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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第九章 才能開花
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598 後遺症からの脱出には

「オラァァァッ! 死ねやこのΩ野郎がぁぁぁっ!」


「勇者様、叫んでいる暇があるのならもっと効率良く討伐して下さい」


「すみませんでしたぁぁぁっ! どりゃぁぁぁっ!」


「・・・・・・・・・・」



 精霊様が後方へ戻ってすぐ、どうもコパーの支配下に堕ちることを逃れ、前線を突破してくる敵が増え始めたような、そんな気がする状況になってきた。


 おそらくはコパーの力が限界を迎えようとしているのであろう。

 徐々に集中力が削がれ、指揮範囲内の空と地上を埋め尽くす無数の敵Ωに指令を出せなくなってきたのだ。


 銅が熱せられて緋銅となることによって超強化され、メイドタイプの『コパーΩ』から指揮官タイプの『スカーレットΩ』に進化したとはいえ、それでも未だ完成系の、最強のΩには程遠い存在。


 ここでもう1回、もう一声掛かって更なる進化を遂げ、真に最強のΩとなればこの程度の数の支配は余裕、というか日常生活上の行為として、眉ひとつ動かすことなくやってのけるのではあろうが、そのためには先程完成したと思しき結晶の力が必要となる。


 戦いつつ、いや面倒なので真面目に戦っている感を演出しつつ、チラチラと後方の様子を窺う。

 精霊様も他の仲間達も、技術者のおっさんを囲んでいるのが見える、皆固唾を呑んでその鑑定結果を待っているという雰囲気だ。



「ウォォォッ! 勇者スマッシュッ! 勇者スイングッ! 勇者全回転アタァァァック! クソ、全部ハズレかよっ!」


「勇者様、あまりふざけていると後でセラさんに言いつけますよ」


「フンッ、ふざけているのではない、今日はちょっと調子が悪いのだ」


「いつもじゃないですか……というか、それは実力がないということでは……」


「ん? 何か言ったかマリエル」


「いえ、早く鑑定結果が出ないかな~っと……あ、そう言ったところで何か動きがありましたっ!」


「本当だ……何だよ、全員腕ででっかい丸なんか作っちゃって、良い意味での『○』なのか『まるでダメ』なのかどっちなんだよ?」


「いえ、まるでダメならあんなニコニコ顔で丸を描いたりしないと思うのですが……」



 確かに皆の表情はにこやかだ、観光地で集合写真を撮っている団体様とさほど変わらない、ポーズが特徴的なものであるということ以外はだが。


 しかし本当に実感がないのだが、これは作戦が成功したと考えて差し支えないのか……と、本来は前衛であるはずのミラとジェシカが剣を抜いて前に出て来た、これは間違いない、作戦は成功裏に集結、これより敵Ω軍団の殲滅に移行するということだ。


 もちろん前で戦っている3人はそのことに気付いていないため、未だにチマチマとΩを討伐している。

 そこでメインを張るのは、カレンとマーサに続いて素早いミラ、俺の横をトトトッと駆け抜け、華麗にジャンプして豚野郎に襲い掛かった。


 スパンッと斬れる豚野郎の首、その瞬間にはかなり嬉しそうな表情を見せたのが印象的だ。

 同時にそのボディー部分から魔力が……手のように伸びて切断された首を回収したではないか……



「やっぱりダメですっ! この豚野郎は生前と同じ、まともな攻撃は一切通用しないみたいですっ! むしろ斬られて喜んでいますね……」


「えっと、そんな感じだったっけか? もう忘れたんだが、当時はどうやって倒したのか……あ、そうかっ、ルビアに攻撃させたんだったな」


「あ、私も思い出しました、確か攻撃すればするほど大喜びで、ルビアちゃんが回復魔法を使って『新世界』の扉を開いてやったんですよね」


「おう、確かそれで消滅、というか成仏したはずだったんだが、どこかに魂の欠片でも残っていたんだろうな、それをまんまとΩ共に利用されてしまったということだ」



 強敵であったことは覚えていたのだが、どうやって倒したのかまでは記憶になかった。

 まぁ、いつも『とても勇者とは思えない方法』で敵を倒しているため、俺達が伝説として語られ続けるうえでの『都合の悪い事実』として記憶から消去しているのだ。


 当然、強敵の討伐後に王宮でする報告にて、散々話を盛り捲っているのもそれに影響している。

 きっとこの豚野郎も激戦の末、追い詰められながらも素晴らしい一発逆転の策を講じ、辛くも勝利したということにしていたはず、まぁ追い詰められたのは事実なのだが……



「で、唯一この豚野郎にダメージを通すことが可能なルビアはどこへ行ったんだ? さっきまでは後ろでサボっていたようだが?」


「あ、そういえばさっきお昼寝の時間がどうとかで馬車に戻ったと思うわよ、ちょっと行って連れて来るわね」


「全く、戦闘中に馬車で寝てんなよアイツは……」


「勇者様が甘やかしてばかりいるからだと思うんですが?」


「いや、だって可愛いんだから仕方ないだろうよ、まぁだが今回はビシッと引っ叩いて……逆効果なんだよな……」



 ということで今回の戦いに勝利するためのカギ、通常の攻撃が全く通じず、逆に回復魔法でダメージを受けて昇天する豚野郎に対抗出来る唯一のキャラであるルビアの到着を待った。


