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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十三章 賢者の……
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423 年齢制限

「……うぅっ、頭が痛い」


「大丈夫か王子、あまり無理をしない方が良いぞ、さっき流し込まれた知識はもう頭から消し去るんだ」


「そう言われましても、まさか、まさかカニカマがカニじゃないなんてっ!」


「残念ながらアレは白身魚のすり身が主原料だ、タラとかな」



 まだ10歳になったかどうかという年齢のインテリノにとって、カニカマの真実はかなり酷なものなのかも知れない。


 王宮地下の書庫にて、暴走した本のバケモノと対峙したことによって小ダメージを受けた俺と、大ダメージを受けたインテリノ。


 残りの2人、セラとマリエルは平気だ、お馬鹿な連中が生き延びて、真面目に勉学に励んできた者が被害に遭うという理不尽な結末。

 これを受けて、インテリノがグレてしまわないことを祈るばかりだ……


 とりあえずインテリノは寝かせておき、部屋の中で少しばかりの休憩とする。

 そのインテリノ曰く、重要な本が所蔵されている場所までは、あと3回もこのような試練をクリアなくては到達しないのだそうな。


 これは今日中に目的地まで辿り着けるかわからないな、精霊様がちゃんと探索にも参加してくれれば余裕があったのかも知れないが、勉強に関してはほぼ戦力にならない2人、そしてこの場所自体が初見の俺、ガイドのインテリノはダウン、地味に最悪な状況だ。


 しかもあと3回の部屋、というか実質的な試練も、ここに居た本のバケモノと同じように壊れていないとも限らないのである。


 あのバケモノはセラとマリエルが馬鹿すぎたお陰で逆に助かったのだが、次以降はそう上手くいくとは思えない。

 しかしどうしてあの本のバケモノは、エラーだかバグだかを起こしていたのであろうか……



「なぁマリエル、さっきの本の奴もそうだけどさ、ここに設置された試練系の何かが不具合を起こしたて話はよく聞くのか?」


「いいえ、そんなの初めてのことですよ、なんやかんやで魔導装置は多いですが、そもそも壊れるなんてことがあるのかどうか……」


「ほう、セラはどう思う? 魔法使いとしての意見を聞かせてくれないか」


「そもそもああいうのは壊れたとしても強くなったりはしないはずよ、使っている魔力の量は増えたりしないんだから……誰かが手を加えたりしない限り、なんだけど……」


「おいおい、含みのある言い方をするんじゃないよ……」



 壊れたとしても『誰かが手を加えない限り』強くなることはない、しかしあの本のバケモノは、とてもではないが子ども向けではない破壊力、そしてここの経験者であるインテリノも驚く次元でブッ壊れていたのだ。


 ということはつまり、何者かがこの書庫に侵入して……それは考えたくもないな……


 もちろん侵入者が外部の敵キャラである可能性は十分にある、というか、現実的にはそちらの目の方が濃い。

 しかしそうだとすれば、誰かがその侵入に気付いたりしないか? その場では見逃したとしても、何らかの痕跡によって侵入があったことを察知されたりもするはず。


 だがそういった話はされていない、もし以前に誰かがここへ侵入したのだとすれば、それこそ騒ぎになったり、そもそも俺達がここへ来ると決まった時点で、それについて話題に上がるのが普通だ。


 そこで可能性として浮上してくるのが、王国内の上旧貴族以上の連中。

 その中に裏切り者が居り、何らかの目的でこの書庫の『試練』かつ『番人』にもなっている兵器を改造した、そう考えることが不可能ではなくなる。



「とにかくこの件に関しての調査は後だ、というか俺達がやる必要はなさそうだな、王宮で調べて、結果が出たら教えて貰うこととしよう」


「こういうのは背景がドロドロしていそうだものね、貴族の謀略とか、影で世界を操る巨大ブラック企業とか、下手に手を付けない方が良いわね……」


「いや何だ巨大ブラック企業って……だが手を付けないのはもう確定で良いな、そもそもこれ以上面倒事に首を突っ込むと手が回らなくなる」



 いつの間にかインテリノを膝枕させていたマリエルもそれには同意するようだ。

 どうせ影で馬鹿みたいな輩が動いているのであろうが、俺達が動くのはこの件が魔王軍と関係しているということ、それがわかってからでも遅くはない。


 ……まぁ、十中八九はそれが正解なのであろうが、可能であれば違って欲しい、単なる不届き者の暴走であって欲しいと思う今日この頃であった。


 それからしばらく休憩し、インテリノが起き上がってきたところで部屋を出て廊下に出る。


 次の部屋はルートが2つに分かれているだけのものだという、内容はイマイチわからないが、実際にそこへ行ってみれば、どのような趣旨のものなのかが判明するはずだ……



 ※※※



「着きました、次はこの部屋です」


「ん? 本当に何もない……黒とピンクのカーテンがあるな、アレが2つに分かれているルートなのか?」


「ええ、この部屋は攻略法方に不明な点が多くて、私1人でルートを選択するときには毎回どうということはないのですが、どういうわけか部下を連れて来ると弾かれ、気が付くと同じ場所に戻されているんです」


