563 第二の施設も制圧完了
「……おい、何なんだこの状況は?」
『アレは首なし鶏、そっちには首なしチンパンジー、あっ、あっちのは凄く希少な首なしキリンですよっ!』
「首なしキリンって、もうそれ存在している意味がないだろ……って、あっちにデュラハンが倒れてんぞっ!」
『いえ、あの生物は単にクビになっただけのリーマンです、昼間から公園で酒を飲んでいるのが度々目撃されていますが、少なくとも我等の同胞ではありませんね、ちなみに今は酔って寝ているだけのようです』
「そうか、今度会ったら事件だけは起こさないようにと伝えておいてくれ」
踏み込んだ施設の司令室、そこで目にした光景は、数多の『首なし生物』が、全て生きた状態で押し込まれているという異様なものであった。
ここでは何かの実験が執り行われていた、そう考えるのが妥当な光景であり、そしてその『実験』というのは、首なしの生物をΩ化するものであるということもまた見ただけでわかること。
諸々のことを疑う余地はもうどこにもない、さらに、この部屋に押し込まれた生きたままの首なし生物を使って実験をしていたのが、中央のソファに鎮座している魔族であるということも同時に間違いないと断定することが可能だ。
明らかな白衣、明らかなモジャモジャ頭の薄汚い博士、この魔族がマッドサイエンティストでなくて何なのであろうか? 誰もがそう思うビジュアルのそのおっさんは、武器を携えた俺達を前にしてもそのニヤけ顔を崩さない。
「気持ちの悪いじいさんだな、何だってんだよ一体?」
「え~っと、猛兄弟という奴等とは違いますね、直ちに殺しましょう」
「まぁ待てミラ、この変な魔族を殺して貴重な首なし生物の所有権を侵奪、市場で売却してひと儲けしたいのは良くわかる、だがこの情報の塊をこの場で消すことは出来ないんだ、少しの間我慢しろ」
「わかりました、ではあと15秒ほど待たせて頂きます」
「おうっ……いや短くないか?」
がめついミラはともかく、この魔族はどこかで見たことのある顔だが、メインターゲットであるΩの開発者、豪猛と帝猛の兄弟のいずれでもないようだ。
どこかで見たことのある顔……そうだ、最初に遭遇した『オンリーヘッドΩ』、そのニヤニヤと不気味な面が、そっくりそのままコイツのものであった。
ということはつまり、あのΩの開発者であり、ついでに言うとΩを他の生物、とりわけ首のないタイプの生物に寄生させ、その力を遺憾なく発揮させようとしている張本人がこの魔族であるということ。
それが元々ほぼ確実であったとはいえ予想の域を突破し、そうである、それが真実だという結果が非常に蓋然性の高いものとなったのである。
「しっかしこの野郎、どうしてこうニタニタしながら黙ってやがんだ? おい、何か喋りやがれこのクズ野郎がっ! そのニヤけ面を滑稽な感じに歪められたくなかったらなっ!」
「・・・・・・・・・・」
「ダメだ、マッドサイエンティストすぎて人間の言葉がわからないのかも知れないな、誰か通訳、というか意思の疎通を……」
『その質問にはこのアタクシがお答えしましょうっ! そしてアタクシが意思の疎通を図る恋のキューピッドとなりましょうっ!』
「と、またわけのわからんのが出現したじゃねぇか、どうなってんだこの施設は……」
妙に高い声と共に首なし生物の並ぶ部屋の奥から出現したのは、しっかりとした、いやかなりアレな首というか顔面を有するΩが1体。
クネクネと体を捩じらせて前に進むその姿は完全に変態、キモさの総合庁舎と呼ぶべき存在だ、そしておっさんの顔なのに明らかな巨乳だ。
