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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二章 資金源
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520 侵入

 マーサとマリエルのボートはやられたようだ、俺とミラのチーム、そしてカレンとジェシカのチームはどうにか敵の旗艦に辿り着き、それに取り付いて高い船べりを登り出した……



「おいっ、これ次はどこを掴んだら良いんだっ!?」


「勇者様、そこのフジツボに手を掛けて、足はそっちのカメノテに乗せて下さい、あ、違います、そっちのムール貝は不安定です」


「フジツボ……カメノテ……ムリだ、もうどれだかわからん……てかお前等何で爪武器を持ってんだ? カレンは良いよ、元々だし、ミラとジェシカはおかしいだろっ!」


「カレンちゃんのお下がりです」

「私もカレン殿のお古だな、私やユリナ様達と出会う前に使っていたものだとか?」


「おいカレン、俺の分は?」


「ご主人様は『予約』してなかったのでナシです、てかお古はその2つしかないです」


「・・・・・・・・・・」



 カレンのお下がりである爪武器、ジェシカが使っているものは本当に懐かしい、カレンと初めて出会ったとき、王都の屋敷に連れ帰った際に大事そうに抱え、早く強敵と戦いたいと言っていた頃の、本当に安っぽい大量生産品の爪武器だ。


 今は伝説で最強の爪武器を使っているカレン、もうひとつの古いものはミラに、いつの間にか『予約』され、手渡されていたのである。


 もちろん俺の知らない間にだ、確かにこの船べりを登るのにはもうこれ以上ないぐらいに有用なアイテムなのだが、それがあるということを俺にも先に教えて欲しかった。


 情弱勇者はかく語りき、今はないモノを強請るのではなく、それを持っている仲間に後れを取らぬよう必死で崖……ではなく超高い船べりを必死になって登るのだ。


 と、そこで遠くの水面がバシャバシャと弾けるような音が聞こえてくる、船が水を切る音と異なっているのは確かだし、カレンも登るのをやめ、そちらを凝視している、つまり聞き間違いなどではない。



「変な音だ、一体何なんだろうな?」


「しかもこっちに近付いています、凄いスピードですよ」


「あ、もしかして心霊現象なんじゃないのか? 超高速タイプの船幽霊が俺達を見つけて向かって来ているんだ、ミラとジェシカを海に引きずり込むためにな」


『ひぃぃぃっ!』



 怖がりの2人、即ち俺に爪武器の件を知らせず、自分達だけ快適に『クライミング』している2人を怯えさせることに成功した。


 ミラに至っては一度海面まで下がり、冷たい冬の海に腰まで浸かっているではないか。

 アレは間違いなく漏らしたな、後でセラに報告してやろう、アホの姉に叱られる屈辱を味わうが良い。


 で、迫り来る水面の音は本当に何であるのか? 敵の攻撃というわけではなさそうだが、かといってあそこまで主張の強い幽霊など考えにくいものだ。


 というかそもそも俺には霊感というモノが全くなく、どれだけ意識しようとも通常の心霊現象など一切感じ取ることが出来ないということがわかっている。


 つまり敵の何かでも幽霊でもない、暗闇を進むその音の正体は……マーサであった、なんと水面を走っているではないか、しかもマリエルを背負ったままだ。


 マーサは俺達の取り付いている巨大船の中の巨大船を発見すると、さらにスピードを増して接近、最後は飛び上がるようにしてその壁にピタッと、まるで羽虫かのようにへばり付いた……



「あっ、マリエルちゃん、あの壁に皆が居るわよっ! お~いっ!」


「合流出来て良かったですね、撃沈されたときにはどうなることかと思いましたが」


「いや何で普通の感じで海の上を走って来るんだよ? どう考えてもまともじゃないぞ」


「何で普通って? それぐらい普通の人なら簡単に出来ちゃうはずよ」


「お前は普通を何だと思っているんだ……」



 海面を走る、しかも1人を背負っての状態だ、並大抵の素早さではそんなことを成し遂げられないのだが、それを普通だとしてやってのけたマーサは確かに息が上がってすらいない。


 全く恐ろしいウサギである、ちなみにカレンも『今度試しにやってみよう』などと言っているのだが、とりあえず風呂でやるのだけは絶対にやめて頂きたいところだ。



「あ、そうだマリエルちゃん、アレ貸してよ」


「そうでした、はい、じゃあこっちがマーサちゃんの分」


「おっ、何だよマリエルも鍵爪を用意していたのか、で、俺の分は?」


「え? 勇者様は予約してなかったので用意してないんですが……」


「何で予約が必要なんだよっ!?」



 また『要事前予約』である、というかミラとジェシカにしろマーサにしろ、いつどこでそんなアイテムの予約をしていたというのだ? というか予約するなら俺も誘うべきではないのか?


