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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十五章 村へ
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448 大仙人

「そもそも何じゃ、修行すら受けておらぬこんな馬鹿そうな奴が、いやあり得ぬ、きっとさっきのは何かの間違い、偶然の類なのじゃっ!」


「おいおい、現実逃避して解決しようとするんじゃないよ、言っただろう、俺も力が使えるんだってな」


「そんなはずはないっ! コイツを喰らって死ねっ!」



 もうダメなようだ、勝手に都合の良い結果にまとめ、再び手にした『仙人武器』を伸ばして攻撃を仕掛けてくる中仙人。

 その伸びてきた本来はグリップ部分である先端に触れると、武器そのものがまるで飴細工のように崩壊してしまった。


 これもおそらく例の力によるもの、そして俺の方が遥かにその力が強かったことにより、先程軽く殴った小仙人は顔面が潰れ、コイツの武器も簡単に崩壊したのだ。


 もはや俺に自分達と同じ力があることを否定し切れなくなった中仙人、その場に崩れ落ち、完全に戦意を喪失したようである。


 それをジェシカが引き摺り、捕らえてある小仙人と同じ場所に固めた。


 残念ながら俺が倒した1匹は死んでしまったが、同行者のおっさんが死体を損壊してストレスを発散していることから、一定の用途はあったということだ、無駄死にではなかったことに感謝しつつ、地獄での責め苦を味わうと良い。


 さて、この連中をここへ置いたまま先へ進むわけにもいかない、どうにか運搬する方法を……そうだ、この中仙人、あのアイテムを持っているはずである……



「あった、とりあえずこのカプセルの中に入れておこうぜ……っと、コレは例の力を用いずとも発動するようだな」



 中仙人の荷物の中から出てきたガチャガチャにでも入っていそうな丸いカプセル。

 やはりホテルで見習い①を殺害した仙人の持ち物と同じ、女性用下着2万枚を収納するような巨大亜空間に繋がる凄いアイテムのようだ。


 ちなみに小仙人はそれを持っていない、このカプセルも中仙人以上の特権ということか……



「勇者様、そこへ収納する前に力のこと、詳しく聞いておいた方が良くないかしら?」


「おう、じゃあ中仙人だけこの場で拷問しよう、精霊様、ちょっと頼む」


「あ、待ってちょうだい、その前にミラちゃんのパンツを洗う水を出すから」


「ここで洗うのかよ、あのおっさんに見られ……どこへ行ったんだ?」


「森の中に埋めておいたわ、だからミラちゃんのお尻が見られる心配もないのよ」


「死んでないかそれ……」



 先程まですぐそこで小仙人の死体を蹴っていたおっさん、てつはう状の兵器の炸裂に驚き、おもらしをしてしまったミラのパンツを洗う前に、精霊様が攫って森の中に埋めてしまった。


