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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第三部 第一章 寒村大騒動
302/1360

301 実家に帰らせて……

 王都で祭があった日の2日後、部屋でゴロゴロしていたセラに手紙が届けられる。

 それを読んだセラは、慌てて俺の所へと近付いて来た……



「勇者様、私とミラは実家に帰るわ、たぶん1週間か2週間ぐらい」


「おいおい、どうした急に? 手紙を貰ってホームシックにでもなったか?」


「違うの、私達の村の村長さんが亡くなったそうなのよ、だからお葬式と、それから新村長の選挙があるの」


「香典だけ送っとけよ、忙しいって言ってな、選挙なんかどうでも良いだろうが、自由選挙である以上、行かなくても罰せられることはないんだよ」


「いえ、そういうわけにもいかないわ……だってこのままだと私達のお父さんが新村長になるのよっ!」


「そいつはヤバいっ! よし、俺達も付いて行くから、一緒に反対運動を繰り広げよう!」


「ええ、すぐに手紙を送っておくわ、というか出来れば仲間と来て欲しいって言ってるし」



 ごく普通の飲んだくれであるセラとミラのオヤジ、そんな奴が1つの村を治めることになるなどとんでもない。

 おそらく2人の村は、その当選確定後3秒で滅亡することであろう。



 確かに、セラとミラの父親であるということを考えれば村長として適格だ、何も知らない連中にとってはだが……


 だって、娘2人が誉ある勇者パーティーの構成員、しかも長女はその福リーダーという立場なのである。

 俺達の実態を全く知らない純粋な田舎の人々にとって、その親というのは凄まじい人格者として映っているに違いない。


 もちろん皆が知っているであろう本人の性格については完全に無視しての話だ。



「見てお姉ちゃん、お母さんからの手紙と一緒に入っていた選挙ポスターよ、信じ難い公約だわ……」


「あら、途方もなく馬鹿馬鹿しいわね」


「……ちょっと見せてみろ」



 セラとミラのオヤジ、その選挙に際しての公約は『村全体の地面に火魔法を込めた石を敷き詰めての大花火、それでアルコール度数99%の酒を大量に振り撒こう!』であった。


 そのアルコールに引火して大惨事になる、当選確定後3秒どころか、決まったと同時に村が地図から消えそうだ……


 とにかくこのままじゃ拙い、選挙はおよそ1週間後らしいが、すぐにでも行って馬鹿の愚行を止めてやる必要がある。


 すぐに全員に詳細を伝え、緊急事態として対処するということで見解が一致した。



「勇者様、今から行けば旧村長さんのお葬式にも間に合うと思うわ、ちょっと急ぐわよ」


「旧村長ってあの眉毛の長いじいさんか、そういえば俺も会ったことあるよな」



 半年前の時点で既に通訳が必要な状態にはなっていたのだが、おっぱいを揉みたいとか言っている程度には元気であったはずだ、それでもあっさりと、いやぽっくりと逝ってしまうものなんだな……


