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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第八章 神殺しの怪人
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368 危険なカード

「あぢ~、お~い、そろそろ誰か代わってくれ~っ、もしもーし……」


「勇者様、10人以上でじゃんけんして一発で敗北する方が悪いのよ、しかも不正による失格負けだし」


「ふざけんなよっ! 漢チョキが反則だなんて、そんなルールはなかったはずだっ!」



 誰が馬車の後ろを歩くかを決めるためのじゃんけんの際、うっかり『漢チョキ』を出してしまった俺、当たり前のように失格にされてしまい、一発負けの結果に。


 普段は『通常チョキ』で勝負しているのに、というか『漢チョキ』などこれまでの人生で出したことがなかったのに、どういうわけかここでは出してしまった。


 ……きっとあの村で入った『漢湯』の呪いだな、きっとそうに違いない。


 しかしどうして俺はルビアの荷物を持たされているのだ? 高台の上で『帰りも荷物を肩代わりして欲しい』という一方的な要請は受けたのだが、今は馬車に乗っているのだからその荷台に積めば良いのだ。


 わざわざ不要な品まで詰め込んだバッグを俺に渡してきたルビアは、最初は馬車の窓からニヤニヤとこちらを眺めていた。

 だがもう飽きてしまったようだ、姿が見えなくなったということは、中で横になって寝ているということだ。


 で、調子に乗っているルビアは後でお仕置きするし、本人もそれを望んでの行動だと思うのだが、問題なのは目の前に居るおよそ50人の囚人共だ。


 この連中の歩みが遅いせいで、本来は2日程度で到着するはずの王都への道程を、3日以上掛けて進まねばならないペースで進んでいる。



「おいコラァァァッ! シャキシャキ歩けやぁぁぁっ!」


「いったぁぁぁっ! ごめんなさいごめんなさいごめんさないごめんなさいっ!」


「喋ってんじゃねぇ、口じゃなく足を動かせこのクソ共がっ!」


「あぁぁぁっ! お、お許しをっ!」



 歩みの遅い囚人共を後ろから鞭で打ち据えながら歩く、それでもペースは早まらない。

 それどころか、鞭でダメージを与えた分だけ鈍化しているような気さえする。


 何よりも、体力がなく、後ろで疲れ切っているような奴等はだいたい大人しい性格の者だ。

 それを鞭打っても何も面白くない、可能であればもっと反抗的な奴を……


 と思ったのだが、最も反抗的な囚人である屋台のお姉さんは、皆の乗る馬車の中で昼食の準備を手伝わされており、俺の手に持った鞭が届く範囲には居ない。


 今は作業を拒否し、精霊様に頭を踏み付けられ、ミラから棍棒……ではなく昆布で殴られているようだが、おそらく死にはしないであろうと推定出来る。



 と、そこで良い感じの泉を見つけた、ここで一旦休憩としよう。

 歩かせている囚人はおろか、それを監視している俺が疲れてしまったのだ……



「お~い、ちょっと休憩だ~っ、ジェシカ~ッ!」


「はいはい、全く主殿は体力がないな、もう少し鍛えてみたらどうだ? 少しは普段の行軍が楽になったり、肩こり腰痛関節痛など全身の不調が……」


「わかったから早く停まれよ、こっちは10時間以上歩かされてんだ、ちなみにもう真剣に我慢の限界を迎えそうだぞ」


「ひぃぃぃっ、す、すまない、すぐに停まるからっ!」



 珍しく本気で頭にキている感を出したところ、怒られるのが嫌なジェシカはすぐに馬車を停める。

 泉まであと50mぐらいなのだが、せめてそこまで行ってから停まって欲しかったな……



 ※※※