「つまり、正解のルートを行かない限りは無限ループに陥るってことか」


「ええ、ちなみにいつもは黒の方を進みます、1人のときでもなぜかピンクは毎回弾かれてしまって……」



 なるほど、インテリノは黒、ピンクのカーテンを潜るとNG、これは固定のようだ。

 となると、便所の看板ように男女別になっているのかも知れないな……



「よし、じゃあ俺と王子は黒、セラとマリエルはピンクの方へ行ってくれ、男女別なら間違いなくこれで通るぞ」


「いえ、それはないと思います、以前に従者としてまるで使えないハゲ散らかした汚らしいおっさんの無能学者を連れて来たことがあるんですが、彼は黒でも弾かれてしまいました」


「……そいつオカマだったんじゃね?」


「それもないと思います、彼は毎日の仕事帰りに書店でエッチな本を立ち読みしているのがバレて免職されましたから、人並み以上には汚いおっさんであったはずです、もう首を括って死んだらしいですが」


「う~む、となるとその学者は……どう考えても汚いおっさんか……だが今は男女別以外に思い付かない、失敗した際にペナルティがないなら試してみようぜ」


「ええ、ではそうしてみましょう」



 俺とインテリノが黒、セラとマリエルがピンクのカーテンを潜る、その先には短い廊下そして……元の部屋だ、奥には黒とピンクのカーテンが並んでいる。


 俺達がそこへ着くとほぼ同時に、後ろから2人分の足音が聞こえた。

 セラとマリエルが来たのだ、違う道を進んだはずなのに、どういうわけか行きつく先は同じ。


 つまり、カーテンが男女別になっており、今のチーム分けで進めば正解であるという俺の仮説は棄却されたということだ。


 まぁ、元々インテリノが否定していたのだし、間違っていたからといって特に悔しくはない、悔しくはないのだが……次はどういう振り分けをすれば良いのか思い付かない……



「残念だったわね、あ、次は私の案、良いかしら?」


「おうセラ、何か思い付いたのか? インテリノが1人で進むとかってのはナシだぞ」


「そんなんじゃないわ、きっとこれは身分で変わってくるのよ、ほら、マリエルちゃんとインテリノ王子は王族、それに対して私と勇者様はその辺の雑魚じゃない」


「俺は『その辺の雑魚』というカテゴリに分類されていたのか、異世界チート勇者なのに、てかセラだって勇者パーティーの副長なのに……」


「あくまで『生まれ持った身分』の話よ、勇者様は現状で判断しても確定として、私のあの実家を見てその辺の雑魚じゃないって言い切れる人は居ないはずよ」


「俺は現状でも『その辺の雑魚』というカテゴリに分類されていたのか、口惜しや~っ」



 俺が雑魚か雑魚じゃないのかの判断に関しては後世の人々に任せるとして、とにかくセラの仮説を採用してみよう。

 インテリノが1人なら黒で通過出来るということで、マリエルとインテリノが黒、俺とセラがピンクのカーテンを潜る。


 ……結果は同じ、廊下の先で両チーム共に同じ部屋に戻ってしまった、王族かそれ以外かという仮説も棄却だ。



「次だ、今度はセラだけがピンク、残りの3人で黒を行くぞ」


「良いわよ、でもどうして?」


「マリエルとインテリノは王族だ、だからここでは特別の扱いを受けるのは確定、だがこの書庫には王族以外の貴族の子弟も来るんだ、となると一応は貴族に列せられている俺も、特別な人間としての扱いを受ける権利があるのかも知れない、そう考えたんだ」


「……ファック爵なのに?」


「ファック爵なのにだ、とにかく行くぞ」



 もちろん結果は変わらず元の部屋、何も変わりはしなかった。

 いや、むしろ今の分類が否定されてしまったことにより、俺様が異世界勇者様だというのに特別扱いしない、この国の失礼千万な態度が明らかとなったのである。


 しかし性別でもないし身分でもない、他に可能性があるのは……人数か、もしかすると全員まとめてではなく、1人ずつ進まないとならないということなのかも知れない、早速試してみよう……



