表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第九章 怨霊軍団との戦
48/1360

47 幽霊憑きと劇団員

「よし、じゃあ出発するぞ! 劇場組も途中までは一緒のルートだな」


今日はマリエルの要請で王宮に行く、聖国から派遣されて来たという女神関係の人間が幽霊に憑依されていないか確認するためだ。

もう一方の馬車はお化け耐性を養うため、劇場で首塚劇団の公演を見るチームである。


「ミラ、ルビアちゃん、そろそろ観念しなさい!」


劇場組の監視はセラ、カレンとジェシカはもう覚悟を決めたようで、馬車に乗って待機している。

他方、ミラとルビアはまだ暴れており、マーサと精霊様によって取り押さえられているようだ。


「こちらも準備が出来ました、2人はこの腕輪を嵌めてください」


マリエルが取り出したのは魔力を奪う金属を使った腕輪、に似せた普通の腕輪であった。

本来、魔術師等が攻撃の意思がないことを明らかにするために嵌めるその腕輪、護衛がしかるべき場所で剣を預けるのと同様の意味で用いられることが多い。


で、それにそっくりな偽者である、完全に違法なアイテムだろ、暗殺用か? どこから持って来たんだそんなもの?


「姉さま、これを嵌めても魔力が奪われたりしないのよ、不思議ね」

「これを本物とすり替えれば誰かを暗殺で出来そうですわね、凄く欲しいわ!」


この2人にこれを渡すのはヤバそうなので、マリエルには出所を教えないこと、最後はきっちり回収してすり替えられていないか確認することを頼んでおいた。


「俺達はこっちの馬車だな、ユリナとサリナは先に乗っていてくれ、俺はロープを持ってくる」


ユリナとサリナに囚われた悪魔感を出してもらうため、縄で縛って繋げておく。

縄の先端は俺とマリエルが前後を持ち、それっぽさを出している。

もちろん引っ張ると簡単に抜け、そのまま戦うことが出来るようにした。


移動中はマリエルからその聖国の人間について話を聞く。


「どうもおかしいんですよ、聖国から来たわけですから正統な女神信者のはずなのですが、話を聞くとちょっと異端というか、新興宗教っぽいというか……」


「確かにこの間の宗教勧誘も魔族と幽霊だったわけだしな、同じように今度は立場のある人間に憑依して上手いことやろうって考えもあるのかも知れないな」


「ええ、ですのでここで見て貰おうと思って、私の考えすぎであれば良いんですが」


「ユリナ、サリナ、上手くやれよ、夕食一品請求チケットを用意してあるからな」


チケットを見せると2人はやる気満々だ、空回りすると困るのでお仕置き用の洗濯ばさみも見せておく、超強力タイプだ、ご褒美とどちらを取るかは自分達次第である。


王宮に着くと、とりあえずいつも通り王の間へと向かった……



※※※



「おぉ、ゆうしゃよ、今日は聖国の管理官にその2人を見て貰いたいと言うのじゃな」


「そうだ、どうもこの2人は悪巧みをやめていないようでな、本人達は否定しているが、一度神聖な連中に確認して貰おうと思ってな」


「では総務大臣よ……は腰痛で休みじゃった、他の誰でも良いから聖国の者をここへ」


何だ、居ないからてっきり召されたものだと思ったのだが、生きていたのか。


明らかに神聖な服を着た3人が入ってくる、見た目は普通の聖なる信徒である。

だが、後ろで縛ってあったユリナとサリナの手が動く、親指を下げ、俺に合図を送っているのである。

この連中は幽霊憑き、または魔族の変装で決まりだ!


