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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第九章 予言
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387 儀式と滅亡

「やれやれ、温泉郷の皆さんは意外と手強かったな」


「全くよ、ここまで頑なに外出しないとは思わなかったわ」



 自粛解除最終日を過ぎて温泉郷に戻った俺達、当然人々は再び引き篭もり、また板を張った窓の向こうから俺達のことをチラチラと見てくるのみであった。


 結局『戸別訪問』という形式で家々を回り、適当に嫌そうな反応をした奴を片っ端から生贄にしていったのである、大変に面倒な作業であったのは言うまでもない。



「で、今日は普通にここに泊まって、明日の朝から湖に向かって移動しようぜ、ちょっと疲れたからな」


「でも勇者様、早くしないと死者の魂が何とやらで色々とアレなんじゃないかしら?」


「確かにそうだな、おい女神、お前先に行って何とかして来い」


「何とかと言いましても……まぁどうにかして来ます、夕飯には戻ると思いますのでそのつもりで」



 光り輝き、次の瞬間にはスッと馬車の中から姿を消した女神、便利な存在である。

 と、ほこラーのジジィも一緒になって湖へ移動したようだ、こちらは何も言っていなかったからな、夕飯を用意するのはやめておこう。


 馬車はしばらくして温泉旅館へと到着し、俺達はついこの間まで宿泊していた部屋に戻る。

 ミラとアイリス食糧庫から何かを出して来ると言って出て行く、こちらは明日以降の『儀式』について話し合いを始めた……



「でだ、生贄は全部で3,000個ちょっと、これをどうやって苦しめ、どのような手段で可能な限り長時間の苦痛を与えてぶっ殺すか考えないとだ、精霊様、基本となるいくつかの方法を提示してくれ」


「あら、そんなの火炙りと八つ裂きに決まってるじゃない、あと本来は酸で溶かす刑も有効なんだけど、さすがに湖の水がどうかなってしまうからやめた方が良いわ」


「なるほど、となるとおなじみの処刑方法2つしか残らないのか……他に誰か妙案が……はいセラ処刑人、発言をどうぞ」


「やっぱり煮え滾る甕に生きたまま放り込んで茹で上げるのが一番よ」


「ほう、してその心は?」


「生贄だけに生きたまま煮えて……お仕置きして良いわよ……」


「尻を出して四つん這いになれ」



 サムすぎるギャグを言い放ったセラにはお仕置きである、ネタが面白いことを想定してせっかく用意したツッコミ用のハリセンが手元にあるのだが、ちょうど良いのでコレを使って尻叩きの刑を執行しよう。



「喰らえっ! つまらない奴には制裁だっ!」


「ひぃぃぃっ! 痛いっ、色々な意味で痛いっ! 超ごめんなさいっ!」


「まだまだっ!」


「いだぁぁぁっ! も……もっと……」



 叩かれた痛みなのか盛大に滑ったことを糾弾された屈辱なのかは知らないが、とにかくセラは気絶してしまった、だが釜茹では良い案だな、水も汚れないし、むしろ煮沸消毒されて良い感じになりそうだ。


 ということでセラの案も採用、生贄には原則として火炙り、八つ裂き、釜茹での3点セットで対応し、他に救助された獣人や羊魔族から要望があればそれも追加することに決まった。


 そこで女神も戻り、ついでに調理をしていたミラとアイリスも戻る。

 翌日は早くに出なければならないということで、酒もそこそこに料理を平らげ、布団に入った……



 ※※※



「見てよ勇者様、湖の方、生贄がうじゃうじゃ居るわよ」


「本当だ、アリの巣から沸いたアリみたいだな、もっともアリのような存在価値は奴等にはないんだがな」



 馬車の窓から見えた湖畔には、今日も元気に清掃活動をしているらしい生贄軍団。

 死ぬまでの間遊ばせておくのはもったいないということで、湖で必要となる仕事をさせておいたのだ。


 湖畔にある管理小屋に到着すると、中から出て来たのは管理人のお姉さんが1人、釣りガイドの横文字アングラーは……既に遺影と成り果てていた、アロサウルスに喰われてしまったらしい。



