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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十四章 瘴気集めの魔族
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279 収集大会襲撃者

『えぇ~っ! これより、王都主催、ミラクル薬草採取クエスト大会を開催致しますっ!』


『うぉぉぉっ!』



 何を盛り上がっているのだか、高々採集クエストの町ぐるみ版である。

 単純にその辺に生えている指定の植物を根元から狩り、本部へ届けるだけなのだ。


 正直に言おう、雑魚冒険者である皆様方が普段日々の酒代を稼ぐためにやっていることと全くもって同義である。



『みんなっ! 参加手数料(銅貨1枚)は支払ったか~っ!』


『うぉぉぉっ!』



 参加者から金とるのかよ、がめついな……



『そしてっ! ガイドブック兼ターゲット図鑑(銀貨1枚)はしっかり購入したか~っ!』


『うぉぉぉっ!』


『まだ購入されていない方は大会本部にて現地価格(銀貨1枚と銅貨3枚)にて販売しております、数に限りがございますのでお急ぎ下さい』


『うぉぉぉっ!』



 セコい、しかも地味に高いじゃないか、まぁ俺達は参加するわけではないし、知らない冒険者連中が行政主催のイベントでぼったくり被害に遭おうが関係ないのだが……


 ちなみにそれ以外にも、救護所の利用は1回あたり銅貨2枚、さらに死亡した場合の遺体回収と納棺には銀貨5枚を要するという。


 誰か何かがおかしいことに気が付かないものなのであろうか?



『それでは間もなくスタートとなります! 採集量は多め、死者行方不明者、重傷者等は少なめで頑張っていきましょうっ!』


『うぉぉぉっ!』



 何だか良くわからんが、とりあえず始まったらしい植物収集大会、参加者達は森へ入り、思い思いの方向へ散っていく。


 さて、あとはあの連中が必要な薬草や毒草、山菜等を集めて来るのを待つのみだ。

 俺達はもうやることがないから屋敷へ帰ろうかな……



「勇者様、どこへ行くの?」


「どこって、待っててもつまらんから帰るんだよ」


「あのね、話を聞いていた? 私達は安全保持スタッフとして1日森の見回りよ」


「そうなのか? すまん、都合が悪い話は耳に入ってこない仕様になっているんだ、だから知らない、ゆえに帰る」


「待ちなさいってば!」



 セラに襟を掴まれ、引っ張られてしまう、見回りって、しかも1日中って、どうして異世界勇者たるこの俺様がそのような仕事をしなくてはならないのだ……


 結局逃げ出すことは叶わず、森に入ることとなってしまった。

 救護スタッフとして本部に残るルビアがニコニコ顔で手を振っている、チクショウ、楽しやがって!


