310 押し潰す
「おはよう勇者様、昨夜のうちに残りの兵が全部到着していたらしいわよ」
「全部? 有り難いことだが、やけにまとまったな……」
「かなり手前で集合していたみたいなの、昨日の爆発を遠くから見て、それで急いで来たそうだわ」
これでこの戦に参加する予定の兵員が全て揃ったということか、未だに敵軍の上級魔族は数が多く、一般の兵にそれと戦わせるわけにはいかない。
だが魔物や雑魚魔族達に敵に弓を射掛け、またその進軍を受け止める人員が増えたのは有り難い、これで敵軍が半壊した砦に雪崩れ込むのを、少しでも抑えることが出来るはずだ。
あとは地上に降りての白兵戦で奮闘するしかない、この砦を抜かれたら王都まで一直線、そして以前のように弱っちい敵ではない、相手は魔王軍四天王の部隊に属する連中なのだ。
後退しながら戦えばどうにかなるかも知れないが、相当数の犠牲が出ることは明らか、何としてでも『砦』という防御があるうちに、これを食い止めてやらねばなるまい。
「さて、朝食も取ったし、そろそろ上に行ってみようか」
「そうね、メリーさんの軍も動き出す頃だわ」
砦の上部に行き、下を覗き込む……壁の応急処置は終わっているようだが、ハンマー等で少し叩けばまた穴が空いてしまうであろう状態。
そしてそれを見据える敵軍は……まだあまり動きがないようだ、魔物や雑魚魔族などの兵員は集合しているのだが、肝心のメリーさんはどうしているのだ?
と、そこへ恒例の文書による通知……
『私、メリーさん、低血圧で辛いのでちょっと遅くなります』
そういうことか、まぁこちらの準備もあるし、遅くなってくれた方が良いに決まっている。
とりあえず『ごゆっくりどうぞ』とだけ返信しておいた。
振り返って自陣を眺める、とりでに入り切らない王国兵の大群、上部だけでなく内部、そして前後にも部隊が配置され、防御は完璧といったところだ。
残念ながら防御魔法の使い手は、全員が王都防衛のために残ったらしいが、それでもこれだけの軍が送られて来たのだ、期待に応えるべく、最高の形での勝利を収めて王都に凱旋するのだ。
「じゃあカレンとマーサはまた下に降りるんだ、俺とミラ、ジェシカは砦の内部、後衛組はここから魔法でもブッ放しておいてくれ」
「勇者様、余裕があったら私とリリィちゃんは前に出て空から攻撃するわ、良いでしょ?」
「ああ、その辺は適時適切に判断してくれ、無理はするなよ」
ちょうど下へ行くところであったゴンザレスにカレンとマーサを預け、俺はミラとジェシカを伴って砦の中に入る。
ルビアは救護所に方に駆り出されたようで、途中で小走りしながら俺達を抜かしていった。
「見てくれ主殿、ここは応急処置が甘いぞ、敵の突入に使われるに違いない」
「本当だ、応急処置どころかデカい障子じゃねぇか、色紙貼って誤魔化そうとすんじゃねぇよ……」
壁の一部に灰色の紙が貼られ、さも石壁の修理が完了したかのように取り繕われている。
だがもうバレバレだ、一応2階ではあるが、大型の魔物であれば簡単に手が届く高さだ。
俺達はここを守備することとしよう、どうせなので敵から目立つよう、紙をぶち抜いて穴を空けておく。
「あら、敵軍が動き出していますね、そろそろ来るんじゃないでしょうか?」
「手でも振ってやれ、こっちに集まって来るようにな」
「いえ、既にカレンちゃんが外でやっていますよ、二番煎じになってしまいます」
本当だ、小さな狼獣人が高く挙げた両手、そしてモフモフの尻尾を振り回してアピールしている。
しかも王国軍の先頭で、調子に乗りやがって、帰ったら尻尾モフモフの刑だな……
