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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第六章 決着の時
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345 5人の戦士

「何かすっごい荒野みたいな所に出たな、本当に道が合っているのか?」


「間違いないわよ、さっき『四天王城:直進50km』って看板が立っていたもの」



 何だ直進50kmって、クソ田舎のショッピングモールかよ。

 まぁとにかく道が正しいのだけはわかった、つまりこの先に最後の試練も待ち構えているということだ。


 そのまま馬車を進めると、遥か彼方にゲートがあるのを認めた。

 木も草もない荒野ゆえ、それがかなり先でも見えることは見えるのだ。



「凄くカッコイイ感じのゲートですよ、羽とか付いてます」


「羽が? ゲートが空を飛ぶのか……」



 そのときはリリィが何を言っているのか、皆目見当も付かなかったのだが、それに近付くにつれて正体が明らかになってきた。


 ゲートの上に、ウイングのような装飾が施されているのだ。

 両翼の中央には猛禽類を象ったと思われる謎の顔、どこかの家紋なのか?


 そしてゲートの下には誰も居ない、おそらく後から登場するタイプの馬鹿なのであろう、今はどこかに隠れ、俺達がその真下まで到着するのを今か今かと待っているに違いない。


 馬車は進み、しばらくしてゲートのすぐ傍まで到着する……敵は出て来ない、まだ隠れているのか、それとも単にサボっているだけなのか……



「もしもーし! 勇者ご一行様のご到着ですよーっ! さっさと出て来て、無様に敗北して死んで下さーいっ!」


『すみませーん! 今準備してるんでちょっと待って欲しいでーす!』



 どこからともなく返事が帰って来た、準備ぐらいもっと早くしておけよな、俺達がここに着くと同時に現れて、数秒後に負けて死ぬぐらいの手際の良さを披露して頂きたかった。


 無能なノロマにはそれなりの制裁を加えなくてはならないな、倒したら命乞いすら聞かず、顔面をメッタメタにしてぶっ殺してやろう……



「ご主人様、今のうちにお昼ご飯を食べませんか? お腹が空いて戦えそうもありません」


「お、そうだな、まだ時間が掛かりそうみたいだし、黙って待っているのも時間の無駄だ」



 馬車の中から食料を取り出し、ゲートに向かって座った状態で食事を取る。


 何かのショーが始まるのを待っている観客の気分だ、現在地はテーマパークでもデパートの屋上でもなく、ただただ広い無人の荒野なのだが。


 と、食事を終える直前に、最初の試練で現れたのと同じ光の柱が、上空から差し込むようにして出現する。

 しかも5本、今回の試練委員は5体出て来るのか? 最終試練だから特別なのか?