 と、マリエルも居なくなったではないか。

 見ると、大会本部に設置された玉座の上でくつろいでいる。


 しかもフルーツ盛りまで用意されているようだ、完全にVIP待遇じゃないか。



「ほら勇者様、振り返ってないでさっさと行くわよ」


「チッ、奴等め、後で絶対にギャフンと言わせてやる……」



 居残りであるルビアとマリエルに対して呪いの言葉を吐きながら、セラに引き摺られて森へと連行された……



 ※※※



「ご主人様、何か変な臭いがします!」


「ん? 確かに、だが動物の死体でも腐っているんだろうよ、良くあることだ」


「でもなかなか新鮮な腐った死体の臭いですよ、死んでからそんなに時間が経っていないかもです」



 新鮮な腐った死体とはどういうものなのか? それをカレンに聞いたところで、まともな答えが返ってくるはずがないということは十分に承知している。


 しかし俺にも匂いがわかるということはかなり近くだな、もしかしたらソイツを殺した捕食者が近くに潜んでいるかも知れない、少し警戒しておくこととしよう。


 索敵を使ってみる……多少は反応があるものの、これといった強敵は見つからない。

 普通の冒険者では若干苦労するような魔物も居るには居るが、殺されてしまうようなことはないであろう。



「あっ! これですよ、臭っていたのはこの死体です!」


「うわっ!? 何てモノ見せやがる、超喰われてんじゃねぇか!」



 腐っていたのは人間よりもふた周り以上は大きいオーク、ズタズタに引き裂かれ、何者かによって食べられた形跡がある。


 死後2日か3日といったところか、そろそろ気温的にも初夏といえる時期だし、徐々に腐り始めるのも無理はない。


 しかしこれが何かと戦って破敗れ、殺害されたのか、それとも普通に死んだ後に食い荒らされたのかはわからないな。


 もしかしたら冒険者や強めの旅人等に敗北しつつもどうにか逃げ切り、ここで力尽きて倒れたところを他の魔物や生物に喰われたのかも知れない。



 そのグロテスクな姿をなるべく視界に入れないよう努力していると、ミラがツカツカと前に出る……



「勇者様、ちょっとこれを見て下さい」


「ヤダよキモいから、状況だけ説明してくれ、リアルかつ詳細にじゃなくて簡潔にな」


「結論から言うとこのオーク、一撃で仕留められています、爪のようなものでバッサリいかれていますね」


「一撃? となると相当に強い奴が殺ったんだな、まだこの辺りをウロウロしているかも知れない、ちょっと警戒した方が良さそうだな」



 たとえ熊などの猛獣であったとしても、比較的体の大きな魔物であるオークを一撃で殺してしまうようなことは出来ないはずだ。


 当然であるが冒険初心者に優しい王都北の森には、一般的にそのような生物が存在しようはずもない。


 となると、一昨日まで行っていた強い敵の出るエリアの魔物や野獣が紛れ込んでいるのか?

 だとするとなぜ突然? これまで何度も入っているが、そのようなことはなかったはずだ。



「主殿、一旦大会本部へ戻ってこの件を報告した方が良いと思うのだが」


「だな、巡視員は俺達以外にも居るんだろ? それなら一旦森を抜けてしまっても構わないだろう、すぐに行こうぜ」



 すぐに進行方向を変え、王都北門を目指して進む、歩き出してすぐ、倒れている誰かを発見した。

 先程ここを通ったときには居なかった、ということはつい今何者かにやられ、倒れたのであろう。


 周囲には血溜まり、生きていたとしても相当な重傷だ、だがおそらくは……



「おいっ! 大丈夫か? おいっ……もう死んでいるみたいだな……」


「勇者様、これはさっきのオークと殺られ方が同じですよ、背中からですが、爪のようなもので一撃です」



 良く見ると確かにそのようだ、冒険者らしい皮の鎧を着込んではいるものの、それをあっさり突き破った何者かの得物により、胴体は斜めにバッサリ、半分程度まで切れ込みを入れられてしまっている。



「何だかやべぇのが居るのは確実みたいだな、急いで戻ろう、最悪この大会は中止にしないとだぞ」



 全員で駆け出し、大会本部を目指す、木々の隙間から王都の城壁が、そして先程開会式をしたばかりの本部テントが見えてきた。


 ……もう手遅れであったようだ、救護所はパンク状態、その脇には死体袋がいくつも並べられ、さらに新しいものが次々運び込まれている。


 本部テントには主催者側の役人と、それからゴンザレスが居て、2人で何かを話しているようだ。



「お~い、一体何があったんだ?」


「おう勇者殿、実は見慣れない魔物による襲撃があったようでな、しかもそこかしこでだ」


「ああ、俺達も死体を1つ発見したぞ、一撃で殺されていたみたいだ、あとオークも殺られていたな」


「ふぅ~む……やはりこれは全員帰還の合図を出した方が……」



 これ以上は無理だと判断するのが妥当だ、こんな話をしている間にも、森の巡回をしていた筋肉団員達が発見した死体を次々に運び出して来ている。


 死体は一度救護所へ運び込まれるものの、既に絶命しているのは明らかな状態のものばかり。

 すぐに死体袋へ入れられ、外に並んだ仏様の仲間入りを果たしている。



「主催者殿、帰還の狼煙を上げて頂けないだろうか? このままでは参加者が全て殺害されてしまうぞ」


「なりませぬ、ここでイベントが中止になったらどうなるかわかりますか? 全ての責任を取らされるのは私なのです、それにより私の出世の道は閉ざされ、定年までずっと日陰者、最悪窓際に追いやられて悠久の時を閑職に費やさなくてはならないのです、この優秀な私がっ! まぁ適当な外郭団体に天下りしてふんぞり返っているのも悪くはありませんが、それでも私のような優秀な官僚がこのようなところでリタイアの憂き目に遭うのは王都にとって、いや王国全体にとっての大損失と言っても過言ではなく……」



「おいゴンザレス、この木っ端役人、殺しても良い?」


「うむ、俺もそうしようと思っていたところだ」



「……私の失脚によって引き起こされる惨劇はそれはそれは筆舌に尽くし難いものとなるでしょう、海は枯れ、山は裂け、暗雲立ち込める世界には言いようのない混沌が……え? ほげろばぁぁぁっ!」