「いや誰だよお前、呼んでないし、むしろこの場で死んで欲しいんだが?」
「あらヤダわねそんなイキッちゃって、アタクシは『乳スタイルΩ』、ニューハーフタイプにして巨乳という夢のコラボを実現した最先端のΩなのよっ!」
「ふざけんなっ! 創られたときからその形状ならニューハーフでも何でもねぇだろぉがっ! 詐欺もいいとこだぜマジでっ! あと髭ぐらい剃りやがれ汚らしいっ!」
「あらぁ~っ、この『青髭』はアタクシのトレードマークなのよぉっ、で、何の話だったかしら? 博士がどうして喋れないか? いや違ったわ、どうしてアタクシがこんなに魅力的なのか? だったわね、それなら教えて差し上げるわよっ! アタクシはね、Ωとしては異質な存在であって……(どうのこうの)……」
「……ねぇ、ああいうのちょっと恐いから隠れてて良い?」
「マーサちゃん、私と勇者様の後ろに入って構わないわよ」
「そうだぞマーサ、無理はしないことだ、あんなのを直視したら目が腐ったりするかもだからな」
「うん、ごめんね、じゃあちょっと後ろへ……」
「はいっ! そこのウサギ魔族さんっ! ちょっと良いかしらっ?」
「ひぃぃぃっ!?」
「あなたの美脚、素晴らしいわねっ!」
「いやぁぁぁっ! キモいっ! こっち見ないでぇぇぇっ!」
キモい敵に怯え、話し掛けられてさらに恐怖するマーサ、マリエルに頭を撫でられながら震えている。
驚異的な力を持っていても恐いモノは恐いのだ、お化けが恐いどこかの3人と同じだな。
しかしまぁ何というか、どう考えてもこれが通常の反応だ、ゴリマッチョで青髭プラス若干の剃り残し、そして巨乳である目の前のΩに対し、ボソッとでも『カッコイイ……』などと漏らしているカレンが異常なのである。
「ご主人様! 私があんな感じのナイスマッチョになったらどうしますかっ?」
「うん、そりゃもうダンボール箱に入れてその辺に棄てるさ、『可愛くないけど拾って下さい』ってな」
「そんなっ!? あんなに強そうなのに……」
「どれだけ強そうでもああいうのはナシなんだよ、人としてな」
「そうなんですね、凄く勉強になりましたっ!」
目の前のゴミクズΩ野郎がゴミクズであることを知ったカレンも、サッと後ろへ下がって警戒する。
これでゴリマッチョの青髭巨乳Ωの信者は一切居なくなった、もはや完全な敵、滅ぼすべき対象だ。
「……で、ここからの説明というか、俺達に状況を把握させるのはお前の役目なんだな? そっちの薄気味悪い博士じゃなくて」
「左様、アタクシはこの施設のΩを指揮するモノ、そしてこっちの博士、物部博士についてもご紹介してあげるわぁ~っ」
「モノノベ博士?」
「そうっ! 本当はモブ博士なんだけどね、本人がそれじゃヤダって、筆談で」
「いやいや、その濃さでモブキャラなのかよ……で、お前等ここでなにをしてたんだ? それと、どうしてそいつは何も言わずにニヤニヤしてんだ? 事と返答次第によっては殺すし、もちろんどんな場合でも殺すがな」
「あらヤダわぁ~っ! アタクシに勝てるとお思いで? でもとりあえず博士のことについては教えてア・ゲ・ルンッ!」
『きめぇぇぇっ!』
圧倒的なキモさで迫り来るΩに、思わず後退りしてしまった俺達、それはデュラハンも同様、ついでにニヤけ面の博士も一瞬その顔を歪め、Ω野郎から距離を取っていた。
このニュー何とやら、尋常でない力を持った敵だ、別に直接的な戦闘に強いというわけではないはずなのだが、とにかく『触れたくない』、『近付きたくない』と思わせるような、目には見えない心理的バリアを張っているのだ。
