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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第九章 予言
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382 湖

「あーっ! これ絶対に私の毛ですよっ!」

「ここは私ですっ! ほら、太さも同じっ!」

「え~っと、ここが私かな~」



 俺とセラが持ち帰ったガウンに反応する3人の羊魔族、色合いや毛の質感からして、この3人から刈り取られた毛で作ってあることは容易に判断出来る。


 数回に分けて刈り取った毛を混ぜ、それを全部合わせてガウンにしたのだ。

 養殖魚の管理をさせ、さらにはそのガウンを金貨1枚で販売したクソ業者。


 明日はそいつの処刑のため、事業所になっている山奥の建物の付近にある湖へと向かう。

 もちろん敵とされている『異種族』についても捜索するのだが、それはもうオマケで構わない。


 罪の無い3人に甚大な被害と苦痛を与えた馬鹿の顔を拝み、ついでにグッチャグチャに潰してやることが明日の第一目標、そして第二目標は湖の幸なのである、ニジマスとか居ると良いな……



「犯人に対する最後の一撃はお前ら3人にやらせてやるからな、どういう殺し方をするか今日のうちに良く考えておくんだ、わからなければそこに居る処刑マニアの精霊様に聞け」


『はーいっ!』


「うむ、じゃあ今日はもう風呂に入って寝ることとしようか、この部屋には専用の露天風呂があるからな、ゆっくり浸かって、監禁されていた間の汚れを落とすんだ」


『はーいっ!』



 もちろん羊達と一緒に俺達も……なんと、3人の尻尾がモッコモコではないか、長らく手入れしていない様子だ、きっと監禁犯は髪の毛のみを刈り、尻尾の毛は放置したに違いない。


 そのことにはマーサも気付いたようで、風呂上りに手入れしてやるとの約束をしている。

 これはチャンスだ、カレンからは普通にブラッシングで確保、そして羊の毛も手に入ることが確定した。


 あとは毛鉤作成に最も重要な毛、ウサギの毛をどうにかして確保しなければならない……



「なぁマーサ、今日はマリエルじゃなくて俺が尻尾を乾かしてやろうか?」


「どうせ尻尾の毛を毟るつもりでしょ、そうはさせないわよっ!」


「う~ん、何となら交換してくれるんだ? 高級ニンジンか? それとも食べ物以外で何か欲しいのか?」


「……そうね、まずは生ニンジン、焼きニンジン、ニンジンゼリーにニンジンジュース……を、この羊ちゃんたち3人の分も、それから王都に帰ってマトンにお土産として持って行く分、全部で5人前ね」


