表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十章 西方拠点
394/1360

393 まさかの戊

「ヒャッハーッ! 起きろっ、起きやがれこのノロマ共めがっ!」


「あいたっ、何なんですか一体? まだ日も昇っていませんよ」


「そうっ、俺達勇者パーティーはこんな時間から活動を始めるのだ、なぁミラ、そうだよな」


「勇者様はいつも昼まで寝てるじゃないですか、本当にニートの権化みたいな存在ですよ」


「……ちょっとかわいそうになってきたので起きてあげましょう、ティーナ、朝になりましたよ」



 理不尽にも敗北者として扱われている俺様の威厳を取り戻すため、朝日も昇る前から床に寝かせていた丙と丁を叩き起こしてみる。


 ちなみに俺は、悔しすぎて一睡も出来なかったのである、どうせ昼頃に眠くなるはずだから馬車の中やその辺の木陰で寝ることとしよう。


 さて、そんなことよりまずは腹ごしらえだ、今日の朝食は……うむ、俺にも十分行き渡る分量のハムと卵、そしてミルク。

 今朝は動物性タンパク質をキッチリ摂取するという夢が叶いそうだ。



「しかしこれ、夜はいつの間に搬入されているんだろうな? 昨夜は全く気付かなかったぞ」


「毎朝そうなんですよ、起きたら食糧棚が満タンになっていて、出かけて帰って来たときにもまた、夕食分はアイリスちゃんが目を離した隙に、って感じらしいですから、やっているのは相当な手練ですよ」



 調理やそもそもの確保ではなく、食糧を室内に搬入する手練とか聞いたことがないのだが、それでも一睡も出来ていない俺の目を掻い潜ったのは事実である。


 まぁ俺が居た世界にも、サンタクロースなる年一の存在があったのだ。

 この世界に似たような隠密行動の天才が居てもおかしくはない。


 プレゼントを置いて静かに立ち去るという行動様式も一致しているし、おそらく実行者はサンタ系の変質者なのであろう。


 もちろん俺の横にはカレンとルビア、そしてセラとミラも隣のベッドに寝ている。

 他のメンバーも比較的近くのベッドを選択していることだし、夜間に侵入され、食糧の『代金』として誰かがエッチなことをされているという可能性は考えにくい。



「はい、これが勇者様の朝食サンドウィッチです」


「おぉっ、ミラから直接受け取ると不当な中抜きがされていないんだなっ! まさかサンドウィッチに肉が卵が挟まっているなんてっ!」


「カレンちゃんやリリィちゃんにはナイショですよ」



 ナイショにする必要はないと思う、俺が2人の起きる前に、完全な状態のサンドウィッチを口にしていることの何が悪いというのであろうか……いや、そう考えると何となく罪悪感が……うむ、他のことを考えるよう努めるべきだ……



「ところでだ、今日のどこかのタイミングで、ここの作業員全員を集めた集会を開きたいんだが、どのタイミングが一番都合が良いんだ?」


「そうですね、毎日昼に一度、全員を並ばせて賃金の支払をするんです、そのタイミングはどうでしょうか?」


「よし、そこでいこう、で、その賃金ってのは?」


「毎日転移装置で送られて来ます、西の四天王城から支払われて、そのすぐ近くにある派遣会社で中抜き、そこからですね……」


「おいちょっと待てコラ、転移装置でそこから来るだ? じゃあさ、その装置を使えばこっちから四天王城に行けるってことだよな?」


「四天王城へは直接繋がっていませんが、その派遣会社であれば普通に行き来可能ですよ、そこから四天王城までは徒歩だと2日ぐらい、ワイバーンを使えばすぐに着きます」


「いやワイバーンとか使わないけどさ……まぁ良い、今日のメインはその装置だ、俺達が鹵獲して、ここから四天王城にアタックを仕掛けるために使う」


「……勇者がそんな横着をしていて……いえ、何でもありません、叩かなくて結構です」



 なんということでしょう、ここを拠点としても、地図上ではまだ魔族領域まで馬車で5日、そこからさらに1週間以上の移動をしなくてはならない予定であったのだ。


 それをたったの2日、もし敵や魔物の集団による襲撃を頻繁に受けたとしても、それを始末しながら進んでおよそ3日から5日、ここから魔族領域に至る道程よりも近いのである。


