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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十四章 瘴気集めの魔族
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286 闇の城

 俺達が倒したのはダンジョンボスなのか何なのか、さらにはブルーチーズおじさんは何者なのか、煮え切らないままにトンビーオ村に戻った俺達は、少し遅めの夕飯を取るために食卓を囲んでいた。



「もう、気にしすぎよ精霊様」


「だって、気になるものは仕方が無いでしょ」



 ウンウンと唸り続ける精霊様、勇者パーティーで最も知識量が多く、当然頭も良い精霊様がこの様子では、他のメンバーまでもが不安になってしまいかねない。


 酒でも与えて落ち着かせよう、俺もブルーチーズおじさんの正体やそれに関連する様々なことは気にはなるが、今はその時間ではないのだ。



「ほら精霊様、良い酒だぞ、これでも飲んで忘れてしまえ」


「そうね、有り難く頂いておくことにするわ」



 アルコール度数98%の強烈な酒をガラスコップに注いで与えると、それをグイグイと飲み干している。

 これ1杯で気分が良くなってくれれば本当に助かるのだが、おそらく1升は必要になるであろう。


 2杯目、3杯目と酒を注ぐ精霊様を放置し、明日の探索についての話を切り出す……



「明日はいよいよ大魔将の城に突入だぞ、奴を倒して、奪って行ったという伝説の石版とやらを回収するのが今回の目的の1つだ」


「でも勇者様、それってかなり昔の話なんですよね? いまだに残っているかどうか疑問なんですが……」


「そしたらそのときだ、大魔将を討伐して冒険が進むことには変わりないし、それ以外のお宝も掻っ攫って大儲けすれば良い話だからな」


「……お宝、そうですね、第一目標はお宝ですもんね、今回は稼ぎますよ~っ」



 俺達の主目的はあくまでも魔王軍との戦いに勝利することだが、ミラだけは少しズレた感覚を持ち合わせているようだ。


 というかこれまでの流れ的にたいしたモノには期待出来そうもない、だって宝箱から出て来るのが海苔とか黒ゴマとかだからな……



 と、そこで明日以降の城攻めに関してセラがある懸念を口にする。



「そういえばさ、あの大魔将の城って中が暗そうよね、瘴気に包まれていたみたいだし、きっと前も後ろも見えないはずだわ」


「だな、ユリナ、ライトアップはもう少し頑張れないか?」


「う~ん、疲れてしまいそうですわね、出来れば皆でカンテラを持って進む方が助かりますの」


「そうか、でも全員がそんなもの持ってたらいざというときに戦えないし、当番を決めて3つぐらい、交代で持つこととしようか」



 早速くじ引きを始める、といっても敵の襲撃を受けた際に直ちに応戦すること求められる前衛は免除、中衛と後衛のみでの順番決めである。


 ユリナは常にライトアップを続けるとして、残り2人、俺とマリエルは交代でやれば良いからあと1人か……



「あっ! やった、私1番ですっ!」


「じゃあリリィが最初な、その後はセラ、サリナ、ルビアの順か……精霊様は?」


「私は良いの、偉いんだから、それよりももっとお酒を出しなさい、殴るわよ」



 しまった、酒を与えすぎてしまったようだ、ここで拒否したり、カンテラ持ちを強要したりすればどうなるか? パーティー内暴力の権化が爆誕してしまう。


 仕方が無いので精霊様にお酌をしながら夜を過ごす。

 翌日は朝から大魔将の城に向かうというのに、深夜まで付き合わされてしまった……



 ※※※



「さて、早く行きましょう」


「ちょっと待った、精霊様、何か小さくなってないか?」


「アルコールのせいで水分が奪われたのよ、そのうち元に戻るわ」


「……ああそう」



 二日酔いとかならまだわかる、だが小さくなるとはどういう了見だ。

 カレンよりも小さくなってしまった精霊様、おそらく身長は120cmぐらいである。


 まぁ、元々伸び縮み自由なわけだし、暑いと溶けて床にしみこんだりしていたのだから特に驚くことではない。


