408 中身
「とにかく精霊様の案を具体的に教えてくれっ、早くしないと、この岩はもうダメだぞっ!」
「そうね、じゃあ作戦を紙芝居形式で伝えるわ、良い感じに作り込むからちょっと待ってちょうだい」
「だからそんな暇じゃねぇぇぇっ!」
くだらないことを言い始めた精霊様にチョップを喰らわせたところで、クレーターの脇に居たキモオタ野郎がこちらに向かってゆっくりと歩き出す。
奴の狙いは俺からマーサに移ってしまっている、そのマーサがここで目立った行動を起こせば、たちまち俺達の作戦が露見してしまう、最低でも何か策があることを察してしまうことであろう。
キモオタは俺達が逃げられないと踏んでか、特に急ぐ様子もなく歩き、途中で奇妙な踊りまで交えてくる余裕っぷりである。
完全に調子に乗っているな、今のうちに精霊様の作戦を共有するのだ。
「精霊様、とにかく早くっ!」
「しょうがないわね、ここは紙芝居を諦めて、簡易版の口伝形式で……昔々あるところに、貧乏極まりないおじいさんが……」
「そこから始まるのかよっ!? しかもおじさん誰だし……」
仕方なく精霊様の話を聞いていくと、おじいさんは特にストーリーに絡むことなく死去してしまった。
その後に颯爽と現れた大精霊が大量の水を悪の存在にぶつけ、従者である風魔法使いが、その周囲を風の渦で囲んでしまうというお話。
調子の乗って全ての水を蒸発させた悪の存在は、風の渦の中で冷やされた水によって生じた雲海に飲まれ、これまた従者であるウサギの突進に気付かない、そういう寸法らしい。
物語の中にはい世界から来た使い物にならないチンパンジーが登場するのだが、これはフィクションなので実在の俺とは関係がないはずだ、たぶん。
「わかったわね? 全ての従者は大精霊の指示通りに動くのよ、ウサギの後は狼が、次いで剣を持った2人と槍を持った1人が、あと残りの棒切れを持ったチンパンジーは適当に突撃よ」
「おいっ、誰がチンパンジーなんだよっ?」
「いや、普通にあんたよ、ほら、作戦を始めるから早く配置に着きなさい、敵はもう目の前よ」
「・・・・・・・・・・」
くだらないやりとりは良いとして、気が付くとキモオタ四天王が残り50m前後の位置まで迫っていた。
はっきりと見える表情、ニヤニヤと気持ち悪い笑み、良く見るとすげぇ出っ歯だ。
さらに近付いたキモオタは、残り20m付近ではたと止まった、そしてこれまで通り、右腕を大きく振り上げて攻撃の構えを取る……
「さてと、残念だけどチミ達には敗北して貰うよ、その強さなら死にはしないと思うが、女の子は小生の新たなメイドさんに、1匹だけ混じっているチンパンジーは毎日焼きそばパンでも買って来なさい」
「ふんっ、そうはさせないわよ、大精霊たるこの私が、魔族如きにメイドとして仕えるなんてあり得ないの、これでも喰らいなさいっ!」
攻撃を発動するキモオタに対し、持てる限りの力で水の塊をぶつける精霊様。
発生した水は塊となり、構えを取るキモオタの方へまっすぐに向かって行った。
ワンテンポ遅れてセラも風魔法を発動させる。
竜巻を完全に制御し、内向きに、そして逆さに、つまり地面に向けて吹き降ろす形でそれを生成したのだ。
キモオタの攻撃が精霊様の水に当たった瞬間、その効果によって大半の水が気化する。
だがこちらには何の影響もない、セラの魔法が全てをキモオタの周囲に閉じ込めているためだ。
もちろんセラ1人の力では、いくら何でもここまでは出来ない。
杖の中に封印され、最近はまるで出して貰えないハンナ、そして後ろから魔力を送り込む、ユリナとサリナのダブル悪魔娘。
その力を得てこそ、強大な圧力を押さえ込み、その範囲を一点に集中することが出来ているのである。
ただ、その押さえ込みもそろそろ限界のようだな……
「ちょっと精霊様、これはいつまでやってれば良いのよっ?」