そのとき、ミラが持つ紙に文字が浮かび上がってきた、『全軍前進』とのことだ、いちいち書いて送って寄越さなくても見ればわかる。
徐々に接近して来る敵の塊、その前列がこちらの前列と接触、戦端が開かれた。
やはり上級魔族が前に出たか、分厚い王国軍の壁を突破し、その穴から雑魚共をこちらへ送り込むつもりのようだ。
こちらの前列である精鋭部隊、そしてカレンとマーサが奮闘、敵を押し留める。
上から降り注ぐ矢は後ろの雑魚を、魔法は前列の上級魔族を狙って放たれ、一定の効果を上げているのが確認出来た。
やはり上級魔族に関しては何かに守られ、攻撃を受けても死にはしないのであるが……
だが、それでも敵の数は多い、向かって左端の山肌付近が抜かれ、王国兵を蹴散らしながらこちらへ向かう魔族と魔物の一団。
俺達が待機している位置を狙っているようだ、まぁ穴空いてるわけだし当然か……
「突っ込んで来るぞ! 上級魔族は50ぐらいか、3人でどうにかなるかな?」
「大丈夫だ主殿、見たところこの穴を通過するサイズの奴ばかりだし、狭くなった入口で潰していけば良い」
迫る敵の一団、砦の壁に到達する直前で、大柄な魔物が先頭に立つ、2階である穴の高さに到達する背丈だ、それがガシッと壁を掴み、その背中を上級魔族が走って突撃して来た。
『うぉぉぉっ! 我が一番乗りじゃげはっ!』
「はい残念でした、あの世に一番乗りでしたね」
先頭の上級魔族をミラが斬り捨てる、それで俺達の存在に気付いた敵突撃部隊、一旦停止するものの、既に魔物の背中に立っていた2体はもう逃げるすべがない。
俺とジェシカでそれを1体ずつ始末し、その後はしばらく睨み合いが続く……
そこへ、敵部隊の頭上から炎が降り注ぐ、炎上し、倒れていく魔物や雑魚魔族、リリィが下で起こっている事態に気付き、それに向かってブレスを浴びせたのであった。
何らかの力で魔法や特殊な攻撃を無効化している上級魔族は倒れないものの、とりでに突入させるべき部下を全て失ってしまったのだ、敵の作戦は失敗である。
『ぐぉぉぉっ! こうなったら我らだけでも存分に暴れてくれようぞっ!』
「いやダメだから、ここより先は進めません、死になさい」
ヤケになって突撃を仕掛けた30体弱の上級魔族、焼け焦げた魔物の背中を伝い、一斉に襲い掛かる。
だが壁の穴は小さい、ボトルネックになったその場所に殺到した馬鹿共を、1体1体丁寧にぶっ殺していく。
「こいつでラストですっ!」
『あげぇぇぇっ! む……無念……』
ラストアタックはミラに取られてしまった、まぁ誰も見ていないわけだし、別に良いか。
戦闘を終え、改めて外の様子を眺める……だいぶ押し込まれているようだが、まだまだ砦の壁と敵軍最前列には距離がある……おっと、また抜け出した部隊があるな、だが今度はここに向かって来ないぞ。
「おいおい、あいつらどこへ行こうってんだ?」
「主殿、中ほどに居る魔物を見ろっ!」
「何だあれ? 岩のバケモノ……岩……ちょっとヤバそうだな!」
俺達の待ち構える、壁に穴の開いたポイントを無視し、まっすぐ進んで行く敵部隊。
あの魔物を使って新たな穴を空けるつもりだ、手前で止めないと弱点を増やす羽目になる。
当然上の連中もそれに気付き、矢だの魔法だのが岩の魔物に向かって乱れ飛ぶ。
だが、その全てが手前で弾かれてしまった、セラの放った風の刃もである。
魔物のすぐ横に目をやると、両脇を固めるようにして走る2体の、いや片方は魔法使い風の可愛い女の子だから1人と呼ぼう、とにかく上級魔族が防御魔法で魔物を守備しているようだ。