 むしろ『ほぼアルコール』の酒を3升も飲み干してこの程度の状態なら素晴らしい処理能力だといえよう、致死量の何倍飲んだんだという感じだからな。


 ……いや、アルコールを分解したというわけではなさそうだな、どう考えても『アルコールそのもの』の匂いが精霊様から漂ってくる、凄く消毒されていそうだ。



「そうだ主殿、良いことを考えたぞ」


「何だジェシカ? くだらないことを言い出したら脇腹を抓るからな」


「大丈夫だ、この紐を精霊様に咥えさせてだな……」



 白い布製の紐を持ち出し、それを精霊様の口に突っ込むジェシカ、すぐに口の中から液体が染み出し、火も全体に行き渡る、エロい。


 と、ジェシカは火種を作り、精霊様が加えた紐の先端にそれを近付ける……火が移った、しかもかなり大きな火だ、アルコールランプの完成である。



「どうだ? これでカンテラ1つ分ぐらいの明かりは確保出来るだろう」


「素晴らしい、というか水の精霊様はアルコールの精霊様にジョブチェンジしてしまったんだな」


「だからすぐに戻るってば!」



 小さくなり、アルコールランプにまでされてしまった精霊様の頬っぺたをツンツンしてやる。

 いつもとは違う、まるで子どものような可愛らしさだ、態度次第ではこちらの方が良いかも知れない。




「みなさ~ん、そろそろ着きますよ~っ」



 外からドレドの声がする、甲板に出ると、相変わらず瘴気に包まれた禍々しい島、そして桟橋にはエリナの姿があった。


 そのまま船で近付き、上陸する……



「おはようエリナ、目の下に隈が出来てるぞ」


「おはようございます、昨日は徹夜であの人のことを調べていたんですよ」


「ブルーチーズおじさんか、で、何かわかったのか?」


「全然、というか魔王軍の関係者ってことはわかったんですが、それ以上の情報には私の権限ではアクセス出来なくて」


「となると相当な上位者か、それとも上位者が秘匿している何者かなんだろうな……」



 これまでの感じでおおよそわかっているのは、時に事務官殿などと呼ばれているエリナの立場は魔将より上、大魔将よりは下、つまりはその中間ぐらいのようだ。


 それは幹部というのに十分な立場のはずなのだが、それでもあのブルーチーズおじさんの情報に触れることが出来ないとは。



「とにかく今日は城に突入するぞ、さっさと転移させろ」


「あ、はい、ではボス部屋の前まで」



 転移し、既に主を失ったダンジョンボスの部屋に入る、死体、というよりも破壊されたダンジョンボスの姿は綺麗さっぱり消え、部屋は明るくなっていた。


 かなり広かったんだな、奥には焼き釜のようなものも見えるし、あそこでダンジョンボスのパーツを作っていたのであろう。


 良く見ると釜の周りにはまだ何かが残っている……何だアレは?



「おいエリナ、あの円盤みたいなのは何だ?」


「ああ、アレですか、私も昨日の夜知ったんですが、あの円盤を使ってダンジョンボスのパーツを作っていたそうです、いくつかあったんですが他は回収班が持って行きましたね、あれはたぶん忘れ物です」



 円盤を手に取ってみる、『ダンジョンボス(右腕)製品マスター』だそうだ、これはソフトウェアか、この円盤に記録されたデータををどうにかして複写し、製品化していたのだ。


 と、釜の上部に何やら横一直線の溝がある、この円盤とほぼ同じ大きさだ……ちょっと入れてみよう……


 円盤を溝に押し当てる、すぐに中へ吸い込まれていき、その横にあった『開始』の表記があるボタンが点滅する。


 もちろん開始だ、ボタンを押すと釜に火が焚かれ、釜の後ろで保管されていた原材料らしき粉が大量に投入される……ちょっとハイテクすぎやしないか?


 しばらく待つと、釜から払い出されるようにして腕が出て来た、しかも1ロットで6本。

 確かにあのダンジョンボスの腕だ、珍の部分に装着していたのと同じだな。



「しかし、どうしてこんなもの作ろうと思ったんだろうな?」


「そういえば魔王様が昔言ってましたの、人族は死んでも魔族は絶対に死なない戦い方が出来れば勝ちだって」


「う~む、それでこういう兵器を量産しようとしたのか、ラフィーが倒された今ゴーレムはもう使えないだろうし、誰でも作成可能なこういう人造魔族にシフトしたのかも知れないな」



