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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十二章 怪しい店
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410 温泉郷へ

「とにかく帰って来たな、ただいま俺達の第二勇者ハウス」


「いえ、勇者セカンドハウスと呼ぶべきよ、その方が何となく良い感じだわ」


「勇者様も精霊様もわかっていないわね、勇者別荘がベストな呼び方よ、短くて覚えやすいわ」


「全員好きなように呼んで、真っ先に定着したのを採用すればどうでしょう?」



 どうでも良い話をしながら、ようやく帰り着いた拠点村のハウスに転がり込む。

 捕虜にした10人のメイドさんは、拠点管理者である丙と丁に全て任せ、身柄を預けて来た。


 ついでに西の四天王の抜け殻も2人に見せたところ、確かに本人であること、キモいのでどこかへやって欲しいとのことであったため、外に出てその辺に捨てておく。


 ハウスの玄関で荷物を置いていると、奥の方からバタバタと足音が……



「あら~? あ、おかえりなさ~い」


「ただいまアイリス、それから、それから……それから?」



 奥から出て来たのはアイリスと、それから……エリナはどこへ行ったというのだ?


 アイリスはまるで戦えない、そしてこの拠点村でまともに戦闘がこなせる丙と丁の2人は、少し離れた場所の温泉施設、そこの執務室に2人で篭りっきりなのである。


 それゆえエリナには、大事なアイリスの護衛も兼ねてここに残らせ、帰りのピンチにおいても、下手に呼び出すようなマネはしなかったのだ。


 だがどこかをほっつき歩いているのであればその意味はまるでない、ここまで連れて来た理由も没却される。

 もしこの間に闇の大軍勢とかが拠点を襲撃したらどうなるというのだ?


 エリナの奴は直ちに捜し出して、きっちり成敗してやる必要がありそうだな……



「それでアイリス、エリナの奴はどこへ行きやがったんだ?」


「さぁ~、どうでしたか、ちょくちょくお出掛けして、2日か3日すると戻って来る感じなんですが……」


「マジか、あの悪魔め、任務をサボってやがったな……そうだ、緊急呼び出しボタンの黒い方を押してみてくれ」


「あ、は~い」



 アイリスに持たせてあった夢の近未来護衛呼び出し用魔導デバイス、白黒2つのボタンが設置され、白を押すと女神が、黒を押すとエリナが召喚され、賊と戦ってくれる仕組みである。


 そのデバイス自体、エリナの開発なのであるが、それで最初に呼び出されるのが、まさか護衛ではなく処罰のためだなどとは思うまい。


 アイリスが取り出した装置の黒ボタンをポチッと押すと、直ちに光の塊が現れ、それが次第に人の形を成していった、もちろん悪魔の角と尻尾がある。


 やがて完全にエリナだと認識できる形状になったその光は、次第に輝きを弱くしていく。

 ついでに焦ったようなモーション、というか本気で焦っているはずだ。


 なぜなら出現したエリナは全裸、そのうえで頭にタオルを乗せ、お燗とお猪口をしっかりと握り締めているためである。



「わわわっ、ちょ、アイリスちゃん、どうして急に召喚するんですかっ!? 他にも戦える人が居るじゃないですかっ!」


「わわわっ、じゃねぇよこのサボり悪魔がっ! どこで油を売ってやがったんだ? というか何だその格好は、変態ヌーディスト居酒屋にでも行っていたのか?」


「温泉に浸かってたんですよっ! だから服を脱いでたんです、あーっ!? そういえば私の服は……着替えも……」


「何だよ、それならすぐそこの温泉施設にあるんじゃないのか? そのぐらい取って来てやるぞ」


「じゃなくて……向こうの温泉郷のお風呂で……」


「……初球からライバル店に金落としてんじゃねぇぇぇっ!」


「あいたぁぁぁっ! ギブギブッ! 尻尾は、尻尾は引っ張らないでぇぇぇっ!」



 護衛任務をサボったうえに、これからライバル、というかこちらが勝手にライバルと位置付けた温泉郷、その追い付き、追い越すべき対象に金をくれてやるなど言語道断。


 二重の犯罪行為を犯したエリナは全裸のまま縛り上げ、天井から吊るしておいた。


 ちなみにこのハウスの居間である畳部屋、天井に誰かを吊るすためのフックだけでなく、壁尻セットや石抱き用のギザギザなど、思い立ったらすぐにお仕置きを始められる設備が整っている、全て精霊様の趣味だ。