 まぁ、もちろんそういうアイテムの必要性にあらかじめ気付かなかったのは俺だけなのであろうが、だからと言って仲間外れ的にこのような仕打ちを……



「勇者様~、早く来ないと先に行ってしまいますよ~っ」


「あぁぁぁっ! 待ってくれっ、こんなわけのわからん断崖絶壁にクライミング装備ナシの俺を置いて行くんじゃねぇぇぇっ!」


「ご主人様、騒ぐと敵さんに見つかってしまいますよ、ちょっと静かにするべきです」


「……クソッ、伝説にして最強の異世界勇者たるこの俺様がカレンなんかに怒られるのかよ、まさに踏んだり蹴ったりだぜ」



 ブツブツと小声で文句を言いながら、僅かに見つかる突起に手を掛け足を掛け、必死になってクライミングを続ける。


 余裕で登っている鍵爪5人衆が羨ましい、いやもう憎いというレベルだ。

 こうなったら誰かを道連れに……いや、利用して俺が楽をしてやろう……



「おいマーサ、ちょっと来てくれ」


「ん? どうしたのよ、もしかして疲れちゃってもう登れないとかかしら? それだったら実に情けないわよね、何だっけ? 伝説にして最強の……っと、どこ持ってんのっ!?」


「どこって、パンツの横の部分だ、このままだと脱げてしまうな、そしたら俺は真っ逆さまだ、もちろんマーサなら助けてくれると思っているのだが……」


「わかったわよっ、わかったから一旦手を離してっ! 膝まで脱げて動けないじゃないのっ!」



 声を掛け、寄って来たマーサにピョンッと飛び移ってやった、掴んだのはスカートの中にあるパンツ、ナイスキャッチだ。


 だがパンツとは掴み、ぶら下がれば脱げてしまうもの、そのままずり下がり、膝に引っ掛かった状態のパンツを掴む俺と、そのパンツごと俺が落下していくのを、足を閉じてどうにか防いでいるマーサ。


 どうやら腰のベルトを掴めとのことだ、丈夫な革で出来ているし、ブツッと切れて落下などという悲劇的な結末を迎える可能性は極めて低いであろう。



「ぐぇ~っ、何だかお腹が苦しい……」


「少しは我慢するんだ、それにぶら下がったままの俺だってかなりキツいんだぞ」


「あっ、確かにそうよね、わかったわ、私がちょっとだけ我慢すればどうにかなるんだし、このまま上まで頑張るっ」


「お~う、よろしく頼むぞ~」



 簡単に騙される単純なマーサ、暗くてイマイチ良く見えないのだが、他の4人は呆れ顔をしているに違いない。

 だがかわいそうなマーサには後で何か美味いものを食べさせてやる、それで補償は十分なのだ。


 ベルトに掴まったままの俺は、まるでリフトにでも乗っているかのように高度を上げていく。

 途中、脱げかけのままとなっていたマーサのパンツを直してやったりしつつ、その高い高い船べりを盾に進んで行った……



 ※※※



「よっと……やった、ようやく到着したぞっ!」


「ジェシカちゃん、シーッ」


「おっとすまない、この高さを登り切ったことに感動してつい……しかし下がまるで見えないな、落ちたら永遠の闇に吸い込まれそうだ」


「全くだ、1人でも高所恐怖症ならその場で詰んでたんじゃないか? てかさ、良くこの世界の技術水準でこんなもの造ったよな」


「これは人族に成せる業じゃありませんね、魔族が関与しているか、それとももっと上位の存在が……」


「かもな、まぁその件に関しては後でとっ捕まえた所有者のロリコン野朗から聞き出すとして、とにかく今は見つからないように中へ入ろうぜ」



 かなりの長時間船べりを登り、ようやく辿り着いた船上、明かりは所々にしかなく、甲板にも人影はない。


 俺達が上がったのは左舷の中央付近だが、船首と船尾、どちらへ向かうにしてもかなり歩かねば終端まで辿り着くことは出来ないはず、暗がりの中でもそれがわかる程に巨大な船なのだ。


 とりあえずこんな何もない所に居るのは拙い、いくらこの船が旗艦で、周囲を他の船で固めて護衛、それゆえ油断しているとはいえ、全く巡回や見張りをしていないなどということは決してない。


 特にマーサとマリエルが乗っていたボートが発見され、撃沈されたという事実があり、そろそろそれがこの旗艦にも伝わっていそうな頃、警戒を強化していてもおかしくはないのである。