 問題はその転移装置とやらが信頼に足るものなのかという点であるが……そこはエリナを呼んで様子を見させたり、女神を召喚して実験台とすればどうにかなりそうだ。


 とにかくこの村から、転移装置を使った四天王城へのトライをライフワークとしていこう。

 どうせ行ってもすぐには倒せないということはわかっているからな、最初は顔だけでも見に行くのだ。


 俺達が朝食を取り終えた頃、他のメンバー達も続々と起床してくる。

 全員が食事を取ったら村の探索に出掛けることとしよう……



 ※※※



「おいお前ら、両手を頭の上に組んで膝立ちしながら壁に向かってうつ伏せになって手を壁に突けっ!」


「無理だってば、それだとすっごいモーションが必要になるってば」


「そうか、じゃあ普通に付いて来い……じゃなくて村の中を案内してくれ」



 念のため鎖で繋ぎ、丙と丁を連れて宿泊所を出る、まずは温泉からだ、村の中心から外れた位置で掘っているのには何か理由があるはず……



「ここが原泉だよっ、温泉がすっごく熱かったから、あそこから出して、良い感じに流して拠点の中央にある温泉旅館へ供給するの」


「ほう、その流している最中には何を?」


「えっと、確か卵を殻ごと入れて蒸したり、ザルに乗せた野菜とか芋なんかを、みたいな感じだったかな」


「なるほど、ならば早めに完成させてくれ」


「え? ここは魔王軍の拠点なのに、どうして勇者が完成を後押しするのさ?」


「そりゃ奪って俺達のモノにするからだよ」


「ひっぇ!? じゃあすぐに止めさせっ、あいでっ!」


「こらこらどこへ行くんだ、お前らはもうここを管理する奴隷に過ぎない、だから俺達の命令に従って、作業員共には引き続き工事をさせるんだ」


『そ、そんなぁ~っ……』



 慌てて工事を止めに行こうとした丙丁であったが、鎖と魔力を奪うう腕輪の効果に阻まれて自由に脱走することが叶わない。


 というか、今までは俺達がこの拠点を奪わず、あの宿泊所の鍵すらも返却して帰って行くと思っていたのか? そんなはずはあるまい、少なくとも最初の時点で……


 いや、あのときはまだ余裕綽々で、俺達の話など何も聞いていなかったのだな、そして俺達の実力がわかって以降は、ビビり過ぎてそれどころではなかったということか。


 とにかくこの場所を俺達のモノにする、というかそもそも土地だけは最初から俺達が所有していたのだが、上物まではその権利が及ばないはずだ、後で契約書にサインさせよう。


 俺とミラが契約書の雛形を作成している間にも、脱走や工事の停止を諦めた様子の2人は、さらに俺達を案内していった……



「ここがおなじみの広場です、すぐ近くに温泉旅館を、そしてここには公開処刑なんかを執り行うステージが……もう出来ていますね、そして最初に犠牲になるのは……」


「何だよ丙、お前良くわかってんじゃねぇか、早速ステージの耐久性を確かめてやる、精霊様と一緒に壇上へどうぞ」


『ひぃぃぃっ! お、お許しをぉぉぉっ!』



 丙丁2人を素っ裸に剥き、ステージ上に吊るしたところで、ちょうど昼時がやってきた。

 続々と集まり出す作業員達、本来は日当を受け取る予定であったはずだが、予想外の状況に大変困惑した様子だ。


 まぁ無理もない、自分達に賃金を支払うべき親方のうち2人が、今この場で全裸にされ、ステージ上に吊るされているのだから。


 もちろん何も行動することが出来ないらしい、ここで行動出来るような人間、というか魔族であれば、間違いなく魔王軍に正規採用されているはずだ。


 それが派遣やバイトとして薄給で必死になり、未だ登用のチャンスを覗っている段階の連中、即ち上で人事を担う連中の御眼鏡に敵わないのである、当然まともに使える奴は存在しない。



「おいコラッ、ここからどうやって賃金を支払うんだ?」


「痛いですっ! お尻を叩かないで下さい、ただでさえ鎖で縛られて、そのうえ吊るされて凄く痛いんですからっ! えっと、この派遣の人達の賃金ですか? それでしたらもうすぐ転移して来る頃ですよ」


