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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十六章 南の城の主
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460 一気に南下

「あら……あららっ! お久しぶりじゃないですかっ!」


「おう、メイもドレドも元気してたか? ここのとこ東だの西だの行っていてな、ここを拠点にしていたのが地味に懐かしいぞ」


「そうですよね、大魔将様はもう誰も居ないし、今は四天王様方と戦っているんですもんね、でもこちらへ来たということは南の……」



 トンビーオ村のコテージ、かつて南の海上に揃って城を構えた大魔将との戦いで拠点としていたその場所では、現在ここで倒した元魔将補佐のメイと、同じく元魔将補佐で、巨大な船を操る力を持つドレドが2人で住んでいる。


 俺達が到着した際にはメイが玄関の前を掃除している最中であった。

 少し話しただけで、これから南の四天王の城を攻めるつもりだということに気付いたらしい。


 とりあえず中へということで、掃除の行き届いたコテージの中へ荷物と共に移動する。

 メイは普段から情報収集をしているらしく、初対面のメルシーが何者なのかも既にご存知のようだ。


 ドレドは村人から船の修理を依頼され、港の方へ行っているという、俺達も今日の夕飯をどうにかしたいし、村の代表者である旅館の女将、ババールにも挨拶をしておきたい。


 ということでそのまますぐにコテージを出、海を目指して歩いて行く……



「勇者様、遂にこの時期ここへ来ることが出来ました、魚介類の海鮮バーベキューは旬も旬ですよ」


「そうだな、じゃあ買い物の方はミラとアイリスに任せる、俺とセラ、あとマリエルで挨拶回りをしてくるから、マーサとユリナ、サリナはドレドの所へ行ってやれ」


「あ、それなら杖を持って来れば良かったわ、ずっとハンナちゃんを封印したままなのよね」


「おいセラ、それもう干乾びてんじゃねぇのか? たまには出してやれとあれほど……まぁ良いか」



 セラの杖はコテージに置いて来てしまった、ドレドの上司であった元魔将ハンナは、セラの杖の魔力増幅装置として中に入れてあるのだが、今使っているものは本人の意思で自由に出入りすることが出来ないのだ。


 まぁ、強敵と出会うとすぐに泣きべそをかいて逃げ出そうとするハンナには、そのような措置がうってつけなのだが、さすがに数ヶ月もの間杖の中に封印したままというのは拙い気がしなくもない……


 セラには後でハンナを出してやり、今夜中ぐらいは布団で寝させてやるようにと告げ、特に杖を取りに行くことなどなく、ババールの経営する旅館へと向かった。


 時間帯的にちょうど良かったのか旅館の厨房で客に出す夕食の準備を始めようとしていたババールに会うことが出来、お土産だの何だのと言ってひたすらに長い昆布を受け取った、後で煮て食べよう。


 旅館を出たところで買い物を終えたミラとアイリス、それにドレドのところへ行っていたマーサ達とも合流し、そのままコテージへ戻る。


 ドレドは夕方には帰って来るとのことだ、それを待って、久しぶりにコテージの前で大バーベキュー大会を開催することとしよう……



 ※※※



「はい、それじゃ乾杯!」


『うぇ~い!』



 牡蠣やホタテの焼ける良い匂いの漂う中、数ヶ月ぶりにコテージ前のコンロを囲む。

 ここまで寒い時期にこの村へ来るのは初めてだったか? 木々の隙間から時折吹き込む風が冷たい。



「あの、ハンナ様、ちょっと離れて頂かないと動き辛くて」


「だって久しぶりなんですもの、明日にはまた杖の中だし、今日ぐらいはくっついても……」


「それよりもしっかり食べておいた方が良いですよ、栄養を取らないと体力と、それから魔力もがた落ちですから」


「は~い、じゃあ焼けたハマグリでも食べようかしら」



 本当に久しぶりにセラの杖から出して貰えたハンナ、最初はガチでミイラ化していたのだが、精霊様が水を掛け続けところ元に戻った、だが僅かに痩せたような気がしなくもない。