「ミラ、ジェシカ、出て戦うぞっ!」
ちょうど良い所にある魔物の黒焦げ死体を足場に、地に降り立って敵の方を目指す。
敵も俺達の襲撃に気付き、前を走る上級魔族が魔法でもてなしてくれる。
それに近付き、前に居た上級魔族をミラとジェシカが斬る、血の海、それを駆け抜け、俺は防御魔法を使う2体、いや、1人と1匹の所を目指す。
振り上げられた聖棒、それは上級魔族の『1人』のボディーを捉え、弾き飛ばす。
小さな悲鳴を上げながら宙を舞う女の子、そのまま岩の魔物に頭を強打し気を失ってしまう。
しまった、少しやりすぎたか、このままでは死んでしまいかねない……
「主殿、その子、殺したくないなら退いてっ!」
「お、おうっ!」
ジェシカの指示を受け、瀕死の重傷を負ってしまった魔族の女の子を抱えて砦へと走る、こういう予想外の事態に対して柔軟に対応出来ない、というかテンパッてしまう俺の弱さが露見した。
先程出て来た穴から中に入り、全速力で救護所を目指す、一般の回復魔法使いではダメだ、ルビア、ルビアを探さなくては……
「ルビア! どこに居るんだルビア!」
「ご主人様、ちょっと待って下さい、今はこの人が……」
救護所の隅にルビアは居た、怪我をした兵士、魔法か何かの流れ弾を受け、頭部に重傷を負った兵士の治療に当たっていた。
「ルビア、こいつを治療してくれ、ちょっとやりすぎてしまってな、今にも死にそうなんだ」
「ご主人様、今治療している兵隊さんの頭の毛根と、その子の命、どちらかしか救えません!」
「……ではこの子を優先してくれ」
魔族であり敵であるとはいえ、可愛い女の子の命と知らないおっさんの頭皮、どちらが優先されるべきかは明白だ、治療を受けていたおっさんが眼を開き、こちらを見据える……
「ゆ……勇者殿……そのトリアージ、う……承りますぞ……」
「すまない、成仏してくれ……」
おっさん兵の毛根は死んだ、だがその代わり、敵である魔族の女の子の『命』が助かったのだ。
治療を終え、気絶したまま拘束される女の子、一応情報を引き出す策だけは取っておこう。
ちなみに俺達の宿泊する拷問部屋の奥が牢屋になっており、一時そこに収監されるとのこと。
後で呼び出し、拷問器具で脅せば色々と話してくれるに違いない。
「じゃあルビア、俺は前線に戻るから、そっちも頑張れよ」
「は~い、ではまた後で」
わりと怪我人は多いようで、救護所にはひっきりなしに人が運ばれて来る。
転んで膝を擦り剥いた者、段差などで捻挫した者が中心だ、小学校の保健室かよ……
保健室……じゃなかった救護所を後にし、ミラとジェシカの下へと戻る……おや、また抜けて来たご一行様と戦っているようだ。
「遅いぞ主殿、何をやっていたんだ?」
「すまんすまん、あの子は大丈夫だったからそれで良いにしてくれ、で、状況は?」
「全くしょうがない異世界人だな、あの後もう2度突破されている、どちらも防いだが、やはり前で戦っている連中にも疲れが出てきたようだ」
確かに、良く見ると王国軍の最後列と砦の擁壁までの間がかなり近くなっている。
このままだと押し潰され、全滅させられてしまいそうだ、もちろんその後は砦自体もヤバい。
かといって後方に溜まっている兵を前に出しても意味はない。
前衛が持ち堪えられねば、その後の有象無象は突破してきた一団の中の魔物を数体殺ることしか出来ないのだ。
もちろん多少の時間稼ぎにはなるのだが、それと吹っ飛ばされて犠牲になる兵の数が釣り合わない。
どうにかして敵の上級魔族に魔法ダメージを入れる方法を考えないとだ。