『ごめんなさい、調子に乗っておりました……』


「うむ、わかればよろしい、以後気をつけるように」


『へへぇ~っ! どうかキツく罰して下さいましっ!』



 今回調子に乗ったのはルビアとジェシカの2人だけのようだ、いつもはセラやユリナ、精霊様なども仲間なのだが、今回は戦闘で疲弊し、それどころではなかったらしい。


 ちなみにその他の常習悪戯犯であるカレンやリリィ、マーサなどは、これから食すことが出来る肉、そして野菜の串焼きに目を奪われ、およそ俺のことなど眼中にない様子だ。


 余計なことをされないのは有り難いのだが、相手にされないのは少し寂しい、そんな心持ちである……とにかくルビアとジェシカだけでもお仕置きしてやろう。



「あうぅぅぅっ!」

「痛いっ、ごめんなさいっ!」


「お前ら2人してデカい尻だな、それでいて子どもみたいに調子に乗りやがって、少しは恥ずかしいと思うんだなっ!」


『ひぃぃぃっ! もうしませぇぇぇんっ!』



 飛び切り痛そうな鞭で2人をお仕置きした後は、食事の準備が整うまで待機となった。

 村で手に入れた食糧を、村から引っ張って来た人間に調理させる、なんとも楽な旅だ。



「あ、そうそう、スキルカードとやらはどんなものがあるのかしら、ちょっと詳しく見てみない?」


「良いけど精霊様、無闇に使ったりするなよ、まだ安全なものなのかどうかさえわからないんだし」


「いえ、使いたくないわよ、あの薄汚いおっさんから排泄されたと思うとちょっと……」


「……確かに、イメージすると相当にキモいな」



 実際には四百二十面相の死亡後に空から降って来たような感じなのだが、ブチッと潰れた奴の体からモリモリと出て来たとイメージすると、とても口に入れられるとは思えない。


 毒がなさそうなのは見た目から察することが出来るのだが、生理的に受け付けない、そんな感じである。

 まぁ、とにかく中身だけ確認しておこう、使って良いかどうかは後で女神に調べさせるのだ……



「見てよコレ、『口臭予防』だって、何でこんなスキル保持してたのかしら?」


「気になってたんじゃないのか? 俺はこっちの『ダイエット効果3倍』の方が不自然だと思うわ、別に元々汚いおっさんなんだから、デブだろうが何だろうが構わんだろうに」


「生活習慣病でも予防したかったんじゃないの? ほら、太ると早死にするって言うし」


「5万年生きといて早死にもクソもないだろうに……」



 次々と出てくる変なスキル、意味不明なスキル、使いどころのわからないスキル……420もあるのに、戦闘に使えそうなのはせいぜい20といったところだ。


 と、そういえば奴が頻繁に使っていた『穀潰しニート』が存在しない、やはりアレはスキルではなく、ただ単に奴の堕落した中身が顕現していただけなのか?


 それとも分身として面相を遷したとか何とか言っていたモノにそれを? いや、穀潰しニートなんか普通に考えて要らないよな……



「で、スキルじゃないのはどんなのがあるんだ?」


「そうね、自分自身をパワーアップするものが大半よ、あとは見た目が良くなるとか……」


「見た目が良くなる効果を使ってあのビジュアルだったのか、元々は相当にかわいそうな顔面だったんだな」


「そりゃむっつりスケベだもの、見た目もそれなりだったに決まってるわ」



 とりあえずディスッておくが、四百二十面相の本来の顔面がどのようなキモさを誇っていたのか、今となっては窺い知ることが出来ない。


 まぁ、今の感性からしたら超絶キモくとも、5万年前はイケメンとされていました、などということが……ないな、あの顔は万国共通、過去現在未来どの時代においてもキモメンのお手本だ。


 しかし大量の『パワーアップ系スキルカード』、もしこれを俺達が使ったら、労せずして四天王に対抗可能な力を得ることが出来ないか?