 海を背にした現状で前方50メートルは何もない、ただただ木で出来た床が広がっているだけ。

 つまり敵が明かりを持って登場すれば、あっという間に発見され、大騒ぎとなってしまうのだ。



「勇者様、あそこに見える入口から船室、というか船内に入ってみませんか?」


「うむ、見張りも居ないようだし、きっとそこまで重要な場所に繋がっているわけじゃなさそうだが、入れるところから入ってみるべきだな、ちなみにカレン、マーサ、もし敵を見つけたらお前等の素早さを活かして『静かに』殺すんだぞ、これは潜入作戦なんだからな」


『は~い、頑張りま~す』



 船体の上には巨大な艦橋のようなもの、もはやそれ自体が宮殿や神殿のようなのだが、側面のメインでない小さな入口には、明かりこそ掲げられているものの見張りが立っている様子はない。


 身を低くし、慎重にその入口へ向かって進む……というかこれだけ見通しの良い場所で敵影がないのであれば普通に歩いて行っても良さそうなのだが……まぁ、雰囲気作りも大事だ、何も指摘せずこのまま進もう。



「よっしゃ、見つからずに辿り着いたぞ、中には……敵の気配はないな、じゃあ鍵を壊して潜入だっ」


「待って下さい、破壊すると意外に早く潜入がバレたりしそうです、ここはさっきユリナちゃんに借りたこのマイナスドライバーと私のヘアピンで」


「ユリナめ、まだそんな犯罪的な道具を所持していたのか……」



 扉には内側から鍵が掛かっていたものの、ミラがピッキングしてそれを解錠した。

 ちなみにマイナスドライバーは理由もなく所持しているだけでアレだ、帰ったら直ちに没収しておこう。


 開いた扉から侵入した船内は暖房でも効いているかのように暖かく、腰まで水に浸かったミラ、そしてボートを撃沈されてビッタビタになっていたマーサとマリエルもこれで一安心だ。


 ……が、入ってすぐの廊下に並ぶ気持ちの悪い胸像、しかも10m間隔ぐらいで置いてある。

 手配書にあったロリ・コーン師そのものだ、肖像画ですらキモかったというのに、まさかの3D、しかもかなりリアルな造り。



「クソッ、本当に気持ちの悪い面してやがんな、全部ぶっ壊してやろうぜ」


「ダメですよ勇者様、まだそれをするには早いです、暴れるのはもう少し中の様子を窺ってからにしましょう」


「そうだぞ主殿、目立つ行動を始めるのは洞窟に残ったチームが攻撃を開始するのと同じタイミングが良い、あまりにも早く騒ぎを起こすとその場で船団自体が停止して、攻撃魔法の射程圏内に入らなくなってしまうからな」


「おう、それもそうだな、じゃあ今は我慢してやるか……と、おいカレン、落書きしてんじゃねぇよ……」


「いえ、かわいそうなので髪の毛を増やしてあげたんです、落書きじゃありません」


「それめっちゃ目立つだろうが、こんなの敵が見たら大騒ぎだぞ……」



 少し目を離した隙に、カレンが1体の胸像に落書き、というか髪の毛を書き込んでしまった、しかも油性だ、布で擦っても取れず、むしろ乾いていなかったインクが広がって不自然なズラ並みに黒々してしまったではないか。


 まぁ良い、ここは船内でもマイナーな場所のようだし、あまり人通りもない場所のはずだ。

 この1体が敵の目に止まらぬことを祈りつつ、さらに奥へと進んで行くこととしよう……



 ※※※



 船内へ浸入してからおよそ30分程度、ひたすらに歩き続けた俺達は、1匹の敵にすら遭遇することなく、ついでに迷路のような通路の中で道に迷っていた。


 当然手元に案内図などはなく、ただ進める方向へ進んで行くしかない、そしてここは明らかに、この船にとって『メイン』の場所ではない。


 おそらくは有事の際などに船内を素早く移動するための通路、それゆえ平時には誰も利用せず、また、道に迷わないように案内図を設置するなどの配慮も一切必要ないということだ。



