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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二章 それは犯罪です
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317 空飛ぶ要塞

「……てことなんだ、早急に穴を塞がないと、また地下ダンジョンが犯罪者共の巣窟になるぞ」


「うむ、わしとしてはそれよりも『C班』とやらの方が気になるがの」


「そんなのただ単に空から攻めて来るってだけだ、鳥のフンみたいなもんだろ」


「じゃと良いんじゃが……」



 地下ダンジョンの最深部に巣食っていたキモブタをサクッと討伐した翌日、ダンジョンの中であったことをかなり脚色して王宮に報告する、話を盛るのは得意技だ。


 重要なのは2点、強盗に遭って家主を失った家や店舗に穴が空けられ、そこから地下に隠れた犯罪者が出て来ていること。


 そしてもう1つはダンジョンが複雑で、もし凶暴な魔物が居なくなっていたとしても、とてもではないが『初心者用』などと銘打って解放することは不可能なことだ。



「あんなもん初心者が入ったら二度と出られないぞ、この国は訴訟塗れ、国家賠償塗れで財政破綻するだろうな」


「うむ、王よ、そういうことだそうじゃ、期待しておったのじゃが少し残念なことで……王よ、聞いておるのか?」


「む、今腹に溜まったガスがこの辺まで出掛かっておっての、すまんが集中したい、後にしてくれぬか」


『屁に引火して死にやがれっ!』



 使えない駄王は後で単身ダンジョンにチャレンジして頂くこととして、王国軍の方では比較的安全になったと思われるダンジョンの再探索、俺達は空から来るという『C班』の調査に当たることとなった。


 ちなみに俺の領地に空けられたダンジョンの出入り口に関しても、いつ誰がそんなことをしたのか調査に入るという、こちらも任せてしまおう。


 犯人を見つけたら俺達に知らせてくれるというし、穴とを埋めさせたうえで処刑を……待てよ、キモブタの部屋はかなり豪華だったはず、しかもダンジョンに直通だ……


 そこを第二の入口として活用し、世界中から挑戦者を募って入場料を得るというのはどうだろうか?

 うむ、あの穴を埋めるのは当面見送ろう、もちろん犯人は処刑します。


「じゃあ今日は帰るわ、調査の方、よろしく頼むぞ」


「うむ、ついでなんじゃが、おぬしらがダンジョンで捕らえたという魔族にも、もう少し詳しく入り口の場所を聞いておいてくれぬか、まだ他にもありそうじゃからの」


「わかった、それは任せておけ」



 屋敷へ戻り、早速地下牢に居たターニャを2階の大部屋へ連れ出す。

 また叩かれるものだと思って怯えるターニャ、横で高級ニンジンを齧るマーサ、天国と地獄がこんなにも近くに存在するとは。



「ターニャ、お前あのダンジョンにどこから入った?」


「どこからって、入口ですが……」


「その入口の場所を教えろ、これが王都とその周辺の地図だ」


「え~っと……この辺りです」


「そこは俺達の屋敷の敷地内なんだが……」



 厳密に言えば敷地内ではない、ターニャが指差したのは、勝手に不法占拠して作ったマーサの畑と、国に造らせた魔族と犯罪者であるデフラ達の収容所、そのおよそ中間地点である。


 よもやこんな所にまで地下に通じる穴を掘っているとは、とりあえず確認しに行こう。

 ターニャの手を縛り、腰に紐を巻いてそこを案内させる……マンホールのような蓋が、畑からだいぶ離れた所にあった。



「これを開けると……はい、階段になっています、地下ダンジョンの一部に続いていますね、ここから購買部までは一本道です」


「ふざけやがって! 誰がこんな所に入口を設置しやがったんだ!?」


「ひぇぇぇっ! 知りません、本当に何も知りませんってば!」



 この穴を掘ったのが誰で、いつからここにあったのか、さらにはここ以外に設置された入口の場所も知らないというターニャ、まぁ良い、ここを発見出来ただけでも大金星だ。


 屋敷へ戻る前に、その辺をウロウロしていたレーコを捕まえて話を聞く、レーコの部屋からここは丸見えのはずだ、何か知っているに違いない。



「あのマンホールですか? 2週間ぐらい前に業者の人が設置していましたよ」


「どこの業者かわかるか?」


「いえ、そこまではわかりませんが、モヒカンの付いたヘルメットを被って、肩にはトゲトゲ、革ジャンの下は裸みたいな感じでしたね、あとなぜか鉈とか短剣とかで穴を掘っていました、ヒャッハーって言いながら……」