「もうちょっとだけ、今はまだ凄い熱だから、あの空気の塊がもうちょっとだけ放熱するまで待ちたいの、合図するから頑張ってちょうだい」
「それで、合図があった後はどうすれば良いの?」
「閉じ込めた範囲を広めるのよ、思いっ切りね、あ、もちろん外の空気を取り込んだらダメよ、中の水、というか水を含んだ空気だけで膨張させるの」
「うん、仕組みは良くわかんないけどやり方だけはわかったわ」
精霊様には水の使い方が、そして敵の目を眩ます雲の作り方がわかっているようだ。
もちろん魔法に頼り切ったこの世界の人間には、熱がどうこうで気圧がどうこうと言ってもわからないはず。
それを精霊様は最初から知っているのだ、その根拠が水の精霊という存在であるゆえか、それとも長らくこの世界に存在していたことで、自然に会得した知識なのかはわからないが。
……と、空気の塊から発せられる熱が落ち着いてきたようだ、そろそろ頃合か?
「……今よっ! 一気に膨張させて、マーサちゃんは突撃、他のメンバーと異世界類人猿の誰かさんも続いてっ!」
「おいコラ、やけに俺のことディスるな今日は……」
きっと紙芝居の決行を阻止されたのを恨んでいるのであろう、おそらく明日には忘れるし、今夜酒を与えればその瞬間にご機嫌になるはずだ。
その笑顔、酒樽を手にした精霊様の笑顔を守るためにも、この戦いには絶対に勝利しなくてはならない。
改めてキモオタ四天王の方に向き直る、範囲の広がった空気の壁の向こう側はまるで見えないが、その中で巨大な敵の反応が右往左往しているのが感じ取れる。
風を切りながら突っ込んでいくマーサ、その周囲の雲は割れるものの、後ろの気流によってまた巻き込まれ、元に戻っていく。
視界を遮る雲に阻まれぬよう、必死でマーサの後を追う俺と前衛組とマリエル。
瘴気の力で黒ウサギと化した姿は、真っ白な雲の中で以上に映え、視認し易い。
走るマーサと、俺の感じ取っているキモオタ四天王が間もなく交錯する。
マーサにはそれが見えていないはず、だが焦ったように動き回る敵の音は、その長いウサ耳にしっかり届いているはずだ。
「そこねっ! えいやぁぁぁっ!」
「むっ! そこかっ! だぁぁぁっ!」
叩き付けた拳同士の接触、立っていられないレベルの爆風、もちろんセラが張っていた風の壁は、衝撃によって跡形もなく消え去る。
同時にキモオタ四天王の周囲を取り巻いていた雲海も、弾け飛ぶようにしてその中心から晴れ、残ったのは2人を中心にぐるっと、半径300メートル程度の規模を持つ白い雲のリング。
見えたのはジャンプし、上からその拳を叩き込むマーサと、強く踏ん張り、下から拳を突き上げるようにしてそれを受けるキモオタ四天王の姿。
時が止まったかのような長い一瞬、それが終わると同時に、下で受けたキモオタの右手の甲、そして肘の辺りまで、パァーッと白い雷のような筋が入る……
「……ま……まさか、小生の腕がっ!?」
「そうよ、パンチ対決は私の勝ち」
「あ……あぁぁぁっ! 超痛いでござるぅぅぅっ!」
勝利宣言をし、ストンと地面に足をつくマーサ、その直後、キモオタの腕に走った光の筋が強く輝き、強い光が溢れ出す。
腕に入った亀裂から、体内の魔力と瘴気を練り合わせた凄まじいエネルギーが漏れ出しているのであった。
マーサの勝ちは、そのパンチの強さだけでなく、装備品があることによる優位性によっても導かれたものだ。
特注で、しかもミスリルで出来た籠手を装備したマーサ、強い力を持つ魔族は素手で戦うことが多いのに対し、この籠手は本当に特別なのである。
普通であれば、いくらミスリルや、その他何となく凄そうな名称の金属、或いはそれらを用いた合金などを使用していたとしても、異常な力を持った変異種やマーサのような突然変異の魔族の前では無力。