何かの力で守られている上級魔族、おそらく敵陣の奥深くにそれをやっている術者が居るはず。
それさえ始末することが出来れば戦況はこちらに有利となる、さて、どうしようか……
「勇者様、何か考えているようですけど、それはあの女の子が目を覚ますのを待って聞いた方が早いのでは?」
「う~ん、そうかも知れないな、よし、今日のところはどうにか持ち堪えさせることだけ考えよう」
結局そのまま戦い続け、夕方までに10回以上も突破して来た敵に対処した。
昨日ワイバーン部隊を消滅させなかったら大事だったな、今頃は砦の上にパラシュート降下されて終わっていたはずだ。
日暮れと共に敵が退いて行く、しばらくすると、全身に返り血を浴びたカレンとマーサも戻って来た。
それぞれ300体近くの上級魔族をあの世にご案内したらしい、なかなかの成果だ。
さて、今日は戻って休むとしよう、腹も減ったし、風呂に入らないとベタベタだ……
※※※
「あ~、やっとお風呂に入れるのね」
「今日は外に仮設した風呂が貸切だそうな、後方部隊があらかじめ造ってくれていたらしい」
風呂に移動し、汗と血を洗い流す、全員特に怪我などはないようだ、ミラが気付かない程度の軽傷を負っていたぐらいである。
「ご主人様、今日は私が一番活躍したんですよ、褒めて下さい」
「でもカレン、調子に乗って敵を挑発していただろ、お仕置きだからな」
「ギクッ……」
「後で尻尾を弄り回してやるから覚悟しておけ」
「うぅ……ごめんなさい……」
とはいえカレンの尻尾は既に俺の手中にある、汚れが残らないよう、担任に洗ってやらないといけないからだ。
この後はマーサの尻尾と耳も洗ってやろう、というか既に横で待機している。
綺麗になったところで風呂から上がり、薄暗い拷問部屋に戻った。
ちょうど兵士が食事を運んで来たところだ、ついでに今日捕らえた魔族の女の子が目を覚ましたとの報告も受ける。
30分後にここへ連れて来て欲しいと頼み、そのまま夕食に手を付けた。
食事も終わり、まったりと休憩していると、ドアがノックされる音、どうやら30分が経過したようだ……
「クッ、何なんですかこの部屋は? 私に何をしようと……」
「お、元気そうだな、だがそれがいつまで続くかな? この設備が何をするためのものなのか、もう察しが付いているはずだぞ」
「いやぁぁ……」
縛り上げた状態の女の子を部屋に押し込み、連行係の兵士は戻って行く。
こんな所に放り込まれ、かなり怯えている様子だが、その部屋で寝泊りさせられている俺達の心情もご推察願いたいところだ。
膝が笑って動けないようなので、抱え上げて部屋の奥まで移動する。
まずは磔台に魔族の女の子をセットし、後ろで鞭を振り回して脅す……
「さて、お前に聞きたいのは1つだけだ、答えるなら酷い目には遭わない、答えないなら……わかっているな?」
「は……はひっ!」
「よぉ~し、じゃあ聞くぞ、お前達上級魔族は何らかの方法で魔法攻撃なんかを無効にしているみたいだが、その術者はどこに居る?」
「……本陣の……メリー様の車がある……横のテント……です……うぅ、言っちゃった、ごめんなさいごめんなさいっ!」
「あ、もうひとつ聞いても良いか?」
「何でしょう、こんなことを喋ってしまった以上、もう何にでも答えますよ、もちろんスリーサイズも」
「スリーサイズは後で俺が直々に測ってやる、それよりもだ、その術者ってどんな奴?」
「骨と皮だけのゾンビみたいなおっさんです、性格が悪くて友達も居なくて、ついでに臭いのでテントから出ないように命令されていますね」