「おはようございます、皆さんが来られたということは、儀式は今日執り行われるんですね?」


「そういうことになります、先に生贄をここに集めて、始末するための方法についてじっくり聞かせてからですがね」



 ただ残虐に殺すというだけでなく、これからどのような方法で、どのぐらい時間を掛けて、どの程度の苦痛と共に地獄へ落とされるのかということを知らせておくことは重要だ。


 もちろんそれで気を失ったり、精神が崩壊してしまったりするとつまらないのは事実。

 ゆえに女神の持つ都合の良い力で、死ぬ直前まで意識をはっきりと保たせておく術を施すことも忘れない。


 と、そろそろ儀式の準備、筋肉団員が作成している邪悪な祭壇なども整いそうだ。

 ドクロとか乗っかって、およそ女神の関与する儀式のためのものとは思えないのだが……


 とにかく生贄を集合させ、説明会を始めよう、ちなみに本日の司会進行は、湖の管理人であるお姉さんがやってくれるらしい。



『はーい、もはや人どころか生物としてすら扱われていない生贄の皆さーん、集合して下さーい! 地獄に落ちる時間ですよーっ!』



 その声に反応し、虚ろな目をしたままゾロゾロと集まり始める生贄共、歩くのが遅い、この場で何匹かぶっ殺してやりたいところであるが、貴重な命がもったいないのでそれはやめておこう。


 しばらくして全員が集合したところで、まずは女神による『正気に戻させる術』の影響下に入れる……



『ぎゃぁぁぁっ! た、助けてくれぇぇぇっ!』

『死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない……』

『せめて、せめて家族に宛てた遺書をっ!』



 突如として恐慌状態に陥る生贄軍団、これまでは契約書の効果によって意識を押さえ込まれていたのであろうが、ここへ来て『自分が生贄として殺される』という実感を得たということなのであろう。


 しかし喚こうが頭を抱えて泣き崩れようが、それが自分のしたことの結果である以上は変えようがない。

 あそこで獣人や魔族に差別的な言動をしなければ、と、落ちた先の地獄で後悔するのが最善の選択肢だ。


 しかしやかましいな、これではこちらの話を続けることが出来ないではないか……



「チッ、うるせぇ連中だな、おい女神、『全員黙らせる術』とかないのか?」


「そんなに都合の良い術ばかりではありませんよ」


「ご主人様、黙らせること出来ませんが、音を発することが出来ないようにすることは可能ですよ」


「おぉサリナよ、お前はあっちの女神なんかよりもよっぽど使えるんだな、やっぱ時代は神の救いなんかじゃない、悪魔との契約なんだよ」



 ということでサリナに幻術を使わせ、生贄軍団を強制的に静かにさせる。

 その後、精霊様による処刑方法の説明、生贄の集団がサイレントモーションで泣き叫んでいるのが面白い。



『え~、それではいよいよ生贄、というか虐殺された獣人の皆さんを復活させるための儀式を執り行います、女神様、水の精霊様、ほこラーのおじいさん、死者の魂を呼び寄せて下さいっ!』



 女神、精霊様、ほこラージジィの3人が両手を広げて天を仰ぎ、まるで宇宙人と交信するかのようなポーズを決める。


 空が黒くなってきた、真っ黒な雲となって渦巻いているのは瘴気、いや怨念の塊だ。

 もしアレが暴発したりなんかすれば、それこそこの世界全体が魔界と化してしまうというのも頷ける、異様な禍々しさを放っている。


 その黒い雲は、何かを探すようにして湖の上を彷徨っているような感じだ。

 合図してこちらへ呼び寄せる必要がある、そこで助命した連中の出番である。



「オラお前らっ! 湖の畔へ並びやがれっ!」


「ひぃぃぃっ! こ……怖いですっ!」


「良いのか? さっさとしないとお前らもあっちの連中みたいになるぞ、火炙りだぞ、八つ裂きだぞ、釜茹でだぞ」


「わ、わかりましたっ! いえ、喜んで行って参りますっ!」



 助命してあったのは見目麗しい女を50名程度、あらかじめ全裸に剥いてあるので使い易い。

 それを湖畔に一列に並ばせ、精霊様が順番に鞭で打ち据えていく。


 鞭の弾ける音と耳を劈く悲鳴、おや、怨念の塊もそれに気付いたようだ、徐々にこちら側の湖畔でその存在を厚くしているように感じ取れる。


 これでようやく儀式が始められる、まずは助命対象者を下げ、そこへ『処刑3点セット』を準備するのだ。



「オラオラッ! お前らはもう用済みだ、養鱒場へ戻って魚の世話でもしておくんだなっ!」


『はいぃぃぃっ!』



 体中蚯蚓腫れだらけの状態で、素っ裸のまま山を駆け上がって行く助命対象者共、ちょっとタイプの子も居たな、帰りに何人かお土産として……いや、セラの目が怖いのでやめておこう……


 と、既に処刑の準備が整ったようだ、『とろ火の火刑台』、『じっくりと煮る低温調理用の甕』、それと精霊様は……床屋か?