「うむ、ではそれを待とう、生意気な丙を鞭でぶっ叩きながらな」


「あいてっ! きゃんっ! ちょっと、素っ裸なんだから手加減して下さいよっ! いったぁぁぁぃっ!」



 この俺様が手加減などするはずがなかろう、そう言ってやりたかったのではあるが、あまりにかわいそうなので、鞭を軽くぶつけるだけにしてやった。


 しかし遅いな、次は隣に吊るしてある丁でもいじめて遊ぶとしよう、既に精霊様によってとんでもない目に遭わされているようだが、ここからは俺様のターンだ。


 この丁、全裸に剥くまではわからなかったのだが、夏の間水着で泳いでいたからなのか、その痕跡が白と黒の境界をはっきりとさせている、これもなかなか良い。



「おい、気絶してんじゃねぇ、さっさと起きろ」


「……ひっ、何するの? 痛いっ、もう触られるだけで痛いからやめてっ!」


「どこが痛いって? ここかな? それともここかな?」


「いやぁぁぁっ! 蚯蚓腫れになってるとこ全部だってばっ!」



 その後も精霊様と2人、丙丁を交互に痛め付けながら賃金の到着を待つ。


 広場にはかなりの数の魔族が集まリ、大半がこの光景を見て呆然としている。

 最初の頃から居た奴らも何も出来ないでいるあたり、この連中が襲い掛かってくることはなさそうだな。


 そう思った直後、遂に俺達の居るステージのすぐ横で光の柱が現れた。

 直後に立っていたのは大きな袋を持った変な魔族、あの袋の中身は貨幣がギッシリのはずだ……



『こ、これは一体どういうことですか? 管理者のうちお2人がこのようなところに吊るされて……』


「おいそこのお前、この状況ぐらい一瞬で察しやがれ、とにかくその金の詰まった袋をこっちへ渡すんだ」


『何だとっ!? このお2人をこんな目に遭わせたのは貴様かっ! そんな奴に大切な作業員の日当を奪われるわけにはいかないっ!』


「……俺はその袋を渡せと言っているんだ、聞こえなかったのか? それとも人の言葉がわからないのか? おそらく後者だろうな、お前馬鹿そうだし、とにかく死ねっ!」


『がっ! ふんげはっ……』



 このステージを作成した際に置き忘れたのであろう、すぐ横に落ちていたバールのようなものを使い、頭の悪い賃金係の魔族を連続で殴打し、殺害する。



「おいおいお前ら、人間の言葉がわからないような奴に金関連の仕事を任せるなよな」


「いえ、しっかり理解していたはずです、あなたが人の心を持っていないだけで……」


「そうか、丙、お前は後で鞭打ち乱舞3時間の刑だ、覚悟しておけ」


「ひぃぃぃっ! ご、ごめんなさい、どうかそれだけは……」



 ルビアがその持っていた袋と、その魔族自身が所有していた財布を奪い、俺の所へ持って来る。

 とりあえずは袋の方を開けてみることとしよう、というか財布は精霊様がスッと抜いて行ってしまった。


 中には鉄貨が……いや、僅かだが金貨が混じっているではないか、ここの作業員で金貨を受け取るような高給取りが居るとは思えないのだが……もしかして甲乙丙丁の分か?



「なぁ丙、ちなみにお前らの取り分もこの中に含まれているのか?」


「いいえ、私達は正規兵ですんで、給与は別の形で受け取っています」


「となるとこの金貨は何だ? 説明が付かないぞ……」


「えっと、確か1人だけ『時給金貨3枚』という作業員が居たと思います、その人の分では?」


「時給金貨3枚……いやどんだけ優秀な奴なんだよっ!?」



 そこまで時給アップしていく能力があるのなら、それこそ四天王のみならず、魔王軍本部辺りからもお声が掛かっているはずだ。


 なのにどうしてこんな最前線で、しかもいつ襲撃を受けないとも限らない拠点の設営に関与しているのだ? ちょっとおかしな趣味の奴に違いない。


 と、俺が金の入った袋を持っているということを確認した作業員の魔族が、ワラワラとステージの前に集まり出す。


 先程まではどうして良いかわからない、という表情で立ち尽くしていたのに、どうやらこの袋を見ると、パブロフの犬が如く涎を垂らし、僅かばかりの賃金に群がるらしい。



「はいっ! ちょっと皆さんにお話がありますっ! え~、今日よりですね、この拠点は我ら勇者パーティー、魔王軍と敵対する勇者パーティーが制圧しましたっ!」


『うるせぇっ! そんなことより早く金払えっ!』

『そうだぞっ! 俺の鉄貨1枚、早く寄越しやがれっ!』

『えっ!? お前鉄貨1枚も稼いだの?』

『おうっ、昨日から寝ないで働いたからな』


「はいはい静かにーっ! お前らさ、毎日のようにここに集まって賃金を受け取るの、面倒じゃない?」


『おっ、確かにその通り、凄く面倒だ』

『そういえばここで待っている時間も働けば、更に金が貰えるんだよな』

『えっと、俺の日当が綺麗じゃない貝殻1枚だから、昼の1時間働くと……石ころが5個も貰えるのかっ!?』


「わかったようだな、なので毎日の賃金支給はもうナシだ、報酬はこの拠点、というかもう魔王軍の拠点じゃなくて俺達の支配する村なんだが、その工事が終わり次第まとめて支払う、以上、解散!」


『うぇ~い!』



 散り散りになって作業に戻って行く魔族共、もはやここのリーダーが2人殺され、残りの2人は吊るされているという現状を忘れてしまったようだ。


 しかも魔王軍と敵対する俺達のために工事を続けるなど、少し考えれば明らかにおかしなことであるとわかるはずなのに……と、1人だけ残っているな、早く作業に戻るよう忠告せねば……