「それただのチンピラじゃねぇかっ!」



 こんな所にもチンピラの影が、一体どこから王都に入り込んだのか、きっと城壁の外にもいくつか出入り口があるに違いない。


 レーコには、この先あの穴を使う者が現れたら報告を、ついでに可能なら捕らえて引き出せと伝えておいた。

 何も知らずにノコノコとやって来る魔族や犯罪者が居るかもだし、警戒は怠らない方が良い。



 さて、この件はまた王宮に報告だ、そして今からは別の話、空から攻めて来るという『C班』に関しての情報収集を始めよう……



 ※※※



「ほれ、ターニャは戻って良いぞ、またそこで大人しくしておくんだ、で、メリーさん、ちょっと来い」


『は~い』



 地下牢にてターニャとメリーさんを交換する。

 メリーさんは元々東の四天王の軍に所属していたわけだし、『C班』についても何か知っている可能性があるのだ。


 メリーさんを連れて2階の大部屋に戻り、昼食を取りながら会議を始めた。



「じゃあアレか、犯罪マンは空飛ぶ要塞を保有しているかも知れないってか?」


「そうですね、以前そのような計画を耳に挟んだことがあります、人族の地に大攻勢を掛ける前には完成させたいと言っていました」


「こりゃ鳥のフンどころの騒ぎじゃなくなってきたな、王都に防空システムを構築しないとだ」



 防空システムと言っても、地対空ミサイルのような凄い兵器が存在するわけでもない。

 せいぜい城壁から監視して、敵の襲来を早めに知ることぐらいしか出来ないであろう。


 で、発見した後の迎撃はどうするって? 弩だの投石器だの、一応の飛び道具はこの世界にも存在するが、相手が要塞となるとそれでどうにかするのは現実的でない。


 となるとやはり魔法か、それと航空戦力、リリィと精霊様だけではあるが、何もないよりは遥かにマシか……



「それでメリーさん、その空飛ぶ要塞ってのはデカいのか?」


「え~っと、かなり広い草原で実験するって言ってましたから、それなりの大きさはあると思いますよ、もしかしたらこの町を覆い尽くすぐらいの……」


「冗談じゃねぇよっ! そんなのとどう戦えってんだ!?」



 昔映画で見たな、アメリカの上空に巨大な円盤が現れてどうのこうのみたいな、それよりもハイスケールな話だ。

 確か最後はど真ん中に戦闘機を突っ込ませて……うん、まずもって無理ですね……


 だがとにかく『事前に発見する』ということだけは考えておかなくてはならない。

 朝起きたら既に王都上空に居ました、なんてことになったら負け確定だ。



「まぁ、敵は東の四天王の軍なわけだしな、当然東から来るんだろう、そっちを重点的に見張っていれば良いな」


「どうかしら、あえて反対側から来る、なんてこともあるかも知れないわよ」


「う~ん、そこまで頭が回る敵とも思えないが、念のため他の方位も警戒しておくように伝えるか、あくまでもメインは東だがな」



 すぐに伝令が送られ、マリエルの名で王宮にこの会議の結果が伝えられる。

 およそ1時間後に戻って来たイレーヌは、総務大臣からの書状を携えていた。



「おいっ! どうやらこれはそこのブタ野郎宛のようだ、渡して欲しければ平伏して床を舐めろ」


「マリエル、引っ叩いてその書状を回収しろ」


「あいだっ! ごめんよ王女様、ちょっとふざけただけなんだ、いでっ!」



 拳骨を2発も頂戴したイレーヌは、スゴスゴと退散……どうして天井の板を外して入って行くのだ? というか普段そこに住んでいるとでも言うのか?



「勇者様、ボーっとしてないで早く封書を開封して下さい」


「おう、すまんすまん、なになに……こ、これはっ! エッチな下着プレゼントキャンペーンだとっ!?」


「そっちじゃありません、チラシの裏に書いてある文章の方を見て下さい」


「何だこっちじゃなかったのか、てかあのババァ、重要文書をチラシの裏に書いてんじゃねぇよ」



 文書は王都中に空けられた地下ダンジョンに通じる穴に関してのことをその内容としていた。

 現状発見された穴は50ヶ所以上、大半が強盗によって殺害された人の住んでいた空き家から通じていたという。


 現在ダンジョンには軍の兵士100人以上が潜り、内部の調査を行っているようだ。

 王宮前の広場から北へ伸びる形で作られた洞窟に、相当手が加えられたという報告も得ているとのこと。


 こちら側が送った空飛ぶ要塞に関しては、対策を練っておくとだけ書かれていた。

 対策とは何をするのか? 気になるのと、任せてしまって大丈夫なのかという不安が交錯する……



「まぁ良いや、何か完成しそうなら向こうから声を掛けてくるだろうし、こっちは待つことしか出来ないな」


「そうね、とりあえず報告を待ちましょ」



 そこからはこれといった事件も起こらず、相変わらず王都の犯罪は減らないままに3日が経過した……



 ※※※



「おはようございます勇者様、王宮からの呼び出しですよ、といっても勇者様の領地に来て欲しいそうです」


「領地に? 空飛ぶ要塞対策の兵器でも完成したのかな……」



 屋敷を出て城壁を潜り、自分の領地へと向かう、この時点で何か巨大な、萎んだ風船のようなものが見えている、何だアレは?


