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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二章 それは犯罪です
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313 神に消されし種族

「良いか? セラとユリナはここ、俺とミラ、ジェシカはそのすぐ下だ、カレンとマーサは路地の両脇を固めて、1匹たりとも逃がさないようにするんだ」


『は~い』


「じゃあ、それぞれ配置に付くぞ、他はセラとユリナと一緒に居てくれ、マリエルと精霊様はその警護を頼む」



 攻撃を放つスポットである建物の下に降り、適当に隠れる場所を探す。


 誰か1人は上でマリエルが出す手はずになっている攻撃開始の合図を確認しなくてはならない。

 その役をミラが買って出たため、路地を挟んで反対側の木箱に隠れさせた。


 俺とジェシカは……建物の真下にある……ゴミ箱かよ……



「むっ、主殿、そこそこ綺麗だぞ、どうやら燃えないゴミ専用の箱らしい」


「いや、そういう問題じゃなくてだな……まぁ良い、さっさと隠れようぜ」



 どうして勇者たるこの俺様が、毎度毎度薄汚いゴミ箱に身を隠さねばならんのだ。

 ジェシカだって生まれつき子爵の娘だろうに、どうして平気でそんな所に入るかな……


 狭く、風の通らない木製のゴミ箱に2人、超蒸し暑い。

 というかジェシカめ、やたらと密着してきやがるではないか。



「おいジェシカ、暑いんだからもう少し離れろ」


「主殿、ここまで高温だとくっついていた方が涼しいのは知っているだろう、さぁ、遠慮なく密着してくれ、ほれほれっ!」


「わかった、わかったから服を脱ぎだすんじゃないっ! 更生プログラムで習ったことをもう忘れたのかっ!」



 そのとき、俺達が入ったゴミ箱の蓋がバンッと開く……見回りをしていた女性の憲兵が不審に思い、確認したようだ。


 狭く、暑苦しいゴミ箱の中で密着する俺達を見て、一瞬悲鳴を上げそうになる女性憲兵。

 だがそこはプロ、喉まで上がってきていた大声をグッと飲み込み、ビシッと敬礼する。


 もちろんその表情には焦りが浮かび上がったままであるが……



『ど……どうも、勇者パーティーです……』


「ご……ご苦労様です……では頑張って下さい、何をしているのかはあえて聞きませんが、何か必要なもの等ありましたらお申し付け下さい」


『いえ……お構いなく……』



 再びゴミ箱の蓋が閉じられ、憲兵の女性が小走りで去っていく音が聞こえる。

 ジェシカのせいで俺まで変態だと思われてしまったではないか、それも名誉挽回が不可能なほどに。



「おいジェシカ、帰ったら酷い目に遭わせてやるからな、覚悟しとけよ」


「本当にすまなかったと思っている……」


「そう思っているならちゃんと服を着ろ」



 そんなくだらないことをしているうちに、辺りはすっかり暗くなってしまった。

 1人、また1人と目標の建物に人が入って行くのが、ゴミ箱に空いた小さな穴から見える。


 もうかなりの数の人間が集まっているはずだ、しかも全員ロングコート着用。

 これから町に出て、女性憲兵をはじめとした道行く人に中身を見せ付けようとしているのは明らかだ。



「主殿、そろそろ攻撃を仕掛けるべきなんじゃないのか?」


「まだだ、まだ昨日俺とセラが見たおっさんが確認出来ていない、おそらくそいつがここのトップだからな」


「そうか、だがもう中に居るんじゃないのか?」


「だとしたら奴等が出撃しようとしたところを狙うさ、とにかく上から見ている皆の判断に任せよう」



 だいぶ人の入りは落ち着いてきたが、それでもちらほらと、小走りで駆け込んでいくロングコート野朗が居る。