 先程斬られたことによって大興奮し、さらに攻撃の威力と速度を上昇させている豚野郎。

 ルビアを呼びに行った精霊様が遅い、一体何をしているというのだ……



『よいしょっ、よいしょっ、よいしょっ、よいしょっ』


「あら? 何だか知りませんが担架が来ましたよ……ルビアちゃんが上で寝ていますね」


「よいしょっ、よいしょっ、はいご到着ですの、悪魔便のご利用ありがとうございましたですわ」

「料金は明日のティータイムのお菓子1品追加です、またのご利用をお待ちしております」


「おいユリナ、サリナ、これはどういうことなんだ?」


「ルビアちゃんはさっきまで掛けられていた幻術の影響から脱していないみたいなんです、どうも意思の力が弱すぎて……」


「なるほど、つまり幻術の効果に対抗することなく、欲望のままに眠りこけているということだな?」


「そういうことになりますね、精霊様と私達、3人で叩いても揺すっても起きなくて、仕方ないのでこのまま運んで来たんです」


「……うん、まぁご苦労だった、運搬報酬の件はミラかアイリスに頼むんだな、で、コレはどう処理すべきかな?」



 酷い話である、現状で唯一の対抗手段である回復魔法使いのルビアが、カバサの幻術から脱することが出来ずに眠り姫と化してしまっているのだから笑えない。


 どうしようか、どうやって叩き起こそうかと悩んでいるうちにも豚野郎の赤く染まった眼球から放たれるレーザー火魔法攻撃は激しさをましていく。


 というよりも威力逓増、攻撃感覚短縮のスピードがこれまでよりも早まったような気がする。

 きっと何かの共感を得たのだ、同じドMであり、かつて自分を屠った宿敵であるルビアが接近したことによって。


 このままだと拙い、豚野郎が強化され続け、そのボディーのキャパシティが限界を迎える、それは即ち魔力の暴走、大爆発によるこの世界の終焉を意味するのだ。


 こういった地味な終焉の危機が幾度も繰り返しているこの世界なのだが、今回に関してはどうにか制御して回避ということが出来るとも思えない。


 ここはどうにかしてルビアを覚醒させ、その回復魔法をもって豚野郎を討伐させなくてはならないのである。



「で、どうやったら起きると思う? 精霊様、何か良い案がないか?」


「そうね、まずは揉んでみるのが良いと思うわ、私達が揉んでも反応しなかったけど、いつも朝からいやらしく揉んでいるあんたの手なら何かが起こるかも知れないわ。」


「うむなるほど、よしっ! じゃあコイツを喰らえっ! モミモミッ、モミモミッ……」


「……ん? むにゅぅ~っ……すぴーっ」


「おう、これじゃダメみたいだな」



 一瞬だけ反応を見せたルビアであったが、良く考えればこの程度で起きるはずがない。

 なぜならば普段から、ルビアが眠っている間にこっそりおっぱいを揉んでいるためだ。


 いつも揉んでも起きないものを、このタイミングだけ、眠り姫ならぬ眠りM奴隷と化してしまったこの状況下においてのみ、特別に覚醒させるなどということは出来ないのである。


 次いで抓る、引っ叩く、皆で手足を持って恥ずかしいポーズを取らせてみるなどしたものの、ルビアは一向に目を覚ます気配がない。


 普段であればそろそろ起きるところだ、もちろん継続して刺激を与えないと起きても二度寝してしまうのだが、全く、一度も目を覚まさないなどということはないはず。


 これが幻術の効果か、確かにカバサが使っていた魔導具のブレスレッドには強力な魔法が込められていたが、まさかルビアがこれほど幻術の類に弱かったとは。


 ……いや、というかむしろ『ちょっと眠い』と思っていたところにたまたま幻術攻撃を喰らってしまったためこのようなことになったのではないか。


 となるとアレか、そのときのルビアの『眠い』を上回る願望を叶えてやれば、もしか売るともしかするかも知れない。


 まぁ、通常であればそんなに都合の良いことはないのだが、ここは異世界、そして俺様はその異世界に降り立った伝説の勇者様なのだ。


 その程度の好都合、これまでもこれからも、そして今現在このタイミングであっても、さもそれが当たり前であるかのように訪れるもの。


 ということであとはルビアが望んでいることを……既に縄で縛り上げ、全身を鞭で打ち据えてある、ついでに精霊様が赤い蝋燭を持ち出して尻にポタポタと……ダメだ、普段のルビアが『求めている』ことはらかたやり尽くした後ではないか。