「さて、エリナはこのまま放っておいて、今度は俺達が風呂に入る番だ、じゃあ行ってくるから留守番を頼むぞ」


「そんなぁ~っ! ちょっと、解放して下さい、持って来ている着替えを全部温泉郷に置いて来ちゃったんですよぉ~っ!」



 自業自得のエリナを放置し、そのまま外にある風呂へと向かった。

 とはいえこのままだとかわいそうだ、どうにかして温泉郷の荷物を回収させてやることとしよう。


 しかし相変わらず神罰が酷いな、滑って転ぶし排水溝に吸われそうになるし、それから脱いだパンツと新しいパンツ、それぞれを鷹とトンビに持って行かれたのであった。


 というか、神罰に関してもエリナに相談してみよう、悪魔3人娘の中でも最も年上のエリナにだ。


 悪事を是とする悪魔にとって、悪さをすることとその報いを受けること、そのバランス調整は重要なはず。

 きっと何か、『不幸を祓い落とす』ための手立てを知っているに違いない。


 そう考えた俺は風呂で十分温まった後、吊るしてあるエリナの下へと戻った……



 ※※※



「ひぃぇぇぇっ! 変態じゃないですかっ!? パンツぐらい穿いて下さいよっ!」


「しょうがないだろ鷹とトンビに持って行かれたんだから、というか全裸の奴にそんなこと言われたくないね」


「意味がわかりませんっ! たまたま素っ裸のときに召喚されたんですから、意図的にパンツだけ穿いてない変態にですね……てかどうして猛禽類がパンツなんか持って行くんですかっ!?」


「それはこの数字のせいなんだ、ちょっと四天王から出て来た神、ぶっ殺してしまってな、どうにかしてくれ」


「どうにかって言われましても……」



 新しいパンツを穿きながら、エリナに神罰の説明をする。

 現在の数字は『1』減って『96』、パンツを失うのは神罰としてかなり重い方のようだ。


 俺の話を聞き、吊るされた状態のまま尻尾をピコピコさせ、何かを考えている様子のエリナ。

 やがて考えがまとまったようで、揺れていた尻尾がピーンと立った、本当にわかり易い仕草だ。



「勇者さん、それなら私に良い考えがありますよっ!」


「そうかそうか、じゃあそれを早く教えろ」


「その前に降ろして下さい、縄が食い込んでヘンになりそうです」


「ダメだ、そっちが先履行だからな、本当に妙案だったら縄を解いて降ろしてやる」


「しょうがないですね、私の考えは……」



 エリナ曰く、この神罰は罰というよりも不運をもたらす呪いの類のものであり、『ツイてない』と思うようなことを何度も経験していくうちに、次第に弱まっていくものなのだそうな。


 確かに、女神が使っていた『神罰』とは、同じ名前であるにも関わらず、かなりその効果を異にしているのも事実。


 ここまでに遭遇してきた神罰の効果らしき減少が、それこそ不運の極みのようなものばかりであることも、エリナの主張を裏付ける。



「それでですね、人が不運を体験するのに一番良い場所ってどこだかわかりますか?」


「う~ん、『上空3,000mの吊橋』とか、『固まっているのかどうか微妙な溶岩の上』とか、あと『矢の飛び交う戦場のど真ん中』とかかな……」


「いえ、その不運は通常の人間が喰らうと死ぬやつなんで、もっとあるじゃないですか、誰にとっても死のリスクがない最適な場所が、カジノですよ、カ・ジ・ノ!」


「馬鹿かお前は、カジノとか普通に負けすぎて死ぬ奴ぐらいいくらでも居るだろ、あと死なないにしても莫大な借金を負って変な漁船とか、それに地下の労働ごにょごにょとかに送られたりな」