「よかろう、交渉成立だ」



 風呂上り、尻尾を乾かして貰うために四つん這いになったマーサにヘアブラシを当て、そのままワシャワシャと毛を採取する。

 ついでに丸出しの尻をそのヘアブラシの裏側で引っ叩いてやった、これはオマケだ。


 カレンにもブラッシングをし、それに羊魔族3人から刈り取った余分な毛も受け取った。

 あとはこれを毛鉤に……いや、巻き付けるための糸がないな、誰かロングヘアーの奴は……


 ふと髪を乾かしているルビアに目が行った、だが大切にしている髪の毛だ、毟らせろなどとは口が裂けても言えない。

 となるともう1人、いや1匹の候補、サラサラロングヘアーの女神様、神の髪を奪うしかないか。



 確実にウケないダジャレをグッと飲み込み、バレないよう慎重に女神の背後を取る。



「オラァァァッ! 捕まえたぞっ!」


「きゃっ、勇者よ、女神たるこの私に対して一体何をするというのですかっ!?」


「ちょっとだけ毛を毟らせろ」


「ですから、私のお尻には毟るような毛がありませんっ、ほらっ、確認して下さい」


「汚ったねぇケツ毛じゃねぇっ! 髪の毛を寄越しやがれっ! こっちは引っ叩いてやる!」


「あうぅぅぅっ! 痛いっ、頭とお尻がダブルで痛いっ! これは新世界でしょうか……」



 女神の尻を引っ叩きながら髪の毛を掴んで引っ張ると、ブチブチッと何本かが抜けてきた。

 本人も叩かれて喜んでいるようだし、誠にWIN=WINの関係である。


 で、毟り取った女神の髪の毛を水で濡らし、それに先程集めた狼、ウサギ、そして羊の毛を纏わせ、釣針にクルクルと捲き付けていく。


 うむ、良い感じのケバケバ感が出たではないか、これは金を取って販売しても良いレベルだな。

 もっとも、それではカレンやマーサの尻尾、そして女神の頭が禿げてしまいそうだ……



「よし、明日はこの毛鉤で湖の魚をガンガン釣ってやろうぜ」


「そうね、渓流釣りのリベンジをするのよ、私達の腕にこの特製毛鉤があれば、もう鬼に金棒どころの騒ぎじゃないわ」



 やる気満々の俺とセラに対し、呆れたような表情で髪を抜かれた頭を擦る女神。

 他の毛はまだ残っているし、毛鉤が足りなくなったらまたブチッといってやろう。


 さて、とりあえず今日は寝るとするか……



 ※※※



「お~い、そろそろ湖が見えてくるはずだぞ~っ!」


「お、意外と近かったんだな、まだ余裕で午前中だぞ」


「夕マヅメはまだまだね、勇者様、お昼ご飯の前にターゲットを始末しに行きましょ」


「そうだな、善行を積んだ後の方が良く釣れそうだし、まずは羊魔族誘拐犯の養殖業者を惨殺しに行こうか」



 そこからしばらく走ったところで湖が見える、澄んだ水の中には大量の魚が生息しているはずだ。

 今日は風もなく、毛鉤で釣りをするには持って来いの気候なのである。


 自前の地図を頼りにここまでやってきた俺達は、そこからは例の饅頭ジジィから受け取った、ターゲットの住所記載済みマップに切り替え、印の場所を目指す。


 湖のすぐ脇から伸びる小さな山道の先がそれのようだ、ご丁寧に『養鱒場はこちら、塩焼き用鱒各種卸し鱒』などと、俺が考えるよりも遥かにつまらないダジャレを用いた看板。


 だがふざけていられるのもあと数十分だ、しばらく後には血塗れで命乞いをすることになるのだからな……



「主殿、この先は馬車で行くのには少しキツいぞ、一旦湖の横にでも駐車しないか?」


「う~む、ちょっと面倒だがそうする他ないか、ちょうどあそこに管理小屋みたいなのがあるし、そこに停めさせて貰おう」



 管理小屋の煙突からは煙が上がっている、誰かが中に居るようだ……この付近のクソみたいな人間ではなさそうだな、窓に板を張っていないし、異種族の襲来を恐れている連中とは違うようだ。


 小屋の脇まで行くと、中に居た人間がこちらに気付いたようである。

 バタバタと足音が響き、ガタンと入口のドアが開いた、エプロンをした綺麗なお姉さんじゃないか……



「ハイいらっしゃいませ、旅の方々ですね、温泉郷の人ではないようなのでごく普通に対応させて頂きます」


「は、はぁ、ちなみに温泉郷やその周辺町村の人だとどのような……」


「既にドアを閉めて塩を撒いていますね、あの連中は唾を吐き掛けるのももったいないレベルのクソ野朗共ですので」


「なるほど、で、湖で遊ぶのは午後からのつもりなんですが、ここに馬車を停めても構いませんか?」


「大丈夫ですが、ここまで来てすぐに湖で遊ばないんですか? 釣竿も持っているようですが」


「ええ、ちょっとあの先にある養殖業者を惨殺しに行って来ます、ちょっとした敵対関係にあるものですから」


「そうでしたか、ではクズの始末をしていただける代わりに、なんと駐車料金と湖の釣りガイド、さらには今日の昼食と夕食もサービスとさせて頂きます、あ、討伐の証明としてクソ野朗の首を持って来て下さいね」


「わ、わかりました……」



 養殖業者はこのお姉さんから相当に嫌われているようだ、というか、この付近に住む連中全体を毛嫌いしているのだが、過去に何かトラブルでもあったのか?


