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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十一章 神界騒動
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258 スルースキルの低い奴

「あ~っ、ここですよ、私達が神様の下へ馳せ参じるときにはここから森に入っていましたね」


「そうか、じゃあ奴がもし出て来るとしたらここを使う可能性が高いってことだな」



 鬱蒼と茂る王都南西の森、その手前にある草原で王国軍の先頭は歩みを止め、後から続く者達も徐々にそこへ溜まっていく。


 行軍のちょうど真ん中辺りに居た俺達の馬車が停まったとき、連れて来ていたウテナが、僅かに開いた林道の入口のようなものを指差して通用口であったことを指摘した。



 既に到着していた王国軍の連中も、その林道から森の中へ入って行くことが出来、逆に中から出て来ることも可能だということを認識しているようだ。


 ロープと木材で組んだバリケードのようなものを設置し、襲い来るであろう触手メデューサ軍の進攻を少しでも遅らせようとしている。



「何だか気味の悪い森ね、王都北の森とは大違いだわ」


「ああ、木も背が高いし葉が多い、森の中に入ったらかなり暗いかも知れないな」



 林道の入り口に目をやり、その奥を眺める、まさに黒い森といった感じである。

 この中のどこかにターゲットである神が潜み、同時に大量の触手メデューサを擁しているのだ。



「おい女神、こんな所から呼び掛けて本当に中に居る奴に聞こえるのか?」


「ええ、間違いありません」



 そう断言する女神ではあるが、にわかに信じがたいことであるのも事実。

 とりあえずやってみようということにはなったものの、どうも企画倒れになりそうな予感だ。



 などと考えていると、女神の後ろに控えていたインテリノが前に出て来た……



「勇者殿、そろそろ作戦を開始してもよろしいでしょうか?」


「そうだな、さっさとやろう、じゃあ王子、ちょっと森に入って中で野グ○してやれ」


「あの……父上とは違いますのでそういったはしたないマネは致しかねます……」


「仕方ないな、じゃあ俺が手本を見せてやべぽっ!」



「勇者様も汚いことしちゃダメでしょ!」



 セラに殴られてしまった、良いじゃないか野○ソぐらい、あのぬらりひょんみたいな顔をした神よりはよっぽど清潔感がある物体だぞ。


 だがダメだというのであれば別の策を考えよう、というか単純にここから罵倒してやれば良いだけか。

 早速やってみることとしよう、まずは礼儀正しく、通常の呼び掛けからだ……



「お~いっ! 聞こえてるかハゲ、聞こえていたら返事をしやがれ! 言語を解する知能がないならジェスチャーでも良いぞっ!」


『・・・・・・・・・・』



 反応がない、むしろ森に向かって1人で語り掛ける俺が変な人みたいになってしまったではないか。

 ただ話し掛けるだけでは何の効果も得られないようだな、次は適当に悪口を言ってみよう。



「さっさと出て来いやハゲ! お前アレか、ビビッてんのか? それとも臭すぎてとても人前には出られないのか? いずれにしろお前の負けだ、さっさと死ねやハゲ!」


『……神に対して何と不敬な!』



 おっ、返信があったではないか、しかし今程度の煽りで反応を示すとは、よほどスルースキルが低いと見える。


 このまま罵倒していけば触手メデューサどころか自ら出て来るかも知れないぞ、そうなったら本格的にこちらの勝ちだな、本人、いや本神に戦闘力はないようだし、気を付けるべきは神罰ぐらいだ。



「てかさ、神の癖に何で隠れてコソコソしてんだ? あ、そっか、もう神界を追放されたから神ではないんだったな、お前は既にただのハゲだ、だからさっさと死ねこのハゲ!」


『ぐぬぬっ……貴様、もう許さぬぞ、神罰を喰らえっ!』



 早速神罰ですか、しかし財布は馬車に置いて来た、しかも鉄貨が3枚しか入っていないのだ。


 もちろんそれ以外も対策済みである、転んで怪我をしないように注意しているし、急に腹を壊しても良いように下痢止めの魔法薬を持って来た。


 ゆえにこの程度の神が下す神罰など恐れるべきものではない……



「ご主人様、危ない避けてっ!」


「えっ? 何だ!?」



 上を見ながらそう叫んだカレン、それに釣られた俺も空を見上げるが、何かが落ちて来るといった様子はない、だが警告したカレンは真剣な表情だ、ここはひとまず避けておこう。