 俺の領地で勝手に何やら実験をしていたのは、総務大臣だけでなく研究所の人間、それからゴンザレス達王都筋肉団、もちろん駄王も来ている。



「勇者よ、これを見るが良い、何だかわかるか?」


「知らねぇよ、どうせまたくだらないことを考えているんだろうというところまでは察しが付くがな」


「ふぉっふぉっふぉ、今回ばかりは自信作じゃよ、何とコレ、空を飛べるのじゃっ!」


「どうやってだよ? まさか熱気球でも造ろうってのか?」


「その熱気球とやらがどういうものかは知らんが、気球とは良い名称じゃの、この装置、なんと屁を注入して使うのじゃよ、今ゴンザレス達が必死でこいておるわい」


「・・・・・・・・・・」



 確かに、ゴンザレス以下筋肉団員が萎んだ風船状の何かにケツを押し当て、首に青筋を立てて力んでいる。


 マジで馬鹿じゃないのか? 屁を入れたぐらいで宙に浮くなんてことが……普通に浮かびだした。

 てか奴等、どんだけへの量が多いんだよ? 1回で30kℓぐらい出てるだろ。



「うむ、成功のようじゃ、この気球はそうじゃの……ヒンデンブルク号と名付けよう!」


「終わりだ、その名前は完全に終わりだ……」


「ん? 何か言ったかの?」


「……別に」



 空に浮かび上がるヒンデンブルク号、下に設置されたゴンドラには風魔法使いが乗り込み、魔法でその進む方向を制御する仕組みのようだ。


 確かにこれなら空飛ぶ要塞と同じ高度まで上がれるかも知れない、だが火魔法を1発打ち込まれればお終いだ、まぁヒンデンブルク号だからな、その最後としては完璧か。



「とにかく実験は成功じゃ、直ちに2号機から5号機の作成を始めよ」


「おいおい、こんなのをあと4機も作るのかよ……」



 あまりの馬鹿さ加減に呆れ果てていると、城門の方から1人の兵士が走って来た、何か報告があるようだ。



「申し上げます! 拷問に掛けていたトレンチコートの変態、最終作戦とやらに関してその期日等をほのめかす供述を始めました!」


「む、間違いなく犯罪マンのいう『C班』というやつじゃの、して詳細は?」


「ハッ! 敵の最終作戦、コードネーム『ハナマゲドン』は、3日後の夕刻に始動、日没と同時に決戦兵器を用いて王都襲撃を開始するとのことです!」


「変な名前の作戦じゃの……」


「だが良い情報だな、すぐに防空監視システムの構築をするんだ、さっさと発見して、敵が余裕ぶっこいてるうちにこちらから攻撃してやろうぜ」


「うむ、それが良い、ではゴンザレスよ、明日までにヒンデンブルク号を1号から5号まで、全て実戦投入可能なようにしておくのじゃ」


「承知致しました、お任せ下さい」



 イマイチ使えそうもない、というかすぐに爆発炎上しそうな屁気球には期待しないでおこう。

 やりたいならやれば良いし、もしかしたら阻害気球ぐらいの役目は果たしてくれるかも知れない。


 俺達はもう1つ、防空監視システムの構築に参加するべきだな、可能な限り早く敵を発見し、迎撃部隊を出して空飛ぶ要塞にダメージを与えるのだ。



 これから王都東門に向かい、現地で作戦会議をしながら色々と試してみることに決まり、俺達勇者パーティーも全員でそちらに移動する。


 会議室は門兵の詰所を使うらしい、付近に馬車を停め、中に入って一度王宮に戻った連中を待った……



 ※※※



「では作戦会議を開始する、議事事項はもちろん防空監視システム構築の件じゃ」


「総務大臣よ、敵の早期発見はもちろんですが、どれだけ素早く王都民に退避命令を行き渡らせるか、という点も重要ですよ」


「王女殿下、そちらに関しては抜かりありませんぞ、地下ダンジョンを避難場所として活用するつもりでしての、あらかじめ入口の場所を地区ごとに割り振り、警報と同時にそこから逃げ込む算段となっておりますのじゃ」