 それはかなり反則な気もするが、良く考えたら勇者というのは何もレベルアップだけではない、種や木の実を使い、直接ステータスを上げて強くなることもあるのだ。


 ゆえにこれらを全て貪り食い、ゴリマッチョ勇者パーティーとなったとしてもズルではない。

 むしろ魔王軍もそれをやっているのではないか? 四天王のあの強さとか、どう考えても異常だからな……



「なんとなくだけどさ、こっちの『パワーアップ系』の方が気になるよな」


「ええ、私もよ、というか1枚食べてみなさいよ」


「馬鹿言うなっ! さっき汚いとか何とか言ったばかりだろうに、それにヤバいかも知れないんだぞ、そんなスナック感覚で気軽に食えるかっての」


「あら残念、実験台として犠牲になってくれると思ったのに、そんなこと頼めるのはあんたしか居ないんだから、もうちょっと融通が利いても良いんじゃないかしら?」


「異世界人は人権享有主体じゃないのかよ……」



 精霊様の無茶振りはキッパリ拒絶し、出来上がってきた夕食を取って馬車の中で寝た。


 囚人共は交代で夜通し見張り、1人の脱走者も出すことなく朝を迎える……王都に着くまで、これをあと2晩は続けないとならないのか、先は長いな……



 ※※※



 それから2日後、ここまで何度も何度も休憩を挟み、どうにかこうにか王都の城壁が見える位置まで来た。

 囚人は全部、いや串焼き屋のお姉さん以外を城門に預けよう、と、その前に少し洗ってやらないと汚いな。


 このお姉さんもこのまま馬車に乗せるわけにはいかない、心も体も真っ黒に汚れているのだ。

 まぁ、中身の方はこれからの教育で浄化していくとして、問題は外面である。



「は~い、ちょっとスト~ップ! もうすぐ王都に着くからな、心優しく慈悲深い異世界勇者様が、薄汚いお前らを洗って綺麗にしてやる、感謝してそこに跪くんだ」



 もはや抵抗する余力もなく、全員が指示に従った。

 もちろん目にだけは反抗の意思が宿っている者も多いが、だからといってこの場でどうこう出来ないのはわかっているはずだ。



「じゃあ精霊様、ザブッと洗ってやってくれ、ふっ飛ばさないように気を付けてな」


「わかったわ、ほらそこっ、動いたらだめじゃないのっ!」


「ぎぇぇぇっ! す……水圧が……」



 囚人共が綺麗になったのを確認していると、城門の兵士が俺達に気付いたようだ。

 すぐに馬に乗った指揮官が駆け寄って来たため、用件を伝えておく。


 牢付きの馬車を5台出してくれるそうだ、このまま城門まで連れて来て欲しいとのこと。

 未だにビッタビタのままの囚人を引っ張り、再び連行を開始した……



「では勇者殿、戦利品である奴隷、確かにお預かり致しました」


「うむ、ご苦労、ちなみにその子だけは俺達で連れて帰るから、事前の現地調査に際して少し世話になったんでな」


「わかりました、では、あ、それとなるべく早く王宮に来て欲しいとのことです」


「了解した、それでは後程と伝えておいてくれ」



 串焼き屋台のお姉さんを除く全員を門兵に預け、スッキリした俺達は馬車で屋敷を目指す。

 もちろんお姉さんも馬車に、荷物と一緒に乗せたのだが、反抗的な態度は未だに健在のようだ。



「ちょっとっ! 私だけ引き離してどこに連れて行くって言うのさっ!?」


「う~ん、再教育施設とでも言っておこうか、お前らの信じてた偽女神にも会えるし、反省したら本物の女神も見せてやる、ゴミみたいな奴だけどな」


「あんたっ! 女神様に対してそのような侮辱をっ!」


「あー、もううるさいから黙れ、セラ、屋敷に着いたらそいつをレーコに見せてやってくれ、俺は1人で王宮へ行って来る、他の戦利品を持ってな」


「わかったわ、事情を話して引き渡しておけば良いのね」



 屋敷へ到着すると、既に王宮から派遣された馬車が待機していた。

 持ち帰ったスキルカードを全てそれに積み込み、王宮を目指す。


 ちなみに精霊様が着いて来た、いつもはまるで興味を示さないが、今回は思うところがあるようだ。

 まぁ、コレを使えば自分が強くなるかも知れない、それに惹かれているに違いない。


 だがこれは大変にラッキーなことでもあるな、今回は国から直々に『指令書』を受け取って、怪人四百二十面相を討伐しに行ったのだ。


 それでもあのケチババァは報酬を出さないつもりでいることは明白、しかしどうだろう、恐怖の精霊様が同行しているとしたら、そこで俺の報酬支払要請に応じるのではないか……



「ちなみに精霊様、何かムカつくことがあっても王宮を消滅させたり、大臣や兵士を殺したりするなよ」


「あ、そうなのね、じゃあ人族の王を殺すわ、あの馬鹿なら構わないでしょ?」


「もちろんさ、まぁ、ちゃんと王の間に居ればだがな……」



 御者台のおっさんが青い顔をしているようだが気にしない。

 馬車はそのまま走り、王宮を目指して行く。


 俺は到着と同時に精霊様に抱えられ、テラスからの王の間入室となった……



 ※※※



「おぉ、ゆうしゃよ、まぁ何かアレじゃの、今日は良い天気じゃの……」


「台詞が思い付かないときの定型文を吐くんじゃねぇ、それと用がないなら話し掛けるな、耳が腐る」

「それと、今日は私が居るんだからそこを退きなさい」


「おぉ、ゆうしゃよ、最近わしの扱いが一層雑になってきておらぬか?」


「まともに報酬を払わないからだ、金の切れ目が縁の切れ目、ついでにお前の命もここで途絶えるかも知れないな、で、ババァはどうした?」


「今ちょっと出ておっての、すぐに戻るゆえ酒でも飲んで待つが良い」



 お言葉に甘え、テラスに出て酒盛りをしていると、どこかへ行っていたという総務大臣が戻る。

 財務大臣と産業大臣も一緒だ、何か会議でもしていたのか?