 俺がサッと移動した次の瞬間、地面にベチャッと何かが落ちる……鳥のフンだ、カレンはこれを見て俺に避けろと言って来たのだな……



『ぬぅぅっ! わが渾身の一撃を回避するとはっ、貴様、思っていたよりも出来るようだな』


「渾身の一撃って? もしかして今のがそうなのか……だとしたらショボすぎて屁も出ないぞ」


『何を言うか地上の存在がっ! 貴様等のような地を這う連中は常に鳥のフンが直撃するリスクに晒されているのだぞ! どうだ、恐ろしいだろう?』


「あっそ、ちなみにお前も今は地を這う存在じゃないか、ほら、頭の上でハトが旋回飛行してるぞ」


『うそっ!? ヤバい逃げなくては……って居ないじゃないかぁぁぁっ! おのれおちょくりおって、目に物を見せてくれるわ!』



 いやいや、さっき落ちて来た鳥のフンが渾身の一撃ではなかったのか?

 これ以上一体何をしようというのだ? 今度は雹でも降って来るのか?



 そうではなかった、突如として森の上空に巨大なモヤが現れ、それが以前見たあの神の姿へと変わっていく。


 魔王が俺達に何かを伝えようとするときに使っていた幻影とそっくりだ、違うのは現れたのが薄汚いおっさんというだけである。


 しかもどうやら風呂上りにお邪魔してしまったようだ、服を身に着けず、腰にタオルだけを巻いている神。

 そしてそれが巨大ゆえ、もし真下に行けばモザイクが必須の光景が広がっているはずだ。



「おいっ! 汚ねぇ面みせんじゃねぇよっ! お前なんか容姿不潔罪で死刑だ!」


『ふざけるでない、我は神ぞ、この低俗な世界の法律の埒外にある存在なのだ』


「だからどうした? 汚いのには変わりない、埒外だか思い違いだか知らんけどさ、お前のような気持ちの悪い輩は死ぬべきなんだよ」


『おのれっ、貴様これ以上神を侮辱するのであれば訴えを提起するぞ!』



 もう自己矛盾しやがった、法の埒外にある存在が法的手段に出ようとするんじゃないよ……



『しかしこの世界ももう終わりだな、我が本気を出した以上消滅は免れられぬ、手始めに触手による蹂躙を受けて貰うぞ』



「おい女神、あいつ何か大口叩いてるぞ、本気出すと強いのか?」


「いいえ、めっちゃ弱いです……」



 何だ、ただのビックマウスか、と、そうこうしている間に森の奥からもはや聞き慣れた音。

 大量の触手メデューサがこちらへ向かっているようだ……



『来るぞっ! 全軍戦闘準備!』



 こちらの体制が整ったかどうかぐらいのタイミングで、林道の入り口から数多の触手メデューサがあふれ出してくる。


 だが良く考えてみよう、薄暗い森の中とは違い、俺達が布陣している位置は昼真っ只中なのだ。


 当然日の光が苦手な触手メデューサは木々の傘から抜け出る前にそのことに気付き、止まろうと試みる。

 しかし後ろから仲間が殺到しているのだ、当然に押し出され、日光に焼かれて萎れていく。



「……これはこちらが手を下すまでもなさそうだな」


「しかし変ですね、どうしてわざわざあのような暗い森の中に布陣したというのに、それを水の泡にしてしまうようなことをするのでしょうか?」



「人族の王子よ、あなたにはまだわからないだけです、世の中には怒りに身を任せてとんでもない自殺行為に走る馬鹿が居ることを」


「そうなのですか女神様、大変参考になります」



 それを知って何になるのかと問いたいところではあるが、特に女神がインテリノに嘘を教えているということはないのでスルーしておこう。


 そして、そんな話をしている間にも触手メデューサ軍は次々と森から押し出され、枯れ果てていく。


 林道の出口付近には幾重にも重なるその死体、触手は完全に消え、残っているのはあの神によって養殖され、触手の種を植え付けられた帝国人の部分のみだ。


 前列の王国兵が申し訳程度に矢を放っているものの、それが特に意味を成すことはない。

 こちらはひたすらに待ち続けるだけで良いのだ、そうすれば敵は勝手に殲滅されてしまう。



「む、勇者殿、徐々にあふれ出して来る触手メデューサの数が減ってきましたね」


「ああ、数が減って後ろが薄くなってきたんだろう」



 いくら後ろがつっかえているとはいえ、満塁でなければ押し出されることもない。

 どうにかして止まろうとする前列と進もうとする後列の間に余裕が出来てきたのであろう。


 死体の山の向こうに目をやると、森と平野の境界線付近に横一列い並んだ触手が蠢いているのがわかる。