 あのダンジョンボスのような奴が、大挙して人族の町に押し寄せるとしたらそれは脅威以外の何者でもない。


 もしこの人造魔族計画を取り仕切っているのがブルーチーズおじさんだとしたら、それこそ早めに手を打っておく必要がありそうだ。


 だが魔王軍内でもこの情報が秘匿されているあたり、そう易々と尻尾を掴ませてはくれないであろうな……



「まぁ良いや、とにかく城の方へ行ってみようぜ」



 俺達は入ってきたのとは逆にある扉からダンジョンの外へ出て、大魔将の待ち構える城へと向かった……



 ※※※



「外も暗いのか……どこに城があるか良くわからんな……」


「でも石畳の道が続いているわよ、おそらくこのまま進めば辿り着くはず」


「そうだな、とりあえず行ってみよう、ちなみに皆瘴気避けの魔法薬を服用し忘れたりしていないよな?」


『だいじょうぶで~す!』


「それとサリナ、俺達が規定ないように見せかける幻術も完璧か?」


「ええ、上空に居た漆黒の鳥も反応していませんでしたし、大丈夫だと思います」


「よし、それじゃあ行こうか」



 瘴気に包まれた道を石畳に沿って進む、10分以上歩いたか、突然目の前に巨大な扉が現れる。

 霧が濃いときと同様、視界が悪く、正面に何かがあってもぶつかる直前まで気が付かないのだ。


 歩きでの接近であったため良かったものの、もし馬車で走っていたりしたら大事故確定である。



 その扉に手を掛け、押してみる……動かない、正解は『引く』であったようだ。

 気を取り直して手前に引くと、扉は音もなく開いた、重さもほとんど感じない、かなり滑りの良い扉であった。



「うわっ、本気で真っ暗じゃないですか」


「そうだな、おいミラ、お化けが出るかも知れないぞ」


「ひぃぃぃっ……」



 適当にミラを脅したところで、ジェシカが精霊様、いや酒飲みアルコールランプに火を灯す。

 あまり明るくはならない、そもそも黒い霧のような瘴気が原因で暗いためだ。


 辛うじて足元のみは見えるものの、このまま進んで行ったら離れ離れになってしまいかねない。

 ここは手を繋ぎ、逸れないように注意しながら進む作戦でいこう。


 沼に嵌って転移させられたときと同様、皆で手を繋いで一直線に繋がった状態で進む。

 最後尾のリリィ、そして尻尾を光らせるユリナ、それとアルコールランプが照明の全てである。


 俺かマリエルもカンテラを持ちたかったのだが、両手が塞がっているためそうもいかない。

 ここは諦めて後ろからの明かりに頼りながら進む他ないようだ。



「しかし、こう暗いとどこへ行ったら良いかもわからないぞ、どうする、適当に進んでみるか?」


「まず壁に触れましょ、それに沿って行けばどこかへ辿り着くはずだわ」



 セラの提案通り、まずは入口からすぐの壁に体を押し当てる、ちなみに左の壁だ。

 そのまま体を擦るようにして前へ進む、手が塞がっている以上こうするしかない。


 しばらく行くと右に曲がる、またしばらくして右、次は……右か、その次も右であった……



「勇者様、壁に扉がありますよ!」


「本当か、早速開けてみようぜ」


「ほら、私の言った通りでしょ、こういう進み方をすれば確実にゴールに到着するの」



 威張り腐るセラ、そして扉を開ける俺、今度は『押す』が正解のようだ。

 音もなく開く扉の先にあったのは……普通に城の外じゃないか……


 元々入って来た入り口に戻っただけであった、そうだよな、左に体を押し付けながら進み、ほぼ同じ距離で右に4回曲がった、そして扉があったのは左、普通に1周しているだけである。



「お……おかしいわね、もしかして幻術の類に騙されたのかしら?」


「セラ、もう諦めるんだ、この作戦は失敗だぞ」


「クッ、殺せ!」



 セラは何を言っているのだ? この程度のミスで殺されてたら、俺達勇者パーティーはもう何十回と全滅を繰り返す羽目になっているぞ……


 とりあえず失敗したセラには制裁として後でお尻ペンペンの刑を宣告し、新たな作戦を考える。

 とはいえ、真っ暗なのをどうにか解消しない限りは、これといった案が出そうな気配はない。



「おいエリナ、ここも何か攻略法があるんだろ? 痛い目に遭いたくなかったら教えろ」


「そうですね、この世界のどこかにあると言われている光の玉を見つければ周囲の瘴気が晴れて……」


「却下だ、取りに行くのが面倒臭い」


「ではこちら、使い捨てインスタント光の玉(効果時間30分)が魔王軍購買センターで銅貨5枚となっておりまして、いかがですか?」


「そうか、有り難く貰っておこう、ちなみに現物は?」



 暗闇の中でエリナが見せたのはどう考えてもカタログに描かれた絵、現物がここにないのであればどうしようもない、もしかして取り寄せるのに時間が掛かるとかじゃないよな?



「え~っと、まだ在庫には余裕があるみたいですし、頼めばすぐに来ると思いますよ」


「どうしてわかるんだ?」


「この魔導カタログは特別製ですから、在庫の数、それに購入者のレビューなんかも見ることが出来るスグレモノなんです!」


「ほぉ~、で、レビューにはどんなのがあるんだ?」


「う~ん、『効果時間が30分とのことだが持って10分、状況によってはそれどころではない、買って損した』とか、『詐欺商品、全く稼動せず割れてしまった、お金返して!』、あと『爆発事故で家族が死亡し、自分も重傷を負った、その件に関してサポートセンターからはざまぁみろとの回答』あたりですかね、およそ3億人が評価していますが、悉く星1です」