「そんなことありません、温泉郷にあったカジノは凄くクリーンで、公明正大、安心安全の遊技場でした、そこで軽く負けとけば神罰なんて余裕の雑魚で即消滅ですよっ!」



 結局この悪魔、カジノで遊びたい、そして温泉郷に出向いて自分の衣服と荷物を取り戻したい。

 単にそれだけのことを、俺が喰らっている神罰をダシにして達成しようというのだ。


 人を思いやることが出来ない、それどころか自分のためだけに他人の不幸、というかこれからも96ポイント分続く不幸を利用する、まるで悪魔のような悪魔である……


 とはいえ、他に手立てがない以上、エリナの作戦に乗っかる以外に取るべき道はない。

 このことは皆に説明し、了解を得て決行することとしよう。


 ちょうど全員風呂から出て来たようだし、夕飯の時間にでも話をするのがベストだな……



 ※※※



『いただきま~っす!』



 拠点村のハウスでは、滞在中常にスタッフによって毎日食材が届けられる仕組みとなっており、自分達でその管理をする手間が省ける。


 ミラやアイリスの負担軽減にも繋がるし、このサービスは今後も続けて頂きたいところだ。

 もちろん、廃止されてしまったら抗議、丙か丁を人質に取り、直ちに再開するように脅しを掛けるのだが……



「それで勇者様、温泉郷のカジノに行くのは、本当に神罰を解消するためなのよね?」


「もちろんだ、エリナの仮説が正しければ、カジノで軽く遊んで、軽く負け続ければ消えるらしいからな」


「それならここで何かのゲームでもして負けたらどうかしら?」


「仲間内で八百長みたいなことをしても絶対にダメだ、負けて、少しでも良いから確実に損をする必要がある、そうだろエリナ?」


「な……何でも良いので早く降ろして……」



 本来この方法で神罰や呪いを解消するためには、カジノでタコ負けして大金を失う必要があるらしい。


 だがカレンとリリィの食費、ルビアのおやつ代、マーサの高級野菜、ユリナとサリナのお洒落、ジェシカの交通違反による罰金の立替など、凄まじい出費を要因とする万年貧乏の俺にとっては、通常の『チョイ負け』程度でも十分に効果があるという。


 当人の資産額に比例して、神罰で失うべきものも決まってくるのだ。

 なんとも情けない話ではあるが、制度上そうなっているのだから利用しない手はない。


 それに温泉郷での敵状視察も出来る、俺達がこの地の差別主義者共を排除し、王国のモフモフ何とかという自治州になってから、もう1ヶ月以上は経っている。


 おそらく介入している本国の手助けもあり、そろそろ統治機構もしっかりしてきたことであろう。

 ここでそのメインとなる温泉郷がどのような変化を見せているのか、それを確認しておくべきなのだ。


 エリナの着替えも回収しなくてはならないし、温泉郷へは翌日の朝向かうということで決定した。



「じゃあそういうことで、温泉郷への滞在は3泊4日ぐらいで良いだろう、移動日も含めたら1週間ぐらいかな……と、誰か来たみたいだな」



 そこで玄関がノックされ、開けてみると丙とデフラが立っていた。

 どうやらバケモノイソメのコアを売却した金をどう処理すれば良いのか聞きに来たらしい。



「……結構な金額なんです、発足式で使うのは確定なんですが、それまでの管理が議題に上がって、さすがにこっちだけじゃ決められなくて相談しに来ました、ちゃんとした金庫もまだないし」

「ちなみに、金貨53枚です」


「53枚!? 勇者パーティー全体の年間予算並みじゃないかっ!」


「いや、あなた方どれだけ低予算で動いてるんですか……」



 金貨53枚といえば大金、俺がこの世界に来る前には滅多にお目にかかれなかった、一番偉いと思しき人物の肖像画が入った変な紙切れ530枚分である、人々はそれを『諭吉』と呼んで崇拝していた。


 とはいえこの拠点を運営していけるだけのものではない、豪華な発足式のために使えば、残りはスタッフに分配して終わりで良いぐらいの金額だ。



「とりあえずさ、式の予算を全体で金貨53枚にしておくんだ、金の隠し場所は……そうだな、丙か丁のベッドの下にしよう、お前らなら賊にも負けないだろうし、そもそも恐ろしい上級魔族の寝室に忍び込んで何かしようなんて輩は居ないだろうよ」


「そうですかね? じゃあ私のベッドの下で、それ以外のお金は執務室の手提げ金庫に入っていますのでそのつもりで」


「わかった、ちなみに俺達は明日からちょっと温泉郷へ行くから、戻ったらすぐに式典の準備を始めよう、準備に1週間とすると、本番は明日を起算日にしてちょうど2週間後ってとこだな」