 もちろん息は出来るようにしてあると思うのだが、いや、精霊様のことだから怪しいな。

 しかしミラの尊厳を考えた場合、あのおっさんの命など塵芥以下の存在、死んでしまっていてもそれはそれで仕方ないことだ。


 持参していた簡易布バケツに水を張り終わった精霊様は、早速俺の中仙人に対する拷問を手伝いに来た。

 というかむしろこちらは精霊様に任せ、俺はやられてしまったあと2人、カレンとマーサのフォローに回ろう。



「カレン、マーサ、2人共大丈夫か?」


「もう耳も聞こえます、でもあの武器は嫌いですっ!」

「私はまだ無理、腰が抜けちゃって立てないわ……」


「そうか、中仙人の拷問、それにミラも待ってやらねばならんし、ちょっとここで休憩にしよう」



 地面にへたり込んだままであったマーサを、マリエルと協力して一時立ち上がらせ、下にシートを敷いてやる。

 カレンにはおやつの干し肉をくれてやり、こちらの2人に関してはそれでカタが付いた。


 念のため、崖の上にある敵のアジトはユリナとサリナが見張る。

 今のところは追加で迎撃部隊を出してくる様子はないのだが、油断は禁物だ。



「勇者様、ついでにここでお昼ご飯にしましょ、簡単な缶詰とかで」


「うむ、敵の本拠地を眺めながらの食事もなかなか乙だろうし、そうしようか、とその前にだ……」



 セラの提案で昼食を取ることにしたのだが、その前の準備が色々と必要だ。

 まずは替えの服がなく、尻丸出し状態のミラに一番大きいタオルを、それともう埋めておく必要がなくなったおっさんの発掘である。


 元気になったカレンと暇そうなリリィに頼み、おっさんの捜索をさせることに決め、報酬は干し肉1枚ということで契約成立、すぐに森の中へと派遣した。


 中仙人の拷問と、それから死んでしまわないように絶えず回復魔法を掛け続けるルビアにも食事休憩をする旨伝え、建物の方を見張るユリナとサリナも呼ぶ。


 カレンとリリィがおっさんを発掘し、臭いのでしばらく近付かないようにと伝えて戻った後、未だヨレヨレのマーサの周りに集まって食事をする。



「それで精霊様、拷問の結果はどうだ、何か有力な情報が得られたか?」


「え? まだ痛め付けているだけで質問はしていないわよ、あと1時間ぐらいボコッたらちょっと聞いてみるわ」


「長いんだよいちいち……」



 原則として先に苦痛を与え、その後で質問をするのが俺達のやり方だ。

 もちろん急を要する場合はその限りでないが、時間がある状況では『先に白状すれば苦しまずに死ねる』などということはない。


 散々痛め付けられ、さらに重要な情報を漏らしてしまった後悔の念に苛まれながら、自分をさらにとんでもない目に遭わせるために処刑台を設置しているのを見させる、それこそが悪者の過ごす最後のひとときに相応しいのだ。


 とはいえここで1時間はやりすぎだ、マーサがある程度まで復活したら、リヤカーに乗せて再出発……いや待てよ、マーサが歩けない場合、誰がリヤカーを牽くことになるのだ?


 はい、もちろん俺です、体格的にも性別的にも間違いなく俺です。

 本当は最新式リヤカーの乗り心地を体感したかったのだが、どういうわけか牽き手になってしまったではないか。


 まぁ良いリヤカーには大仙人一派を倒した後にゆっくり乗ることとしよう。

 それにアジトにはもっと良い乗り物があるかも知れないからな、もし発見したら今度こそ俺が一番乗りだ。


 などと考えている間に食事も終わり、臭いおっさんも森の中から戻って来た。

 精霊様は再び中仙人の拷問を開始しているが、そろそろ出発したいところである。


 と、先程まで埋められていたかわいそうなおっさんも、何か俺達に対して主張したいことがあるようだ、埋められたことへの文句なのかもだが、それは諦めて欲しい……



「おい、ちょっと相談があるんだが、構わねぇか?」


「いや無理だ、諦めて諦めて死ぬんだな」


「まだ何も言ってねぇし死ねとかちょっとアレなんだよっ!」


「うるせぇっ! 俺様に対してなんだその態度はっ!」


「はいはい勇者様、それと不潔極まりないおっさん、2人共似たもの同士で喧嘩しないの、絶対に決着しないわよ」


『誰がこんな奴と似たもの同士だっ!』



 臭い口から汚い言葉を吐くおっさんとハモッてしまったのだが、これと同一視されることは勇者として耐えられない。


 次に何かあったらブチ殺そう、コイツはもう用済みに近い存在だし、何よりも俺の精神衛生上、そして一般的な意味での衛生上よろしくない存在なのだ。



「で、何が主張したいんだよあんたは?」


「ん? いやな、俺はこの仙人共に長らく苦しめられてきたんだ、だからこの場で、小さいのを1匹だけでも俺に処刑させてくれないかと思ってな」


「……まぁ、そのぐらいなら良いか、精霊様、小仙人を1匹取り出してくれ」


「わかったわ、それとコイツ、そろそろ質問したら吐きそうね」


「いや最初から吐くだろそんな雑魚、本来なら1発2発殴る程度で拷問完了だ」


「あら、そうかしらね?」



 明らかにわかっている癖に、この期に及んですっとぼけようとする精霊様。

 ただ単に中仙人を拷問し、これまで暇していた分のストレスを発散したいのだ。


 とはいえ今回はこれといって強力な敵も出現しないし、精霊様の欲しがっていたクラシックゴーレムも未だ手に入らぬまま、ここで初めてイジメ甲斐のある奴に出会い、それを大事にしていこうとするのも頷ける。


 で、それもそろそろ飽きてきたのか、ボコるのをやめて質問を始めようとする精霊様、その前にルビアが回復魔法を掛け、中仙人の体を喋れる状態まで治療した。


 ルビアが魔法を掛けている間に、精霊様は例のカプセルの中から、まるで居酒屋が客から注文を受けて生簀の中の魚を取り出すが如く、パッと出してスッとおっさんに渡す。


 おっさんの積年の恨みが篭ったパンチ、キック、そして臭い攻撃、既にマリエルかジェシカによって重傷を負わされている小仙人が息絶えるのも時間の問題であろう。


 俺は精霊様と共に、仙人部隊のリーダーである中仙人から、俺も、そしてこの連中も使える不思議な力について聞き出す……



「……こ、この力はかつて賢者が振るった力なのじゃ」


「賢者の力? 古の仙人はその中に含まれないのか……あ、もちろんお前みたいなクソじゃなくて、もっと真面目で知的な仙人のことだぞ、どうなんだ?」


「元々は仙人の力ではないのじゃ、これは大仙人様の研究により再発見され、わしら仙人が必死の修行で会得した力、それを貴様のような……」


「あーはいはい、貴様のようなどうのこうのはもう聞き飽きたんだよ、この力の元となったものはわかった、じゃあどうして俺が……はわからんのか、それならなぜこの力を使い果たすと倒れて寝てしまうのかについて聞きたい」