マリエルと頷き合い、せーので縄を引っ張る、サリナが自由になった手で指を鳴らすと、1人は醜い魔族の姿に、残りの2人はそのままの姿で苦しみ出した。

この間の宗教勧誘に来た2人組と同様の現象である、ちなみに魔族の方はミイラの中身ナシみたいな感じだ。


「気を付けて下さいましっ! そいつは上級魔族ですわよっ!」


「わかった、マリエルは魔族を何とかしろ、俺はあっちの2人から霊を剥がす! ユリナはマリエルのサポートをっ!」


俺が聖棒で苦しんでいた2人を突くと、やはり何も見えないがスッと静かになった。

呆気に取られていた王宮の人間のうち何人かが腰を抜かしたところを見ると、どうやら霊が出てきたようだ。

除霊に成功したのであろう。



『貴様等よくもやってくれたなぁ! あのお方に何と報告すれば良いと言うのだぁぁ!!』


上級魔族、マジギレである、あのお方というのはおそらく魔将レーコ、またはもう一体残っているその補佐のことであろう。

というか強いな、マリエルが押されている、ユリナの魔法がほとんど効いていないところを見ると、コイツも妖怪タイプなのであろう。

名前はイッタンキヌ、なるほど、確かに艶々である。


俺もマリエル達に加勢する、サリナはそんなに強くないし、この相手には幻術も効きそうにないので戦わせない、一応王宮の軟弱者共を守らせてはあるが。


「避けるんじゃないよ、卑怯者めっ!」


聖棒で魔族の体を突こうとするものの、その周囲の布、いや絹がするっと避けて当たらない。

これは槍使いのマリエルが苦戦するわけだ、完全に分が悪い、横薙ぎもファサッっと避けられた。

軌道が読みやすい長い武器での薙ぎ払い攻撃はダメなようだ。


「誰か剣で戦えて素早い奴は居ないのか!?」


大臣達は戦えない、駄王は元不良だけあって喧嘩ぐらいは出来るようだが、そもそも得物が釘バットである、しかも腹が出ている、醜い奴だ。

王宮の兵士達はゴテゴテの鎧を着込み、どう考えても素早く動けるとは思えない。

どうやらフルプレートだと歩くだけで精一杯の奴も居るようだ、もっと修行しなさいよ。


拙い、勝てない……

魔族から飛び出した長い布、見た目きしめんかほうとうみたいな感じのものに当てられ、マリエルが肩に傷を負う。

結構な深手だ、それを見て激昂した駄王が飛び掛ってくるものの、一手で負けた。

今は壁にめり込んでいる、救出する価値は無いであろう。




「姉上っ! 大丈夫ですか姉上、勇者殿もソイツは私に任せてください、その武器では攻撃が当たりません!」


騒ぎに気が付いたインテリノが登場した、剣で戦えて素早い、ようやく魔族を始末出来そうだ。


「インテリノ王子、その魔族は魔法がほとんど効かない、余計なことはせず完全に剣だけで殺るんだ!」


頷いて、魔法を使わずに斬りかかる、最初の2、3撃は避けられてしまうものの、やはり手数が違う。

敵ももはや攻撃を繰り出す余裕はない、徐々に掠り、浅く当たり、遂にはザックリ入った。


「勇者殿、止めをっ!」


「ういっ!」


ボロボロになり、動きの鈍った敵に聖棒を振り下ろしてやった、電撃のようなものが走り、動かなくなる。