 まぁ良い、ちょうど目的としていた馬鹿を始末すれば、今日1日の遊びと食事がタダになるのだ。

 ちょっと気合を入れて正義を執行しに行くとするか……



「ところで3人共、最後の一撃はどういう感じでいくか決めたのか?」


「はい、爪を剥いではも全部折ったうえで、私達がされたように髪を全部奪ってやろうともいます、それから死んで腐った魚をペースト状にしたものを口に入れて、ついでに全身の皮を剥いでそれを塗りたくって……」


「……おう、なかなかやるじゃねぇか」



 そんな話をしているうちに、いくつかの養殖池を擁する施設に辿り着いた。


 池の中にはヤマメやイワナ、ニジマスもかなりの数が居る、そしてその池を管理しているのは……犬や猫などの獣人か、鎖に繋がれて痩せ細っている辺り、3人の羊魔族と変わらない状況だ。



「おいお前ら、大丈夫か?」


「……えっと、あなた方は?」


「お前らを助けに来た、というか、ここの主を始末しに来たんだ」


「そ……そんなことをしたら、私達が腹いせに殺されてしまいます、この付近の人々に……」


「そんなことはない、なぜならそういうことをしそうな人間は俺達が全員殺すからだ、異世界勇者様を信じなさい」


「は……はぁ……」



 とりあえず獣人達の鎖を外し、食べ物を分けてやる。

 ここも全員女の子、しかも子どものようだ、クソ野朗め、反抗されても大丈夫そうな奴ばかりをこういう目に遭わせているのだな……


 と、施設の奥、温泉郷や例の町と同様に、窓全体を木の板で覆った建物からバタバタと音がする。

 どうやらクソ野朗が俺達に気付いたようだ、入口のドアが開き、出て来たのは臭そうなデブ。



「はぁっはぁっ、き、貴様等! わしの使っているゴミ獣人に何をするのだっ?」


「何をするって、逃がしてやるんだよ、それと、今日は川の養魚場で監禁されていた羊魔族も一緒に来たんだ、で、お前を殺す」


「な~にを言っておるかこの犯罪者めっ! 人の資産を勝手に持ち出すとは、まさか貴様等、わしらを滅ぼす異種族の手先ではなかろうな? 魔族や獣人も仲間に居るようだし、そうだとしたらわしがこの手で始末してくれるっ!」


「うるせぇよボケ、ますはこれでも喰らえっ!」


「ふんげはっ! ぎぃぇぇぇっ! み……耳が……」



 聖棒でちょんと突き、デブの右耳を吹き飛ばしてやった、そういえば首は管理小屋のお姉さんに見せるのであった、誰だかわからなくなると困るし、これ以上破壊するのは控えよう。



「ひぃぃぃっ、誰か、誰か治療を……」


「おいクソデブ、これから地獄に落ちるお前に治療なんか必要ない、それよりもどうしてこんな酷いことをしていたのか言え、そして毛を刈り取った羊魔族の3人に謝れ」


「な、何でわしが謝らねばならぬ、わしらは、この付近の人間はこういう連中の被害者なんだぞっ! 火山の噴火で東の地を追われ、逃げる間に力を得た獣人や魔族の襲撃を受けたという言い伝えがあるのだっ!」


「それってさ、お前等が先に何かしたからだろ? 今回の『異種族騒ぎ』もそうだけどさ、完全に自業自得だと思うぜ」


「そんなことはないっ! 言い伝えによると、西へ逃げる途中で遭遇した獣人の群れ、夜中にその群れの野営地に忍び込んで、食糧を盗もうとしただけで殺された者が居るそうなのだ、な、不当だろう? だからわしらは被害者なのだ、いや被害者様なのだっ!」


