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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十一章 備えあれば
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613 発表

「じゃあコパーちゃんがここで、他の3人はこっちの座布団に……」


「え~っ、そこ私の寝床なんですけど~っ」


「そうだぞセラ、そこを奪われたらリリィの寝る場所がなくなるじゃないか、てかΩを床の間に飾る意味が分からんぞ」



 ちょうど窪んでいる床の間に、これから帰って来るコパー達4人のΩの居場所を作ってやろうとするセラ。

 そしてお気に入りの寝所を奪われまいとそのセラを引っ張って止めるリリィ、いつもそこで寝ているリリィの方が正統性があるといえよう。


 そもそもコパー達がここに来るのは『仮の居場所』を確保するためなのである。

 ずっとこの屋敷に居るわけではなく、機を見て西方の拠点村に移動させるつもりなのだ。


 その後はコパーのみセカンドハウス付きのメイドとして、残りのダイヤ、レッド、グラスについてはすぐに兵士として採用し、拠点村守備の一翼を担わせることが決まっている。


 そんなコパー達の臨時の居場所など……壁沿いに座布団を敷いておこう、特に最後に鹵獲したグラスに関してはまだ人間で言えば捕虜のようなもの、部屋の中はある程度自由に動き回っても良いが、それ以上は行動制限を掛け、誰かの目が届く場所に居させておく必要があるのだ。



「ということで4人はここな、右から順にコパー、ダイヤ、グラスにして、唯一のドSキャラであるレッドはその後ろ、3人が調子に乗ったときに引っ叩く役目だ」


「ええ、じゃあここで良いわ、リリィちゃんに恨まれたくないし……」


「ホッ、やっと諦めてくれました、早速お昼寝をしますっ!」


「いやいやリリィさん、そんな元気な感じで堕落したこと言ってんじゃねぇよ」



 リリィだけではない、久しぶりに帰還したことで気が緩んだのか、他のメンバー達も一様にダラダラしている。

 動き回っているのはカレンぐらいのものか、と、そのカレンと目が合ってしまった、これは何かに巻き込まれそうだ……



「ご主人様! 暇なら一緒にお買い物へ行きましょう」


「……お買い物……何を買いに行くんだ?」


「えっと、まずは武器屋へ行って、あと串焼き肉を、どっちも居なかった間に新商品が出ているはずです、串焼き屋さんなんてほら、チラシがっ!」


「はいはい、いつものコースな、じゃあセラ、俺はカレンに付き合って町へ出るから、ミラ、何か必要なものがあるなら言ってみろ」


「特にありませんが、強いて言うならお金が欲しいです」


「おう、ちょっと黙っとけやコラ」



 ミラ以外からのいくつかの要請は受け入れ、俺とカレンは買い物リストを持って屋敷を出た。

 まずは武器屋へ行くつもりであったが、やはり腹が空いたというカレンに誘導され、串焼き屋台のある商店街へと足を運ぶ。


 久しぶりの王都、久しぶりの町、遠征に出る前は『犬のウ○コΩ』などという不潔極まりないブツに悩まされていたこの町だが、今ではすっかり綺麗になっている。


 そういえばその二度と口にしたくない名のΩに対抗するための秘策として取られた『レジ袋有料化』はどうなったのであろうか?


 まぁ、今日はなんとエコバック持参だからな、気にせず買い物をすることとしよう。

 そしてそんなことよりも気になることがひとつ、王宮の兵士がやたらと壁に貼り付けているポスターは何だ?



「ご主人様、何なんでしょうかあのポスターは?」


「わからん、指名手配ってわけでもなさそうだが……カレン、ちょっとあの兵士共に尻尾でも振ってやって1枚貰って来てくれないか」


「わうっ、わかりましたっ!」



 本来なら壁に貼るべきポスターのはずだが、カレンであればそれを不当に頂戴することぐらい余裕だ。

 愛想を振り撒けばどうにかなるということを、食べ物すら容易に受け取ることが出来るということを知っているカレンにとって、ポスター貼りの雑魚兵士など相手ではない。


 早速兵士共の中で特に雑魚そうな1人に近付いていったカレンは、その可愛らしさを前面に押し出して『おねだり』をし、簡単に1枚のポスターを……いや、束で貰って来やがった、そんなに沢山どうする積もりなのだ一体……



「ただいまですっ、何だかわかんないですけどい~っぱい貰っちゃいましたっ!」


「ご苦労、まぁ1枚だけで良いからあとはその辺に……いや、かなり上質な紙だな、持ち帰って何かに使おう、それで、ポスターの内容なんだが……どうやらイベント告知みたいだな」