「倒れて寝てしまうじゃと? フンッ、未熟者めが、修行を重ねておればそのようなことにはならぬわい、本来力を使いきった後は『賢者モード』と呼ばれる状態に入り、かなり気力を削がれるものの、眠ってしまうようなことはないはずじゃ」


「賢者モードかよ……もっとマシな状態の名称は考案されなかったのか……」


「わしにそんなこと言われても知らぬわっ! さて、喋ったんじゃからそろそろ解放せい」


「ダメだな、精霊様、もう一度痛め付けてその玉の中に入れておくんだ、お前はもっと人の多い場所で晒し者にしつつ、火炙りとか八つ裂きとか、古今東西の残虐処刑を集めたような凄い方法で処刑してやる、楽しみにしておくんだな」


「何をっ!? げべっ! ほげっ! けぺっ……」



 調子に乗った馬鹿な中仙人を適当に痛め付けた後、再びガチャガチャのカプセル様の収納アイテムにそれをしまう精霊様。

 これはかなり便利なアイテムだ、誰でも使えるし、もし再現して量産することが出来たら大金持ちになれそうだな。


 いや、この世界では収納系の魔法とかその類のものはなかったはずだな、それは冒険を始めたばかりの頃、女神から聞いたような気がしなくもない。


 となるとこの連中が使用している術やアイテムは、この世界の理に反する、存在してはならないものなのか。


 もしかすると女神の奴がダメとか言い出すかも知れないな、それとこのアイテムの登場によって不利益を被った業者の団体から訴訟を提起されて……さすがにヤバそうだ、ここで発見したアイテム類は俺達だけが利用することとし、売却に関しては極力避けよう。



「よし、じゃあ用も済んだことだしそろそろ……げぇぇぇっ! おいおっさん、何やってんだ……」


「何って、鬱憤を晴らしていたに決まってるじゃねぇか、さっき森の中に埋められていたときに黒曜石を見つけてな、割ってナイフにして、それで解体してやったぜ」



 先程まで傷付いてはいるものの活きの良い小仙人であった何か、もはや肉塊である。

 これを解体と捉えた場合、あとは中落ちの部分をスプーンでゴリゴリ……やめよう、肉も赤身魚も食べられなくなってしまいそうだ。


 とにかくおっさんは満足したとのことなので、出発だ。

 マーサはセラが乗っていたリヤカーに乗り込み、牽き手は俺が務めて先へ進む。


 そのまま一度建物のある崖の横を通過し、裏のなだらかな面から登って接近して行った……



 ※※※



 崖の裏から登って行った先、あっさりと見える敵のアジト。

 思ったよりも少しばかり大きいが、やはり教会というにはどうも威厳がなさすぎるな。


 やはり教会にステンドグラスは必須だな、俺達が魔王軍を壊滅、そして神界と魔界のゴタゴタを解決した後は、当然のことながら『勇者教』を創設し、人々から神として崇められる。


 で、勇者教の教会を建立する際には、確実に世界最大最高級のステンドグラスを用意させよう、もちろん王国の金でだ。


 そんな凄い教会が出来れば礼拝続出でお布施モリモリ、よって俺様は大金持ち、強くて天才で金持ちとか、最早非の打ち所がない完全無欠の最強勇者である。


 きっと全世界から羨望の眼差しで……と、先程からセラが俺の袖を引っ張っている、何かを主張したいようだからこの俺様が直々に話を聞いてやることとしよう……



「ねぇ、勇者様、意外と早く着いちゃったと思わない? 何だか簡単すぎて気味が悪いわ」


「おう、確かにそうだな、もう敵にバレていることは確定なのに、あれから一度も迎撃がないのはおかしいと思う」


「そうよね、あ、でももしかすると、中がトラップだらけだから大仙人の所までは辿り着けない、なんて思ってるのかも」


「う~ん、ちょっと微妙だがまぁ良い、こっちには先頭を歩くための『死んでも一向に構わんおっさん』が居るんだ、おいおっさん、早く中に入れ」


「クソッ、また俺がいやべぇポジションなのかよ」


「当たり前だ、俺達だってトラップに嵌まれば擦り傷ぐらい負うんだからな、そうなるぐらいなら生きる価値の低い誰かが嵌まって死んだ方が万倍マシだ」


「相変わらず信じられねぇ考え方だぜ……」



 いちいち文句を言ってくるおっさんをこの場で捻り潰したい、だが『捨て駒』がなくなってしまうのは拙いので、ここはグッと我慢しておく、というか不用意に触ったりすると変な菌に汚染されそうだしな。