 これで残っている手段は……幸いにもセラはまだ目を回して倒れているようだし、それでなくともかなり後方に居る、つまり咎められることはないのだ。


 となればここで眠りM奴隷を叩き起こす究極の秘奥義を使うべき、いや、ここで使わずしていつ使うというのであろうか……



「すまん皆、ここでちょっと究極の必殺技を使う、このことは誰にも、特にセラには他言無用だ、喋った者は夕食抜き1週間の刑に処す、良いな?」


「まさかご主人様、こんなところで眠った女の子を起こす究極の秘奥義を……」

「やめなさいっ! そんなことをしたらあんただって無事じゃすまないわよっ!」


「良いんだ、この場で戦うことが出来るのはルビアのみ、そのルビアを起こすための手段は……手段はもうこれしかないんだっ! チュゥゥゥッ!」


『やってしまったぁぁぁっ!』


「ん? んんんっ!? んぁ……すぴーっ」


「クソッ、頬っぺたじゃダメなのかっ! こうなったらもう……」


「待って下さいですのご主人様、ルビアちゃん、狸寝入りに変わりましたのよっ!」


「何だってっ!?」


「すぴーっ……チラッ、すぴーっ……チラッ、チラッ……」


「おいルビア、サッサと起きて戦うんだ」


「すぴーっ……」


「あっそ、じゃあ明日からおやつ無期限停止な」


「シャキッ!」



 ようやくお目覚めのルビア、さすがに口にするのはエッチすぎると判断したため、頬っぺたにブチュゥゥゥッしたのであるが、それでも一定の効果は得られたようだ。


 一度は狸寝入りを試みたものの見破られ、担架から起き上がったルビア、もちろんその直前までは普通に寝ていたため状況は全く把握していない。



「良いかルビア、一度しか言わないからしっかり聞くんだ、あの豚野郎はお前の回復魔法でしか討伐出来ない、以前に、奴の生前に戦ったときと同様にな」


「えっと、あのときは確か力が足りなくてかなり苦戦したような……」


「ほう、かなり鮮明に覚えているみたいだな、俺なんかもうあの豚野郎の存在ごと忘れかけていたぞ、基本的に可愛い女の子以外に記憶のメモリを使いたくない性質だからな」


「まぁ、それはわたしも良く知っています、それで、その力不足の私にどうしろと? もしかしてあのときみたいに……」


「……ふ~む、おそらく今のルビアの力ならあの程度の奴、普通にどうにかなるとは思うんだが……そんなに痛め付けて欲しいなら望み通りにしてやる、すぐに攻撃出来るように敵の方を向いて尻を出せっ!」


「はいぃぃぃっ! 承知致しましたぁぁぁっ!」


「喰らえっ!」


「ひぎぃぃぃっ! き……きっくぅぅぅっ!」



 寝ている間にも十分に鞭で打ち据えられ、ついでに赤い蝋がべっとりと付着したルビアの尻に追い討ちを掛ける。

 だが打たれれば打たれるほどに強くなるルビアのその力は、鞭を振り下ろすほどにその真価を発揮するのだ。


 5発、普段の次元を大幅に超越した、もはや単体でアンジュやカーミラといった元四天王と互角程度の魔力。

 これで直接的な攻撃が出来るタイプであったらと考えると味方ながらに恐ろしいのだが、ルビアが使うことが出来るのは癒しの魔法のみである。


 しかし現時点でのその威力は絶大、半径数百m内の全てを癒し、たとえ瀕死の老人であっても現役バリバリに復帰するほどのもの。


 それが回復魔法によって逆にダメージを受ける豚野郎にブチ込まれるのだ、前回同様、いや前回など比較にならない確実な死が豚野郎を襲う。


 もちろんその気配を察知している様子の豚野郎、あのような姿……は元々なのかも知れないが、Ωとなり果てて地獄の底から舞い戻ったにも拘らず、その素晴らしい、使い手が豚野郎でさえなければ重宝されていたはずの能力は健在らしい。



「ひぎぃぃぃっ! 痛いっ! 何でかわからないけど元々鞭で打ってあったかのように痛いですっ!」


「そうか、だがルビア、俺もそろそろ腕が疲れてきたっ、このぐらいで満足して勝負を決めてくれっ!」


「わかりました、ではひゃぅぅぅっ! いひゃぁぁぁっ! では、あうぅぅぅっ! 全身全霊、あぁあぁぁぁっ! 究極の、いったぁぁぁっ! 回復、いやぁぁぁっ! 魔法をっ!」