 おそらく刻限に遅れそうになって急いでいるのであろう、というかこの連中、あの格好でよく逮捕されずにここまで辿り着いたな……



 と、そこへもう1人ロングコートのおっさんが現れる……間違いない、昨日のハゲオヤジだ。

 そのハゲが特に急ぐ様子もなく建物へと入って行くと、すぐに中から大歓声が聞こえてきた。


 盛り上がっているところ申し訳ないが、貴様等の計画も、命すらもここで終わりだ。

 何が起こったのかすらわからないままに、正義の炎によって焼き尽くされるが良い。


 向かいの木箱がスッと開き、ミラの手が出てこちらにサインを送る。

 攻撃開始の合図だ、上の準備は整ったらしい。


 次の瞬間、上空から降り注いだ炎の塊が建物の入口を炎上させた。

 扉は瞬く間に燃え落ち、中でロングコートのおっさん達が、炎の向こうで慌てふためいているのが見える。


 次いで放たれたセラの風魔法、いつも使っている風の刃ではなく、風圧で相手をどうにかしてしまうタイプの攻撃魔法だ。


 それが地面に叩き付けられ、行き場を失った空気の塊が建物の中へと吹き込む。

 もちろん出入り口の炎と共に、凄まじい量の酸素を供給しながら。


 当然の如く燃え上がる敵の集会所、窓から火が吹き出し、中でマッチ棒のように燃える人間の影がちらほらと見えている。


 それを合図にゴミ箱から飛び出す俺とジェシカ、反対側の木箱からミラも飛び出し、建物の周りで待機。

 カレンとマーサも路地の両端を固めたようだ、これで地下通路でもない限りは逃げられない。



「精霊様、そろそろ消火してくれないか」


「はいはいっ! ちょっと退いてなさい」



 向かいの建物から降りて来た精霊様が、燃え盛る炎の中心を狙って水の塊を放つ。

 勢い良く発射された水は、焼け焦げた建材を粉砕しながら進み、室内で飛び散って炎を消した。



「よっしゃ! 突入だぜっ!」



 俺とミラ、ジェシカの3人で建物に入り、武器を構えたまま周囲を見渡す。

 黒焦げの死体が折り重なるようにして倒れる中、奥の扉は比較的無事なようだ。


 ミラがその扉を蹴破る……熱気は篭っているが、その先の部屋は炎の影響を免れたらしい。

 そして中央に居たのは昨日も見た、変態野朗共の親玉らしきハゲ。


 生き残っていたか、運の良い奴だ、いや、運が悪いのかも知れないな、だってこれから焼け死ぬよりも数倍辛い目に遭わされるのだから……



「き……貴様等、今の火事は貴様等の仕業か……」


「だったら何だってんだ? 犯罪者を焼き殺すのは市民の正当な権利だ、一切悪いことはしていない」


「我々が犯罪者だとっ!? 冗談はその服装だけにしろっ!」


「冗談はてめぇの服装だろ! この露出狂の変態ハゲが、ぶっ殺してやるっ!」


「ひぃぃぃっ!」



 聖棒を振りかざし、ハゲを脅しておく、もちろんこんな所で、しかも一撃で殺してやるようなことはしない。


 拷問で情報を引き出し、至極残虐な方法をもって広場で公開処刑するのだ。

 そのためにはまず、逃げ出そうという気力を奪っておく必要がある。



「オラオラッ! 死にたくなかったら質問に答えるんだな」


「質問だと? ふざけるなっ! 我は戦うことが出来ぬが、そういったことを専門にする方々が居ないとでも思っているのか」


「戦うことを専門にする方々? それってもしかして犯罪マンかその一味のことか?」


「違うわっ! 奴等とは単なる提携関係、我らの上位者はそのような下賎な連中ではないのだ、先生方っ! やっちまって下せぇっ!」



 突然にして『先生方』を呼ぶハゲ、今居る部屋のさらに奥にある扉が開き、なんとそこから10人もの集団が出現したではないか。


 しかもとんでもない格好の連中だ、ピッチピチの全身タイツ、顔だけが出ているのだが、問題はそこではない……どんだけモッコリしてれば気が済むんだよこいつらはっ!?