「はい次、1人ずつ進みまーっす!」


「あ、勇者殿、それはリアルにやめた方が良いと思いますよ」


「どうしてだ?」


「ここは、というか書庫の小部屋はどれもなんですが、一度集団が通過すると3時間以上は誰もそこを通れなくなる仕組みになっています」


「え、何それ、何の意味があってそんなことを?」


「おそらくは『入ったのであれば3時間以上勉強してから出て来い』ということなのではないかと……」


「すげぇ鬼畜な教育方針だな、人権侵害で訴えたら勝てそうだぞ」



 入っただけで強制的に3時間勉強させられる書庫、座っただけで世界の半分を請求される、あのサキュバスボッタクリバーとどっこいどっこいの凶悪さだ。


 もちろん俺であれば上手いことサボってその3時間を潰すし、インテリノであれば真面目腐って勉強をすることであろう。

 それで規定の時間が経過すれば、再び外で待つ仲間と合流することが出来るのだから。


 しかしセラとマリエルの場合はそうもいかない、きっと3時間、何らかのかたちで勉強を強制されるのであろう状況においては、脳どころか全身が付いてゆかず、規定時間経過後にはミイラとなって発見されることであろう。


 そのような事態を避けるためには、間違っても誰か1人だけ先行して入ったりしない、最悪の場合でもセラとマリエルは誰かとペア、つまり2人で動くということを考えなくてはならない。


 となると、この後2-2ではなく、3-1、つまり4人のうち3人が黒かピンクのカーテンを潜り、もう一方は単独で違う色に入るという場合の組み合わせも限定されてくる。


 つまり俺が1人チームの場合とインテリノが1人チームの場合だ。

 インテリノがピンクのカーテンを潜る可能性がないことを考えると、俺1人がピンクで他3人が黒、そしてインテリノ1人が黒で他3人がピンクの場合の2通りである。


 もしその組み合わせがどちらもハズレであった場合、もう諦めて壁を破壊するなどして先へ進もう。


 ちなみにまだ俺とマリエル、セラとインテリノという組み合わせは試していないのであるが、これは脈略がなさ過ぎて正解である可能性が極めて低い。


 そんなものを試している暇があるのなら、さっさと壁に対して物理攻撃を加えていった方がマシというものだ。



「よし、じゃあまずは俺が1人でピンクに入るぞ、そっちは3人まとめて黒だ」


「ちなみに勇者様、その組み合わせは何を意味しているの?」


「いや、俺だけ『人族』、という括りではなく『異世界人』だろ? 本来は王国の人間でもないわけだし、異世界勇者はピンク、そういう決まりなのかも知れない、少なくとも俺より前に召喚されて来た勇者が居たわけだし、その誰かがここへ入る際に決まったのかも知れないからな」


「……かなり無理矢理だけどまぁ良いわ、とにかくやってみましょ」



 本来は王侯貴族ばかりが利用していたはずのこの王宮地下書庫、もちろん俺は今まで、書庫は書庫でもこの書庫へ案内されたことが一度もない。


 とはいえそれは俺に限っての話、これまでの異世界勇者の中には、勤勉であり、身分の高い者が読むレベルの高い書物を欲した者も多かったはず。


 しかしながらおよそ500年前、一番最初にここへ召喚されたという始祖勇者が完全に足軽であったのを始め、転移前に身分の高い状態になかった者が多いには明らか、というか俺もそうだ。