 一通り苦情を撒き散らして満足したのか、建物の正面にある木の扉に手を掛けるおっさん……ここでトラップが発動することはないようだ、しかも鍵が掛かっている様子はない。


 まぁ正面の入口にトラップがあれば、帰って来る仙人がうっかりそれに嵌まったりして大変なのは間違いないし、通常とは異なる、仙人だけしか居ないこの次元で鍵を掛ける意味も薄い。



「中は案外普通ね、マーサちゃんももう大丈夫そうだし、とりあえずリヤカーは置いて行く?」


「いやこのまま牽いて行こう、こんな所に置いておくと盗まれるかも知れないからな」


「え、でも階段とかはどうするのよ?」


「大丈夫だ、仙人共はジジィばっかりだからな、きっとこの建物もバリアフリー住宅だぞ、スロープとか余裕である」


「だと良いんだけど……」



 せっかく手に入れた2台の便利なリヤカー、こんな所に置き去りにすれば、手癖の悪い仙人に持って行かれてしまう可能性がある。


 このリヤカーは俺達が仙人から奪ったとはいえ、逆に奪い返されるのは非常に不愉快だ。

 俺達が物を奪ったり誰かを傷付けたりする分にはセーフだが、逆にやられるのは許せない。


 ということで俺の牽く方にはカレンとマーサ、ジェシカが牽く方にはリリィと精霊様を乗せたまま、リヤカーごと敵のアジトに突入していく。


 入ってすぐの場所は少し広めのホール、そこからは……上ではなく下に、つまり地下に続いているようだ。

 2階のようなものも見当たらないし、このまま下へ進んで行くこととしよう。


 やはり設置したあったスロープを使い、薄暗い地下へと侵入する。

 もちろん汚いおっさんが先頭だ、俺達はこんな所でリスクを負うべきではないのだから。


 グッと重くなるリヤカーに轢かれぬよう、足に力を込めてスロープを降りて行く。

 下は1階よりもさらに広いホール、薄暗くて見辛いのだが、奥の方に扉がひとつあり、それ以外には出入り口が見当たらない。


 下を眺めながらスロープを降りる、先頭のおっさんが下に辿り着いた瞬間、薄暗かった地下の空間が、突如としてパッと明るくなった。


 この感覚はアレだ、この世界における『明かり』、即ちランタンだの松明だのを灯した明かりとは違う。

 そう、俺にとってはもはや懐かしい、そして他のメンバーにとっては初めましてとなる、『電気を点けた』際の明かりだ。


 もちろん実際にはそうではないはず、だが感覚としてはそれに似通っているし、明るさもこの世界で可能な範囲のものとは比べ物にならない。


 その現象にどことなく感動していると、俺の牽くリヤカーに乗ったカレンとマーサが何かに反応する。

 音が、足音が聞こえるというのだ、かなり巨大な何かが歩いている音らしいが、もしかして次の敵は戦闘用ゴーレムなのか?



「おい良かったな精霊様、足音の主は精霊様が欲しがっていたゴーレムに違いないぞ」


「あ、ご主人様、この足音はゴーレムさんじゃないですよ、普通の人間だと思います」

「かなり大きいけど間違いないわね、足音が完全にそうだし、あと動きも普通に速いわ」


「……人間タイプのゴーレムなんじゃね? 生ゴーレムとか」


「それは美味しくなさそうなので要りません」


「まぁ、ですよね」



 ゴーレムではないとすれば、2人が捉えている足音は一体何なのか?

 む、その正体はすぐにわかりそうだ、俺にも僅かに振動が伝わった、同時に索敵に反応が出る。


 その振動を引き起こした何かは間違いなくこちらへ向かっている、それも普通のペースで、普通に歩きながら、もはやあのノロマゴーレムとは違うモノであることが確定した。


 徐々に近付くその敵は、遂にひとつだけある扉の向こうに……このホールへの進入方法がおかしい。


 メキメキと音を立て、終いには弾け飛んでしまった扉、さらにはその周りの枠も、そして壁の一部も破壊しつつ、巨大な影が姿を現す。


 ……仙人だ、5m以上はあろうかという仙人が登場したのだ。



「ふぅっ、やはり中仙人用の出入り口は狭くて敵わぬわい」


「……おい、お前が大仙人とやらか?」


「むっ、貴様やはりその肩書きを知っておったか、つまりわしが送り込んだ玩具を散々殺してくれたのは貴様、そういうことじゃの?」


「質問に答えろっ!」


「おっとすまんすまん、そうとも、わしが貴様の言う大仙人じゃ、崇め奉るが良い」



 アジトの建物に入っておよそ5分、目の前に居る巨大な生物が大仙人であることが確定した。

 てか、ラスボス登場するの早すぎだろ、もう嫌な予感しかしないのだが……

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