 そのまま整列して謎のポーズを決めるモッコリ達、そこへちょうど俺達の仲間も建物に突入して来たのだが、皆明らかに目を背け、直視しようとしない。


 だが、その中で精霊様のみが、モッコリ軍団を見据え、焦ったような表情をしている……



「おい精霊様、何だこの連中は、明らかにアウトなんだが?」


「……こいつらは遥か昔、あまりに見た目がアレだということで神々に滅ぼされたはずの一族、『巨珍族』よっ!」


「ビジュアルだけじゃなくて名前もアウトなんだが……おいお前ら、気持ち悪いしこっちには子どもも居るんだ、教育に悪いからさっさと死ね」


「おいおい君、我々巨珍族は既に残り100名を切っている希少種なんだよ、それに対してみだりに死ねなどと言うものじゃないと思うぞ」


「だったらそのお仲間も連れて来い、まとめてこの世から消し去ってやる」


「はっはっは、巨珍族は10名程度の小さな部隊を単位として動いているんだ、他の部隊の協力など、よほどの事がない限りは要請しないのだよ」



 元々100人かそこらしか居ないのに、それをさらに小さな組織に分けて動かしているとは。

 おそらく分散し、全滅のリスクを低減するためのにそうしているに違いない。


 厄介だな、ここで今居る10体を滅ぼしたとしても、こんな『あってはならない姿』の連中とこの先もまだ相見える可能性があるということなのだ、しかも何度も……


 だがここでショックを受けていてもどうしようもない、今こいつらを取り逃せば、この先どころか今週中にまたこのモッコリを拝見させられることになってしまう。



「とりあえず死ねぇぇぇっ!」


「はうがっ! お……お……かぺっ……」


「えぇぇぃっ!」


「なっ!? わべはっ!」



 まずは目の前に居た1体を聖棒で突き、殺害する。

 ほぼ同時にセラが後ろから魔法を飛ばし、同じく1体を切り刻んだ。



「な……なんということだ……我が隊の7号と9号が殺られてしまったではないか、巨珍族部隊でもナンバー2と目される、我が『カイメン隊』のメンバーが……」


「ビジュアル、種族名、そして隊名、全部アウトじゃねぇかっ!」



 紛うことなきスリーアウト、教育上相応しくないワードの詰め合わせだ。

 この連中は、この連中だけはここで確実に仕留めておかねばならない……



「おのれっ! こうなったら残りの8人で変身して戦うぞっ! バトルモォォォドッ! ふんっ!」


『バトルモォォォドッ! ふんぬっ!』


「あぁぁあぁぁっ! なんて格好になりやがるっ!?」



 変身と称して気合を入れた変態共、全身タイツの腕部分が弾け飛び、タンクトップになる、腋毛がモジャモジャだ。


 そして足部分も隆起した筋肉の圧に耐え切れずに破れ、飛び散ってしまう。

 なんと超ハイレグレオタードになってしまったではないか!



