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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十章 西方拠点
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395 制圧完了

「ミラ、カレン、リリィ、お前らは先に寝ておけ、じゃないと作戦中に居眠りをするからな」


「むっ、それは心外ですね、私はお姉ちゃんと違ってそんなに……そんなに……」


「おいミラ、ここで寝るんじゃない、風邪を引くぞ」



 既に深夜と呼べる時間帯、完全に寝てしまったミラに、座ったまま舟を漕いでいるカレン、干し肉を齧りながら意識を失いかけているリリィ……には寝る前に歯磨きをさせよう。


 こんな時間になっても敵が襲来する様子はなく、俺達は暖炉のある部屋で、準備万端のまま待機しているのであった……



「しかし何なんだろうな? もしかして俺達が起きているのがバレたか?」


「いいえ~、そんなことはないと思いますよ~」


「ん? アイリスは何か知っていそうだな、どうしてそう思うんだ?」


「え~っと、あの毎日届いていた食材、決まって私達が料理を始めようとする時間のちょっと前に届けられていたんですよ~、すぐに悪くなっちゃうものとか、新鮮なまま置いてありましたから~」


「なるほど、となると奴が来るのは朝方である可能性が高いってことだな、確定とは言えないが、そのつもりでまったり待機しようか」



 ずっと気を抜かずに、敵の襲来に反応して光るはずの水晶玉の前で待機していた俺達であったが、ここで少しブレイクを入れてみることとした。


 適当に茶を飲み、菓子を抓んだりしながらダラダラと過ごす、ちなみに夜が早い3人は、セラとマーサが運んでやったミラも含め、もう布団に入ってグッスリである。


 そのまましばらく談笑しつつ、時間の経過を待った……そして時間帯で言えば午前3時か4時ぐらいであろうか、遂に設置された魔導センサーに、僅かな反応が出たのであった。



「えっ? 今チラッと光ったわよね」


「一瞬だけな、俺にも奴の敵意が感じ取れたぞ、だが妙だな、すぐに消えやがった」


「てことは何、感付いて逃げちゃったのかしら?」


「そうかも知れないが……いや、戻って来たぞ……また消えた、きっとどこかに転移しているんだ」


「あ、今何か硬いものを置いたような音がしたわね、屋根の上で」


「そうか、きっと何か運んでいるんだ、数回に分けて、転移しながらな」



 おそらくとんでもないプレゼントを置いて行くつもりなのであろう。

 煙突から不法侵入し、天井裏の通路を伝って大迷惑な何かを建物中に運搬しようと考えているのだ。


 その『何か』に関しては今のところ見当が付かないのだが、少なくとも俺達にとってプラスになるもの出ないことだけは確かである。


 汚物か危険物か、はたまた毒物か猛毒危険生物か、その辺りのものに違いない。

 とにかく息を殺しつつ、奴が煙突の中に入り込むのを待とう……



「あら? 今度はこっちのも光ったわよ」


「それは煙突の中に設置したやつだ、てことは入ったってことだな、本当に音がしない」


「私にも全然聞こえないわ、凄いスキルを使っているのかしらね」


「うむ、とにかく配置に着こう、カレンは後で起こすから、マーサとマリエルは先に屋根に上がっていてくれ、敵に悟られないようにな」


『了解!』



 コソコソと出て行った2人、それを追うようにして精霊様も外に出る。


 村の中心部にある転移装置を見張るためだ、戊の奴がここから逃げ出したとしたら、かならずそこを経由してこの村を脱出するはず。


 そこで逃げる戊を発見した際、攻撃を仕掛けるか否かは判断に迷うところであるが、精霊様には転移装置の安全が完全に確保出来る場合を除き、見送りという選択肢を取るように伝えてある。


 ……と、煙突の入口に設置してあった魔導センサー、それに対応する水晶玉が一際強く輝く。

 マーサの魔力を拾ったのであろう、つまり2人が屋根に到着したということだ。


 同時にカレンも起きてきた、敵ではなく、俺達がバタバタと動き出した音を感じ取って目を覚ましたらしい。

 そのまま屋根に向かわせ、これで待ち伏せ班は3人共揃った、あとはこちら、燻り出し班の仕事である。


 目の前の暖炉の中には、それはもう湿気て使い物にならないレベルの薪、これを燃やせば白い煙がもうもうと立ち上るはずだ、普段であれば最悪なのだが、今回に限ってはそれが狙い。


 念のためさらに燃えやすい素材のゴミなどを追加で入れ、最後に突っ込むのはユリナの尻尾の先。

 発動された火魔法は、あっという間に薪を炎上させる……



『ぶうぇっふぉっ! な、何だこの臭いは? はっ、まさか起きていて、しかもこんな季節に暖炉をっ! こうなったら転移……いや、今日はそれをするわけには参りません、一世一代の大勝負なのですっ!』