「おいそこのデブ、さっさと戻らんかこのウスノロがっ!」


「そう言われましても、我の賃金は時給金貨3枚、それをやたらにストックしておくなどちょっと怖くてですね、あ、あとウスノロではありませんよ」


「……!?」



 次の瞬間には俺の目の前に姿を現したデブ、確かに速い、甲乙丙丁の4人よりも遥かに、そしてさらに俺やルビアよりも……パワーもそれなりだ、コイツは強いぞ……



「あ、申し遅れました、我はこの拠点作成現場の派遣作業員、()()()()()()()()()と申します、これまで皆さんの宿泊所に食材を届ける任に就いておりましたが、いかがでしたでしょうか?」


「何だとっ!? アレは全部お前がやっていたのか、目にも止まらぬ速さで……」


「それと、我はごく短距離であれば転移も可能ですので、そちらのスキルも使わせて頂きました、もっとも消費が大きいのでそう易々とお見せ出来る技ではございませんが」



 とんでもないことを言ってのけるボンクラ何とか、名前が長くて面倒だからコイツを『戊』としよう。

 しかしアイテムを使わず、自分の力で転移が出来るとは、もしかするととんでもない強敵なのかも知れない。



「それで、お前は今日の分の賃金を受け取れればそれで満足なのか?」


「ええもちろんです、さぁ、早く昨日分の金貨27枚を……」


「とりあえず死ねっ!」


「なっ!? クッ、危ないところでした、転移!」


「待てコラッ! どこへ行きやがったんだ?」



 隙を突いて聖棒による一撃を加えてみたものの、戊はサッと後ろに跳んでそれを回避し、早速大技の『アイテム不要転移』を用いてどこかに消えてしまった。


 全員で必死になって周りを見渡す、奴からは敵意を感じない、よってここでは仲間の目と、それから耳と鼻とが重要になってくる……



「スンスン……あっちですっ! あ、でももうそこには居ないですね……たぶん地面の中とか空とか、とにかく臭いがどこかに消えちゃいました……」


「そうか、あっちには何があるんだ? おい丁、答えないと痛いぞ」


「あっち? あっちにならほら、言ったじゃん、転移装置があってそこから四天王城の近くの派遣屋に繋がってるの、出現ポイントはここだけど、こっちから転移するためには装置の所まで行かないとだから」


「てことはアレか、戊の奴はそれを使ってここから逃げ出したと、そういうことだな?」


「うん、たぶんそうだと思う」


「ざっけんじゃねぇっ! 奴が居なくなったら今日以降の食事はどうすれば良いんだ! せっかくもっとデカくて良い建物に移ろうと思っていたのに、食材ナシじゃそんなもんクソだっ!」


「いえ、不意打ちで殺そうとしてた人の言うことじゃ……」



 言われてみればそうだな……毎日届けられる食材も惜しいが、だからといってあのようなヤバめの敵を生かしておくわけにもいかない。


 ここは少し葛藤してしまうところであるが、やはり奴は討伐すべきだ。

 今は良くても後々、油断した頃に毒入り、または気付かれることを予想して爆発物入りの食材を提供してくるかも知れないからな。


 とにかく今日はその転移装置とやらの確認だけして、その後に少し作戦を立ててからどうするかを決めていくこととしよう。


 ここの完成も待たなくてはならないし、維持管理のための人材をどこから引っ張ってくるかも考えなくてはならない。

 よって少し危険ではあるが、戊への対応はその後にせざるを得ないのである……



「ところで勇者様、今日配らなかったこのお金はどうするの?」


「ん? そんなのもう俺達のモノに決まっているじゃないか、派遣とはいえ魔王軍の関係者として人族の地に侵攻して来ていたんだ、金なんぞ払ってやる必要はない」


「あら、でも最後に報酬を支払うって約束しちゃったわよね、払わなかったらまたうるさいわよ」


「報酬なら出すさ、リリィの口から、激アツのブレスでな、それを全身に浴びさせてやるんだから、金なんかよりよっぽど良いだろうよ、ドラゴンのブレスなんて滅多に喰らえるものではないからな」


「何だ、結局全部殺しちゃうのね、てっきり維持管理もあの魔族達にやらせるものだと……」


「うむ、それなんだが、ちょっと考えがあるんだ、とりあえず後で話す」



 その後、吊るしてあった丙と丁を降ろしてさらに村の中を案内させる。

 転移装置もしっかり確認しておいた、装置というよりもクリスタルのような見た目、最新式らしい。


 次いでこの村を拠点とする場合に、貴賓客用のゲストハウスにする予定であったという建物を紹介される……というか、旧村長宅ではないか、もう完成しているとは驚きだ。


 ということで、以降はそこを俺達の滞在施設とすることに決め、馬車を移動させて中へと入った……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