「こりゃ困ったな、そろそろ時間も時間だろうし、次に出口を見つけたらそこから出ようか」


「そうですね、結局ただ歩いただけになってしまいましたが……というか今船内のどの辺りなんでしょうかね?」


「わからん、右端かも知れないし左端かも知れない、真ん中かも知れないし、まぁひとつわかるのは未だに甲板と同じ高さに居るってことだけだな」


「そういえば階段とかありませんでしたね、別の部屋に繋がっていそうな扉は沢山あったのに」


「うむ、開けたらすぐに階段とかそういう感じの場所もあったんだろ……と、何か振動がなかったか?」


「ちょっと揺れました、でもこの船の中じゃないと思います」

「遠くね、向こうの方だったけど、もしかしたら戦闘が始まったのかも」


「そうか、じゃあ急ごう、とにかくここから出るんだ」



 走り出し、外へ繋がりそうな扉を探していく、その最中にまた轟音、これも他の船から発せられたのであろうが、先程のものよりも近い。


 そしてその直後今度はまた別の音が、明らかに人間の発している音が、外ではなくすぐ近くで鳴り響く……



「足音よっ、ちょっと静かにして……あっちに10人、こっちも、あと向こうも、10人単位で動いてるみたい……待って、ひとつこっちに向かっているわ……」


「うむ、ようやく敵さんのお出ましか、しかもここを使うってことは急いで移動、というか有事ってことだろうな、やっぱり洞窟チームの攻撃が始まったんだ」


「どうする主殿、もうすぐ敵と鉢合わせになるようだが……」


「う~ん、まぁ、既に戦闘開始しているものとみなして暴れちゃおうぜ、ここで派手に殺りまくって艦隊の足を止めるんだ」



 ということでそのまま待機、俺が背中に結い付けたままになっていた聖棒を手に取ると、ミラとジェシカも剣を抜いて構えを取る。


 爪武器のカレンと籠手だけを嵌めたマーサはともかく、マリエルは槍を出さずに素手で戦うつもりのようだ。

 ここは狭いし敵もそんなに強くないのは明らか、俺もそうした方が良かったかも知れないな。


 そう考えた次の瞬間、すぐ近くの扉がバンッと音を立てて開く、出て来たのは10人、いや10匹のモブキャラ。

 革鎧に身を包み、安物の剣を携えている辺りは村で殺したあの偵察共と同じだ。


 で、走ってどこかへ行こうとしていたのであろうそのモブ集団は、突如出現した俺達の存在に頭が付いていかない様子で、全員一斉に足を止め、というか完全にフリーズした。



「静かに~っ、ていやっ!」


「おいカレン、もう静かにしなくても良いんだ、派手に殺ってやれ」


「わかりました、えいやぁぁぁっ!」



 真っ先に前へ出たカレン、10匹のモブが誰一人として状況を理解する前に、そのうち7匹の首をチョンパしてしまう。


 皆殺しにしなかったのはカレンが成長した証拠だ、この連中から情報を得なくてはならないということを考慮して戦うことが出来るようになった……はずだ。



「……へっ? え……えっと?」

「て……敵襲ってこれ?」

「隊長は……しっ、死んでるぅぅぅっ!?」



 我に返って混乱する生き残りモブ3匹、そのうち2匹の首は、直後にミラとジェシカが振った剣に攫われ、壁に当たって地面に落ちる。


 最後の1匹、ちょうど10匹のうち真ん中に居たというだけで助かったラッキーボーイ、いや、これから早く殺してくれと懇願するレベルの『質問』を受けるアンラッキーボーイだ。



「おいお前、ちょっとそこに座れ」


「えっ? すわ、す……」


「早くしやがれこのゴミクズモブ野郎がっ! おらっ!」


「ぎょんっ! へげぼっ!」


「勇者様、顔はやめた方が良いですよ、喋れなくなったら何も聞き出せませんから」


「おっとすまんすまん、ついうっかりな……大丈夫だ、唇はザックリ逝っているが喋れはするだろうよ、なぁ?」


「は……はひっ!」



 指示に従わなかったモブには制裁、それが常識なのだ、足を引っ掛けて転ばせ、仰向けに倒れた顔面を靴底でグリグリ、危うくそのまま殺してしまうところであったが、これで自分の置かれている状況が一体どのようなものなのか、非常に頭が悪いであろうこのゴミクズにもわかったはずだ。



「よし、じゃあまずは今何が起こっているのか、どうしてお前等は移動していたのかを教えろ」


「はいっ! じ、実は敵襲で、この艦を護衛している他の船が魔法でやられたとの報告が入って、それで戦闘配置に……」


「そうか、で、その戦闘配置に付く人員はどのぐらいなんだ?」


「はいっ! 本艦の乗組員は2万、そのうち戦闘要員はおよそ1万、司令官5,000、あとは何か色々でございますっ!」


「兵だけで1万かよ、結構多いんだな……」



 とりあえず現況と敵の兵力はわかった、その後も質問を続け、この船にロリ・コーン師が乗り込んでいること、そしてその居場所は艦橋最上部、何度もセキュリティを潜り抜けなくては到達出来ない場所であることもわかった。


 だがそこへ行くのは本当に最後だ、今やるべきことはひとつ、旗艦であるこの船で大暴れして艦隊を丸ごと混乱に陥れ、1隻たりとも村へ近付けさせない、攻撃をさせないことである。


 魔法で50隻の巨大船を食い止める洞窟チームの負担を少しでも減らすべく、俺達も気合を入れて作戦に当たらねばならない。

 まずは……とりあえずこのモブに案内させて外へ出ることとしよう……

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