「ねぇ、天井裏を這い蹲りながら1人で喋ってるみたいだけど、いろんな意味で大丈夫なのかしら?」


「現住建造物に煙突から侵入している時点で大丈夫じゃないだろ、しかもこんな夜更けに、変質者の極みだぜ」


「まぁ、言われてみればそうよね……」



 その間にも天井裏ではドタバタドタバタ、あちらこちらから音が聞こえてくる。

 きっと室内側の出口を探しているのであろうが、残念ながらどこもガムテで封じられているのだ。


 それに、奴自身この建物に侵入するのはまだ二度目、間取りが上手く把握出来ていない分、脱出口探しにも手こずっているに違いない。


 このまま煙に巻かれて死んでくれないかな……いや、そうなると後々祟りとか、怨霊とかが厄介そうだな、脱出に成功し、更には上で待ち伏せている3人の攻撃を受け、この建物から少し離れた場所に飛ばされたうえで息絶えてくれると大変有り難いな……



『クソッ、ここもダメですかっ! こうなったら一度煙突から脱出を……ぎぃぇぇぇっ! 何なんですかあなた方はっ!』



「おっ、上の3人が攻撃を始めたみたいだ、俺達も行こうっ!」



 唐突に始まった屋根の上での戦闘、それに参加するため、燻り出し班も寝ているミラとリリィ、それに非戦闘員のアイリスを除いて外に出た……



 ※※※



「お、やってるやってる、マーサ、可能ならそいつを地面に叩き落せ、屋根に上がるのが面倒だ」


「わかったわ、じゃあポーンッと!」



 巨大な袋を背負い、満身創痍の戊を蹴飛ばして屋根から落とすマーサ。

 腹に大穴が空いているな、マリエルの初撃がクリーンヒットしたようだ。


 しかし良くアレで生きているな……というか普通に平気そうではないか……



「いででっ、傷を負った我を蹴飛ばすとは乱暴なウサギですね、しかし罠を張って待ち伏せていたとは、綿密な計画がぶち壊しになってしまいましたよ」


「そうか、じゃあその勢いで命の方もぶち壊しになるんだな、人の寝ているところに煙突から忍び込むような輩はこの世に要らない」


「やれやれ、普段はしっかりとしたプレゼントを配っているというのにこの扱いとは、まぁ良いです、別働隊として動いていたらしい精霊の女性も戻りましたし、皆さんには今日のプレゼントをお渡ししましょう」


「プレゼント? また毒物とかそういう類のろくでもないものだろ、不要だから墓の中まで盛って行くんだな」



 大事そうに抱えていた巨大な袋をドサッと降ろす戊、良く見ると屋根の上にも同じような、少し小さめの袋がいくつか、何度かに分けて屋根の上まで運び、そこで組み立ててあの大袋に入れたのか……


 しかし妙だな、危険な兵器の類を出して俺達を攻撃するのであれば、わざわざ転移装置を見張りに行っていた精霊様が、ここで事が起こったのを察知して戻るまで待つ必要はなかったはず。


 それも精霊様が精霊であることを知ったうえでのその行動だ、相当に殺られたがりのドM以外がそのような行動を取ることは考えにくい。


 きっと精霊様がいてこそ成立する秘策があるに違いない、念のため警戒しておこう……



「ではご覧あれ、我が最終兵器にして最強、先程魔導コア(別売)をセットして組み立てが完了した、伝説の『キングゴーレム』ですっ!」


「キングゴーレムだとっ!? いや……ちっさ……」



 戊が袋から取り出したのは人型の、全長およそ1mの物体、腕や脚のパーツの色が微妙に異なる辺り、これが正規品ではなく、ジャンクパーツをいくつも集めて作成したのは明白。


 先程まで屋根の上に現れたり消えたりを繰り返していたのは、もしかしてこんなモノを組み立てるためにそうしていたのであろうか? だとしたら馬鹿すぎる……



「全く、何が出るかと思ったらタダの土くれ人形じゃないの、水で洗い流してあげるわっ!」


「その攻撃、待っておりましたぞっ!」



 精霊様が水の弾丸を放つ、もちろん満身創痍の戊に対してではなく、新たに出現した、というか取り出されて稼動を始めたばかりのキングゴーレム(以下『己』とする)にそれが直撃。


 簡単に崩れ去る……かと思ったのだが、どうやらそうでもないらしい。

 むしろみるみるうちに膨らみ、巨大化しているではないか……



「如何ですか? 我は皆さんのような顧客に関して、可能な限りリサーチすることを是としておりましてね、今回も、その精霊の方が真っ先に攻撃を仕掛けてくると予想しての設定を追加しておきました」


「何? どういうことよ、何で巨大化してんのよ……」


「わっはっは! このゴーレムは『水に浸けると100倍に増える』機能を持っているのですよっ!」


「……ワカメじゃねぇんだよ……リリィ、はまだ寝てるのか、ユリナ、火魔法で乾燥させてやれ」


「はいですのっ!」



 ムクムクと膨れ上がるゴーレムに、ユリナの通常火魔法が直撃する。

 うむ、ピンクの湯気が出て……いや、湯気というよりも煙だな、あれだけ水分を取り込みながら燃焼しているのか?