「わかった、じゃあぶっ殺すわ、カレン、マーサ、明日は戦闘開始と同時に突っ込むんだ、そのおっさんを始末したら戻って来い」
『は~い!』
ここまでわかってしまえばもう簡単な話だ、そいつさえ殺せばセラやユリナの強力な魔法が通る。
それで上級魔族を屠り、あとは全軍をもって敵を押しつぶすだけだ……
※※※
翌朝、いつもの如くメリーさんからの手紙に文字が浮かび上がる。
そろそろ始めようかとのことだ、だが甘い、こちらはもう準備万端だ。
『メリーさんへ、今日をもってこの戦は終わり、お前の負けだ、とっ捕まえて引っ叩いてやるから、尻を洗って待っておけ、以上』
『たいした自信ですね……てか何ですかあの走って来ているのはっ!?』
既に突撃を開始したカレンとマーサ、メリーさんもその姿を捉えたようだ。
とはいえもう遅い、敵陣の奥深くでテントが1つ、引き裂かれて宙に舞うのが見える。
殺ったようだ、敵軍後方は大混乱に陥り、そこから2人が駆け出してくるのが確認出来た……いや、臭そうな首を持って来いとは言っていないのだが……
「セラ、ユリナ、それから精霊様もだ、上級魔族を狙ってブチかましてやれっ! リリィは一緒に行こう!」
落雷、火魔法、そして大量に放たれる水の弾丸、それを縫うようにして空を行く俺とリリィは、限界まで高度を下げて敵陣に炎を振り撒き、ついでに手近な奴を聖棒で粉砕していく。
燃え上がる敵陣、枯れ木のように倒れる上級魔族。
離脱するカレンとマーサを追いかけていた敵も、徐々に数を減らし、最後にはゼロになった。
『全軍突撃開始!』
敵の混乱に乗じ、王国軍の前進が始まる、今日は砦を守る最低限の兵を除き、大半が前に出て戦闘に参加している。
要である上級魔族の大半を失い、雑魚魔族と魔物ばかりになったメリーさんの軍は、当然最前列に居るゴンザレスやその他の精鋭の敵ではない。
徐々に前進し、敵本陣であるピンクのパラソルに近付く王国軍。
その足元には踏まれて潰れた死体の山が築かれていく、まるでロードローラーが全てを押し潰していくが如くだ。
『ご主人様、敵の方から白い旗が揚がりましたよ!』
「おっ、降伏するようだな、王国軍の方は受け入れないみたいだが、俺達はメリーさんのところへ行こうぜ」
既に敵陣のあちこちで白旗が揚がり、雑魚魔族も、それから生き残っていた上級魔族も両手を挙げて降伏の姿勢を見せている。
それをガン無視し、白旗ごと斬り捨てながら前進する王国軍、もちろん手を挙げて命乞いするばかりの魔族も、大半をその場で処刑しながら進む。
ピンクのパラソルの下から出て来たメリーさんが見える、こちらが降伏に気付いていないとでも思っているのだろうか? 必死になって白旗を振り回しているようだ。
そこへ向かい、目の前にドーンと着陸する、その衝撃でひっくり返ったメリーさん、うむ、言いつけ通りちゃんとノーパンで居たようだ。
「あ、あのっ! もう降伏するのでやめていただけませんか?」
「それは王国軍の連中に言ってくれ、まぁ、無駄だと思うけどな」
「そんな……一兵卒とはいえ四天王様の軍、死亡退職金も馬鹿にならないんですよ……」
危惧していたのはそこなのか、思っていたよりどうしようもない奴のようだ。
だが、これでメリーさんとの戦いも終わり、その腕を掴んで立ち上がらせたところで、敵を殲滅した王国軍の最前列が、俺達の所へ到達した。
砦はどうにか守った、だがまだ四天王本人には出会ってすらいないのだ、戦いはまだまだ続くのであろう……
次回で第三部第一章のラストとします、引き続きお楽しみ下さい。