 とにかく準備を終わらせ、馬車に乗り込んで東へと向かった。

 途中、何度かゲリラ豪雨などに阻まれながら、2日かけてセラとミラの故郷の村へと辿り着く。


 相も変わらず道端は馬糞、牛糞だらけ、田舎だし仕方が無いか……



「とりあえず私達の実家に向かってちょうだい、これからの話も色々と聞きたいし」


「わかった、ジェシカ、そういうことだ、セラの案内通りに進んでくれ」



 車道の幅が4mにも満たない砂利道を巨大な馬車で進んで行く、しばらく走ると、例のボロ屋が……何か知らんが最新の住宅に変わっていた……



 ※※※



「やぁいらっしゃい、久しぶりだね勇者殿、もしかして俺の村長選を応援しに来てくれたのか?」


「いえ、当選を阻止するため、女神から遣わされました」


「はっはっは、まぁ正直村長なんてどうでも良いんだがね、もし当選したら適当ブッこいて飽きたら辞職するつもりだよ、そんなことより一杯やろうぜ!」


「・・・・・・・・・・」



 これが当選したら、この村どころか世界に悪影響を及ぼしかねない。

 そもそも真昼間なのに異様に酒臭い、どうやらこの状態がデフォルトのようだ。


 そこへ、セラとミラの母親がお茶を持って登場する。

 ようやくまともな人間とまともな話が出来そうだ……



「皆さん、わざわざこんな辺鄙な村まで来て頂いてすみませんね、可能な限りおもてなししますから、ぜひゆっくりしていって下さい」


「いえいえお構いなく、で、ちょっと状況を知りたいのですが……」


「そうですね、このダメ亭主からは何を聞いても無駄ですから、では順を追ってお話しましょう」



 彼女曰く、旧村長が死亡したのは1週間前のこと、お付きの女性が変な格好で倒れているのを発見し、村のシャーマンに見せたところ、もう諦めろとの返答を受けたという。


 ちゃんと医者に見せればもしかしたらということもあったのかも知れないが、どう考えてもここは無医村、もうどうしようもなかったのであろうな……


 で、翌日には新村長をどうするか、町村総会によって話し合われたという。

 適当に候補者を何人か立て、その中にセラ達のオヤジも含まれていたとのことだ。


 ちなみに村長の遺体は現在、氷魔法使いを呼んで冷凍中とのこと、貴重な氷魔法使いの長期拘束、この村からしたら莫大なコストが掛かっているのは想像に難くない。



「とにかく村長の葬式は派手にブチかまそうってことになっているんだ、大好きだった酒をぶっ掛けてスーパーファイヤーしてやる予定だよ」


「・・・・・・・・・・」



 デタラメを画策していやがる、どうもこの村の男集は、このオヤジに限らずモラルに欠けたとんでもない輩の集まりのようだ、死んだ村長も若い頃はそうであったに違いない。


 とにかく旧村長の葬儀は明日執り行われるらしい、その後、明後日から新たな村長を決める選挙運動と投開票が行われ、1週間後には新村長が誕生するとのことだ。


 俺達はそれを全て見届けるべく、この村、というかセラとミラの実家に滞在することとなった……



「しかし凄い家になりましたね、建て替えたのはいつ頃ですか?」


「2ヶ月ぐらい前さ、セラとミラのお陰で色々と金が入ったからな、次世代型の省魔力エネルギー住宅にしたんだ」


「へぇ~、あ、酒の瓶がそこらじゅうに転がっているのは以前と変わりありませんね」


「それは我が家の伝統だからな、たまに中身が入っているのもあるから、もし見つけたら遠慮なく飲んでくれたまえ」


「いえ、何かヤバそうなんで良いです……」



 酒瓶の話はどうでも良いとして、俺達は2階に案内されたのであった。

 セラとミラ、それぞれの部屋があり、反対側には来客用の大部屋がある。



「じゃあ俺達はこっちの大部屋で……」


「あら、勇者様は私と同じ部屋で良いじゃないの、枕もちゃんと2つ用意するわよ」


「俺は構わんが……」



 結局押し切られるかたちでセラの部屋に泊ることとなった俺、ミラの部屋にはリリィが泊るそうだ。

 他のメンバーは来客用の大部屋に、とは言っても寝る直前まではこちらに集うこととなるであろう。


 その後は夕食も出して貰い、風呂にも入ることが出来て至れり尽くせりであった。

 どうして一般家庭の2階に露天風呂が付いていたかは定かでないが、相当に金が掛かっているのは明らかだ。


 適当に皆で時間を潰し、そろそろ寝るかという頃合で大部屋を出、セラと2人で泊るべき部屋に移動する。

 ベッドはどう考えても1人用、だがその狭いスペースに、枕だけは仲良く2つ並んでいた。



「ほら勇者様、もっと近付かないと落ちるわよ」


「そんなこと言ったてな、これはもう半分重なって寝るしかないぞ」


「あら、それで良いならそうするわよ」


「ぐえ~っ! 鳩尾にエルボーを喰らわすんじゃないっ!」



 セラの圧し掛かり攻撃を喰らい、結局そのまま寝ることになってしまった。