 こんなにも長くハンナを監禁したセラには、風呂上りに公開100叩きの刑を宣告しておいた。

 もちろん執行人にはハンナを推薦したのだが、そういうことをする性格ではないゆえ俺を代理とする。


 しばらく雑談し、多少酒も飲みながらバーベキューをした後、いよいよ本題、ここからの旅路についての話し合いを始めた。



「え~っと、じゃあドレドには旧共和国領の港まで頼む、その間メイは1人で留守番だが、それで構わないな?」


『は~い』


「よし、そこまでは大丈夫だな、あとは……」


「勇者様、旧共和国領なのですが、今はまだ安定していないというか、どちらかというと王国に対して不快感を抱いている住民の方が多いですよ」


「そうなのか? 俺達がクソ共から解放してやったというのに、一体今度は誰にそんな考えを吹き込まれたんだろうな」


「これまでに退治してきた諸々の残党が集合して、旧共和国領内で反王国を唱えて回っている、というような報告を受けています」


「クソッタレ共が、でも逆に都合が良いな、適当にその辺の馬鹿を徴発して、仕掛けてきたら返り討ちだ、で、殺さずに馬車で四天王城の手前まで送らせる」


「あら、良いアイデアだと思いますよ、そういう連中なら途中で死んでも捨てて行けば良いですし、馬車や食糧を奪うのにも良心の呵責を感じませんからね」



 ということで移動手段は決まりだ、ドレドの船で旧共和国領まで移動した後、その辺の敵対者を『テイム』して利用する、もちろん使い捨てだ。


 そういえば魔族領域に生身の人族が入ると、あっという間にツルッパゲになるという話であった。

 俺達は瘴気避けの魔法薬を服用するためそんなことはないのだが、実際にどんな感じでハゲ散らかすのか確認してみよう。


 とにかく、旧共和国領のある南の大陸へ渡り次第、適当に異世界勇者、そして王国への所属をアピール、人々のヘイトを集めて『足』を確保する、それが第一にやることである。



「あ、それで勇者さん、帰りはどうするつもりなんですか? まぁ帰りがあればの話なんですが……」


「おいドレド、恐ろしいこと言ってんじゃねぇよ、帰りは帰りでどうにかなるさ、伝書鳩でも出せば良いし、最悪船と船員を現地調達するって手もある」


「では私達はここで報せを待てば良いんですね、で、場合によってはお迎えに上がると」


「その通り、てか場合によってはって何だよ、必ず勝利して、全員揃って帰るから安心しろ、南の四天王も縛り上げて連れて来るから、帰りに滞在する際の食材は1人前多く仕入れるんだぞ」


「わかりました、ご武運を……とは言える立場じゃないですけど、とにかくご無事で」



 メイにしろドレドにしろ、元々は魔王軍所属の幹部クラス構成員、魔将補佐だ。

 それよりもかなり上位に位置する四天王が、凄まじい強さを誇るということぐらいは知っているのであろう。


 だからといって俺達が負けるような予想をするのは許されることではないが、通常の力で勝てる相手ではない以上、そういう考えが頭をよぎってしまうのも無理はないか。


 少なくともこの2人と戦ったときの俺達の力では、四天王の中でも最弱であった東の四天王が鼻毛を抜いたときに発生する衝撃波で吹き飛ばされていたはずだ。


 しかし今の俺達は違う、この世界に来てからずっとそうなのだが、短期間で信じ難いほどの成長、力の強化を見せ、あっという間に東の、いやそれよりも遥かに強かった西の四天王を上回ってしまった。


 もちろん俺が鼻毛を抜いたところで単に鼻毛が抜けるだけ、セラから汚いと怒られることぐらいはあるはずだが、その衝撃波で四天王が木っ端微塵に吹き飛んだりすることはない。