「クソじゃねぇか、でも仕方ない、ありったけ取り寄せるんだ」


「お支払い方法は代金引換で良いですね? すぐに発注しますから外に出てしばしお待ちを」



 エリナに言われた通り外に出る、城から出たところで暗いのに変わりはないのだが、瘴気が風で散っている分少しはマシだ。


 しかしとんでもない商品が送られて来そうだな、爆発しないと良いのだが……



 しばらく雑談しながら待つと、上空に何かが飛来した音、巨大な羽をバサバサと羽ばたかせ、ツルツルした肌を持つ単眼のバケモノ魔族が降りて来た。



『エリナ様、魔王軍からのお届け物です、代金は金貨5枚、品物はインスタント光の玉100個ですね』


「はい確かに、では代金はあちらの男性から受け取って下さい、私は代理で購入したまでですので」


『畏まりました、おいそこのクズ野郎、とっとと金を払うんだ、ぶっ殺されないうちにな!』



 態度が急変する変な魔族、雑魚の分際で偉そうにしやがって。

 ちなみに金貨5枚なんて持ち合わせていないぞ、俺の財布には常に鉄貨5枚しか入っていないのだ。



「……代金を支払ってやるからこっちへ来い」


『はぁ? 貴様が来い、さもなくば殺すぞ!』


「そうか、じゃあこれが代金だ、受け取れっ!」



 財布から取り出した鉄貨を1枚、魔族に向かって投げ付ける。

 額に直撃したようだ、ナイスコントロール!


 鉄貨によって頭をブチ抜かれた魔族はそのまま絶命し、荷物を持ったまま地面に落下した。

 取引完了である、後で投げてしまった鉄貨を探さなくては、もったいないしな。



「ご主人様、コイツが持っているバッグの中に光の玉が100個も入っているんですか?」


「そうらしいな、とりあえず奪うんだ、バッグも上物だから貰っておこう」



 魔族の死体を足蹴にして退かし、抱えていたバッグを取り上げる。

 後ろでエリナが頭を抱えているが、そんなことは一切気にしない、弱い者は殺され、奪われるのが世の常なのだ。


 ちなみにバッグの中にはこれまでに回収した金なのか、それともお釣り用なのか知らないが、銅貨が3枚と鉄貨が7枚入っていた、予想外に儲かってしまったな。



「あった、この箱じゃないかしら……光の玉だと思うけど、ちょっと小さいわね」


「本当だ、水晶玉みたいなのを予想していたんだがな、これじゃまるでビー玉じゃないか、まぁインスタントらしいしこんなものか」



 木箱から取り出したビー玉様のものを眺める、使い方がわからないのだが、とりあえず上に掲げてみよう……


 光り出すビー玉、すぐに周囲が明るくなった。

 それそのものが出す光と瘴気を払う効果が重なり、非常に明るい空間を作り出している。


 そのまま城の中へと進む、明るい、そして広いエントランスの右側に、上へ続く階段があるのが見て取れた。


 あれを上がっていけば先へ進めるのか、それ以外にどこかへ繋がっていそうな階段や扉はないし、ひとまず上がってみることとしよう。



「ちょっと急いだ方が良いわね、何だか光が弱くなってきたわよ」


「マジか、やっぱり30分なんて持たないんだな、まだ5分ぐらいしか経っていないぞこの詐欺商品め!」



 大急ぎで階段へ向かったものの、その手前で明かりは消え、再び真っ黒な瘴気が周りを包んでしまった。

 だが届いた光の玉は100個、どんどん新しいものを使っていけば良い。


 ということで箱に入っている中から適当にもう1つ、光の玉を取り出す。

 先程と同じようにそれを高く掲げると……一瞬光った後にひび割れ、砕け散ってしまったではないか……



「おいエリナ、不良品だぞ、返品して金を返して貰え」


「あの、見た限りでは配達員を殺害して強奪していたと思うのですが……お金、払ってませんよね?」


「いやいや、鉄貨1枚払ったのを見ただろうが、とにかく後で製造元に返金するよう伝えておけ、あとぶっ殺すとも言っておけ」



 良く考えたら先程まで使っていたのも不良品だな、こんなものを平気で出荷するなんて許せない、返金対応だけでなく賠償金と製造会社の全従業員の命も差し出させないとだ。


 気を取り直して次の1つを取り出し、高く掲げる……今度はきっちり光り輝いた、そしてその光はどんどん強さを増していく……


 最後の一瞬、カッと強く光ったと思えば、そのまま辺りが炎に包まれる、安定の爆発オチだ。



「おい、皆大丈夫か?」


『平気で~す……』



 ちなみに俺は大ダメージを負ってしまった、カンテラの明かりの下でルビアに治療させ、事なきを得る。


 もしかしてここから先、ずっとこの危険物に頼りながら進んでいかなくてはならないというのか?

 これは相当に拙いぞ、どうにかして解決策を見つけないと、光の玉の在庫の前に俺の体が持たない……

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