 俺が聖棒を構え、ゴンザレスも指の関節をボキボキと鳴らしながら木っ端役人に近付いて行ったところで、その腹から槍の穂先が顔を出す。


 同時に体が破裂し、木っ端役人は何が何だかわからないという表情のまま、木っ端微塵になってしまった、木っ端役人だけに……



 その後ろで優雅に返り血を拭っているのはマリエル、奴を殺害しようとした俺とゴンザレスの代わりに、王女による正当な処刑というかたちで葬ったのである。


 これで大会を中止出来る、すぐに期間の狼煙が上げられ、それを見た参加者達は徐々に森から出てこちらへ向かい始める。



 と、走っている奴も数人……何かに追い掛けられているようだ、その数人のうち、すぐに倒れなかった1人が森から抜けることに成功する……


 そしてその冒険者の後ろに居るのは……



「勇者様っ! あれってサリナちゃんを食べようとしたバケモノにそっくりじゃないですか!?」


「間違いない、ちょっと形状は違うが同タイプの生物だぞ! どうしてあのエリア以外にこんな奴が居るんだ?」



 すっかり忘れていた、あの漆黒のバケモノに関してはカイヤに確認しておくつもりであったのだが、伝説の薬草のことで頭が一杯で、そこまで気が回らなかったのである。


 必死で走る冒険者との距離を徐々に縮める漆黒のバケモノ、一昨日の夜見たものとの違いは、その右腕に巨大な鍵爪のようなものが付いている点だ。


 すぐに素早いマーサが駆け出し、そのバケモノを粉砕して冒険者を救出する。

 ゴンザレスもそれに近付いて行き、バケモノの死体を回収しているようだ。


 一昨日のバケモノは焼却してしまったが、今度は体が千切れた程度で形が残っている。

 これをカイヤに見せれば或いは何かわかるかも知れない。



「さて、今の感じだと他にも同じようなバケモノが何体か居たみたいだな、すぐにぶっ殺しに行こうぜ」



 森に戻り、漆黒のバケモノの姿を探す、先程逃げ切れずに殺された冒険者の亡骸はすぐに見つかった。

 だが肝心の襲撃者の姿が見えないではないか、索敵にも反応しないし、どこへ行ったというのだ?