 普段なら大喜びの状況だが、ここは場所も場所だ、セラ相手には極限まで自重する必要があろう。


 知らない間に寝息を立てていたセラ、俺もそのまま目を瞑り、意識を遠くへやった。

 これからおよそ1週間、ずっとこのような夜が続くのか……



 ※※※



「おはよう勇者様、そろそろ起きる時間よ」


「そうか、じゃあ俺の上から退いてくれると助かる」


「あらあら、ごめんあそばせ」



 体のそこかしこが痺れて動けない、セラの奴、ずっと俺の上に乗っかったまま寝ていやがったな。

 当たり前のように着替えを始めたセラを眺めていると、それに気付いて謎のセクシーポーズを決めてくる。



「んで、今日の予定はどんな感じになっているんだ?」


「え~っと、午前中は式典、昼食を挟んで午後は聖職者からのありがたいお話ね、その後は旧村長を荼毘に付して、そのまま食事会に以降よ」


「昼食とか食事会ってさ、もしかして精進料理か?」


「なわけないでしょ、お昼の段階からもうお肉もお酒も食べ放題に飲み放題よ」



 少し安心した、俺は精進料理でもおそらく大丈夫なのだが、そうなると肉食のカレンとリリィが何も口に出来なくなってしまう。


 とりあえず着替えを済ませ、真っ黒な礼服のまま1階へ降り、セラ達の母親が作ってくれた朝食を頂く。

 そのまま全員でそこを出て、徒歩で村の公会堂へと向かった。


 公会堂の前にはキャンプファイヤーでもするかの如く組み上げられた丸太、防火対策など微塵も講じていないようだ、上には旧村長の遺体が普通に乗せられている。


 指定された席に着き、今日のプログラム的な資料を受け取ってしばらく待つ……何か派手派手な格好をしたシャーマンが5人、壇上に現れた……



『え~、お集まりの皆様、これより式典を開始致します、まずは旧村長の冥福を祈り、祈祷を捧げたいと思います、それでは皆さんもご一緒に』



「おいセラ、俺はその祈祷ってのが良くわからないぞ」


「お経みたいなものよ、資料の裏面に歌詞があるから、わからなければラップのところだけ叫んでおけば良いわ」


「え? ラップって……」


「ほら、ここの『Yo! Yo! Check it out!』ってとことか」


「これお経じゃねぇだろ絶対! どんだけ不謹慎なんだよっ!?」


「そうかしら? あ、始まるわよ……」



『ヴォーッ!! ○※×◎□※△●♯~!』


『Yo! Yo! Check it out! Yo!!』



 意味不明な祈祷が始まってしまった、メインと思われるシャーマンが持っているのはどう考えてもギター、それを地面に叩き付け、バッキバキに破壊している。


 けたたましく鳴り響く祈祷だかデスボイスだかは5分以上続き、最後にドラマーのシャーマンが暴れ、ドラムを足で蹴って破壊したところで終わりのようだ。


 盛り上がる村人達、意味不明ここに極まれり、そんな感じだ……ちなみにセラやミラは感動しているよ様子、アレの何が良かったというのであろうか……


 シャーマン達は恭しくお辞儀をし、舞台の袖に捌けて行った。

 次に現れたのはエッチな格好をした巫女の集団、参列者に木で出来たコップのようなものを配り始める。


 コップの中には何も入っていないようだ、巫女達はそれを配り終えると、前に戻って壇上にいくつもの樽を設置し始めた。


 明らかに酒の入ったものだ、今度は何をしようと言うのだ?



「セラ、このイベントは何だ? 俺はどうしたら良い?」


「前の人を良く見て、まず巫女さんの所に行ってお酒を貰うの」


「ふむふむ、これはあってもおかしくない流れだな」


「で、それを一気に飲み干す、そしたらもう一杯注いで貰えるから、今度は全部遺体の乗った櫓にぶっ掛けるのよ」


「ごめん、その辺りはもうわけわからんぞ」


「亡くなった人とお酒をシェアするイベントなのよ」


「・・・・・・・・・・」



 ……考えようによってはなくもないが、そういうのは故人が墓石に変身してからやるものではないのか?

 まぁ良いや、特に危険はなさそうだし、ここは指示に従っておこう。


 ちなみに俺が行くのはなるべく右側の巫女さんの方らしい、左に寄ってしまうと、最初の一杯が子ども用のジュースになってしまうらしいからな、出来ることなら酒を頂いておきたい。


 俺達の順番が来たので前へ出る、何かがおかしい……



「おいリリィ、それはさっき受け取ったコップじゃないだろ、ジョッキぐらいのサイズになってるじゃないか」


「バレました~っ!」


「ちなみに精霊様、それはピッチャーだ」


「あら、世の中にはピッチャーで酒を飲むうぇ~い系の人達も居るのよ」


「あれ実際のところ超こぼれるからねっ!」



 2人のマイジョッキ、マイピッチャーを没収し、正規のコップで酒を受け取らせる。

 かなり度数の高い蒸留酒が注がれたではないか、これを一気に飲み干せと?