「む、勇者よ、戻っておったか」


「戻っておったかじゃないよ、怪人四百二十面相を始末して来たんだ、報酬寄越せ」

「言っておくけど今日はこの大精霊様も一緒よ、誤魔化しは通用しないんだからね」


「これはこれは水の大精霊様、しかしその、四百二十面相のことなんじゃが……」


「何かあったのか?」


「それがの、ここのところ王都で奴の手配書画像に似た者が、危険な『強化カード』なるものを販売しておるのじゃ……」



 総務大臣曰く、その『四百二十面相らしき何者か』が現れたのは3日前、つまりちょうど俺達が奴をぶっ殺した当日からだという。


 そして見た目はピッカピカのゴールド、顔面だけは肌色に塗っているらしいが、目撃者の情報によれば、それはもう全く人間には見えない、単なる人型ゴールドゴーレムだそうな。


 で、その何者かが王都で販売しているモノとして総務大臣が提示したのは、なんと俺達も持ち合わせている『スキルカードの能力版』と瓜二つ、というよりも人族用のそれと完全に一致しているではないか。



「……これは間違いないな、ほら、奴を倒したときに出て来た『スキルカード』だ、同じものだろう?」


「本当じゃのう、しかしどういうことなのじゃ? 良くわからぬゆえ詳しく説明せい……いやおぬしに聞いても無駄じゃの、大精霊様、説明をお願い致しますぞ」


「しょうがないわね……」



 精霊様の説明により、総務大臣とその他王の間に居る大臣達は、おおよその内容を理解したようだ。

 ちなみに後ろに立っている駄王だけはちんぷんかんぷんな顔をしている、後で殴っておこう。



「つまりじゃ、四百二十面相はその分身にスキルを遷し、しかもそれがゴールド、実態はかねどというのじゃな?」


「あぁ、それがもう活動を開始しているって言っていたからな、名前は『ほうじ……』まで聞いたんだが、そこでアホの精霊様が殺しちゃった」


「ちょっと、アホの異世界人にアホ呼ばわりされたくないわよっ!」



 玉座の上に立ったまま抗議してくる精霊様、だがな、そこはパンツ一丁の駄王がずっと座っていた所だぞ、薄い靴底ぐらい平気で貫通する、強力無比な汚れや雑菌に汚染されているのだぞ……



 と、なぜか大臣達が『ほうじ……』という言葉に反応している。

 まぁ年齢も年齢だし、ご家族やご親戚の法事が多いのであろう。


 いや、何か様子が違うな、その『法事』ではなく『焙じ茶』の方を連想しているのか?



「勇者よ、実はそのゴールデン四百二十面相なんじゃが……」


「おう、なかなか適当な名前を付けやがったな」


「うむ、での、そやつ、『自然人』ではなく『法人』であることがわかっておるのじゃ」


「毎度のことながら意味わかんねぇんだが……」



 お馴染みの意味不明である、こういう謎はだいたい王の間で現れ、俺達が出張って始末することになる。


 そして今回も間違いなくそのパターンだ、しかし何だよ? この世界では法人実在説どころか、リアルに『個』として歩き回ることがあるというのか?



「驚くのも無理はない、その法人なんじゃが、確か一兵卒養成学校での事件が解決した翌々日に登記があっての、ちょうど法人番号がリセットされた直後で……確か0028号じゃったかの……」


「法人28号か、鉄じゃなくて金で良かったな、いやこれは何でもない、異世界の話だ」


「何じゃ? まぁ良い、でその法人28号の目的がの、『スキルや能力の販売』であったそうじゃ、ここからは産業大臣にバトンタッチじゃ」



 産業大臣曰く、どのような目的の法人であれ、不法行為を形成するものでない以上認めざるを得ないという。

 たとえそれが一見して実現不可能で、世の理に反する内容の事業であったとしても。


 で、それを許可したところ、その怪しすぎる法人28号は『スキルカード』を販売し始めたのだ。

 しかも購入希望者が続出、そして使った者の大半は体が耐え切れず、一子相伝の暗殺拳でも喰らったかの如く破裂して死亡。


 生き残った者も腕や脚が破裂したり、何らかの後遺症を負っていない者など居ない状況だという。

 危なかった、帰還途中に精霊様に乗せられ、あのカードを使用していたら俺も……



「それで、もちろんそのスキルカードの類は売買禁止にしたんだよな? 事が起こり始めてから3日も経ったんだから……もしかしてまだなのか?」


「その通りだよ勇者殿、あのカードはこれまで何ら違法なものではなくてな、取引禁止の指定には最低でもあと1ヶ月、効果や具体的な危険性などに関しての調査が長引けば1年は掛かるな」


「1年!? どんなお役所仕事だよっ!?」


「……いや、普通にお役所なので諦めて欲しい」



 これはアレだな、合法ドラッグ野放し状態みたいなものだな。


 しかしそうなると、販売しているスキルカードではなく、法人28号自体を取り締まる必要が出てくる。

 奴をどうにかするためには……そうだ、怪人四百二十面相の違法性を承継していると考えれば良いのか。


 これならどうにかなりそうだ、まずはこの場で、俺達が自由に動き回れるだけの『設定』を作っておかなくてはなるまい……

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