「カレン、マーサ、臭いとか音とか、何か手掛かりが掴めないか?」


「全然です、何の臭いもしませんよ」

「音も聞こえないわ、少なくともこの近くには居ないわね」


「ダメか、完全に逃げられたな……」



 見晴らしの良い森の外で仲間が殺されたからなのか、複数体居たと思しき漆黒のバケモノは姿を消し、冒険者達の離脱した森は静寂に包まれている。


 というか普段なら聞こえてくる鳥や動物、魔物などの鳴き声も全くない。

 落ち葉を踏みしめる音も、木の枝を揺らす音も一切聞こえないのであった。


 冒険者を一撃で殺してしまう漆黒のバケモノ、おそらく最初に発見したオークの死体も奴等の仕業なのであろう。


 その出現に恐怖し、森の生き物達はどこかへ隠れてしまった、またはその影響から外れる場所に移動してしまったに違いない。


 もしこれを放置すればどうなるか? 一般人はもちろん、レベルの低い冒険者は森へ近付くことも、それを抜けて別の町へ移動することも叶わなくなる。


 さらに、ある程度戦いがこなせる高ランクの冒険者や精鋭兵などが入って行ったところで、食糧となる動物、即ち森の恵みが得られる可能性は限りなく薄い。


 このままだと王都がヤバい、早急に対策を打ち、バケモノ共の手から森を取り戻さなくてはならない……



「おう勇者殿、このバケモノの死体なんだがな、凄まじい瘴気を放っているようだぞ」


「やっぱりか、ちょっとカイヤにこれを見せたい、本部のテントまで運んでおいてくれないか?」


「わかった、では収集大会は中止、王都北の森はしばらく立入禁止にするよう王宮に頼んでおく」


「ああ、それと反対から来る商人なんかにも注意喚起をしないとだな、それも王宮に頼めば何とかなるか」



 なにはともあれ、まずはここにカイヤを連れて来ることが先決だ、ついでに他の元大魔将2人にも来て貰うこととしよう。


 何かがわかるかも知れない奴の頭数は多い方が良いのは明らかだしな。


 念のためパーティーメンバーはその場に残し、俺1人で屋敷へと向かった……



 ※※※



 裏口から屋敷へ入る、庭から聞こえる楽しそうなお喋りの声……目的の3人を始めとし、アイリス、パトラ、そしてシルビアさんがテーブルを囲んでティータイムの真っ最中だ。



「あらおかえりなさい、何だか狼煙が上がっていたようだけど、王都の外でトラブルでもあった?」


「ええ、何十人もの冒険者が旅立ちのときを迎えてしまって、で、それをやらかしたバケモノの死体をキープしてあるんですよ、そこの3人に見て貰おうと思って」


「え? 私達ッスか?」


「うん、正確にはカイヤになんだが、ラフィーもフルートも付いて来てくれ、アイリス、留守を頼んだぞ」


「はぁ~い、わかりました~」



 パトラもラフィーに付いて行くとうるさいため、仕方なく同行させることとした。

 シルビアさんもバケモノに興味津々であったが、店番があるため土産話に期待するといって帰って行く。


 4人を連れて城壁を潜り、大会本部に戻る。


 漆黒のバケモノの死体はちょうどテントに運びこまれたところのようで、シートに包まれた状態で地面に置かれていた。



「おう勇者殿、早かったじゃないか」


「そっちこそ、もう王宮に事情を説明して来たのか?」


「ああ、30秒で行ったよ、帰りはさすがに息切れしてしまったゆえ32秒を要してしまったがな」


「……あ、そう……ところで死体を見せてくれ」


「うむ、では少し離れていてくれ、凄い瘴気を放っているからな、勇者殿はあまり長いこと近付いているとハゲてしまうぞ」


「マジかっ!?」



 ビビッた俺がササッと遠のいたのを確認し、布を取り払うゴンザレス、というかあんたは平気なのか? 平気だよな、だっておよそ人族とは思えない何かだものな。



『あっ! こ……これって……もしかして……』


「お前ら、そんなにハモッてどうしたんだ? コイツに関して何かわかるのか?」


『これっ! 瘴気の大魔将本人ですよっ!』


「……なわけあるか、一昨日も同じようなのを討伐したんだぞ、超弱いし、有り得ないだろう」


『で……でも見た目は……』



 とりあえずハモるのをやめて頂きたい、しかしこのバケモノが大魔将本人だなんて、もしかしてそっくりさんの影武者とか? うん、確かにこの漆黒の感じは影っぽいな。


 いや、このバケモノは間違いなく複数体が同時に出現しており、さらには追い掛けた際に消え失せるようにしてどこかへ行ってしまったのだ。


 純粋に瘴気の大魔将が送り込んだ自らの分身、或いは何らかの術で生み出した式神のようなものと考えるのが妥当であろう。



「とにかくお前達3人にこの死体を預ける、ちょっと詳しく調べておいてくれ」


『え~っ、面倒臭い……』


「だからハモるなってば!」



 良くわかっていない様子のパトラにはゴーレムを創らせ、冒険者の死体を運搬する業務に無理矢理就かせた。


 元大魔将の3人も逃げ出したりはしないであろうが、念のため精霊様が監視として残ることに決まり、後片付けはゴンザレス達に任せて俺達は屋敷へと戻った。



 夕方、そろそろ夕食の準備が整うかというタイミングで精霊様が4人を連れて戻る。

 そのまま食卓を囲むことにし、その後、風呂に浸かりながら調査結果を聞く。



「で、カイヤよ、結局あのバケモノは何だったんだ?」


「おそらくですが、瘴気の大魔将から分離した体の一部かと、コアらしき肉片に固体化させた瘴気を纏わせて暗黒のパワーで動かしていたようです」


「……良くわからんな、目的は何だと思う?」


「おそらく瘴気集めかと」


「瘴気集め? どういうことだ?」


「それはですね……」



 カイヤ曰く、この世界の生物は、魔族だのなんだのに変異するまでとはいかないものの、微量な瘴気を体に取り込んでいるそうだ。


 もちろん魔物や魔族においてはその量が桁違いに多いが、人族でも全くないということではない。

 そして生物を捌いてしまえば、その取り込まれた瘴気が空気中に放出されるのだという。


 あのバケモノの目的はそのようにして散った瘴気を取り込むことである可能性が高い、そういうことである。



「じゃあ最初に出くわしたときにサリナを丸呑みにしようとしたのも……」


「おそらくはダークマターの過剰摂取で瘴気が体から溢れ出していたせいだと思いますよ、それを飲み込んで吸収しようとしたと考えるのが妥当です」



 湯船に浸かりながら自分の腕や手をクンクンと嗅ぐサリナ、大丈夫、臭くはないから……



「でさ、その分体が瘴気を集めるとどうなるんだ? そんなものいくら集めたところで売れはしないだろうに」


「瘴気を取り込んだ分体が本体の所に戻るとどうなると思いますか? そうです、パワーアップするのです!」


「つまり、森で生き物の瘴気を集めたら本体である大魔将の所へ戻ってそのパワーアップに寄与すると……となると王都北の森だけにアレが居るのはおかしいな、大魔将の城は南なのに」


「ええ、ですからあのバケモノは南海上の城からこの付近まで、ありとあらゆる所に放たれていると考えて良いでしょう」


「それはヤバいな、うん、ヤバい……」



 嫌な予感、というか確信である、それが的中したとわかったのは翌日の朝、王宮からの報せによってである。


 王都周辺で旅人や商人、冒険者等の遺体がいくつも発見されたとのこと、さらにその発見者も黒いバケモノに襲われ、命からがら逃げ延びた者ばかりだという。


 うむ、予想通り大変なことになってきたようだな……

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