 そういう低俗な連中を、異世界勇者というステータスを根拠としてこの高位者向けの場所に入れるために、何らかの方法、つまりルートを別にしたということが……



「はい残念でした、元の場所に戻って来ちゃったわよ」


「うん、やっぱダメだったな、まぁこの組み合わせは俺の屁理屈を捏ね合わせて創ったものだし、気を取り直して次を試してみよう」


「今度は王子だけが黒ね、それで勇者様、こっちの組み合わせの根拠は?」


「……もう何となくだ、いや何となくですらない、そろそろ『総当り方法』だと公言してしまっても良さそうだな」


「まぁ、結局そうなるのよね」



 結局そうなるのだ、だいいち人数はたったの4人、そこから発生する組み合わせの数などたかが知れている。

 そうなるとゴチャゴチャ考えるよりも、すべての組み合わせを実験していくのが望ましい。



「よし、こうなったらもう2-2の場合の可能性が低いとしていた組み合わせも先に……」


「いえ、インテリノだけ黒、私達がピンク、これを先に試しましょう、正解の可能性が高いです」


「どうしたマリエル、急に自信満々な顔しやがって、可愛いけど結構キモいぞ」


「ふふんっ、私はわかってしまったのです、このカーテンの秘密が、どうして黒と白とかではなく、片方がピンクなのかを」



 自信アリの表情で、自信アリの発言をしてのけるマリエル、一体何が……そうか、俺にもわかってしまったぞ。


 17歳のセラと出会ってからおよそ1年、この世界の人間は誕生日を祝ったりはしないようだが、少なくともその間に1つ歳を取り、18歳になっているはずだ。


 そして目の前にあるピンクのカーテン、その色の意味するところを考えればもう決まりである。

 早速インテリノだけを黒へ、俺とセラ、マリエルがピンクのカーテンを潜った。


 3人で廊下を進んだ先、インテリノと合流する……明らかに部屋が変わった、部屋というよりもホールのような場所に出たのだ。


 広い、ひたすらに広いそのホールには、本棚が所狭しと並び、その中には本がギッシリ。

 この世界にある知識を全て掻き集めた、そう言われたとしても信じざるを得ない光景だ。



「……凄い、誰かとここに来て、一緒に通過することが出来たのは初めてですよ、姉上、一体どういう根拠であの組み合わせを推したのですか?」


「インテリノ、それは18歳になればわかることです、今はまだ知らなくても良いのですよ」


「う~ん、まぁその説明でもわかるといえばわかりますね、これから従者を連れて来る際にはピンクのカーテンを潜らせることにしましょう」



 インテリノも意味を理解したようだ、これはアダルトコーナーに入ることが出来るかどうか、その違いなのである。


 最初の関門、あの机に座ってやらされた問題が小学校卒業程度、そして知識を流し込んでくる本のバケモノが中学校卒業程度と考えた場合、今まで居た部屋は高校卒業程度へ続くもの。


 つまり、その先にはアダルトの世界が待ち受けているのだ。


 しかしながらこの書庫の特性上、部屋を通過する資格がある、つまりインテリノのような学力がある者は子どもでもその先に進むことが出来てしまう。


 そこで、本当の意味での大人はピンクのカーテンを、そして子どもでありながら頭脳だけが大人という、どこかに居たような居ないような存在に関しては、黒のカーテンを潜れば先へ進める仕組みにしたのだ。


 だがそれで行き着く先が同じであれば何の意味もない、ということはここでも何らかの仕掛けが……



「さて、ここは本が少ないですから居ても意味はありません、先へ進みましょう」


「え? 王子は何を言っているのかしら、これだけ本があって少ないなんて……」

「そうですよ、ここはもう世界中の本が集まっているレベルの場所です、全てを読むためには何年掛かるやら、いや、5回ぐらい転生しないと全部は無理ですよ」


「へ? え? しかし本棚がガラガラで……」


「ちょっとインテリノ、あなた勉強のしすぎで目が悪くなってしまったのではないですかっ!?」



 ここにきて俺達の見ているものとインテリノの見ているものが合致しないようだ。

 やはりこれが『カーテンを潜った先』の仕掛け、アダルトとノンアダルトの違いなのである。



「……待ってくれ、話が噛み合わないのは王子の年齢のせいだ、ちょっと……ほら王子、俺が手に取った本のタイトルを読んでみろ」


「手に取った本? 勇者殿は本棚に向かって変なモーションをしただけで、手には何も持っていないではないですか?」


「だろうな、黒いカーテンを潜った王子には、この『宦官は見た、宮廷画家と王女のムフフなカンケイ』という『18禁』の本が見えないんだ」



 酷いタイトル、そして内容の方も間違いなく酷いと察することが容易に可能な有害図書であるが、コイツのお陰でこの書庫の秘密を確認することが出来た。


 もしこの部屋に、賢者の石に関する資料となる書物があるのだとしたら、それは確実に18禁でない本、つまりインテリノにも見えているごく僅かの本の中にある。


 そして、これ以上奥の部屋に所蔵されているもの、つまり大学卒業レベル、または修士、博士課程レベルの書物として、俺達にも理解可能な歴史書があるとは思えない。


 まずはこのホールの中から探っていくべきだ、この書庫自体に賢者の石に関する手掛かりがあるとすれば、ここで見つかる可能性がもっとも高いのだ。


 とにかく、インテリノにも見えている本を掻き集めるところから始めてくこととしよう……

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