もう博士のことなどどうでも良い、あとは俺達で勝手に室内を捜索して調べる、だから、頼むから可及的速やかに活動を停止して、スクラップのゴミΩとしてこの世から消え去って欲しい。
だが俺達やデュラハン達のその思惑とは逆に、キモ青髭Ω野郎はそのキモさを十二分に発揮したまま開設を始める……
「え~っとね、まず博士はここ200年間誰ともお話していないのよ、ずっと研究室に引き篭もって、この施設に来てからもアタクシ以外の誰とも会わず研究に没頭したわ。でもね、そんな博士は結局ヒーローになることが出来なかったのよ。だってΩを開発したのは共に陽キャの猛兄弟、巨大組織を使ったΩの有効活用を成し遂げたのはこれまた目立つブルーという男、博士はいっつも日陰者で、その研究成果は様々な兵器の基礎にこそなれ、当人の名前が売れることはなかったってわけ……」
「そりゃ自分が悪いんだろうよ、もし俺が神様だとしてもだ、こんな所で1人でニヤニヤしているようなキモいクズ引き篭もり野郎を表に出そうとか、何かの役目に大抜擢しようとかなんて思わないぜ」
「あんたぁぁぁっ! それが間違っているというのよぉぉぉっ!」
「うわっ、ビックリするから大声を出すんじゃねぇ、殺すぞ、じゃなくて壊すぞ」
最初から怯えていたマーサは今ので完全にノックダウン、しゃがみ込んで丸くなり、マリエルが手を差し伸べても立ち上がろうとすらせず、結局抱えられるようにして最後列に下がった。
対して、俺達の大切なマーサをこんな目に遭わせたことに激昂しているのは他の仲間全員だ。
すぐにでも襲い掛かり、この青髭キモ巨乳Ω野郎を粉々にし、破片を掃き取ってゴミ箱に捨ててやりたい。
「あらあら~っ、ウサギさんは大きい声が苦手みたいねぇ~っ、ホントごめんなさ~いっ、っと、じゃあ話の続きをしましょうか、え~っと、どこまで話したんだっけ?」
「もう良いからサッサと死んでくれよ、存在自体が迷惑なんだお前は……」
俺達の願いは聞き届けられることがなく、キモ野郎はそこからも後ろでニヤニヤしている博士に関しての情報を熱弁していく。
どうやらこの博士、あまりにも人と喋らない期間が長かったゆえ、もう完全に声を出すことが出来なくなってしまったというのだ、どう考えてもゴミニート野郎のそれである。
専門である魔道兵器の研究でも、その自己アピール能力でも陽キャである猛兄弟に敗れ、引き籠ってひたすらに研究をつづけた博士であったが、それに転機が訪れたのは最近であったのだという。
既存のΩではなく、生物に接続することで支配し、その生物の力をそのまま、いや増幅してΩの力とする実験に成功したのだ。
それがケンタウロスΩであり、デュラハンに寄生しようとしていたΩである。
ちなみに今話をしているキモΩは、元々気持ち悪い顔をしていた青髭おじさんに、巨乳タイプのΩを寄生させて創ったバケモノらしいいが、正直その情報は要らなかった。
「この寄生Ω理論が完成すれば博士は一躍脚光を浴びるわっ、そりゃΩ自体を完成させた猛兄弟も凄いけど、それを強化した博士はもっと凄い、称えられるべき魔族だわっ!」
「あっそ、じゃあその実験をさらに進めるために、こんな所に貴重で希少な首なし生物を搔き集めていたんだな、それとデュラハンも攫って、全く万死に値するぜお前等はっ!」
「ふんっ! だからどうしたっての? あんた達がこのアタクシに勝利して、その後で博士をその手に掛けるっていうのかしら? バカバカしい、尻穴で茶が沸くってのよっ!」