一度の攻撃で崩壊する、『インスタント装備品』としての効果しか有さないうえに、その脆さによって逆に攻撃力を低下させてしまう可能性すらあるのが現状だ。
それは他の強力無比な種族にも言えることで、精霊様はもちろん、リリィも武器や防具を使用して戦うことはない。
そしておそらく、ミラもカレンもジェシカも、そしてマリエルも、現状使っているそれぞれの武器でないかぎり、素手で戦った方が逆に強いのではないかという次元だ。
だが、伝説の武器でも古の超兵器でも何でもない、ついこの間俺達の依頼によって元大魔将フルートのパパが鍛造したマーサの籠手は、その力に耐え、さらに四天王クラスの敵の拳を破壊しても、傷ひとつ付かない逸品であることが証明されたのである。
これは良いものを受け取った、マーサ本人も腕を天にかざし、太陽の光に反射するその籠手を眺めてご満悦。
と、そこで第二波の戦闘を走っていたカレンが、未だに右腕を押さえてよろめくキモオタを射程に入れた。
「てぇぇぇぃっ! 私もマーサちゃんに負けてませんからっ!」
「ぎょべぇぇぇっ! な……何だ今度は……狼メイドさんか、いやまだメイドさんにはなっていなくて、え~っと、あれ? はうぐはっ! ひょんげっ! ぶべっ! ふうっやれやれ……あでっ……」
カレンの攻撃を受け、さらに混乱の度合いを増したキモオタに対し、ミラ、ジェシカ、マーサ、かなり遅れて俺の順番で、それぞれの一撃が直撃する。
ダメージはキッチリ入った、最初に喰らった拳と同様、傷を負った箇所から白い光の筋が漏れ出す。
そこらじゅうに亀裂が入った破裂寸前の何か、そんな感じの見た目になってしまったな。
「お……おのれ、小生のボディーに何ということをっ!」
「うるさいな、殺すんだから攻撃を加える以外方法がないだろ、それともアレか、頼んだら首でも括ってくれるのか?」
「何を言うのだねチミは、このボディーがその程度のことで壊れてしまうはずがなかろう、ほら、今だって徐々に回復して……しまった、余計なことを……」
話していて気が付かなかったのだが、良く見ると足先の部分から、ほんの少しずつ亀裂が塞がりつつあるのが確認出来た。
だからといってすぐに全回復、というわけではないのだが、このまま無駄話をしたり、睨み合いの膠着状態が続いたりすれば、それこそせっかく上手くいった作戦の効果が無に帰してしまう。
「させるかぁぁぁっ!」
「おっと、その程度のスピードで小生に技を当てられると思わないことだ」
「思ってないよ、本命は後ろだ」
「えいやぁぁぁっ!」
「ウサちゃんパーンチッ!」
「ほんげはっ!」
「あと横もだ」
「ぎょべちゅっ!」
「それと後ろからも来るんだよ」
「ひょんげぇぇぇっ!」
俺の一撃を軽々と受け止め、再び調子に乗ったキモオタ四天王であったが、背後に回ったカレンとマーサ、横から剣で串刺しにせんとするミラ、ジェシカ、そして槍を突き出したマリエル。
その後、俺の避けたコースからセラとユリナの魔法、少し遅れてリリィが全身全霊で放ったブレスに焼かれ、最後に精霊様が消火する。
ここまで俺の初撃を除いた全てがクリーンヒットした、だが俺だけ何も当てていないのは少し不快だ。
先程の攻撃もあまり手応えがなかったし、ここで一撃、キツいのをお見舞いしてやることとしよう。
「死ねっ、キモオタ野郎、来世は俺の居た世界に転生すると良い、一部地域ではお前みたいなのが市民権を得て跋扈しているからなっ!」
「あがっ……がぁぁぁっ! ぼ……ボディーが、小生のボディーガァァァッ!」
亀裂だらけ、その隙間から溢れ出す白い光が今にも全身を飲み込むのではないかという状態で、辛うじて立っていたキモオタ四天王。
その無防備な首元に狙いを定め、聖棒をまっすぐ構えて突撃する……直撃と同時にこれまでとは明らかに違う反応、バリンッ、というような音がした気がしなくもない。