残念ながら上質な絹はコゲコゲになってしまった。



「姉上、大丈夫ですか? すぐに回復魔法の使い手を呼びます、あれ、父上はどこへ?」


「あそこに刺さってるぞ」


「本当だ、何をやっているのでしょうか? この非常時に壁に刺さってふざけているとは、王として如何なものだろうか……」


戦おうとしていた、といっても信じては貰えないであろう。

日頃の行いがこういうところに影響するのである。


「しかしこんな所で上級魔族と戦う羽目になるとは、魔将や補佐以外にも居るんだな」


「ご主人様、これは珍しいケースですわよ、普通こういった現場に出て来る実働部隊は中級までですの、相当気合が入っているようですわね」


「そうなのか、そしたら今回はこっちも気合を……」


兵士が飛び込んできた、かなり焦っている。


「申し上げますっ! 劇場で火事とのこと、魔族が関わっているようで既に多数の死傷者が出ているようです!」


拙い、劇場にはウチのメンバーが5人も居るのだ、すぐに行こう。


「マリエルは大丈夫か? もう行けるならすぐに出るぞ!」


「ええ、ほぼ完治しました、インテリノも一緒に来なさい」


「わかりました、勇者殿、お供します!」


走って外に出る、ちょうど王宮の前に停まった馬車があったのでそれを徴発しよう。

中に居たおっさんがわしは貴族でどうのこうの言っていたが、マリエルとインテリノを見ると一瞬で平伏した。

ついでに顔面に蹴りを入れておいた、死ね。


「劇場は近かったよな、あそこも城の内部だろ?」


「はい、ほとんどの公共施設は城内にありますから、このペースならすぐに着くと思います」


御者のじいさんは異常ともとれるぐらいに真剣だ、王女と王子が乗っていること、それから俺が主人を一方的に蹴り飛ばしたことが原因であろう。

王宮を出てから5分も経たずに劇場に到着した、火の海である。


「あっ! 勇者様、やっぱり来たのね、魔族が暴れて大変なのよ!」


セラが他のメンバーを一箇所に纏めていた、怪我は無いようだがもしかしたらルビアが治しただけなのかも知れない。


「魔族はどこだ? 勝てそうもないのか?」


「物理攻撃は透き通っちゃって効かないし、固定できないから私の魔法も当たらなかったわ、そもそも見えなかったし」


「幽霊タイプかよ、どこから出て来たのかわかるか?」


「おそらくあの首塚劇団とかいう人達よ、全員急に燃え出したの、笑いながら」


それで火事になったのか、で、その後は見える奴にしか見えなかったと。

ミラ達4人がおもらししているところを見ると幽霊が出たのは間違いないな、比較的慣れてきたジェシカも怖かったのであろう、顔面蒼白である。


劇場の中には既に敵の反応は無い、燃やすだけ燃やしてさっさとどこかへ行く予定だったのであろう。

セラ達が多少の抵抗を見せたものの、それ以外はすぐに逃げ出すか死ぬかしたはずだし、ここにはもう用が無いはずだ。


次はどこが狙われる? 研究所か、闘技場か、それとも王宮か? 

そう考えを巡らせていると、遠くで凄まじい水柱が上がる、俺達の屋敷の方だ!