「なるほど、では民の避難に関しては大丈夫そうですね」



 ちなみにこれはインテリノ王子の発案らしい、どうして同じ王族なのに1人だけまともなのかは永遠の謎だ、横でハナクソをほじっている駄王を見ると益々そう思う。


 会議は続き、様々な話し合いをした結果、比較的監視任務に慣れている門兵を城壁の上に登らせ、大人数で王都の各方位を監視するということに決まった。


 退役した門兵達、もちろん俺の領地で酒ばかり飲んでいるおっさんの1人も駆り出し、人海戦術で敵の空飛ぶ要塞を発見しようというものだ。



「うむ、城壁の上から詰所に向けて伝声管を設置しておくべきじゃの、100mおきぐらいにあれば十分じゃろう」


「ああ、情報の伝達は早い方が良いからな、もし俺達の居る位置から離れた所に敵が飛んで来てもすぐに対応出来るようにしてくれ」


「わかった、ではそれも3日後の襲撃予想日までにはどうにかしておこう、もし当日敵の攻撃がなくとも、そのままの態勢を事が起こるまで続けるでの」


「そうだな、情報が漏れている可能性がある以上は日にちが前後するかも知れない、まぁ今日とか明日とかに来られたら終わりだけどな」



 翌日からは俺達も準備に参加した、とはいえ城壁の上にリリィの発着所、そして腹が減った際に齧る巨大な干し肉などを運び込む作業だ。


 俺達は当日、もちろん本命である東門で待機することになるのだが、もしアテが外れたときのことを考え、城壁に上がるのは俺とリリィ、そして精霊様の3人とした。


 もしもの場合は他のメンバーが敵の襲撃地点に急行し、その間に俺達も空からそちらを目指す手はずだ。

 まぁ、東から来るのはほぼ確定だし、その辺りはそこまで心配する必要がないはずだが。



 作戦会議から3日後の昼前、ようやく全ての準備が整う、ギリギリであったが間に合っただけ上出来だ。



「これで最後よっと、暑いし疲れちゃったわ……しかも汗でベトベト……」


「うむ、一旦屋敷で風呂に入って、それから弁当でも持って戻って来ようか、あまり時間がないから急ぐぞ」



 一時帰宅すると、既に俺達が帰って来ることを察していたらしいアイリスが、冷めても美味い、しかも夏の陽気で腐りにくい弁当を人数分用意して待っていた。


 それを有り難く受け取り、ザッと風呂に入ってもう一度出発するための準備を済ませる。



「じゃあアイリス、警報が出たら地下に避難するんだぞ、シルビアさんが一緒に連れて行ってくれると思うけどな」


「わかりました~、ではお気をつけて~」



 アイリスに手を振り、馬車に乗り込んで出発する、東門に着く頃には、既に大半の作戦参加者が集合していた……



 ※※※



「では勇者よ、おぬしは城壁に上って待機するが良い」


「わかった、暑そうだからパラソルを貸せ、俺とリリィ、精霊様の分で3つだ」


「仕方ないの、誰か将校用のパラソルを持って参れ」


「ついでにバカンスチェアも寄越せ」


「・・・・・・・・・・」



 パラソルを借り、先にパーティーメンバー全員で昼食を取ってから城壁を登る。

 俺だけが梯子を使って地道に登る……リリィと精霊様は空を飛んで悠然と上がって行った……


 リリィの背中に積み込んであったパラソルとチェアを取り出し、木箱に隠してあった酒を……既に没収されていたようだ……


 仕方が無いのでソフトドリンクを嗜みながら、3人並んで夕暮れを待つ。

 これでも一応監視はしているのだ、誰も文句は言えまい。


 時は経ち、太陽は東を向いた俺達の真後ろまでやって来た……



「そろそろかしらね」


「だな、リリィ、今のうちに何か食べておけ」


「は~い! おにくっ、おにくっ!」



 嬉しそうに肉を齧るリリィを眺めていると、その向こうで門兵達が慌しく動き出した。

 何かを発見したようだ、ちょっと行ってみよう。



「どうした? 敵の空飛ぶ要塞を発見したのか?」


「……ええ、もしかしたらアレがそうじゃないかと」



 門兵の1人が指差した先に、米粒のような何かが確認出来た、かなり遠いが確かに飛んでいる。

 目の悪い俺にはそう見えているのだが、監視慣れした門兵達にはもっとはっきりと、その姿が捉えられているようだ。


 その場のリーダーが目を凝らし、その姿をじっと見つめる……



「勇者殿、対象を目視で確認致しましたぞ」


「で、何なんだ?」


「……ウ○コ……パターン茶色、ウ○コですっ!」


「総員……さっさと逃げようぜ……」



 次第に接近する対象、俺にも見えた、間違いなくウ○コの姿をしている。

 王都を覆い尽くす、というほどではないのだが、間違いなく王宮より遥かにデカい。


 いやいや、機能性を突き詰めた結果としてあのような形になっただけなのかも知れない……でもどう見たってウ○コなんだよな……


 伝声管から敵襲来の報せが飛ぶ、屁を充填した気球が起動され、空に舞い上がった。

 屁気球VS空飛ぶウ○コ要塞、異世界史上最低の戦いが、今幕を開けようとしている……

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