「ひぃぃぃっ! ご主人様、こんなのとは戦えません!」


「カレン、無理をしなくて良いぞ、他の皆もダメそうなら下がって……もう誰も居ないのか……」



 俺だけが取り残されてしまった、当然といえば当然なのだが、もう1人で戦う他ない。

 まぁ、特に敵が強いとかそういうわけではないのだが、ちょっと、というかすこぶるアレだ。



「ふはははっ! 君以外は恐れをなして逃げ出したようだね、我らの勝ちだ、喰らえっ、大開脚アタァァァック!」


「げぇぇぇっ! 勘弁しろっ!」



 初手からとんでもない攻撃を繰り出してくる変態共、一斉にジャンプし、八方から俺に向かって開脚したままの体当たりを喰らわせようとする。


 もちろんそんなものを喰らったらひとたまりもない、最悪キモすぎて即死するかも知れない。

 とっさに後ろに跳んで回避し、唯一届きそうな1体に向かって聖棒を突き出す……ケツに刺さってしまった……



「はうぁぁぁっ! ぼへっ」


「6号がっ! カイメン隊6号が殺られたぁぁぁっ!」

「クソッ! 上手く急所を突きやがった!」



 何か知らんが破裂して死亡してしまった、ケツに何か刺さると死ぬのか? ふざけてカンチョーとかされたらお終いじゃないか……


 と、変態共がショックを受けて固まっている、今がチャンスだ。

 普段から持ち歩いている聖棒をこんな気持ち悪い連中のケツに刺すのは嫌だし、その辺に落ちていたバールのようなものを使おう。


 素早く移動し、まずは俺とは逆の方を向いている変態8号と10号を、それぞれ一撃で殺害する。

 なぜ番号がわかったかって? 背中に書いてあるからだ。



「しまった! また2人殺られてしまったではないか! 警戒するんだ!」


「もう遅い、お前の隣に居る2体、死んでるぜ」


「な……何だと? あっ、2号、3号まで……」



 リーダーが警戒の言葉を発している間にカンチョーしてあったのだ、グラリと倒れ、地面に頭がぶつかる直前に体が破裂する2号と3号、これで副リーダー的なポジションの奴も居なくなった。


 残るは4号と5号、そしてリーダーの1号、その3体だ。

 先に倒すべきは……明らかにビビッている4号だな……



「我らカイメン隊、最後の攻撃になるやも知れぬな、だがその一撃で滅するが良い、3人の成す最大の技を喰らえっ!」



 一直線の変なフォーメーションで飛び掛って来る3匹の変態、3人同時攻撃か。

 だがこれへの対策は、異世界人であれば誰もが知っているのだ。


 先頭を行くリーダーの1号を踏み台にし、2つ目に居た4号をバールのようなもので殴打して殺害する。

 大爆発を起こす4号、別にケツに刺すなどという不潔なことをしなくても死ぬらしい。



「そんな……たった1人にここまで……」


「その通りだ、お前らは弱い、しかもビジュアルもアレで種族とか部隊とかの名称もアレだ、もはや生きている価値などない、とっとと死ねこの変態ゴミクズ共、来世はモッコリしていない種族に生まれ変わると良いな」


