでしょうっ! どおりで最初の突撃、マーサ選手のスピードが控え目だったはずだっ! っと、ここでターゲットが死亡しましたぁぁぁっ! 最後は幻術に惑わされ、無駄に息を止めて死亡したターゲット! サリナ選手は手を汚すことなくウサギさん(悪)チームの勝利をもぎ取ったぁぁぁっ!』



 比較的素早さの低いサリナ、そのサリナが安全かつ確実に、一度きりのチャンスで崩れた壁の横を抜けることが可能なタイミング。

 それを作出するために、残りの3人は一見ゴリ押しに見える攻撃を繰り返していたのである。


 そういえばサリナはここまでまるで目立っていなかったな、放送席に居るマリエルの言う『存在感を消してコッソリ』というのは、筋肉系パワーファイターのみで構成された敵に対しては非常に有効であったはず。


 しかも残りの3人が真正面から向かってきているのだ、ゴンザレスもその他の筋肉達も、これは間違いなく力と力の押し合いで勝負を決するつもりだ、そう読んで行動したのであろう。


 だがウサギさん(悪)チームのブレインは悪魔なのだ、卑劣なことが大好きな悪魔が、相手の思惑を受け止めてその通りに行動してやるなどということはない、搦め手で強大な敵を打ち砕きにいったのだ。


 勝者も敗者も整列して礼をし、決勝初日午後の試合は解散となった、結局最後にゴンザレスと握手してしまったマーサのおててはベットリと汗が付着して薄汚れ、確実に洗浄、消毒を施さなくてはならない状態に陥ったのであった……



 ※※※



「ほらマーサ、もっとゴシゴシ洗わないとダメじゃないか」


「わかってるわよも~っ、お腹減ったから早くニンジン食べたいのに、あとさ、強敵に勝って帰って来たんだからちょっとは褒めなさいよね」


「おぉそうだそうだ、ヨシヨシ偉かったな……こんな感じでよろしくて?」


「・・・・・・・・・・」



 どうやらマーサを呆れさせてしまったようだが、この塩対応にはしっかりした理由があるのだ。

 トーナメント表を見る限り、準決勝、即ち明後日の午前の対戦は俺達とこのマーサのチーム。


 つまり仲間であり敵同士、明後日の試合が終わるまではどちらが決勝に進むかというライバル関係にあるということ。


 まぁ、どちらにしても『決勝進出』という栄光、それによって勇者パーティーの面目を保つことは可能なのだ。


 欲を言えば俺達が勝利して、決勝に進出、おそらくは上がってくるであろう精霊様のチームと対戦したいところだが、どうあっても勇者パーティーの力を誇示することだけは出来るので一安心である。


 あとは最後の問題、途中参加のウェスタンコップチームがどこまで頑張るか、どの程度の強さを誇るのかという点だな。


 ベスト8の最終戦、明日の午後には登場するその西の新大陸からの使者、奴等と戦うインテリノのチームには頑張って欲しいが、やはり未知のチームの実力もキッチリ見ておきたい。


 と、何にせよ全てがわかるのは明日の試合だ、午前中は部屋の隅で緊張して固くなっているΩチームと精霊様のチーム、そして午後にインテリノのチームとウェスタンコップチーム。


 果たして準決勝に駒を進めるのはどことどこになるのか、楽しみにしておくこととしよう……

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