「……殺されて当然のクズだな、もちろんお前もだが、おい3人共、それから獣人の皆さんにカレンにマーサ、散々痛め付けて殺してやれ、それがコイツのためだ」


「ひぇぇぇっ! そんなことをしたらどうなるかわかっているのかっ、きっと女神様が見ているぞっ!」



 女神様は見ている、きっと、とかそういう次元ではなく確実にだ。

 なぜならば後ろでメイド服を着たまま佇んでいるのが、この世界の統治者たる女神なのだからな。


 このことを知らないクソデブは、必死になって女神女神と喚き散らす。

 その様子を見たメイド服の女神、スッと前に出て神気を放つ……



「ももももも……もしやっ! あああああ、あなた様はっ!」


「そうです、私が女神です」



 変な自己紹介の女神、驚くクソデブと、それからこの事実を知らないでいた羊魔族や救出された獣人達。

 そしてなぜかマリエルとジェシカが平伏しているのだが、こいつらは元々どうかしているものとして放っておこう。



「め……女神様、これをご覧下さいっ! この者達が、この薄汚い魔族や獣人を含む一団がわしを殺そうと……」


「醜悪な姿の人族よ、今は私もその集団の仲間として行動しているのですよ、この意味がわかりますか?」


「え……えっと、あっと、え?」


「あなたは信じられないヴァカのようですね、もう良いでしょう、神罰を受けなさい」


「えっ!? あぎゃぎゃぎゃぎゃっ! い、いでぇぇぇっ!」


「ついでに痛覚が500倍になるツボと、死ぬ寸前まで意識がはっきりするツボも押しておきました、これからじっくり時間を掛けて殺されるのでしょうが、それまでの間、この世のものとは思えない苦痛を感じ続けなさい」


「ひぃぃぃっ! どうしてそんなっ、わしは被害者様なのにぃぃぃっ!」



 ちなみに、このクソデブの来世はもう『ミドリムシ』で予約済みらしい、しかも特別に今の意識を保ったまま転生させて貰えるのだという、こんなデブにはもったいないレベルの至れり尽くせりだ。