「え~っと、ここ、王都内で生中継? するって書いてありますよ、そのイベントは生で食べられるんでしょうか?」


「うむ、ちょっと何を言いたいのかはわからんが、生中継ってのは食べ物の話じゃないんだ、残念だったな」


「ショックです……」



 ポスターの内容は曖昧でイマイチ伝わってこない、デザインした奴が馬鹿なのか、それとも意図的に重要な情報を隠蔽し、王都民にその内容を期待させるサプライズ的な意味が込められているのか。


 とにかくその生中継されるという超特大イベントの開催は来週、この世界の技術水準でどうやって生中継などするのか、そんなことが可能なのかは疑問だが、おそらく『魔導○○』でどうにかなってしまうのであろう。


 とにかくこの王都で何か催し物が行われることは確定だ、それがあの謎の建造物に関連しているのか、まさか単なる落成式典などではないと思うが、それも明日の会議の際に発表されるに違いない。



「まぁ良いや、この件は帰って皆に報告だな、会議は明日だが、今夜もきっと予想大会が盛り上がるに違いない」


「わかりました、じゃあ早速串焼き屋台へ行きましょう」



 生中継が生食用の食材ではないということを知ってショックを受けていたカレンであったが、素早く切り替えて今度は焼いてあり、しかも串まで打ってある至れり尽くせりの肉のことを考え出したようだ。


 俺も小腹が空いたし何か買って食べておこう、幸いにも『武器屋へ行く』という大義名分があるのでパーティー資金から金を渡されている、カレンの分は俺が出すが……いやそちらもパーティー資金から出してしまおう。


 ここで買い食いをしたら後でバレて怒られる? そんなことはない、これから行く武器屋で少しだけ領収書を盛らせておけば良いのだ、税務調査? そんな奴ブチ殺してしまえば良い、そもそも調査を受けることになるのは俺達ではなく武器屋の旦那なのだから別に関係ないのだ。


 ということで串焼き屋台では比較的ガッツリしたもの、普段は手が出ないような値段の高いものを購入してガッつきながら武器屋を目指す。


 もちろんカレンは無料パスを持っているためスタンダードな串焼き1本無料の権利も行使していた。

 これで今日の買い物は乗り切ることが出来そうだ、あとはカレンが武器屋で買い込むであろう荷物を、どれだけ俺が持たされることになるかに懸かっている……



 ※※※



「はいいらっしゃいませ……と、勇者パーティーの方々でしたか、お帰りになっておられたのですね」


「おう、昨日帰還したばかりだが、昨日の今日で来てやったんだから大サービスをしてくれるものと期待している」


「ご主人様、遠征で消耗した分をここで一気に買っておきましょう、大サービスして貰えるんですから今しかありませんっ!」


「あ、うん、可能な限り軽いもの中心で頼むぞ、鎖帷子とか1年分買い込んだりしないように頼む……と、もう聞いてないな……」



 店内を隅々まで見て回るカレン、小さな投げナイフ、巻き菱、金属製の水筒……重そうなものばかりじゃないか、わざとやってんのか?


 と、そこでカレンの動きがピタッと止まる、何やら壁に掛けられた剣や槍を凝視しているようだが、生憎そういった武器は皆専用のものを使っているため購入する意味がない。


 それはカレンも重々承知のはずなのだが、それでも見ているということは何か珍しい、飾りとして価値のあるものでも発見したのであろうか、いや、そういった感じではないな、直接聞き出してみよう。



「どうしたカレン、何か気になる武器でもあったのか?」


「そうなんです、ほらアレ、見たことのない武器が……ドリル?」


「……うむ、アレはなカレン、冬に氷上ワカサギ釣りをする際に使うんだ、ゴリゴリやって湖に張った氷に穴を空けてだな、そこを突破口にして凶悪なワカサギ共を追い詰め、一網打尽にするんだ」


「へぇ~、で、そのやっつけたワカサギはどうするんですか?」


「ワカサギはな、まずは生け捕りにしたうえでベタベタの衣の海に沈めるという残虐な拷問を加えるんだ、それから熱した油で揚げるというこれまた残虐な方法で処刑する、それが実に美味でな」


「おぉっ! じゃあ早速この武器を買って湖に行きましょうっ!」


「いや今は氷張ってないから……」


「それなら冬に備えて今のうちにこの武器をっ!」


「気が早いと思うんだが……と、このゴリゴリするやつは去年のモデルだから安くなっているのか……」



 どうやら型落ちらしい『ワカサギ釣りのゴリゴリするやつ』、だがなかなか良いドリルだ、攻撃力も高そうだし、何よりもこれがあれば『冬になったらワカサギ釣りに行く』というパーティーの長期目標が出来る。


 これは間違いなく買いだな、ミラには余計な買い物だと怒られるかも知れないが、最初に欲しがったのはカレンなのだから全責任を押し付けてしまえば良い、俺はノーダメージだ。