「勇者様、あれは精霊様の攻撃じゃないかしら?」


「そのようだな、馬鹿め、劇場の次に勇者ハウスを狙ったんだ、戻って敵の死体を確認しよう、俺達に見えるかは知らないがな」


「勇者様、残党が居るかも知れません、最低でも王宮と研究所を守りたいのですが」


「わかった、研究所にはマリエル、ユリナ、サリナが行け、王宮はインテリノに任せるが、1人で無理そうなら確実に逃げろよ!」

「残りのメンバーは一旦屋敷に戻る、その辺の馬車を適当に使うぞ」



※※※



「お帰りなさいご主人様! 燃える上級魔族が来ましたよ、もう精霊様がボンしましたが」


屋敷の屋根が一部無くなっている、塀が一辺、完全に崩壊している、そして水浸しである。

ここまでする必要があったのか? 精霊様は奥で偉そうにしている、後で問い詰めよう。


「あら、遅かったじゃない、そこに残骸を集めておいたわ、粉々だけど上級魔族5体よ」


俺には見えないがマーサとリリィはしゃがみ込んで何やら確認している、おそらくそこに破片が転がっているのであろう。


「おかしいわ、燃え出した首塚劇団のメンバーは11人だったわよ、やっぱり別働隊が居るわね」


「そのようだな、リリィ、王宮へ行こう! セラも乗ってくれ、ここはマーサと精霊様に任せても大丈夫だろう」


ちなみにミラ、カレン、ルビア、ジェシカの4人は戦意喪失である、マーサに面倒を任せて置いて行くこととなった。

カレンは恐怖というよりも周りの絶叫で耳をやられたらしい、肝心の回復役は機能停止である、自然回復したら戦線復帰させるようにとマーサに伝えておく。


「リリィ、今日はセラがコントロールするからな、全速力で飛んで良いぞ!」


セラの風防があれば俺が吹き飛ばされるようなことはない、最高速度で王宮へと向かうことが出来るのだ。

速攻で飛び立ち、元来た道を今度は空から戻る。


「待って、闘技場から火が出ているわっ! あっちが狙われたのよ!」


『王宮の前にもおじさんが倒れています、どっちが攻撃されているんでしょう?』


「王宮前のは馬鹿な貴族のおっさんだ、逆らったので俺がぶっ殺した、闘技場が当たりだ!」


闘技場の方に向かうと、今度は研究所から火が出ている、ユリナと思しき水魔法も発動している。

闘技場の襲撃はもう終わり、今度は研究所に敵が移動しているということだ。

王宮は無事だが、もし先程精霊様が5体殺らなければそいつらは王宮に向かっていたのかも知れない。




「ユリナ~っ! 皆も大丈夫か~っ?」


「ええ、ここで魔族を3体殺りましたわ! 残りは2体ですわよっ!」


おかしい、1体足りない……

刹那、リリィが振り返ってブレスを吐く、炎の流れが明らかにおかしい、班長的な奴が上から全体を見ていたようだ。


『ご主人様、炎だと全く効きません!』


「一旦降りよう、ここからだと地上との連携が取り辛い」




「ご主人様、1体引き連れて来てますわよ……あと3体に戻りましたわ」


「すまんユリナ、さっきリリィが見つけたんだ、俺もセラも見えないからどうしようもない」



研究所の人員はサリナとマトンで全て逃がしたとのことだ。

マリエルも幽霊系は見えないため、一旦王宮に戻って対策司令部に入ったという、もちろん何も出来ないであろうが。


「しかしどうして今日襲ってきたんだろうな? 劇団の公演は結構前からやっていたんだろ?」


「ええ、最終日は来月のはずよ、それが突然演劇を止めて燃え出したのよ、演目の途中で……」


待てよ、俺達が王宮に入り込んでいた魔族の正体を暴いたのを何らかの形で知ったのか?

だとしたらもっと準備してからにすべきだったであろうか、いや、このまま放置して力をつけられるよりはマシだったはずだ。


「おう勇者殿、戦場はここか?」


「ゴンザレスか、あんたは上に何か居るのが見えるか?」


「霊的な何かが飛んでいるな、燃えているようだが、あれが敵なんだろう? そのつもりで来たんだが」


見えるようだ、水魔法使いだしちょうど良い、戦いに参加して貰おう。

水魔法が2つになったことにより、次の1体はすぐに落ちたようだ、人間形態に戻ったリリィに指示されたところを聖棒で突き、止めを刺す。


「勇者殿、王宮にも防御魔法が掛かったようだぞ、あの規模なら王都に居るウォール家は総出だろうな」


「うむ、これでこっちの勝利だろうな、ユリナ、絶対に1匹も逃がすなよ!」


「ひえっ! 頑張りますから洗濯ばさみはやめて下さい!」


フラグ的なことを言ってしまったが、ふざける余裕が出てきた。

王宮の防御魔法が弾け飛ぶ、フラグだったようだ……


「ユリナ、ゴンザレス、ここは任せたぞ! ちょっと様子を見てくる」


リリィと2人で王宮へと向かう、セラは置いてきた、あいつはこの戦いには付いて来られないからな、頭脳的に。




王宮のテラスではマリエルとインテリノが仲良くひっくり返っていた、どちらも武器がデタラメな曲がり方をしている。

その奥にはシールドも倒れていた、鎧が反り返っている、何があったというのだ?