 その5本の光の柱の上から、カラフルな5人の試練委員が姿を現す……赤、緑、青、白、グレーの5色、肌の色ではなく全身タイツのようなものを着ているらしい……



『待たせたな諸君! 我らは四天王城を守る5人のヒーロー、人呼んでファイブキーパーズだっ!』


「おいおい、遅れて出て来たわりには態度がデカいな、アレか? ヒーローってのは時間すら守れないクズのことを言うのか?」


『遅くなったのは大変申し訳ないと思っている、だがヒーローとは遅れてやってくるもの、そういう属性のものだと思って諦めて欲しい』



 適当に理由を付けて誤魔化しているようだが、白い奴のタイツは袖がしっかり通っていなくてシワシワだ。

 慌てて準備をした感が強く醸し出されているのだが……



『さて、最後の試練は5人対5人のヒーローバトルだ、そちらからも5人、ヒーローに相応しい人格の者を選別して戦って頂く』


『レッド、その前に我らの自己紹介を』


『おっとそうだったな、先程も述べたように、我らは四天王城を守る5人のヒーロー、そして私がその筆頭、調理担当、炎のレッド!』


『お茶汲み担当、急須で淹れたグリーン!』


『会計担当、確定申告はブルー!』


『清掃担当、ピッカピカのホワイト!』


『脱法行為担当、限りなく黒に近いグレー!』



 ドーンと、後ろでそれぞれの色の煙を伴った爆発が起こる、このための荒野であったか、確かに特撮の爆発演出には持って来いの場所だ。


 だが明らかにおかしい、この5人、誰1人として戦闘タイプの役職ではない。



「こらこら、四天王城を『守る』って、日常生活的な意味なのかよ、戦闘要員じゃないじゃねぇか」


『そう思うだろう、だが我らが居なければ四天王様はどうなる? 広い城の中、汚部屋で孤独死するのだぞ』


「……確かに、お前達をヒーローと認めよう」



 完全に意味不明だが、それは今に始まったことではない。

 ここは向こうのやることに全力で合わせてやるのが正解といえよう。


 こちらも5人を選抜しろとのことなので、全員で相談して代表を決める。


 まずパーティーリーダーの俺は確定、カレンも参加したいらしい。

 一方、セラやミラはあんな恥ずかしい格好など出来ないと言って拒否、リリィもヒーローショーは見ている方が面白いそうだ。


 他はどちらでも良いという反応、となると残りの3人は適当に決める他なさそうだな……



『じゃんけんぽん! あいこでしょっ!』


「はいルビア、ジェシカ、精霊様が負けね、これで5人揃ったな」


「本当にダサい格好よね、アレを着ているところを他の精霊に見られでもしたら大事だわ……」



 精霊様の言う通り、お世辞にもまともな格好とは言えないコスチュームだ。

 ベルトの付いた全身タイツにプロレスのようなマスク、黒ずくめの怪人の方がまだマシである。



『そちらも準備が整ったようだな、ではまずこのバトルスーツに着替えてくれ』



 そう言って敵のレッドが投げて寄越した変態コスチューム、4つしかない……と思いきや1つは『スケルトン』なのか、ほぼ全裸みたいなものじゃないか……


 地面に落ちたそのコスチュームのうち、金は精霊様が、銀はカレンが素早く持ち去り、既に着替えている。


 ルビアは黄色を選択するようだ、そうなると残りは……『茶色』と『スケルトン』のみではないか、俺がスケルトンなのはビジュアル的に拙い、こちらはジェシカに譲り、俺は薄汚い茶色を……臭い、ウ○コ付いてんじゃねぇのか?



『あ~、着替えながら聞いてくれ、この戦闘は5人同士の乱戦によって行う、素手のみ、武器の使用は禁止だ。ちなみにその魔導バトルスーツは特別なもの、攻撃を受けると痛みは普通に感じるもののダメージは受けない、安心してくれ』