 喉の辺りがブルブルする感覚に襲われながらコップの酒を飲み干す。

 次いで注がれた一杯を櫓の所に持って行き、バシャッとぶっ掛けてやった。


 これで午前の儀式は終わりのようだ、各々談笑しながら、配られた弁当に手を付け、ついでに先程の蒸留酒を飲み始めている。



「おぉっ! 美味そうな弁当じゃないか」


「当たり前ですよ、このために牛や豚なんかを潰したんですから、鶏も野菜も良いやつだし、それから米だって真っ白です」



 そうかそうか、では早速頂くと……



「ご主人様、この草は要らないのでそっちの豚肉と交換しましょう、鶏も下さい」

「じゃあ、わたしは牛で、お野菜はご主人様にあげますね」

「この煮物は美味しいわ、ちょっと分けて、あと緑の野菜も全部ちょうだい」



 カレン、リリィ、マーサに集られたことにより、俺の弁当は白米と漬物だけになってしまった。

 残った肉汁に米をディップして食べよう、なんと貧相な昼食なのだ……



 昼食後は変な格好の聖職者が壇上に立ち、長々と説法を繰り広げていた。

 誰も聞いていない、いや、この話はまだ人類には早すぎるのではないか。



「何だか眠くなってきましたね……」


「ルビア、お前は昼間から飲みすぎだ」


「ちょっと寝ますね」


「聞いてんのかコラ」



 説法も聞いていなければ人の話しも聞いていない、ついでに頬っぺたを抓ってもまるで効いていないルビアは、隣の俺に寄り掛かって静かに寝息を立て始めた。


 周囲を見渡すと、既に半分程度の村人が舟を漕いでいる状態。

 おそらくここは夜の食事会に向けて体力を温存しておくフェーズなのだ、俺も寝よう……



 ※※※



 ガタガタという音と共に目を覚ます……有り難い説法の時間が終わったのか、村人達は椅子から立ち上がり、適当に伸びをしてどこかへ向かうらしい。



「おいセラ、次はどうするんだ?」


「このまま食事会の会場に向かうわ、ちなみにミラとアイリスちゃんは準備の方に駆り出されたから、料理が出来る人材が不足しているのよね」


「そうか、じゃあ役に立たない俺達はそのまま待機ってことだな」


「ええ、席は指定だし、さっさと移動しましょ」



 移動といってもすぐ横だ、徐々にテーブルと椅子が並べられ、それに伴って式典の参列席は後方から順に撤去され始めている。


 俺達のために用意された、『勇者パーティーご一行様』の札が立った席に着き、しばらく待つ。


 公会堂の中から良い匂いが漏れ出してきている、そのドアが開く度に、カレンの耳と尻尾が反応してパタパタピクピクと動いていた。


 先程居眠りを始めたときには天辺にあった太陽が、今はかなり西側に移動している。

 それが陰りを見せた頃、遂に料理と酒が運ばれて来る、同時に徴発されていた2人も戻った。



『え~、お酒とお料理の方は行き渡りましたでしょうか? そろそろ最後の儀式を始めさせて頂きたいと思います』



 壇上に上がったのは、以前俺達がこの村へ来たときに村長の言葉を通訳してくれた女性。

 公設秘書であったらしい、夜の部の司会進行役はこの人のようだ。


 続々と立ち上がる村人、俺達は良くわかっていないが、セラとミラがそうしたため、とっさにそれに従う。


 松明を持った屈強な男達が櫓の前に現れた……



『それでは皆様、これで旧村長を神界へとお送りすることになります……3秒前……2……1……ファイヤァァァァァッ!!』


『ウォォォーッ!!』



 司会進行役の女性が豹変した、それと同時に櫓に火が放たれ、神妙な面持ちで佇んでいた村人達も豹変した、馬鹿じゃねぇのか?


 しかも樽の酒をジャンジャン火に掛けているではないか、凄まじい勢いで燃え上がる櫓、旧村長はとっくに灰となって、どこか知らない世界へ旅立って行ったはずだ。



『たった今……村長の御霊は神界へと到達なさいました……皆様ありがとうございます、はい乾杯っ!』


『うぇ~いっ!』



 よくわからないのだが、とにかく食事会、というか飲み会が始まったようだ。

 鶏の丸焼きをそのまま齧り出すカレンとリリィ、俺も昼に出来なかった栄養補給をしておこう。


 おや? テーブルの上に何やら紙が置いてある、『新村長選に関する資料』だそうだ、ちょっと覗いてみよう。



「あら、もう有力候補が固まっているのね、ちょっと見せてよ」


「有力候補、ってことは新村長のか?」


「ええ、当選の可能性があるのはここに載っている3人ね、あとは目立ちたくて立候補しただけの泡沫候補よ」



 紙に書かれている名前、上から順に『マジメダス』『セバスチャン』『ゲリマンダー』である。

 選挙でゲリマンダーはダメだろ、まぁこんな村で選挙区という概念は無いとは思うのだが……



「で、セラのオヤジは?」


「……お父さんの名前はセバスチャンよ」


「マジか、超ウケる!」


「でも村唯一の知識人であるマジメダスさんには負けそうなのね……あら? このゲリマンダーって人は知らないわね……」


「お姉ちゃん、私もその人を知らないのよ、というかさっき食事会の準備をしているとき、友達とかに聞いて回ったんだけど……誰一人として知らなかったのよね」


「おいおい、この狭い村でそんなことってあるのか、どんだけ影が薄いんだよその人は?」



 いや待て、そうなると有力候補の中に名前が入っていること自体がおかしくないか?

 誰も知らないのに市長選に当選する可能性がある、しかもこの名前だ。


 コイツ、裏で何かやっている可能性がないとは言えないな、ここから選挙当日まで、第三者である俺達が少し調べてみた方が良いかも知れない。


 会は深夜まで続き、酒と料理が底を突くころになると徐々に解散の流れとなった。

 とっても気になるゲリマンダー候補、明日以降、まずは聞き込みから開始していこう……

ここから第三部となります、一応~500話までを想定しています。

以降も引き続きお楽しみ下さい。

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