「おい汚ねぇこと言ってんな、今すぐスクラップにしてやるからちょっとその臭っせぇ口を閉じやがれっ!」
「あら? アタクシとやろうってのかこの豚野郎めがぁぁぁっ!」
元々の惨い顔立ちをさらに悪化させ、ついでに何やら叫びながら、それはもう本性剥き出しで襲い掛かるキモΩ、殺る気満々だ。
どうも敵の強さを判断するような機能は搭載されていないらしい、通常であれば最前列に構えたミラとジェシカのオーラで色々と察するはずなのだが、その横を通過しつつ、まだ勝てるつもりでいるらしい。
「喰らいなさいっ! アタクシの超絶ファイナル必殺技! 究極フルバーストツインおっぱいミサイルをっ!」
「おいおい、いきなり最終兵器だってよ、しかも2発同時発射」
「戦略も何もないようですね、頭に血が上っています、とりあえず破壊して構いませんか?」
「うむ、そんなの持って帰りたくもないし、破壊したうえで本体のキモオヤジも殺害しておいてくれ」
「わかりました、じゃあチョイチョイッと……」
「ギャァァァッ! ホゲェェェッ!」
キモΩから発せられたのは2つの悲鳴、前者はまさに発射されようとしていた謎のおっぱいミサイルが破壊された際に、おそらくこれがΩの断末魔だ。
そして続いたのはおっさんの悲鳴、こちらはΩを破壊され、正気を取り戻した直後にバッサリといかれたがゆえに発せられたもの。
まぁ、もちろん寄生されて本体となっていたおっさんには、Ωとそれに関する罪は一切ないのだが、あまりにも気持ち悪いのはそれ自体が犯罪、顔面醜悪罪ということで即決処刑の対象なのである。
斬られて小爆発を起こしたおっぱいミサイル型のΩと、それから真っ二つになって死んだ青髭おじさん。
その姿を見た博士の顔からはニヤニヤが消え去り、今はただただ驚愕しているように見える、もちろん喋りはしないのだが……
「さてと、おい博士とやら、俺達の強さは十分に理解しただろう? ということでサッサとこの部屋、というか施設内の研究資料を全て寄越せ、それが終わったらブチ殺してやる」
「・・・・・・・・・・」
「早くしろって言ってんだよこの陰キャ野郎! 便所のブラシを口に突っ込まれてぇのかこのドクズがぁぁぁっ!」
「……⁉ そ……れだ……けはか……ん……べんして……くれ……」
「何だよ喋れるじゃねぇか、ということで最後の言葉は今ので良いんだな? なら大至急俺達の要求を実現しろ、じゃねぇとマジで残虐な方法で処刑すんぞ」
「ひぃぃぃっ⁉」
青い顔をしてすぐに動き出す博士、テーブルや書棚にあった資料を搔き集め、俺達の所へ持って来る。
もちろん『デュラハンのΩ化』に関する資料は一番上に置かせた、これがあればデュラハン寄生型Ωの弱点、そして何よりも行方不明の3人がどのルートで、どこを目指しているのかが判明するはずだ。
その後、施設の壁に穴を空けて首なし生物を解放してやった後、金になりそうなモノや技術者、コパー達へのお土産となりそうなアイテムを確保し、博士から死刑囚にジョブチェンジした馬鹿を引き摺って施設を出る。
再び超高速の首なしウマ使用馬車に揺られた俺達は、あっという間にデュラハンの里へと戻ることが出来たのであった……
※※※
「……た……すけ」
「ダメに決まってんだろこのゴミ野郎、お前みたいなのが生きていると迷惑なんだよ、あと今喋りやがったな? 最後の言葉はさっき聞き届けてやっただろ、追録分として銀貨3枚払えやオラッ!」
「・・・・・・・・・・」
「チッ、なんだかムカつく野郎だぜ、こっち見てんじゃねぇよ気持ち悪い、ほら、処刑の準備が出来たみたいだぞ、早く行って、最初で最後の『主役』になるんだな、ギャハハハッ!」