「ええ、それでは丁にもこのことを伝えておきます、お邪魔しました」



 式典には関係する国や団体の代表者も招待する予定でいるため、スタッフは明日から総出で招待状の送付に当たる。


 王宮やモフモフ自治州だけでなく、帝国や新聖国、それに筋肉団やリリィの故郷、あとカレンの両親にも招待状を出しておくよう伝えた。


 これで発足式の準備に関してはほぼ完璧だ、あとは俺が、この頭の上に表示され続けている厄介なゲージをゼロに持っていくだけである……



 ※※※



「よし、準備は良いな? 着替えも持ったな? それと俺が使うための予算もバッチリだな?」


「ええ、勇者様が負けるためのお金は一旦パーティー資金から出しますが、後程分割で、勇者様個人のお財布から返還して貰いますからね」


「あ、くれるわけじゃないんだ……」


「当たり前ですっ!」



 相変わらず財布の紐が硬いミラと、常にガバガバ、ユルユルの俺では話が噛み合わない。

 とにかく全ての荷物を馬車に搭載し、ジェシカを御者として出発した。


 ちなみに王都の屋敷にあるもの以外の衣服を悉く失ったエリナは、俺の寝巻に身を包み、時折長すぎる袖を引っ張って手を出す仕草をしている。


 ズボンもあまり下げて穿くと引き摺ってしまうため、仕方なく尻尾を中にしまっているため、かなり不快な様子だ。

 まだ朝方で気温が低いため脱ぐわけにもいかないが、昼になったらパンツ丸出しで過ごすことを推奨しておいた。


 ちなみにエリナはマリエルと同等の体格なのだが、さすがにマリエルの普段着は借りられない。

 おそらく昨日丙とデフラが持って来た金貨53枚では、上下セットのどちらか片方ですら購入出来ないレベルの高級品であるためだ。


 それ以外だとジェシカの服が身長的にマッチしそうだが、胸の部分がまるでマッチしないため、屈辱的すぎて着られないとのこと。


 ゆえに、自分よりも大きいサイズで、さらに安物であるため気兼ねなく着ることが可能な、俺の寝巻をチョイスしたのである。



「ふぅ~、ようやくこのズボンを脱げる気温になってきましたね、尻尾の自由が利かないのは実に不快です」


「おいコラ、その辺に脱ぎ捨てるんじゃないよ、一応まだ使ってる寝巻なんだからな」


「え? このダサいの普段から着てるんですか? 水色と白の縞々とか、イマドキ囚人ですら着ないですよ」


「悪かったなダサくて、ワゴンセールでサイズが合うのがこれしかなかったんだよっ!」


「おかわいそうに……」



 エリナに馬鹿にされたのも神罰のうちなのであろうか、その後も様々な不幸に見舞われながら旅路は続く。

 馬車は2日かけて走り、温泉郷、今はモフモフ自治州の首都となったその町へと辿り着いた。


 町の入口には新しく造られたと思しき巨大なゲート。

 実に金が掛かっている、これは国家権力の介入によるものに違いない、実に卑怯だ。


 そのゲートの前には2人の見張り、どちらも獣人ではなく普通の人間である。

 俺達が馬車で近付くと、偉そうに槍を構え、無駄に威嚇してきやがった。



「おいそこの馬車! 直ちに路肩に寄せて停車しろっ! じゃねぇと殺すぞっ!」

「へへへっ、中に獣人の耳が見えますぜ、あとウサギ魔族も、ちょっと日頃の鬱憤を晴らしましょうや」


「何だあいつら? 客人に向かって凄い態度だな、とてもサービス業を中心に栄えるつもりの町とは思えないぞ」


「ちょっと私が出て話をして来ます、槍より剣の方が良いので、1本借りて行きますね」



 そう言って馬車から降りて行くマリエル、剣を持って行ったということはあの2人の首を跳ねるということ。


 俺が殺ると後で説明するのが面倒なのだが、ここは一応王国が併合した領土、王女であるマリエルが斬り捨てるのであれば、それは単なる即決処刑として、その場で事が終わる便利な身分なのだ。


 剣を持ち王家の紋章を見せびらかしながら近付いて行くマリエルに、最初は警戒し、槍を向ける門番。

 だがその紋章が本物であることを確認すると、途端に掌を返し、ついでに体も翻して空中三回転半捻り土下座した。


 とにかく攻撃を受ける可能性はなくなった、俺も馬車を降りて近付いてみよう……



「それで、あなた達はどうして客人の馬車に対してそのような態度を取ったのですか?」


「へへーっ! 別に何でもありませんでしたですますでありますっ! ただ馬車が近付いて来たから確認のために……」


「そんな感じじゃなかったよな? とりあえずお前らじゃ話にならん、ここの責任者を呼べ」


「げぇぇぇっ! それだけは、それだけはどうかご勘弁をっ!」


「お黙りなさいっ! あなた方がこの王女、そしてこの世界の最上位種族である水の大精霊様、さらにはこの勇者様の乗る馬車に対して何を言ったか、その結果がどういうものとなるか、もうおわかりですね?」


「ひぃぃぃっ! も、もうダメだっ! 逃げろぉぉぉっ!」

「待ってくれボスッ! 俺も逃げてぇだよっ!」



 全てを諦めたというのか往生際が悪いというのか、とにかく立ち上がり、俺とマリエルの前から逃げ去ろうとする2人。


 もはや追い掛ける気もしなかったのであるが、意外なところでその逃走劇は幕を閉じた。

 近くを通りかかったと見られる猫獣人の少女が、2人の足をパッと引っ掛けて転倒させたのである。


 そして少女は、2人が逃げて来た方向であるこちらを向く、マリエルの姿を確認したようだ、そのまま地に平伏し、なんとそのままの姿勢で器用に前進し、向かって来る。


 良く見ると王都獣人部隊の紋章をあしらった服を着ている、おそらく残留している部隊の1人なのだ。


 その猫獣人の少女はマリエルの目の前に辿り着き、パッと顔を上げる、髪はショートの三毛猫カラー、猫のマークのヘアピンで前髪を分け、猫らしく目がパッチリ。


 ちょうど良い、この子を今回の案内係としよう、そしてカジノへGOだ……と、その前にあの2人の始末を付けておかなくてはだな、残虐な方法でぶち殺してやろう……

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