「チッ、ぶっ殺してやろうと思ったのに……」


『こらこら、仮にも今はヒーローなんだぞ、滅多なことを言うもんじゃない』



 敵に怒られてしまったではないか、まぁ良い、戦いが終わった後に敵のスーツを剥がして殺してやろう。

 だがホワイトだけは女性みたいだな、マスクのせいで顔はわからないが、可愛かったら命だけは助けてやる。


 そうこうしているうちに、俺とカレンと精霊様は着替えが終わった。

 モタモタしているのはルビアとジェシカだ、着替え如きに何を手こずっているというのだ……



「ご主人様、コスチュームが小さすぎておっぱいが入りません」


「主殿、私はもう何か序盤から入らないぞ」


「よしよし、じゃあルビアから手伝ってやろう、てかジェシカ、お前は着ても着なくても一緒じゃないのか」


「とはいえルールだからな、ふぬぬぬっ……」



 まずはルビアのおっぱいを黄色全身タイツに押し込む作業を手伝ってやった。

 どうにか入ったが、少しでも動けば簡単にポロリしてしまいそうだ、というか既にはみ出しかけている。


 ジェシカはジェシカでデカい尻が強敵のようだ、少し引っ込めろと言って引っ叩いてやったところ、スケルトンなのに尻だけピンクになってしまった。



「ど、どうにか入った、だがキツいな、張り裂けそうだぞ」


「だからどっちでも変わらないって、もうパンツ一丁の変態でしかないぞ」



 ジェシカの丸出しおっぱいがむぎゅっとなっていて実にエロい。

 このコスチュームは貰っておくこととしよう、後でもう一度着せて遊ぶのだ。



『準備が整ったようだな、では戦いの前に、そちらのヒーローを1人ずつ紹介して貰おうではないか』


「良いだろう、だがヒーロー名は……適当で良いか、じゃあ精霊様から頼む」



「わかったわ、私はこの世界で一番偉い、最強の精霊ゴールド!」


「わんわんっ! 魔狼シルバー!」


「おっぱい丸見え変質者、猥褻スケルトン!」


「究極のドM、おもらしイエロー!」


「クソみてぇな存在、ウ○コブラウン! って何言わせてんだコラッ!」



 とっさに頭に浮かんだとんでもないヒーロー名を言ってしまったのだが、どうやらこれはコスチュームの魔力によって誘導されたものらしい。


 というかまともなのはカレンだけだ、ヒーロー名はまともでも格好は酷い有様なのだが……



『準備が整ったようだな、それでは試練を始めさせて……』


「おいこらちょっと待て、どうして俺達の後ろでは爆発が起こらないんだ? 不公平だぞ」


『何を言うか、爆発エフェクトは正義のヒーローのみに認められた演出、悪の組織に与するお前達のような偽ヒーローにはもったいない代物だ』


「ざけんなボケ、ぜってー殺してやるからな、さっさと掛かって来やがれ!」


『どこまでも舐めた奴めっ! では私から参ろう、日々鍋を振り続けて鍛えた炎の左ストレートを喰らえっ!』



 正義の炎を瞳に宿し、襲い掛かる敵レッド、だがさすがは非戦闘員、とんでもないへなちょこパンチだ。

 それをスッと回避し、カウンターとして鳩尾に膝蹴りをお見舞いしておいた……



『ぐぉぉぉっ……い……痛い、だが正義は倒れぬ朽ち果てぬ、皆、次は一斉攻撃だ!』



 どうやら本当にダメージを受けていないらしい、通常であれば今ので全身を強く打って死亡するところだが、しばし悶絶した後は普通に立ち上がったではないか。


 これなら女性と見える『ホワイト』にも顔面を狙った攻撃が出来そうだな。

 そして他の馬鹿4人にはさらに情け容赦のない攻撃をお見舞いしてやろう。


 今度は一斉に飛び掛かってくる敵、こちらも全員で構えを取り、本格的な戦闘の幕開けとなった……



 ※※※



「おらぁぁぁっ! 往生せいやぁぁぁっ!」


『へぼぷっ!』



 戦闘開始からおよそ10分後、これで何度目のファイナルアタックであろうか。

 敵は5人全員がとんでもない弱さなのだが、メンタルだけは最強らしい。


 つまり、倒しても倒しても、起き上がって再び攻撃を仕掛けてくるのだ……



『ま……まだまだっ! 正義はこんなところでは敗れない、最後に勝利するのは正義なのだ……』


「鬱陶しいな、そろそろ諦めて自害したらどうだ? 首を括るなら縄を貸してやるぞ」


『黙れっ! 悪のウ○コ怪人めがっ! お前のような奴を生かしておげろぱっ!』


「貴様が黙れこのゴミクズ」



 何度目かのボディブローを決めたものの、敵レッドはまたしても起き上がる。

 頭が良いと思われるブルーやグレーはもう諦め気味なのだが、残りの3人はなかなかしぶとい。


 これではキリがないな、少し作戦を立ててどう戦っていくか決めよう……



「おい、ちょっとタイムだ、貴様等をしに追いやるための作戦を立てようと思う、正座して念仏でも唱えておけ」


『クッ、またそのような発言を、だが我らは心の広いヒーロー、5分だけ作戦会議の時間をくれてやる』



 許可を得たため、地べたに丸くなって座り、作戦会議を始める……



「で、どうするよ?」


「私に良い案があるわ、剥がすのよ、あのマスクの部分だけを、そうすればダメージが通って、一撃で葬ることが出来るわ」


「う~ん、それはルール上アリなのか?」


「私が良いって言えば何でもOKなのよ、さ、ちゃっちゃと殺しちゃいましょ」



 俺がレッド、カレンがグリーン、ジェシカがブルーで精霊様がグレーをそれぞれ殺し、その間ルビアがホワイトを押さえ込んで待機することに決めた。


 最後にホワイトの容姿次第で殺すか否かを決め、もし殺さないとなれば降参させて決着とする。



「よーしう、もう良いぞ、タイムアウトはお終いだ」


『む、その短時間で何を話したというのだ? だが正義の前には姑息な手など無いも同じ、次の一撃で我らに仇成したことを後悔させてやろう』


「じゃあ行くぞっ! おらぁぁぁっ!」


『あ? いやちょっと、バトルスーツを剥がされたらダメージが……』


「馬鹿め、それが狙いなんだよっ! 喰らえっ、ウ○コブラウン顔面陥没パーンチッ!」