 それでも力を付け、さらに今回は苦労して手に入れた賢者の石まで用意済みなのだ。

 いくら東西の四天王よりも強い南の四天王が相手とはいえ負ける気などしない。


 王都出発の前日に、死刑囚を騙して徹夜で洗浄、そして磨かせ、ペンダント風に加工までした賢者の石を眺める。


 美しい緑の宝石、もちろんこれを完成させ、俺に手渡した奴の、命が助かったと信じる晴れやかな笑顔は決して忘れない。

 今頃は恐怖と、騙されたことへの怨念に満ちた顔をした首を、王都の広場に晒していることであろう。



「さて、食材も少なくなってきたし、順番に風呂に入って寝ることとしよう、明日は早めに出発だから、ドレドもそのつもりで頼む」


「わかりました、起きたらすぐに船を港へ回しますので、適当に時間が経ったらそちらへ」



 バーベキューの片付けをし、残り物は翌日の朝食とするため保管しておく。

 それから順番にコテージの風呂で疲れを癒し、すぐに布団を敷いて就寝とした。


 久しぶりのコテージ泊、明日からは船室泊だ、その後はどうなるか知らないが、地面が揺れたりしない今のうちにゆっくり眠っておこう……



 ※※※



 翌朝からはドレドの船で南へ、主を失い、観光スポット化した大魔将の城をいくつか眺めながら進んで行く。

 そこからしばらくすると、遂に南の大陸、旧共和国領が見えてきた。


 俺達が攻め滅ぼした町、あそこでレジスタンスと協力し、元老院だか評議員だか、その類の奴等を一網打尽にしたのだ。

 その後は腐った住民共を殺し、奴隷に堕とし、王国の利益のために全てを奪い尽くしたのである。


 だが近付いたその岸沿いには人の影、一度は滅びようとも、広い旧共和国領の中から生き残りが集結し、再び首都であったこの先の町に住み着いたということか。


 そして当然だが、それらの連中は王国、そして俺達に対してとんでもない恨みを抱いているはず。

 これならヘイトを集め、向こうから攻撃を仕掛けさせるのは簡単だ、なぜならば身分を明かすだけで良いのだから……



「は~い、そろそろ到着……なんですが、岸に居る人達が武器を構えていますね、火矢みたいなのも持っているんで近付きたくありません……」


「本当にしょうがない連中だな、マリエル、王国の駐留兵みたいなのはどこへ行ったんだ? 兜に『MP』って書いてある奴等は」


「この付近一帯を外側から包囲しているみたいですよ、でも船による哨戒はしていないみたいなので、こちら側はああいう連中が野放しになっているということになりますね」


「全く、やるならもっと徹底的にやれってんだ、リリィ、ちょっとあの人達を滅殺しに行こうか」


「はーいっ!」



 リリィに乗って甲板から発進し、海岸沿いに並んだ100匹程度の抵抗勢力の上空へ向かう。


 この状況においては、正規兵の類であれば恐れおののきつつも矢を射てくるところだが、どうやら奴等は素人らしい。

 武器も防具も、弁当や財布すら捨て、総勢一目散に逃げ出したではないか、クソザコである。



『ご主人様、あの人達逃げちゃいましたよ、どうするんですか?』


「う~ん、適当に後ろの方を走っている奴だけブチ殺そう、どんなことにでも見せしめというのは必要だからな、苦しんで死ぬよう、ごく弱い火力で軽く炙るんだぞ」


『はーいっ! ではいっきまーっす!』



 加速しつつ急降下するリリィ、逃げ惑う敵の背中はすぐに、手の届きそうなほど近くにやって来る。

 そこでサッとひと吹き、一瞬だけバーナーで炙るかの如きファイアブレス、それが最後尾を走っていた数匹の背中に当たった。


 南方の国とはいえ今は冬、厚着したその背中は一気に炎上し、風を切る音に混じって悲鳴が聞こえる。

 被害に遭ったのは5匹のようだ、転げ回って消火に成功したのが3匹、残り2匹は苦しみ悶えながら焼け死んだ。


 助かった3匹もこれ以上の追撃は不要だ、あの負傷であればちょうど3日後に死ぬ程度であろう。


 それまでの間、奴等は苦痛に喘ぎながら、海岸で出会ったドラゴンの恐怖を語り継いで……どこかにそういうことをする敵が居たような気がするな……



「よっしゃ、残りの連中も街へ戻る雰囲気じゃないし、このまま放置しても騒ぎになるのはしばらくしてからだろ、帰還しようか」


『わっかりましたーっ!』



 ここのところ地上でチマチマ戦ってばかりであったため、広いバトルフィールドでその真価を存分に発揮することが出来たリリィは上機嫌である。


 そのままドレドの船に帰還し、誰も居なくなった海岸へ向けて再出発した。


 ドレドとはそこでしばしの別れ、手を振り、去って行く姿を眺めながら、帰りにも立ち寄るつもりのトンビーオ村で、どんな海の幸を堪能しようかと思いを馳せる。


 と、その前にやることをやらねばならないのだ、ここでするべき全てを滞りなく終わらせた後でないと、上質な魚介類も何もかも、あまり美味しくはいただけないであろう。


 まずはここから程近い旧共和国の首都へ徒歩で向かい、使い捨ての『インスタント足』を調達だ。

 すぐに歩き出した俺達は20分もしないうちに、椰子の木が生えた懐かしの町へと辿り着いた……



 ※※※



『ヒャッハーッ! 高く売れそうな獣人が居るぜぇぇぇっ!』

『もっと小さいガキも一緒だっ!』

『他も女ばっかりだぞっ! 同志よ、1匹だけ混じっている野郎は殺して、残りは奴隷として売却するのだ、捕らえろっ!』

『ウォォォッ! これで自由と平等、非暴力の世界を目指す活動資金が溜まるぞっ!』

『そうだっ! 差別がなくなり、俺達が優遇されまくる世界を目指すのだっ!』



 町へ入って早々、自警団の腕章を付けたチンピラ連中に襲われた。

 一番の狙いはカレン、そして俺以外は全員捕獲対象のようだ。



「おいエリナ、アイリスとメルシーに危害を加えようとする奴はミンチにしてやれ、あと2人か3人、生け捕りにして状況を聞こう、と、もうほぼ片付いているのか……」


「当たり前です、特にコイツは私の腕を掴もうとしましたから、もうグッチャグチャにして珍をスライスしてあげました」


「だからヒュンッってなるようなことすんなってば……」



 俺が振り返り、後ろに居たアイリスとメルシーを守るよう、普段あまり働こうとしない、というかそもそもパーティーメンバーですらないエリナに指示を送ってもう一度向き直ると、そこにあったのは威勢の良い敵ではなく千切れた死体の山。