ショック耐性の高いシールドだけはかろうじて意識があるようで、俺達に気が付いて近寄ってくる。


「勇者殿……鬼が……凄い力で防御魔法をっ!」


幽霊、妖怪と来て今度は鬼ですか、全く面倒な連中だ。

とりあえずボロボロのマリエルとインテリノを介抱する。

王女であるマリエルの顔に傷があるのだが、回復魔法の無い世界なら天文学的な賠償金を請求されるであろう。


「リリィ、この3人を頼むぞ、まだ敵が中に居るようだから俺はそっちを見に行く」


索敵に反応のある方へと向かう、王の間には駄王がさっきの状態のまま壁に刺さっていた。

これを狙わなかったとなると、侵入者はよほどの馬鹿か単純に暴れたいだけなのであろう。




馬鹿か暴れたいだけのどちらかではなかった、その両方だ。

身長5mぐらいの赤鬼が暴れているが、時折次に何をしようとしていたのか忘れてしまうらしい、数秒フリーズしてから納得したような顔でまた暴れ出すのだ。


暴れているのは食糧庫、人を襲うよりも食べ物を優先したのであろう、先程からここに留まっている。

しかもリリィの戦闘糧食として国の方で用意してくれた巨大干し肉を勝手に食べている、バレたら殺されるぞ、コイツ……


しかししばらくはここから動きそうもないな、ステータスを確認してから一旦離脱しよう。

名前はアカオニールか、まんまじゃねぇか、さっきのイッタンキヌといい絶対魔王が命名してやっただろう。

というかコイツが魔将補佐か、拙いな、力だけなら俺よりもちょっと強いぞ……


一度リリィの所に戻る、マリエルとインテリノは意識を取り戻していたが、2人共起き上がることが出来ない。


「ご主人様、敵はどうでした?」


「うん、ちょっと俺だけだと勝てるかわからない、あと、リリィの干し肉を勝手に食っていたぞ」


「すぐに殺しましょう」


リリィの目が怖い……


「待て、リリィがドラゴンになったら中には入れない、最悪の事態になったら王宮ごと始末しよう、そのときはリリィの番だ」


さてどうしようか、と考えるまでもなく馬車道に土煙、あの速度はマーサだろう。

見えた影は2つだ、カレンも居る、しかもマーサはルビアを担いでいるようだ、今度こそ勝ちだ、これはフラグではありません。


「カレン! マーサ! テラスに飛べっ!」


高くジャンプする2人、マーサと担がれたルビアのおっぱいがぶるんぶるん揺れている、カレンには言及しないでおこう。


「マーサちゃん登場よ! 火の奴の残りはユリナとどこかで見た水魔法の誰かが落としたみたいね」


「助かった、ルビアを貸してくれ、怪我人が多いんだ」


「ご主人様、マリエルちゃんはどうしてこんなにボロボロなんですか?」


「魔将補佐が居るんだ、でっかいの、今は食糧庫でリリィの分の食べ物を盗んでいる、カレンが殺るか?」


「お……お化けならパスで……」


「大丈夫よカレンちゃん、鬼よ鬼、でっかいだけの馬鹿、あの種牛野朗と大差ないわ、奴よりちょっと強いけどね」


「それなら私が殺ります!」


まずはヨレヨレのルビアに倒れていた3人を回復させる、怪我人は数百人単位で居るようだから、ルビアにはこのあとも働いて貰わないとだ。


マーサにこの場を任せ、やる気満々のカレンと一緒に食糧庫へと向かう、リリィが肉の仇を討ってくれと泣き叫んでいたため、カレンの士気は更に高まったようだ、何だ肉の仇って……


食糧庫に着いた、敵は赤鬼、青コーナーからはカレン選手の入場である……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