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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二章 それは犯罪です
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314 暴虐の変態王

「へぇ~、そっちの集会所は商店街の中なんだな」


「そうなんですよ、誰でも気軽に入れるオーラを出して人を集めているんです、それで私達もうっかり……」


「おいマリエル、それは言い訳にならないからな」


「テヘッ!」



 魔王軍四天王の部下である犯罪マンと協力関係にある、露出原理主義敏感派……あえて名前は言わないが、今日はその女性向け集会所を襲う手はずになっている。


 念のため武装し、逃げ出そうとする参加者、いや信者を捕らえるための縄や鎖も馬車に積み込んだ。

 1人として殺害する予定がないため、そのような準備が必要になってくるのだ。



「さて、準備が出来たら出発……おい、どうしてエリナが馬車に乗っているんだ?」


「ちょっとお買い物です、商店街へ行くなら乗せて行って下さい」


「構わんが、トラブルを起こすなよ、もし何かあったらまた地下牢にぶち込むからな」


「わかってますって、それじゃ、しゅっぱ~つ!」



 本当に大丈夫なのであろうか? 物凄く不安だが、エリナも馬鹿ではないはずなので余計なことはしないと思いたい。


 まぁ、犯罪が多発しているとはいえここは王都、周りの目も十分にある。

 それにエリナが本気を出せば、その辺の犯罪者ぐらい秒で殺せるはずだ。


 ということでパーティーメンバーとエリナ、それから今回は当事者として強制連行と相成ったアイリスを連れて馬車を走らせ、敵の集会所へと向かった。


 途中、商店街でエリナを降ろしてやったのだが、何となくしまっている店が多い。

 しかもその閉じ切った雨戸に大きな傷が入っていたり、場合によっては完全に破壊されていたりと様々だ。



「おいおい、凄い状況だな……」


「見て勇者様、あっちで強盗と憲兵が戦っているわよ」



 ふと目をやると、今まさに斬られ、地に倒れ付す目出し帽を被った強盗らしき2人組。

 現行犯で憲兵と対峙し、その場で斬り捨てられたということか。


 というか、襲われたうえに店の前でその強盗が死ぬとか、あの店の店主はやってられないと感じているに違いない。


 そう思いながら店の横を通過する、店主らしきおっさんは、既に強盗によって殺されていたようだ。

 血飛沫が飛び散ったカウンター奥の壁に、銛のような何かで突き刺された商人風の死体が1つ……



「あらぁ……これって他の閉まっている店も同じような状況なのかしら……」


「そうじゃないことを祈るばかりだな、犯罪の多発に危機感を覚えて自発的に休業したような所もあるだろう」



 とにかくこのままじゃまた王都がヤバい、さっさと犯罪マン、そしてその協力者共を殲滅し、この町に平和を取り戻すべきだ。


 適当な所に馬車を停め、そこからは徒歩で裏路地にあるという目的の集会所へと接近する、まずはここからだ……



 ※※※



「それでマリエル、どこが気軽に入れるオーラとか何とかを出しているんだ?」


「お……おかしいですね……ついこの間まではこんな感じでは……」



 今回の襲撃対象であるテロ組織の女性向け集会所、商店街の裏路地を入ったところには、バリケードに守られた要塞のような建物、入口のドアには変なトゲトゲが打ち込まれている。


 明らかに抵抗するつもりだ、昨日露出テロリストの集会所を強襲し、リーダー格のハゲを逮捕、そしてこの組織の裏に居た変な種族を含む数十人の敵を殺害したのが影響しているのであろう。