「ぎぃぃぃっ!」
「ちょっとあんたっ、何抵抗してんのよっ! ホントに往生際が悪いわね、今から『体だけを酸で溶かす刑』に処すんだから、死ぬのはまだまだ1週間後とかなのよ、今日で終わりってわけじゃないから安心なさいっ!」
デュラハンの里へ戻って最初にやるべきこと、それは研究資料を全てこちらに譲り、用済みとなった馬鹿陰キャ引き籠り博士の処刑である。
もちろんデュラハンの里に多大なる迷惑を掛けた張本人ゆえ、ただ首を刎ねるとか、その程度のことで済ませて貰えるはずがない。
ここから1週間、ジワジワと時間を掛けて体部分を溶かし、残った首は魔法で防腐処理、『寄生型オンリーヘッドΩ』のサンプルとして、注意喚起の意味も込めて里に晒すのだ。
ちょうどあのΩと同じ顔、というかΩの方がコイツと同じ顔をしているのだから都合が良い。
敵のΩがこんな顔をしていることがわかれば、完璧ではないにしても被害回避に役立つはず。
帰る前に施設の動力を損壊させ、二度とあのΩを造ることが出来ないようにはしておいたが、残ったモノがまだあるかも知れないゆえ、しばらくの間デュラハン達には突然の寄生に警戒して頂かなくてはならないのだ。
死刑囚博士を引き摺ってステージに上がる里長を始めとするデュラハン達を眺めつつ、頼むからこれ以上強力なΩを生み出す礎にならないで欲しいと切に願った。
『ではこれより、偉大な里の戦士3人を卑劣な手口で支配し、いずこかへ連れ去ったゴミクズ野郎の処刑を始めるっ! 刑の執行前に全員での罵倒を行うゆえ、受刑者は良く聞いておくようにっ! 始めっ!』
『死ねやこのクソ引き籠り野郎!』
『キモいっ! 最低! どうしてそんなので今まで生きてこられたのっ?』
『そうだそうだっ! 恥を知りやがれこの陰キャ野郎がっ!』
『焼きそばパン買って来いやボケェェッ!』
『金寄越せっ! 借りてでも寄越せっ!』
『便所の水飲ませんぞこのハゲ野郎! ついでにその汚ねぇ面も洗ってやんよっ! ションベンでなっ!』
『ギャハハハッ! マジで良い気味だぜっ!』
ステージの周囲に集まったデュラハン達からの罵倒を受け、陰キャ死刑囚はそのキモ顔をさらに歪めて泣き出した。
もちろん自業自得だし、こういう輩の最後としては実に理想的なものだ、俺からはざまぁ見やがれという言葉を贈ってやろう。
しばらくして満足したデュラハン達は、必死の抵抗を見せる陰キャを皆で笑いながら、蹴落とすようにして強酸の入った壺へと落とし込む。
直後に上がった悲鳴に答える大歓声、これでデュラハン達の鬱憤も10万分の1ぐらいは晴れたはずだ。
残りの分はこの先、敵組織を壊滅させ、居なくなった3人を救出した後に、適当に攫って来た敵でも使って晴らさせてやろう。
そしてその際は里の救世主である俺達を称えるパーティーが開かれる、これは決定事項だ。
未だに目を閉じたまま、里長の家の床の間に鎮座しているという3人の首に勝利を誓いつつ、次の目的地へと向かうためのパーティー作戦会議を始める。
しかしこの先の旅はもちろん、デュラハンの里から派遣される精鋭部隊と行動を共にすることになるのだが、その行動の摺り合わせなどもしておきたいな。
とにかく話し合いだ、里の広場での処刑イベントが一段落するのを待って、里長達も交えた正式な会議を執り行うこととしよう。
目的地はここからさらに東、極東と呼ばれる場所さえ超えた領域だ。
かなり遠いはずだが、ここで光るのはデュラハン達の有する首なしウマの能力であろう……