 ということでこの1本を購入……いや、店のカウンターの奥に同じメーカーの製品がもうひとつあるではないか、型番が違うようで非常に大きい、アレで穴を空ければ人間ぐらいは余裕で通過出来そうだな……



「カレン、そっちも良いがむこうの同型を見ろ、サイズ感がもう何か桁違いだぞ」


「ホントですっ! じゃあ向こうのも買って、こっちも買って、すみませ~ん、これもくださ~いっ!」


「いや両方って、どんだけ欲張りさんなんだよ……」


「おやっ? おやおやっ? さすがは勇者パーティー様です、この『巨大アイスドリル』の有用性に気が付かれましたか。いやはやメーカーの馬鹿や……方が人気商品と抱き合わ……セットで納入してくれましてな、不良在……じゃなくて目玉商品としてこの目立たないカウンターの奥に隠してですね」


「おい店主よ、所々で本音がダダ漏れだぞ、メーカーの馬鹿野郎に抱き合わせで押し付けられた不良在庫なら安くしやがれ、さもないとこの場で殺すぞ」


「……か、畏まりました、あ、それとこちらも押し付けられたモノなんですが、ミニマムサイズのドリルも持っていって下さい、正直あっても誰も買わないしジャマなんで」


「うむ、何に使うかはわからんが頂いておこう、ドリル大中小で合計3つ、代金は鉄貨3枚で良いな?」


「えっ、安っ……くはないですね、お買い上げありがとうございました」



 こうして氷上ワカサギ釣りのゴリゴリするやつを3本も手に入れた俺とカレン、まともなサイズのものは冬に湖で、大サイズのものは物置にでもしまっておこう、何かの役に立つかも知れない。


 そしてもうひとつ、掌に収まるほどコンパクトなドリルなのだが……そうだ、帰ったらこれでジェシカの尻でもグリグリしてやろう、実に面白そうな遊びだ。



「それじゃあカレン、他に買っておくべきものがないならそろそろ帰るぞ、屋敷では夕食の準備が絶賛進行中だろうし、そろそろコパー達も戻ってきているんじゃないかと思う」


「あ、そうですね、じゃあ何か食べてから帰りましょうか」


「いや夕飯……」


「あと買ったもの全部お願いします、私だと引き摺っちゃうんで」


「は、はぁ……」



 結局ドリル以外にも大量の荷物を持たされた俺は、さらにその辺に出ていた屋台で買い食いをするカレンに付き合わされ、フラフラの状態で屋敷へと戻った。


 ようやく辿り着いた屋敷の前に停まっていたのは比較的大きな馬車、研究所の紋章が入っている。

 どうやらもう帰ろうとしているようだ、つまり、この馬車が送り届けたコパー達はもう、屋敷の中に戻っているということか。


 俺達も急いで戻ろう、お出迎えには遅れてしまったが、今日は西方拠点を守るための新しいメンバーの歓迎式だ……



 ※※※



「ただいまぁ~っ!」


「あらカレンちゃんおかえり、思ったよりも遅かったわね……荷物持ち様もおかえり……」


「おいセラ、誰が荷物持ちだっ、ちゃんと敬愛すべき最強の大勇者様と呼べ、普段通りになっ!」


「普段そんな呼び方してないんだけど……あ、それよりもΩ4人娘が帰って来たわよ、もう2階の大部屋に入れてあるわ」


「おう、研究所の馬車が居たからそうだろうなとは思ったぞ、それで、コパーの腕の方は?」


「出来上がるまでまだあと1ヶ月ぐらいかかるらしいわよ、その間の繋ぎとしてみたいなんだけど……なんか凄いのが付けられて……」



 何か凄いのとはどのような凄いのなのであろうか、そう思いながら2階へ上がると、そこには何か凄いのを取り付けられたコパーが居た。


 右腕には抜き身の刀、左腕には魔導キャノン(水魔法)が取り付けられているではないか。

 コパー本人が戦闘はもうイヤだと言っていたのに、研究所の連中は何をしてくれたというのだ?


 ……と、コパーはそれに関して特に気落ちしているという感じではない、というか刀の方は模造刀だし、魔導キャノン(水魔法)も威力こそ強いがほぼ単なる水鉄砲ではないか、アレではその辺のチンピラ程度でも一撃では殺せない。