直後、その首元から溢れ出す白い光、これは他の亀裂の比ではない規模の漏出だ。
そして次第にその溢れ出す勢いは強くなり、最後の瞬間、バァーッとキモオタの全身を包み込む。
いや、包み込んだのではない、まるで蛹から蝶が出るように、キモオタの皮を脱ぎ捨て、眩い光の塊が姿を現したのであった。
「おいおい、何だよコレ……もしかして脱皮、いや変身したのか?」
「わからないわね、あ、でもちょっとずつ黒くなっていくわよ、眩しさもなくなってきたわ」
「空気に触れて酸化してんじゃないのか? あれだけ派手に登場して、このまま錆びて朽ち果てたら面白いよな」
「まぁ、そんなに上手くはいかないと思うわよ……」
キモオタの皮を脱ぎ捨てた光の塊、出てきた後もまるで蝶やセミのようだ。
空気に触れ、白かったボディーに色が入っていく、きっと真っ黒になるのであろう。
もちろんこの場で攻撃を仕掛けても良いのだが、『敵の変身シーン』というのは必ず座して待つというのがセオリー。
余計なことはせず、精霊様と他愛のない話をしながら、元キモオタ四天王の変身完了を待った……
『……ぐ……ぐぐぐっ、おぉ……』
「あ、何か言ったぞ、変身完了なのか? もしもーしっ!」
「これで終わりなのかしら? 色しか変わってないじゃないの、あれ……でも何よこの気配は……」
真っ黒になった光の塊、というか今は黒いだけのボーリング玉のような姿で、特に美しく光り輝いているなどということはないのだが。
とにかくソレが言葉らしきものを発したと思いきや、見た目はそのままに、ソレの気配があからさまに変わっていく。
変化に気付いたのは俺と精霊様だけのようだ、まぁ、他の連中にはわかるまい、この、コイツから漂う神の気配が……
『うっ……ふぃ~、全く、異世界人如きの攻撃でボディーを失ってしまうとは、小生もまだまだ修行が足りていないようだ、これからも修行を重ねよう、いや、その前に何らかの生物として転生する必要があるな、うん、そうしようそうしよう』
「おいちょっと待て、そこで勝手に事故解決しようとしてんじゃねぇっ! 何だお前は? 一体何者なんだ? てか何の神なんだよ……」
『ん? 小生か、小生は見ての通りオタクの神だよ』
「いや見てもわかんねぇよこのボーリング玉野郎、詳しく説明しやがれ」
『ほう、小生について話を聞きたいのかねチミは、誠に殊勝なことだが、最初から現在に至るまで全て話すと300年程度掛かるぞ、それでも聞くのかね?』
「ざけんな、3分以内に要約して話せ」
300年とか待っていられない、というか寿命からして俺は2回か3回転生しないとならないではないか。
こんな意味不明な奴の自分語りを聞くためにそのようなことをするメリットはない、要約だけ聞けばよいのだ。
で、このボーリング玉、つまり『オタ神』は、神界ではなく魔界に属する神らしい。
この世界でキモオタを増やす、つまり自分の信者を獲得するとパワーアップするとのことだ。
それがなぜ魔族の姿をして、魔王軍で四天王などしていたのかと言うと、単純に武術を体得して強くなりたかったから、強いのはカッコイイと思ったから、それだけのことなのである。
『魔族として命を得た小生はだね、ここまで数多の種類の武道を極め、近接格闘ではほぼ最強となっていたのだよ、だが今の体、そこに転がっている命を失った体はもう限界のようでね、まさかウサギ魔族の突然変異に打ち負けるとは思わなかったのだよ』
「ふんっ、当たり前よっ、私だってすっごく修行したんだからっ!」
「おいマーサ、土下座しながら言っても全然迫力がないぞ……」
「しょうがないじゃないの、相手が魔界の神様なんだから」
マーサとユリナ、サリナは、このボーリング玉が神だとわかった途端、無駄に土下座した。
もう俺達の勝ちなのだから、そこまでする必要はないと思うのだが?