 薄汚い手に触れられたカレンが、怒りを表現するためにそのほとんどを惨殺してしまったのである。

 残ったのはたまたま後ろに居て難を逃れた数匹のみ、先程の連中は後ろが死に、今回は前の奴が死んだのか、その場の運というのはわからないものだ。


 大小共に漏らしながら後退りするそのうちの1匹に狙いを絞り、背後に回って逃走を阻止する。



「おいてめぇ、何の目的で俺達にちょっかいを掛けやがったんだ?」


「ひっ、ひぃぃぃっ! お……俺達はただ差別や暴力のない平和な世界を……そのためには憎むべき王国を陥れるための活動資金が必要でっ、だから獣人や関係ない人間をボコボコにして捕まえて売れば、その……」


「言っていることがムチャクチャなんだが? しかもどうやってそれで王国を陥れるつもりなんだ?」


「ま、まずは移民を大量に送り込んで、それに犯罪を起こさせる……それを糾弾した奴を片っ端から差別主義者だとして弾圧、言論を封殺する流れを作って……そ、それから徐々に俺達とその協力者だけが利益を得る状況に……」


「……マジでクソだな、もう人間のやることじゃねぇぞ」


「主殿、もしかするとこの連中が、いつも屋敷の前で吠えているクズ共の元締めなのでは?」


「そんな気がしてきた、いかん、またややこしい話が追加されそうだし、今はとにかくこういう連中の財産だけ奪って、魔族領域へ行くことに専念しよう、おいてめぇ、サッサと財布を出せ、あとアジトに案内しろ」


「ひぃぃぃっ!」



 漏らしまくりのおっさん、それと他の生存者を立ち上がらせ、この連中がアジトとして使っている建物に案内させる。


 建物、というか倉庫だ、かつて不思議なエネルギーの源であった『詫び石』が格納されていた、地下の倉庫を勝手に使ってアホな活動をしていたらしい。


 とりあえずその場に残って見張りなどしていたクズ共を脅し、財貨を全て徴収する。

 もちろん移動に使う馬車もあった、この組織は人数が多いらしく、俺達の使っている馬車と比べても遜色ないものを持っていやがった。


 ちなみに馬は俺達のものより遥かに優秀そうで、端正な顔立ちをしている。

 これは余裕があったら連れて帰ろう、今の馬には愛着があるから交換はせず、王宮にでも(有償で)献上するのだ。


 あとは御者が出来る奴を何匹か……うむ、恐怖で漏らしている奴は汚いからダメだ、あと失神している奴も使えなさそう、となると……奥の方で固まって震えている女が5人、全員可愛いし殺すのは惜しい、俺達で使ってやることとしよう。



「おいそこの女共、お前等だよっ! 死にたくなかったらちょっとこっち来い」


「ひぇぇぇっ! 実は私はこの人達とは関係がないんですっ! たまたま迷い込んだというか……」

「あっ、私もです、今日は本当に偶然で」

「ということで帰らせて頂きますね、ごきげんよう」


「おい待てっ! このド卑怯者共めがっ! 『王国撲滅義勇軍』とかいう腕章を付けておいて何が関係ないんだよっ!」


『ご、ごめんなさいぃぃぃっ!』



 とあえず抵抗をやめた女5人を連れ出し、残りの連中は全て地下から出ないように指示する。


 俺達が全員そこから出た後、1つしかない入口からセラの風魔法を思い切り送り込んでやった、地下の倉庫はとんでもない気圧の高まりに見舞われ、中のクズ共は目玉が飛び出し、内蔵が破裂して死んでいることであろう。


 しかしこの町に到着してまだ1時間も経っていないというのに、そしてわざわざ勇者とか王国アピールをしてヘイトを集めるようなこともしていないというのに、あっという間に襲撃を受け、算段どおり『足』を手に入れることが出来た。


 問題は御者役が可愛い女の子ばかりであるゆえ、魔族領域で人族がどうハゲ散らかすのかということを確認出来ないということだ。


 まぁ、それはこの町を抜けるまでの間に生意気な奴を捜し、馬車の屋根にでも括り付けてその様子を観察することとしよう。


 とにかくこの旧共和国領でやるべきことはほぼ完了だ、次は魔族領域に駒を進め、そして敵の城へ、その城の奥深くで俺達を待ち構える、南の四天王、アンジュの下へと進軍だ……

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