「クッ……もはやこれまで、5号よ、我は最後の一撃を敢行する、君は変態王様にこのことを伝えに行くのだ」


「変態王? それがお前らの種族のトップなのか?」


「そう、変態王様は巨珍族の長にして偉大なお方、そして他種族にも信仰者が多い露出教徒の崇拝対象として君臨なさっているのだよ」


「で、5号がそいつを呼びに行くと」


「もちろんだ、邪魔立てはさせぬぞっ!」



 どうしようか、ここで5号を取り逃すと、意味不明な方法で繁殖したりして大変なことになりそうだ。

 だがこのヤバい連中の長がここへ来るのであれば好都合、そいつを殺せば真の世界平和に1歩近付く。



「……よし、じゃあ行け、その代わり1号、お前はここで殺させて貰う」


「良いのだな? ではおよそ3日後、楽しみに待っているんだな、この地を恐怖のどん底に叩き落す、暴虐の変態王様がお目見えになる」


「わかったからさっさと行け」



 ペタペタと気持ち悪い足音を立てながら走り去っていく5号。

 俺は再び1号と対峙し、奴の言う最後の一撃とやらを待つ。



「受けてみるが良いっ! 我が最後の必殺技、360度大開脚パノラマビューアタァァァック!」


「……死ね気持ち悪い」


「なぁぁぁっ! へぶっぽっ……ぼふっ!」



 360度何たらが俺に到達する前に、バールのようなものを放り投げて反撃してやった。

 ジャストミートで1号のケツに刺さるバールのようなもの、もちろん破裂して死亡する。



 最初は10体居た変態種族、これで5号を残して全てがこの世から消滅した。

 さて、この場に残っているのは俺と、そして露出狂テロリストのハゲだけだ……


 腰を抜かし、立ち上がることすら出来ないままに後退りするハゲ、その襟首を掴み、そのまま引き摺って建物の外に連れ出した。


 周囲には野次馬と、戦えないと判断して退いた俺以外のパーティーメンバー、そして誰かが呼んだと思しき憲兵が数人待機している。



「勇者様、大丈夫だった? 途中で1体逃げたみたいだけど、ちょっと追い掛ける気がしなくて……」


「ああ、奴はわざと逃がしたんだ、あの気持ち悪い連中の親玉を呼んで来るらしい」


「ひぇぇ……」


「うん、俺が戦うから心配しなくて良いぞ、それよりもコイツだ」



 集まっていた憲兵の中には、かなり上級の役職と思われる老け込んだおっさんが1人居た。

 おそらく敵が変態であることを知り、現場の女性憲兵の代わりに出張って来たのであろう。


 そのおっさんにハゲを引き渡し、露出狂テロ集団に関する情報を引き出して貰えるよう依頼しておく。

 明日か明後日には報告をしてくれるそうだ、もしかしたら何か、特に犯罪マンについての何かがわかるかも知れない。



「じゃあ一旦屋敷に帰ろう、敵の親玉は3日後を目途に攻めて来るらしいからな、それまでに出来ることを考えておこうか」


「ええ、何か凄く疲れたし、そうしましょう……」



 屋敷に戻り、風呂に浸かりながら作戦会議を始めた。


 露出狂テロ集団の集会所はもう1つ、そちらはソフトな感じに騙された女性を信者として取り込み、金を集めたり宣伝工作に利用するためのものであることがわかっている。



「明日はそこを襲撃だな、襲撃といっても今日みたいに攻撃するわけにもいかないが」


「そうですね、でも一応武器は持って、ちょっと脅す感じでいった方が良いと思いますよ」


「ああ、だがそれでも説得に応じない奴が居たら、どうする?」


「拳骨でも喰らわせておきましょう、1人そうしてしまえばあとは大人しくなるはずです」



 そう主張するミラであるが、この女はやりすぎそうで怖い。

 もし実力行使に出る場合には、必ず俺かルビア辺りがやることとしよう。



「あ、ところでマリエル、その女性向け集会所とやらはどんな奴がトップを張っているんだ?」


「え? トップの方ですか……え~っと、ルビアちゃん、どんな人だったか覚えて……」


「私も知りません、ジェシカちゃんはどうですか?」


「私もだ、会ったことすらないぞ、アイリス殿は……」


「・・・・・・・・・・・・」



 アイリスも黙って首を横に振った、どういうことだ? この4人は馬鹿ゆえ、変態露出狂テロ組織の運営する集会所に通い、マリエルなど有料会員、しかもゴールドであったはずだ。


 それなのに集会所のトップが誰なのかわからないなどということがあってたまるか。

 しかし4人共誰かを庇って嘘を付いているという様子もないし、そうする理由も見当たらない。


 また何か面倒な仕掛けがありそうだな……こちらにもあの変態種族が絡んでいたらどうしよう、俺1人で戦うのはさすがにもう疲れたぞ……



「まぁ、考えていても仕方が無い、今日はもう寝るぞ」



 それは明日現地に行ってみればわかることだ、どういう仕掛けがあり、どういう敵が出てくるかはわからないが、敵わないようなとんでもない奴が立ちはだかることはまずあり得ない。


 このまま集会所の摘発、例の種族のトップを抹殺、そしてその次に、今回の事件の主犯である犯罪マンを始末しようではないか。


 風呂から上がり、適当に食事を取って寝る態勢に移る、今夜も王都では、そこかしこで小火、強盗、そして捕り物の大騒ぎであった、寝苦しい……

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