『へんげぽっ!』



 敵レッドのマスクを剥がし、現れたおっさんの素顔に全力の一撃をお見舞いする。

 しっかり顔面が陥没、というよりも跡形もなくなって、レッドはこの世を去ってしまった。


 カレンもジェシカも、同じようにグリーンとブルーの頭をすっ飛ばして殺害している。

 精霊様だけは死なない程度にグレーの首を捻り、命乞いをさせて遊んでいるが……



『いやぁぁぁっ! レッドが、皆が……どうしてこのような酷いことを……』


「うるせぇな、おいルビア、その女のマスクも剥がしてやれ」


『あ……え? そんなっ、殺さないで下さいっ!』



 ルビアがホワイトのマスクを掴み、ガバッと剥がす……ほう、なかなか可愛いではないか、髪も眉も真っ白、そして肌も透き通るような白である。


 うむ、ホワイトは助命してやろう、もちろん痛め付けてはやるがな。

 と、その前に遊んでいる精霊様をどうにかしないとだ、ちゃっちゃとどうこう言い出した本人が一番時間を喰っているではないか。



『ぎゃぁぁぁっ! ギブギブッ、それ以上捻られたら首がお……れ……』



「おい精霊様、早く始末しろよそんな雑魚」


「わかったわ、じゃあサヨウナラ」


『首が……本当……に……ほんげぱっ!』



 最後のグレーも首を引き千切られて死亡した、ホワイトはおもらししながら泣き喚いているし、これは俺達の大勝利ということで良いはずだ。


 やはり最後には正義が勝つのだ、こいつらは絶対正義である勇者パーティーの前で正義を騙ったのが運の尽きであったな。



「さてホワイトよ、泣いているところを悪いがちょっと良いか?」


「ひぃぃぃっ! 何でしょうかっ!? 殺さないで、お願いだから殺さないでっ!」


「じゃあ負けを認めて降参しろ、ついでに俺達が正義で、お前らが悪の組織のゴミクズであったことも宣言しろ」


「わかりましたっ! 私達の敗北ですっ! あと私達は正義を騙る不届き者でしたっ! グレーは普通に悪いことしてたし、グリーンはトイレの水で四天王様のお茶を淹れていたし、ブルーも二重帳簿を、あとレッドなんかこの間エッチな本を万引きしていました、でも私だけは良い子なので助けて下さいっ!」


「そうか、だが悪の組織の一員である以上逃がしてやるわけにはいかないな、とりあえずそんな奴がそのコスチュームなのはおかしいだろう、脱げ、脱いで全裸になれ」


「はいぃぃぃっ!」



 全身タイツを脱ぎ捨て、素っ裸になったホワイト、おもらししていたため精霊様の出した水で尻を洗わせ、その様子をガン見してやった。


 その後、ホワイトを全裸のまま縛り上げて馬車に押し込み、再び四天王城に向けて出発する……ジェシカの奴、スケルトンを着たまま御者台に座ろうとしやがった、いくらなんでも捕まるぞ……



「あの……私はこの後どうされてしまうんでしょうか?」


「そうだな、悪い奴にはお仕置きだ、まずはくすぐりの刑だな、こちょこちょこちょこちょっ!」


「ひぃぃぃっ! バトルスーツがない分効き目がっ、あひっ……」



 そのまま気絶してしまったホワイトをその辺に寝かせ、四天王の城までどのぐらいの距離があるかを確認する。


 残り35kmといったところか、そのうち夕方になるし、今夜はどこかで野宿しておこう。

 その前に出来る限り目的地に接近し、明日の午前中には到着するノリでいきたい。


 しばらく馬車を走らせ、残り10km程度の所でちょうど良い泉を発見し、そこを本日の野営スポットとする。

 荷物を降ろして食事の準備をしつつ、ついでに頭巾ちゃんと、それから目を覚ましたホワイトを馬車から降ろす……



「でだ、お前らは四天王本人と直接話しをする機会があっただろう? どんな奴なのか詳しく話せ、というか弱点を教えろ、まずは頭巾ちゃんからだ」


「え~っと、弱点は良く転ぶことですかね、自分の冷たさで足元が凍って滑るんです、しかも転んだ後に必死で誤魔化そうとするのがキモかったですね」


「なろほど、ホワイトはどうだ?」


「確かグリーンがいつも出していたお茶は必ず『アイス』だったはずです、極度の猫舌らしくて、少しでも熱いものには手をつけようとしないとか」



 自分の冷たさで床を凍らせ、滑って転ぶ猫舌野朗か……ということは炎が効きそうだな、リリィとユリナには頑張って貰わないとだ。


 その後も2人から話を聞くと、どうやら東の四天王はカッコツケマンでナルシスト、すぐ人を馬鹿にして冷笑するのだという、ろくでもない奴だな。


 しかも四天王の中では安定の最弱、というかむしろ三天王プラス補欠ぐらいの位置付けであるという。


 だが頭巾ちゃんのジェットブラックモードよりも遥かに強く、本気になれば半径50km以内を一気に凍らせる程度の力は持っているそうだ。


 四天王最弱とはいえその一角ではあるのだ、侮るのはやめて最初から全力でぶつかろう。



「で、ホワイトよ、四天王の城はどんな感じなんだ? やっぱ広くてトラップとかも沢山あるのか?」


「ええ、凄く広いですよ、あとトラップは少ないですが、そこら中凍ってカッチカチですよ、しかもバリアフリーがどうのこうの言って、階段ではなくスロープが多いんです、もう滑って滑って……」


「どこがバリアフリーなんだよ!? 迷惑千万じゃねぇか!」



 雪山登山グッズを用意しておくべきであったか、だがもう遅い、短剣やカレンの爪武器なんかを上手く活用してスロープを登るしかなさそうだな……



 そこで食事の準備が整ったとの報告を受け、2人への尋問は切上げて夕食にする。

 そのまま泉で水浴びをし、馬車に戻って翌朝の出発に備えた。


 いよいよ四天王の城に突入か、王都を出てからここまで、実に長かったな。

 しかしここまで来れば、あとは四天王をぶっ殺すのみである、近日中にそれを成し遂げ、夏が終わる前には王都に凱旋したいものである……

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