『さてと、では小生は一度魔界に帰ろう、そして、新たにオタ魔族として命を生成し、半月後を目途にこの世界へと降臨しよう、再び魔王軍の四天王としてな』
「はっ!? おいっ、それは困るぞっ! せっかく西の四天王を討伐したことになったんだ、それが復活されたらひとたまりもないぞっ!」
『ふむ、ならばどうするというのだねチミは? どうにも出来まい、チミ達は永遠に、小生の仮初の姿である西の四天王と戦い続け、何度目かの戦いで破れ、朽ち果てるのだ、ではサラバだよ……』
「そうはさせるかぁぁぁっ! 本気も本気、最初で最後のファイナルウサちゃんパンチを喰らいなさいっ!」
『なんとっ!? はげっ……も……も……』
土下座状態からカエルの如く飛び上がったマーサ、作戦を成功させ、今回の四天王戦ではMVPとして表彰される権利を有するマーサ、諦め切れず、本来は敬うべき神にその拳を叩き付けた。
真っ黒な玉に亀裂が入り、中から瘴気が溢れ出し、ヨロヨロと空中に停滞する。
だがさすがは神の本体、マーサの攻撃は今一歩及ばず、全体を消滅させるには至らなかった。
そこで、俺様の登場である、先程仮初の姿に留めを刺したのと同じ、聖棒での突き。
マーサが空けた大穴にフィットするように突き刺し、ついでに振り回して地面に叩き付けてやる……
『はがっ! も……も……もえーっ!』
キモオタ然とした断末魔を残し、破裂、消滅したボーリング玉、神の気配も完全に消えた、魔界に逃げたということではなく、この世から消滅した、つまり死んだのである。
「やれやれ、普通に四天王だと思っていたらとんでもないのが入っていたな、まぁ、魔族状態の方が強かったな、それにしてもマーサは良くやったぞ」
「えへへ、偉いでしょ? 最初の作戦も、今の攻撃もすっごく頑張ったんだからっ!」
喜ぶマーサ、帰ったらフルートにも礼を言っておこう、この籠手がなければ今回の戦いを勝利に導いた作戦もなかったのだ……と、精霊様が難しい顔をしている、というかこちらを見て……
「あんた達、勝ったのは良いんだけどね、『神』、殺しちゃってどうするのよ?」
「いや、あれは不可抗力だろ? 殺さないと俺達の冒険が進まないんだ」
「まぁそうだけど、2人共、神罰は覚悟しておいた方が良いわよ、特にあんな感じの神だったんだし、相当い陰険で、終わりの見えない神罰が待っているわよ」
『そ……そんなぁぁぁっ!?』
西の四天王は討伐した、これで魔王軍における四天王のうちの二天王を葬り去ったのだ。
俺達の冒険はまだまだこれからだ、これからだが、俺とマーサがこの後どういう目に遭うのか、まずはそれをクリアしてからである……
ここで一旦区切り、次回から第12章に移行します。