 もちろん自分達も同じ目に遭うと予想しているはずだ、だが今日はそうではない。

 そのことを上手く伝えて説得し、この建物から自発的に出るように促すのが俺達の役目だ。



「さて、まずはどうしようか、ノックしようにもドアに近付いたら串刺しだぞ」


「というか、中の人はどうやって出入りしているのかしらね?」


「一度入ったらもう出ないつもりだろ、何が起ころうとずっと立て篭もるってことだ、たとえ昨日の集会所みたいに火責めにされようがな」


「仕方ないわね、じゃあ入口を破壊して中に突入しましょ、攻撃してくるかもだけど」



 それ以外に中の人間とコンタクトを取る方法はない。


 ドアの向こうでは俺達が来たことに気付いたのか、気合を入れる掛け声が聞こえてくる。

 おそらく女性だけで30人以上、ドアを破った瞬間に何かを仕掛けてくるに違いない。


 聖棒を使い、ドアのトゲトゲを避けながらその本体を粉砕した。

 砕け散るドア、その奥に居たのは、スケスケ白装束を着込み、頭に鉢巻を巻いた女性の集団。


 手にはそれぞれ薙刀のような武器、竹槍、それに包丁や短剣など、様々な武器を持っている。

 それをこちらに向け、絶対に近付くなと言わんばかりの表情でこちらを睨み付け、俺達と対峙した。



「すげぇな、おい、お前らもあんなスッケスケの衣装を着させられていたのか?」


「もちろんです、いざとなったらあれを脱ぎ捨て、町へ繰り出す覚悟が出来ていましたから」


「……更生プログラムはもっとキツめなものにしないとダメそうだな」



 良く見ると女性らは皆若く、顔もスタイルも美しい者ばかりだ。

 まぁ、新興宗教的な犯罪集団はこういうのを掻き集めるのは俺も知っている。


 きっと誰でも入れるわけではなく、採用担当者が居て容姿の優れたものを選別しているのであろう。

 とんでもなくエロいオヤジがそれを行っているに違いない、確実に探し出してぶっ殺してやる。


 さて、とりあえずこの連中との対話を試みるとしようか……



「え~、皆さんは完全に包囲されています、しかもここの連中にも騙されています、ここはですね、直ちに抵抗をやめて、こちらの指示に従って頂けないでしょうか?」


『ふざけるなっ! 露出戦士達を皆殺しにしたのはあんた達だろっ!』


『そうだそうだっ! そうやって私達も投降させて、残虐な方法で処刑するつもりでしょっ!』



 ダメだ、取り付く島もないとはこのことである。

 しばらく平和的な交渉を続けてみるべきだが、ダメそうなら実力行使に出よう。



「いやだからさ、更生プログラムを受講して、それから社会奉仕活動をしばらくすれば許してやるから、ここは諦めて抵抗をやめるべきだと思うぞ、そもそもそんな武器で俺達と戦うのは無理だ」


「やってみなきゃわからないじゃないのっ! 死になさいっ!」



 女性の1人、薙刀を持った黒髪のお嬢様風の子が襲い掛かって来た。

 多少心得はありそうだが、もちろん俺達の敵ではない、仕方が無い、この子を倒して見せしめとする他ないな……


 突っ込んで振り下ろした一撃を右に跳んで回避し、勢い余って通過する女性を見送る。

 そのまま背後に回り、しゃがみ込んでカンチョーをお見舞いしてやった。



「はうぁっ! きゅ~っ……」


「どうだ、参ったか! ルビア、この子を縛り上げて横に避けておくんだ」


「は~い」



 おそらくここに居る中でもっとも強力な武器を持つ1にんであった今の女性。

 武道の心得もあり、それゆえ真っ先に襲い掛かって来たのであろう。


 それが何も出来ず、一撃で敗れ去ったのだ、しかもカンチョーされて失神するという情けない敗北である。



「さて、今のを見て降参する者は居ないか? 10秒以内に前に出れば特別に抵抗しなかったことにしてやる……10……9……」


「こ……降参します!」

「はいはいっ! 私もです!」



 次々に前に出る女性達、それを壁際に並ばせ、ルビアとユリナ、サリナが手分けして拘束していく。

 ここで降参の意思表示をしたのはおよそ半数、それ以外はまだ武器を構えて固まっている。



「勇者様、今降参したのは全員ライトなユーザーです、ガチ勢はこれしきのことで動じませんし、それ以外でもどっぷり浸かっているような方にはまだ押しが甘いはずです」


「そうか、じゃあもうちょっとだけ脅そうかな……」



 確かに、毅然とした表情のままこちらを見据えているのが10人弱、それ以外はガタガタと震えているものの、迷った挙句降参するのをやめたといった感じだ。


 うむ、もう一押しでどうにかなりそうなのも多いが、残りはかなり手強そうだな……ここはひとつ、懐柔する作戦でいくか……



「おいっ、今のうちに降参すればなんと、全裸で市中引き回しのうえ鞭打ちの刑に処してやるぞ、どうだ?」


「……はいっ! 降参します!」

「へへぇ~っ! 畏れ入りましたっ!」



 効果は抜群だ、ここに集まっている連中は露出癖がある変態、それを刺激してやれば言うことを聞かせるのは容易い。


 もちろん全裸で市中引き回しなど本来は出来そうもないが、超法規的措置として夜中に、目立たないように執行すればどうにかなるはず、約束してしまった以上やるしかないのだが。


 ここで降参したのはガチ勢と思しき10名弱、残ったのは恐怖で動けなくなっている、比較的ライトめな参加者達だ。


 順序が逆になってしまったが、次はこの連中をどうにか……おや、奥の部屋に索敵の反応が……どこかから現れたようだ、裏口か?