「おい精霊様、何だその椅子は? 床屋の真似事なんかして、切り裂き○ャックじゃないんだぞ」


「甘いわね、これは私が美容院と肉屋が並んでいるのを見て着想を得た新型の営業形態、『ボディカットサロン』なのよ、ここで上手くいったら王都でも開業するわ」


「いやもうそれ単なる殺人なんですが、誰も来ないし問題になりそうだからぜひやめてくれ」



 と、早速最初の客がやって来た、というよりも傭兵団のおっさんに掴まれて引き摺られて来た。

 生贄を椅子にセットし、得意のウォーターカッターでそのつま先から……(お伝え出来ない内容です)……凄まじい悲鳴と血飛沫、見るに耐えない光景がそこには広がっていた。


 とろ火火炙りも低温調理釜茹でも絶好調のようだ、俺は特にやることもなくなったし、管理小屋に戻ってパスタでも啜っていることとしよう。


 ドアを開けて小屋に入る……既に1名、関係ない奴が復活を遂げていたらしい、アロサウルスに喰われたはずの横文字アングラーの姿がそこにあった……



 ※※※



「あ、勇者様はここに居たのね、そろそろ儀式が佳境みたいなことをほこラーのおじいさんが言っていたわよ」


「そうか、でも見に行くのは遠慮しておくよ、あんなのを見せられたら今日の夕飯が不味くなるからな」



 精霊様などは『疲れた』と言って、時折おにぎりなどパクつきながら処刑を行ったりするのだが、俺にはその光景を見ることすら食欲の減退に繋がるのだ。


 というか、どちらが正常なのかと言えば間違いなく俺、精霊様を始めとしたこの世界の連中が異常なのである……



「だいたい精霊様なんぞは……って、何だ今のは?」


「さぁ、湖の方からね、ちょっと行ってみましょ」



 突如として外から轟音が鳴り響いた、管理小屋を出ると、先程まで空を覆っていた渦巻く真っ黒な雲が、まるで夏の空、遥か遠くに見える入道雲のように白く、美しい姿に変貌していたのである。



「あ、勇者よ、どこへ行っていたのですか?」


「どこへって、すぐそこの管理小屋に居たんだぞ、で、これはどういうことなのか、こっちが質問するべき状況だろ……」


「儀式が成功したのです、しかも生贄の命を最高効率で使用する『スーパーコンプリート』になりました、あの爆発音はその証拠です」


「ああそう、それだとどうなるの?」


「復活した使者の肉体が強化され、ステータスが10%程度アップした状態で蘇生します」


「……微妙な効果で何よりだ」



 などと話しているところに、空に浮かぶ雲から続々と、まるでカマキリの卵でも孵ったかの如く人間が降りて来るではないか、数は500人前後か。


 全員獣人だ、笑顔でこちらに手を振りながら、バシャバシャと湖に降り立っている。

 大半がカレンぐらいの身長、子どものようだな、捕まって重労働を架せられ、死んでいったというのであろう。


 それが今、全員復活したのである、しかも地味にパワーアップした状態で。

 となればここからやるべきことは1つだけ、自分達を酷い目に遭わせた連中への、徹底的な復讐である。



「聞きなさい復活した獣人達よ、まず私が誰なのか、それはもうわかっていますね?」


「タダのバッカでぇ~っす!」


「勇者よ、あなたは少し黙っていて下さいっ!」


「お、女神バカが怒ったぞ、皆逃げてっ!」



 適当に女神を茶化しておいたのだが、復活した獣人達は既に湖畔に平伏しており、この女が何者なのかということぐらいは理解している様子だ。


 そしてこの後自分達が何をすべきなのかも……と、そこで金ピカの伝書鳩というか鳩のようなモノが飛来し、マリエルの肩に止まる、王都からの文書を持参したらしい。



「勇者様、派遣の依頼をしていた王国軍の第一陣が、そろそろメインの町付近に到達するようです、えっと、今回の先陣は足の速い王都獣人部隊ですね」


「おっと、面白そうなことになったじゃないか、ここの復活した獣人と、それから王都から派遣されたプロの戦争屋である獣人部隊、どっちの方が活躍出来るか勝負させようぜ」



 もちろん王都獣人部隊の方が訓練を積み、ちゃんとした武器も持っているため、個々の能力では遥かに上だ。

 だが数だけなら今復活した獣人軍団の方が上、これは良い勝負になりそうだな……



「マリエル、王都から来る部隊には民間人の虐殺許可が下りているんだよな?」


「当たり前です、個々の地域に住んでいるのはもはや人として扱うには値しない者ばかりということを伝えてありますから、むしろ財産を残して、抵抗する人間を消すことになっているはずです」