「さてと、じゃあ女神、ここの監督はお前に任せたぞ、デブの処刑が終わったら誰かに首を持って来させるんだ」


「わかりました、では勇者よ、私もちょっとストレス発散のためにリンチに参加……」


「それは女神のすることじゃねぇだろっ!」



 とはいえ、女神がどうしても殺りたいと言うのであれば俺に止める資格などない。

 クソデブリンチ殺人に興味が沸かない俺は、残って遊ぶ連中を置いて湖を目指した。


 さて、ここからは釣りタイムだ……ダメだったら竿を持ってここに戻って来よう、確実に釣れるはずだからな……



 ※※※



「あらお帰りなさい、養鱒場の馬鹿オーナーは始末出来たのですか?」


「ええ、今その場に残った仲間が痛め付けているところです、そのうち首を持って戻ると思いますよ」


「そうですか、ではお礼の料理を用意しておかなくちゃですね、それと、午後は釣りのガイドもさせて頂きます」



 この綺麗なお姉さんに湖でのフィッシングガイドをして貰うなど、それこそ天にも昇る気持ちだ。

 指導中に間違えておっぱいとかぶつかったりしないかな、うっかりポヨンッとならないかな……


 と、余計なことを考えるとセラに考えを読まれ、おっぱいを触るべき腕を切り落とされてしまいそうだ。

 ここは邪念を振り払うために、管理小屋の外を散策でもしておこう。


 そう思ってドアを開けると、ちょうど北の空に見える鳳凰、エリナはもう帰って来たのか、夕方になると思ったが、案外早かったな。


 そうだ、ご褒美の温泉饅頭を用意しておこう。



「たっだいま~っ、早くっ早くっ、お饅頭早くっ!」


「そう焦るんじゃないエリナ、温泉饅頭は逃げたりしない……と思うよ……」


「いえ、以前取り逃したことがあるんで何とも言えません」



 まぁ、ニンジンに足が生えたり、火の通った焼き魚に攻撃されたりする世界だ、饅頭が意思を持って逃げ出したとしても驚くことではない。


 だが今回用意した温泉饅頭、これを作ったジジィは魔力が低かったようだ。

 饅頭はそのまま、蓋の裏にくっついたりすることもなく箱に収まっていた。



「いっただっきま~っす! ウマッ!」


「ほう、どれどれ……ウマッ!」


「そんなに美味しいのかしら……ウマッ! 勇者様、やっぱりあのおじいさんは殺さなくて正解だったわよ」


「だな、帰りにありったけ饅頭を作らせよう、あと気が向いたらこの先も生かしておいてやろう」



 饅頭は激ウマであった、これなら王都でも普通に売れそうだ、適当に販売する分も作らせよう。

 と、俺達が饅頭を頬張っているのを見た管理人のお姉さんが近付いて来る……



「あの~、そのお饅頭、お供え用に1つ頂いてもよろしいですか?」


「構いませんが、お供え用? ここで誰か死んだんですか?」


「勇者様、ストレートに聞きすぎよ……」


「ええ、実は以前この湖で大規模な工事の計画がありまして……」



 管理人のお姉さん曰く、2年程前、温泉郷とは別の町、とはいってもこの付近のクズ共であることに間違いはないのだが、とにかくその連中がここに巨大テーマパークを造る計画をしていたのだという。


 そしてその工事のために、大量の獣人やその辺で攫って来た子どもなどが動員されたそうだ。

 だが工事開始直後、土砂災害により集められた作業員が全員生き埋めになって死亡。


 工事をする前に地盤なんかをしっかり調べなかったのがその原因なのだが、責任者共は事故現場を放置、死者を弔うこともせずに去って行ったのだという。


 しかも自分達は事故の被害者だの何だの、およそそれを引き起こした人間の口から出るような台詞ではない言葉を残して……



「その後有志を募って現場の片付け、それから小さな祠を造って死んだ方を供養したんです、で、この間ここを訪れたほこラーのおじいさんが、『ここに祀られた死者は甘いものを欲しておる』とか言っていて……」


「そういうことでしたか、それでこの地域の人間をあんなに嫌って……とにかくその祠に饅頭をお供えしましょう、まだ沢山ありますから、1個と言わず2個3個と」



 お姉さんに案内されて行った湖畔の小さな祠にて、饅頭を供えて祈りも捧げておく……センサー式魔導扉が設置されているではないか、あのほこラージジィの仕業だな……



「しかし、この付近の人間の悪事が次々明らかになってくるな、この件も後で女神に報告して、確実に神罰を下させないとだ」


「というか、まともに罰していったら温泉郷も例の町も、全部人が居なくなって滅んじゃうんじゃないかしら?」


「そうなるかもな、まぁ、だとしたら王国民が入植して、温泉だけでも維持すれば良いさ」


「ええ、ちょっと遠いけどたまに来る分には良いし、そうして貰いましょ」



 この地域の今後についてセラと話し合っているところにクソデブリンチを終えた仲間達が……と、活かしたまま引き摺って来たのか……



「勇者よ、この者の余罪はとんでもない数であることが発覚致しました、もうたった1時間やそこら苦しめた程度で死なせてやるわけには参りません」


「そうか、で、こっちも新たな事件が発覚したぞ、と、その話は昼食でも取りながらしようか」



 湖の管理小屋に集まった俺達、しばらくすると、管理人のお姉さん特製らしき料理が運ばれて来る。

 これを食べつつ先程の話をして、食べ終わったらすぐにフィッシングスタートだ……

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