『ヴヴォォォォッ! ヴォォォォッ! シ……シンセカ……イッ!』



 ルビアが鞭打たれながら、何とか一点に集中させて放った回復魔法、それは見事豚野郎に命中し、奴が騎乗している三角木馬ごと、いや巨大人力車ごと凄まじい光を放った。


 光の粉のように、徐々に徐々に消滅していく豚野郎、かなり嬉しそうな表情をしているのが確認出来る。

 今度こそ完全に消滅して欲しい、二度と、どのような形であっても復活しないで欲しい、そう思わせるのには十分な程度に気持ちの悪い、そして恐ろしい豚野郎であった……


 で、このルビアの大活躍によって危難は去った、あとはレーザー火魔法の心配をすることもなく、ひたすらに空と地上のΩ共を討伐していくのみ。


 既に前に食い込んで戦っている3人と、それからそこへ突っ込んでいたデュラハン達によって残骸の山が築かれている。

 そこへ残りのメンバーで一斉に攻撃、限界を向かえつつあったコパーも後ろで一安心といった顔をしているようだ。



「いけっ! 全員で突っ込んでΩ共を殲滅だぁぁぁっ!」


「あの、言ってるだけじゃなくて勇者様も突っ込んで下さい、それとも突っ込まれる方が趣味なんですか? カンチョーしてあげましょうか?」


「おいミラ、人聞きの悪いことを言ってないで早く突撃しろ」


「わかりました、ですがひとつだけ良いですか?」


「ん? どうした言ってみろ」


「私は突っ込まれる方が趣味です」


「カンチョーをお見舞いしてやるっ!」


「はうあぁぁぁっ!」



 セラに続いてミラも倒れ、今回の戦いでの『情けない戦闘不能者』はそのどうしようもない姉妹で確定した、今夜の反省会(宴会)では吊るし上げの後お仕置きだ。


 で、カンチョーで倒れたミラを後方へ運んでいる間に戦闘はほぼほぼ終結していた。

 俺も参加したかったのに、実力を遺憾なく発揮して大活躍したかったのに、まぁ終わってしまったのであれば仕方ない、サボり判定をうけることがなくてラッキーである。


 ちなみにもっとラッキーなのはいつも通りのマリエル王女殿下様様だ、夥しい数が居たΩ軍団の最後の1体、それを皆から、離れた場所に居る非戦闘員を除いた全ての遠征参加者から見える位置で討ち果たし、勝鬨を上げて注目を集めたのであった。


 とにかくこれで全てが終わった、あとは苦労してレーザーを照射させたあの青い結晶、それについて技術者の口から直接説明を受ける時間だ。


 そして、それが終われば一旦ささやかな祝勝会、それに伴うのは俺達がここまで苦労する原因を作り出した、最大最悪の悪い子に対する強烈なお仕置き、もちろんまだ事情を知らない者も多いのだが、それはこれから説明していくこととしよう。



「さて、本当にΩが残っていないか確認したら一旦集合しよう、非戦闘員を後ろに下げてあるからな」


「そのことなんですが勇者様、どうして戦闘中に突然後退したのですか? あのときは少し様子がヘンでしたし……」


「そうですよご主人様、せっかくお肉が沢山だったのに、何だか知らないけどパッと消えてしまったんです、ご主人様、もしかしてお肉を消す外法を使ったんじゃありませんか?」


「おいカレン何だその外法は、そんなのあったらダイエットしたい奥様に大人気になるだろうが、なぁジェシカ、そう思うよな?」


「うむ、私は奥様ではないが気にはなるな、カレン殿、後程その外法について詳しく教えて頂きたい」


「ひぃぃぃっ! 皆がお肉を消そうとして……」



 おそらくカレンの思っている『お肉』と、ジェシカが消したくてたまらない『お肉』は似て非なるもの、その辺りの齟齬がどうにかならない限り、ジェシカは『肉消し外法妖怪』としてカレンから畏れられ続けることであろう。


 で、そのような話はどうでも良いとして、ここで一旦カバサのこと、そして前で戦っていたカレン、リリィ、マーサ、マリエルの4人がその術中に堕ち、あり得ない行動を取っていたことなどを伝えておく。


 事実を知った際には怒り心頭であった4人だが、そのままカバサの方の事情を話すと微妙な面持ちとなった。

 まぁ、情状酌量の余地があるということなのであろう、本人にはそれも踏まえた刑罰を与えていかなくてはなるまい。


 そしてここからの話で本当に重要なのはそれではない、先程からずっと、後ろで何かを喋りたそうに、というか微妙に切り出そうとしつつ上手く入り込めないかわいそうな天才が1人。


 その男の持つ青く輝く結晶こそが、ここからの話題の中心に登るものとなるのだ……

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