「それはそれは、よし、じゃあこっちの獣人部隊は……女神に直接指揮を取らせよう、その方が正統性が高まるからな」


「わかりました、とは言っても私に出来るのはこの者共を誘導することぐらいですが」


「構わん、民衆を率いる自由の何とやらとして戦場を走っていればそれで良いんだ」



 女神と獣人軍団は、そのまま俺達の滞在していた温泉郷の方角へと進軍して行った。

 まずは武器屋でも襲撃して、目欲しいアイテムでもゲットしてから戦うべきだと思うのだが……



「おう勇者殿、俺達はどうする? 今回は王国の戦争になるわけだが、どうもこちらには指令が来ていないようだぞ」


「まぁ、ゆっくりしていれば良いさ、これは王国ってだけじゃなくて、この地域で差別され続けた獣人達の戦いだ、俺達が手を出すのもアレだからな」


「はっはっは、それもそうだな、では俺達はこの湖で魚でも獲って、明後日ぐらいにもう一度あの温泉郷へ戻ってみるとしよう」


「だな、ただ温泉がそのまま使えれば良いんだが……頼むから破壊しないでくれよ……」



 少し不安ではあったのだが、獣人達の目的はあくまで『自分達を虐げたこの地域の純粋な人族をぶっ殺すこと』であり、『温泉などの富を破壊し尽くすこと』ではない。


 それに女神も付いているのだし、変なことだけは絶対にさせないはずだ。

 絶対に……いや、女神の存在のせいで余計に心配に成ってきたではないか。


 そのような不安を抱えながら、俺達は湖の畔でバーベキューをしたり、酒を飲んだりしながら翌々日を待った……



 ※※※



「おぉっ、結構な死体の山だな」


「抵抗しないで降参した奴は殺さなかったはずだし、私達が生贄にした以外にもこんなに差別主義者が居たのね……」



 積み重なった死体、その数は……もう数える気もしないな……近くの広場では、到着した王国軍の本隊が集まった生き残りの住民に説明をしている。


 内容はこの地が王国に編入されること、王国の法に従わない者は容易に死刑となることなどだ。


 ちなみに、これからはこの温泉郷をメインとするらしい、これまでメインであった町よりも、こちらの方が人が集まる要素があるということからの判断だそうな。


 と、辺境担当大臣やその取り巻き、その他高級な兵士達も到着している、王国軍の本陣で話を聞きながら、ゆっくり茶でも啜ることとしよう。



「ちぃ~っす」


「む、勇者殿か、この度はせっかくの休暇……いや『強化合宿』であったというのに、結局戦争になってしまったようだな」


「まぁ、だいたいそうなる運命なんだよ、都合が良いんだか悪いんだかわからない世界に飛ばされたものだ、で、ここをメインの町にするって言ったが、独立国家にするのか」


「いや、ここは王国の一部、獣人の支配する『ペタン王国モフモフ温泉自治州』と称することにした、王都獣人部隊から一部が出向して軍の基礎を作り、さらに集まった人々の中から一般兵士を募集するかたちだな」


「軍隊以外の統治機構は?」


「安定するまでは軍が政府を兼ねる、何と言ってもここは今まで虐げられてきた獣人が支配階層になるのだからな、混乱は避けられまい、そのときに強い軍隊による統治が必要なのだよ」


「へぇ~、そういうことは俺には良くわからんな……」



 ペラペラと様々なことを教えてくれる辺境担当大臣であるが、内容が専門的すぎてまるで頭に入ってこない。

 横に居たセラは……立ったまま気絶している、難しい話に脳が強制終了してしまったのだ……


 しばらくそこで雑談をしていると、椅子に座らせておいたセラがようやく再起動する。

 仮眠でも取ったかのようにスッキリした顔だ、そろそろ温泉旅館に戻ろうと声を掛け、一緒に王国軍本陣を後にした。



「何だかさ、結局最初の予言通りになっちゃったわよね」


「予言? それって何だっけ?」


「ほら、異種族が侵攻して来てこの地域を滅ぼすっていう……」


「あ、そういえばそうだな、最初はその異種族が何なのか捜していたのに、いつの間にか俺達がその予言成就のサポートをしていた、そういうことになるよな?」


「……不思議な感じだけどそうなのよね、温泉を守るために予言を止めようとしてたのに、どういうことなのかしら」


「まぁ、たまたまってこともあるだろうよ、あまり深く考えるのはやめておこうぜ」


「そうよね、じゃあここを発つまではのんびり温泉にでも浸かっておきましょ」



 どういうわけか、かなり昔に成された伝説の予言、それを俺達が成し遂げてしまった? というか手伝った?


 意味がわからないのだが、そういえばこの世界、この時代における俺の登場を知っているかのような伝説だの何だのが多いような気もする、変な話だ。


 もちろん今の女神ではなくとも、それは神々のやること。

 当然俺の理解が及ばない部分はあるかも知れない……と、こんなことを考えるのはやめるのだ。


 このまましばらく、この異郷の地で全てを忘れて温泉に浸かり、リフレッシュして王都に戻ることとしよう……

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