 まずは正体を知りたいな、今しがた降参したガチ勢の1人に聞いてみよう。



「おい、そこの女ちょっと待て、この奥の部屋には誰が居るんだ?」


「し……知りません、誰も居ないはずです」


「なわけないだろ、確かに居るぞ、それもかなり戦闘力の高い奴がな、正直に言わないとどうなっても知らんぞ」


「本当に知りません、私達は何も……」



 嘘をついている様子はない、ということは本当にここの参加者が知らない、何者かがこの建物の中に潜んでいるということだ。


 まぁ良い、まずは残りを降参させてからだ、本人達ももう抵抗はやめたいと思っているはずだし、この場はすぐに収まるであろう。



「さて、まずはお前ら、武器を捨てて降参した場合と、そうせずにずっとそこで固まっていた場合の待遇の違いについて説明してやる」


『・・・・・・・・・・』



「お前らがここで……いや、精霊様、あとは頼んだぞ、奥の部屋の敵が逃げ出すみたいだ……」


「わかったわ、こっちは私に任せて、敵はたぶん変態だし、また1人で討伐してきなさい」



 女性陣の説得を精霊様にバトンタッチし、その横を駆け抜けて奥の部屋の扉を開ける。

 誰も居ない……索敵の反応はもうかなり向こうに行ってしまった。


 おや、床のカーペットが何やら不自然に折れ曲がっているではないか。

 これはアレだな、剥がすと下から……やはり地下通路の入口が出てきた。


 全くどうしてこんなにワンパターンなのかといったところだが、おそらく悪い奴の思考というのはどれも似通ったもので、それゆえ決まった行動を取るのであろう。


 まぁ、今はそんなことを考えている暇ではない、逃げて行った敵を追い掛け、その正体を確認するとともに、必要があれば殺害してやる必要がある。


 一旦下の部屋に戻って皆にこのことを伝え、地下通路へ続く階段を進んだ……



 ※※※



 明かりの灯った地下通路、これは一体どこへ続いているのか?