「おいコパー、お前それは何なんだ? どうしてそんな『見た目だけ物騒』な装備に置き換わっているんだ?」


「あ、これはちょっと王宮? とかいう人達に頼まれちゃって、私達4人で模擬戦のチームがどうのこうので……」


「王宮から頼まれただと? しかも模擬戦って、俺も何のことだか知らないぞ、マリエルは何か聞いているのか?」


「いいえ、私もさっきコパーちゃんから聞いて初めて知ったぐらいでして、何か練兵的なアレでも計画してんのかな? まぁ良いや、とりあえず4人ともおかえり」



 その日は念のためΩ4人娘に日常生活上の注意事項だけ説明しておき、西方の拠点村へ移ってからの行動についてはコパーの新しい腕が完成してからということに決めた。


 しばらくして出来上がった夕食は皆で取り、俺とカレンが持ち帰ったイベント告知ポスターも出してその内容、そしてあの巨大建造物との関係を予想する大会もキッチリやっておく。


 あとは武器屋で購入したワカサギ釣りのドリル(小)を持ち出し、ジェシカの尻を掘……ろうとしたところでセラに殴られ、ドリルは没収されてしまった。


 仕方ない、尻を掘るのは諦めて別の使い道を考えよう、そしてその前に明日の報告会で話す内容を一応詰めておくこととしよう……



 ※※※



『おいっ、王都北に出来たあの建造物の正体が今日明かされるらしいぞ』

『それを知らずに来たというのか? この集まりの良さはほぼそれ目当てなんだぞ』

『だよな、勇者の話盛り盛り報告会なんて誰も興味ねぇよ』

『てか異世界勇者本人もあの建造物の正体目当てだろうよ、じゃなきゃ余裕でブッチすんぞあいつは』



 王の間に集まった総勢100を超える各界の代表者や上流貴族、その他諸々の連中。

 好き放題に私語をしているようだが、俺のことをディスっていた奴の顔は覚えた、後で盛大に暗殺しよう。


 しばらくすると駄王他大臣やお偉いさん方が入場し、早速俺による遠征の報告会が始まった。

 昨夜用意した、いやユリナとジェシカと精霊様が用意してくれた大量の資料を元に話を始める……



「え~、というわけでだな、前に出た俺様は取っては投げ、千切っては投げの大活躍、まさに鬼神の如くと云われるほどであるその力を存分に奮ってだな……」


『うるせぇ馬鹿野郎! 今日はそれどころじゃないんだよマジで』

『ひっこめっ! そういう話は次の機会にしやがれっ!』


「何だとオラァァァッ! そこの2匹、お前等もう生きて帰宅出来ると思うなよっ!」


『へんっ、殺れるもんなら殺ってみやがれってんだっ!』


「じゃあこの場で死ねやボケェェェッ!」


『ギャァァァッ!』

『あぁっ、王都押し花協会代表理事が勇者に殺されたっ!?』


「これっ、静かにせんかっ! 勇者も勇者じゃ、王の間で人を殺すでない、たとえ名もなきモブだとしてもじゃ」


「だってコイツがよぉ……」


「良いから報告を続けい、あと誰か暇な者、そこの汚いゴミを片付けて参れ」



 全く興ざめな状況だが、一応義務ではあるため報告を続けた。

 その後も何匹かブチ殺してやろうと思った場面はあったのだが、結局最初のモブ以外の死者は出さずに報告を終える。



「……と、まぁそんな感じで俺達はその長く苦しい戦いに勝利したのだ、ほぼほぼ俺様の活躍によってな、以上、報告終わり、拍手を……おい誰か拍手しろ、しない奴はさっきのゴミみたいに命を落とすぞっ!」



 そこから巻き起こる盛大な拍手に見送られ、俺は用意されていた自分の席へと戻る。

 さて、ここからは『お目当ての話』がなされる時間だ、出席者共の視線がババァへと集まり、会場は静まり返った……



「え~、では気になっている者も多いようなので、ここであの建造物、王都北の勇者領にあるコロシアムについての説明を行うものとする」


『ウォォォッ!』


「これこれ、少し静粛にせんか、ババァゆえ大声を出すことは出来ないでの……それで本題じゃが、来るべき魔王軍との戦い、こちらから出張って魔王城を攻めることも、もちろん敵が攻め寄せることもあるじゃろう。それに備えるべく、またそれによっていつかやってくるであろう『そのとき』の作戦に参加すべきより多くの才を見つけ出すため。1週間後よりあのコロシアムを用い、4人を1チームとした『攻城・篭城模擬戦大会』を執り行うものとするっ! 4人1組であれば参加は自由、どんなモブ集団であろうとも、駆け出しの冒険者パーティーであろうともじゃ。ファイトマネーも出るし、模様が王都中に魔導生中継されるゆえ場合によっては組織の宣伝にもなるでの、ドシドシ応募するが良い!」


『ウォォォォォォッ!』



 突如として予告された謎の模擬戦大会、ここまで当たらずとも遠からずな予想がいくつか出ていたのだが、まさか『模擬戦』というだけであの巨大施設を用いるとは。


 これはかなり大規模な大会になりそうだな、そう考えながら配布されたルールブックを受け取り、ひとまず屋敷へと戻った……

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