 と、そこで1人で最前列を守っていたジェシカが後ろに跳ぶ、同時にその後ろ、カレンとマーサも何かを察知してその煙を避けた。



「避けるんだっ! この煙は吸ってはいけない!」


「うおっ、マジかよ」


「わっはっは! 次は火魔法できましたか、しかしそちらの飛び道具系の攻撃は全て対策済みです、コイツには『火で炙るとやべぇガスが出る』機能を搭載していましてね、少しでもそれを吸い込めば、明日の朝まで頭パーパー、その後の離脱症状は……」


「うるせぇっ! セラ、風魔法で煙を向こうに流すんだっ!」


「わかったわ、何かイヤな予感がしなくもないけど……」



 続くセラの攻撃、風で作った分厚い壁を己に向かって放ち、ピンクのやべぇガスごとどこかへ吹き飛ばしてしまう作戦だ。


 だが風を受けた己の背中から、突如としてプロペラ、いや風車のようなものが出現する。

 どうやら風を受けるためのパーツが、背中の部分に収納されていたらしい。


 風魔法を受けて回転する風車、その直後、己が俺の方に向かって腕を突き出す……



「なっ!? ガビビビビッ! しゅぅ~……」


「あっ、勇者様が雷魔法に撃たれたわよ、大丈夫かしら?」


「はれひれほれはれ……」


「わっはっは! もちろん風魔法もお見通しですよ、コイツには『風魔法を受けると、そのエネルギーを雷魔法に変換して発射する』という機能が搭載されていましてね、もちろんその逆も可能です」



 剣と魔法のファンタジー世界で風力発電とは畏れ入る、しかもかなり変換効率が良いらしく、もし隣のマリエルが今のを受ければ、体のサイズ的にも卒倒していたに違いない。


 今回はマリエルの槍よりも聖棒の方が長く、少し上向き加減に持っていたことが功を奏したようだ。

 俺はダメージを負ってしまったが、そこまで……いや、ビリビリするぜ……


 ルビアの治療を受け、戦線に復帰した俺であったが、イマイチ目の前に立ちはだかる己の倒し方がわからない。


 未だにピンクのやべぇガスを噴き続け、前衛と中衛は近付くことも叶わない。

 かといって遠距離系の攻撃をすれば、またどんな仕掛けが発動するかもわからないのだ。



「どうするのよ勇者様、コイツ、思ったより強いわよ」


「強いんじゃなくて色々と問題があるだけだと思うんだが……まぁ良いや、ピンクのやべぇガスが出尽くすのを待って物理で攻撃しようぜ」


「それまでは我慢ってことね、本当は早く終わらせて寝たいんだけど」



 そろそろ明け方といった時間帯、皆の疲れも蓄積し、判断力が低下してくる頃だ。

 まぁ、いざとなったらあのやべぇガスを吸えば……うむ、それだけはやめておこう、人生を棒に振りかねない。


 しばらくそのガスと、己によるパンチ中心の物理攻撃を回避しながら戦いを続ける。

 どうやら固有の飛び道具は搭載されていないようだ、余計なものを積みすぎて、それを入れる余裕がなかったのであろう。


 と、あるとき戦っていたカレンが、次いでマーサが、俺達の宿泊している建物の方を気にし出す。

 直後にドアが開き、そこに立っていたのはミラ、眠そうかつ不機嫌そうな表情のミラである。


 拙い、事情を知らないミラはあのやべぇガスに近付いてしまいかねない。

 あの歳であんなモノの味を覚えられたらひとたまりもないし、完全にアウトだ。



「ん~っ、まだ終わらないんですか、さっきからドタバタうるさいですよ」


「ミラ、良いから戻るんだ、こっちへ来るんじゃないっ! そのピンクの煙を噴いている奴は強敵なんだっ!」


「え~っ、じゃあこっちを殺せばいいじゃないですか」


「ひょんげぇぇぇっ! あげっ! ぼふっ! ほげろぱっ!」


『・・・・・・・・・・』



 暴れ狂う己ではなく、普通にその操縦者である戊に攻撃を仕掛ける、というかその辺に落ちていたブロックのようなもので滅多打ちにしていくミラ。


 この深夜に、可愛いらしいパジャマを返り血に染めながら、デブのおっさんにブロックを打ち付ける女子。

 凄まじい狂気が醸し出されるビジュアルだ、安眠を妨害されたことがよほど頭にきたのであろう。



「ねぇ勇者様、私達も攻撃に参加しない? どう考えてもミラがやっている戦闘の方が効率的よ」


「……確かに、じゃあ転移でどっか行かれる前に、俺達も参加してリンチしてやろうか」



 未だに攻撃を続けてくる己への対応はミラを除く前衛の3人に丸投げし、他のメンバーはそれぞれ武器を、武器が無い者はその辺の岩やバールのようなものを装備して戊を取り囲む。