 そしてこの先を歩いている敵は何者なのか? かなり強いということだけは確かなのだが……


 敵はまだ俺の追跡に気付いていないらしく、徐々にその距離が縮まっていく。

 しばらく歩くと、進む先から足音が聞こえてくるまで接近した。


 かなりデカい奴のようだ、ドッシドッシと、足音というよりも地響きである。

 とはいえ狭い地下通路、この縦と横の幅を超えるサイズでないことだけは確かだ。


 さらに近付く……見えてきた、中腰になって歩くその姿は……昨日殺した変態種族にそっくり、いや、間違いなくアレは巨珍族……


 しかしそれにしてはデカすぎる、昨日の連中はここまでではなかったはずだ。

 デカかったのは珍だけ……考えるのをよそう、吐き気を催してきた。


 とにかく奴が敵であることは間違いないのだ、さっさと行ってぶっ殺してしまおう。



「おい待てやそこの変態!」


「ん? な、なんとっ! どうしてあの地下通路の入口がわかったのだ!?」


「いえ、バレバレだったんですが……とにかく、お前は何者だ?」


「クッ! あの隠蔽工作を見破るとは、良かろう、そなたは我が名を知るに値する戦士のようだ、我は巨珍族の頭目にして暴虐の変態王、ギガントチ……」


「それ以上言うんじゃねぇぇぇっ!」


「何だ? 何者かと聞いたのはそなたであろう……」


「うるせぇ、だいたい想像が付くし、口に出すと法に触れるのは明らかだろ」



 危うくとんでもない言葉を耳にしてしまうところであった、もし俺が乙女であったら一生立ち直れない状態に追いやられていたに違いない。


 しかもコイツの振り返った姿、最初からハイレグレオタード、しかもモッコリが鳩尾の辺りまで続き、激しく主張しているではないか。


 仲間を連れて来なかったのは正解であったな、もしこんなのを見せられたら、皆しばらくはカウンセリングとかで魔王軍討伐どころではなくなる。



「あ、そうだそうだ、お前に所に仲間が来なかったか? 俺がぶっ殺した変な部隊の5号だが……」


「うむ、来おったぞ、情けないフニャ○ン野郎がな、敵に恐れをなしていたようなので直ちに処刑したが、ほれ、これがあやつの首級だ」


「これ首じゃねぇだろっ!」



 首級だと言って変態王が投げて寄越したものは、首ではなく珍そのものであった。

 今はモザイク担当のサリナが居ないのだ、そういうのは勘弁して欲しい。


 コイツは直ちに殺さねばならない、これ以上の発言、行動等、全てのアクションを封じねば、その一挙手一投足が法に触れる。



「とりあえず死ねっ!」


「おっと! 我はこんな所で死ぬわけにはいかぬ、それよりもこの地下通路の秘密を知った以上、そなたを生かしておくわけにはいかないなっ!」



 俺の放った初撃を回避する変態王、通路一杯のサイズだというのに、ひらりと身を逸らしたのであった。

 しかも動きが気持ち悪い、クネクネと、まるで踊り子のようなモーションだ。


 そのクネクネが揺らぎ、素手による攻撃を放ってくる。


 スピードはたいしたことがないのだが、威力は計り知れない、とっさに避けると、壁に当たったパンチは凄まじい破壊を俺に見せ付けた。



「なぁぁぁっ! 壁が粉々になってしまったではないかっ! 犯罪マン殿にキレられる……そなた、この始末、どうしてくれるのだっ!」


「知らん、お前が勝手にやったんだろ? じゃあ今度は壁を殴らなくても済むようにしてやる」



 聖棒を地面に突き、棒高跳びの要領で宙に舞う。

 そのまま変態王の頭上まで跳び、敵の攻撃を誘った。


 当然真上の俺を狙ってくる変態王であったが、ギリギリのところで通過することが出来た。

 一方、変態王の放ったパンチは天井にめり込み、腕を上げた状態で固定されるかたちとなったのである。


 その後ろに着地し、体勢を立て直す……聖棒の中ほどを握り、弱点であるケツに向かって突きを一撃。

 入った! ザックリと突っ込まれた聖棒、抗菌と消臭の効果が付与されていて本当に良かった。



「ぬ……ぬわぁぁぁっ! ぼへっ!」


「おいおい、それで死なないのかよ……」



 巨大な屁でもこいたかのような音と共に爆発する変態王のケツ、その爆発力はなかなかのもので、腹辺りまで裂けて臓物が飛び散っている。


 もちろん右腕は天井に突き刺さったままだ、今度は横に回り、そのフルオープンになった脇に突きを加えてみる……肩が爆発して腕が吹っ飛んだ。


 天井から解放され、ようやくこちらに向き直った変態王、もはや満身創痍の様相を呈している。

 あと一撃、そうすればコイツを葬り去ることが出来る、公序良俗は俺の手によって守られるのだ。



「さて、これで右腕とケツを失ったわけだが、どうする、そろそろ諦めて死ぬか?」


「こ……小癪な……我の変態力に掛かればこの程度のダメージなど……首をはねられた程度にしか……」


「何だよそれ、まぁまぁ致命傷じゃねぇか」


「うるさいっ! まだ左腕が……あれ?」


「そっちも『済』だ、残念だったな」


「クソッ! こうなったら最終手段だっ!」



 両腕を失い、腹もケツもバーストしている変態王、もはや立っていること、いや生きていることすら不思議な状態なのだが、それでも何か秘策があるらしい。


 そのまま集中する変態王、最後に気合を入れると、腹から血飛沫を噴きながら……しまった、とんでもないことをするつもりだ……



「ガハハハッ! 我が珍はその強大さゆえ、破裂すると町1つを消し飛ばすほどのエネルギーを放出する、それをこの狭い地下通路で暴発させれば……そなたも道連れだっ!」


「やめろぉぉぉっ!」



 直ちに狙いを定め、聖棒で変態王の鳩尾を突く、だが手遅れのようだ、暴走する珍は途轍もない魔力を帯び、赤く、そして次第に白く輝き出した。


 大爆発、それまでの戦闘でかなりの力を削いであったため、幸いにも王都を吹き飛ばすような威力ではないものの、エネルギーの逃げ場がないこの地下通路においては大変な脅威だ。


 勝ち誇ったような表情のまま消滅していく変態王と目が合う。

 次の瞬間には強烈な衝撃波を全身に浴び、もはやどれだけ飛ばされたのかわからない程に吹っ飛ばされた。


 壁に、天井に、さらには崩壊する通路の瓦礫にぶつかりながら飛ばされる。

 しばらくして地面に叩き付けられ、そこからかなりの距離を滑り、ようやく止まった……


 意識が混濁する、真っ暗なのは目が見えていないからなのか、それともここが本当に真っ暗な空間なのか、それすらもわからない。


 立ち上がろうと試みるものの、体に力が入らず、そもそもどちらが地面でどちらが天井なのかすら判別出来ない始末、相当なダメージを負ってしまったようだ。


 ……これはダメだ、少しだけこのまま休憩することとしよう、何だかこの世界に送られた際、女神の所で目を覚ましたときのことを思い出してしまう。


 地面にへたり込むと、後ろに壁があるのがわかった。

 良い背もたれだ、ひんやりしているのもなかなかGOODだぞ。



 そのまま待機し、時間だけが流れていった……遠くから足音が聞こえてくる、さらには俺を呼ぶセラの声、どうやら助けが来たようだ……声と足音は遠のいていった……



『ゆうしゃさま~っ! う~ん、こっちじゃないみたいね、向こうに行ってみましょ』



 いえいえこっちですってば、可及的速やかに発見して欲しいのですが……

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