「覚悟しやがれこのクズ野郎!」


「ひげぇぇぇっ! クズ野郎はどちらですかっ!? 真面目に働いていただけなのに、突然殺そうとしたり……」


「その後毒物を送って寄越したのはそっちだろうが、あと今日のコレも、俺達に逆らったり意見した時点で既に死刑だというのに、これじゃもう何度ぶっ殺しても足りないな」


「そんなっ!? クッ……今回はもうこれまでのようですね、転移! あれ? 転移! え?」



 必殺技のアイテム不要転移でこの場を離脱しようと試みる戊、だが転移出来ない。

 どころか今のコイツからは魔力を微塵も感じない、どういうことだ?



「じゃじゃーん、コレの効果があったようですね、もう魔法の類は使えませんよ」


「おいルビア、何だそのストローみたいなのは?」


「ストローです、で、中に綿と水晶玉に刺さっていた針を入れて……ふっ!」


「いでっ! な……何かが刺さったではないですか……」



 なるほど、魔導センサーの受信機である水晶玉に刺さっていた、魔力を奪う金属製の絶縁体。

 ルビアはこれを吹き矢代わりのストローに入れ、先程から戊に撃ち込んでいたのだ。


 フルボッコにされている最中の戊は、それが何度も突き刺さったことにも、そしてその効果で魔力が全て抜けてしまったことにも気付かずに居たのである。



「ぎぇぇぇっ、待って下さい、我のような使い勝手の良い労働者を殺してしまうのはもったいないと思いませんか? どうかご再考をっ!」


「う~ん……2秒間考えた結果、やっぱり俺達に毒入り食材を提供しようとする奴など生かしておかないことに決めたよ、地獄で後悔するんだなっ!」


「ひょんげぇぇぇっ! ぼっ、つち……の……えっ……」



 脳天に聖棒を叩き付け、戊の息の根を止める、体に穴が空いてもケロッとしているようなタフな野郎であったが、魔力を奪い去られた状態で、聖棒での一撃を受けることには耐えかねたのであろう。


 さて、もう一体、己の方は……既にやべぇガスの放出も終わり、カレン、マーサ、ジェシカの3人によって、見る影もない状態にまでバラされていた。



「よっしゃ、これでこの村に滞在するうえでの脅威はひとまず排除出来たな、あとは建設作業が全部終わるのを待つのみだ」


「勇者様、その前に管理する人間を連れて来ないとならないのよ、さすがに今捕まえてある2人だけじゃ無理だわ」


「あぁ、前にも言ったがそれに関しては少し考えがあるんだ、アテは2カ所、片方はこの間行った湖で、もう片方は王都だ、ということで先に王都へ帰ろう、行って戻って来るまでの間に工事が進んでいることを期待してな」


「わかったわ、でもその前にちょっと寝ましょ、あともう一度お風呂に入るわ」



 こうして最初の4体、つまり甲乙丙丁に続き、戊と己、6体の敵を排除することに成功した俺達。

 この村自体は完全に制圧したといえよう、もしかすると他にも反抗的な作業員が居るかも知れないが、どうせそんな連中は雑魚だ。


 もし逆らってくるようならば、次からは見せしめとして広場で残虐処刑することとしよう。

 いくら馬鹿な魔族共とはいえ、俺達に逆らった結果がどういうものなのかぐらいは理解するはずだ。


 とりあえず、グッチャグチャになってしまった戊と、バラバラの己を広場に運び、晒し者としておくことで、馬鹿共の反乱を抑えることとしよう。


 風呂に入り直すために建物へ入ると、ようやく起きて来たらしいリリィが玄関で目を擦っていた。


 アイリスは寝てしまったらしい、よくあのやかましい状況で寝られるな、家の周りを暴走族が周回しているのと変わらないレベルのボリュームであったはずなのだが……



「リリィ、もう終わったからもう1回寝ようか、それとも風呂に入るか?」


「う~ん……寝ます……」



 その場で眠ってしまったリリィを部屋へ運び、ついでに丙と丁が逃げ出したりしていないことを確認しておく。

 うむ2人共しっかり正座している、この2人も寝させ、俺達は風呂に入ったらすぐに寝ることとしよう。


 もう朝になる、おそらく起きたら昼過ぎだ、出発は夕方になりそうだな……

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