 まるで明暗の境目を泳ぐ魚のようだ、もちろんそんなに気持ちの良いものではないが……



 そして同時にわかったのは、元々は小さな林道でしかなかった森の入口が、周囲の木々が薙ぎ倒されたことによってかなり広くなっているということである。


 まともに並んで行軍する程度の知能もない触手軍団ゆえに、グチャグチャに固まったまま道を広げつつ森の奥から進んで来たのであろう。


 倒れた木を退かせば俺達の大型馬車すら通れそうな程に広がった道。

 そこを辿りさえすれば、今は巨大な幻影として俺達を見下ろしている敵の所へ到達出来るはずだ。



「王子、触手メデューサの数も減っているみたいだし、とりあえず突撃してみるか?」


「それも良いとは思いますが、ひとつ先に試しておきたい作戦があるのです、突撃はそれを終えてからでもよろしいですか?」


「ああ、構わんよ、どうせこちらに被害が出るようなこともないだろうしな」


「ありがとうございます、ではアレを持て! 横一列に並べて森の中の敵を殲滅する!」



 インテリノの号令で動き出した兵士達、何やら布に包まれた大量の板を準備している。

 その布を取り払うと……鏡だ、巨大な鏡を100枚以上も用意していたようだ……


 理由こそ良くわからないものの、この世界において鏡は大変に貴重な品であることは俺でも知っている。


 そしてあのサイズになれば1枚で金貨100枚以上はするはずだ、それを100枚以上、このような戦場に持ち込んでいる、総コストについてはもう考えたくもない。



 数人の兵士に支えられ、起こされた鏡が太陽の光を反射する。


 上手く森に向けて放たれたその光線は、ギリギリの所で日陰に留まっていた前列の触手メデューサ達を殲滅していく。


 前列が倒れるとその後ろに光が届き、それが倒れるとまた、といった感じで次から次へと光に焼かれていく触手メデューサ。


 10分程それを続けていると、遂にその最後列が見え始める。

 5万以上も居たという触手メデューサが、もはや数百体まで激減したのであった。



 前線がそのようなことになっているとは知らないのであろう。というかこちらを見ていないらしいぬらりひょん神の幻影は、未だに煽られたことに対する怒りが収まらない表情のまま着替えをしている。



『全く地を這うゴミの分際で我のことを馬鹿にしよって……おっとそろそろその連中も死に絶えた頃かな……』


「おい馬鹿神、死に絶えたのはお前の仲間の方だぞ、まだちょっと残ってるがな、とにかく今からそっちに行くから切腹でもして待っておけ」


『ん? 何を馬鹿なことを……本当じゃないかっ! おのれ、触手化人間だって生きているのだぞ! その命を踏み躙るとは貴様等どういう了見だっ!』



 意味がわからない、その生きている帝国人を謎の方法で養殖し、触手の種を植えて触手メデューサ化させたのは一体誰だというのだ?


 まぁ、帝国人など生きていたところで迷惑にしかならないし、別にどうなろうと構わないのだがな。

 というか養殖して数を増やすのだけはやめて頂きたいところだ。



「よぉし、じゃあ残りの触手もサクッと始末して森の奥に進もうか、免罪機能付きバットで滅多打ちにしてやるぞ」


『わぁぁぁっ! ちょっと待て、待つのだ、交渉をしようではないか』


「交渉だと? そちらは何を提示するんだ?」


『ん? 交渉相手は貴様のような下賎の輩ではないぞ、そこに居る女神だ』


「そうか、俺は関係ないんだな、じゃあ女神は交渉頑張れよ、俺達は奴を殺しに行って来るから」


「ええ、ですが出来ればギリギリ生かしておいた方が、ほら、後で残忍極まりない処刑も出来て尚良いかと思いますよ」



 確かにそれもそうだ、神界の存在とはいえ敵は敵、しかも気持ち悪いビジュアルの野郎だ。


 命を助けるような価値は当然無いとして、殺し方にも拘りを持った方が多少のストレス発散には繋がりそうだな、よし、奴は可能な限り生け捕りにしよう。



『おいっ! 待ってくれ、やっぱそこの貴様にも何かやろう、だから森に入るんじゃない!』


「へぇ~、で、何をくれるというのだ?」


『むむっ、そうだな、ではこの世界の半分を貴様にやろう、どうだ嬉しいだろう?』


「何言ってんだお前、この世界は元々全部異世界勇者である俺様のものだ!」


『・・・・・・・・・・』



 なぜか女神、インテリノ、そして横に居るセラまでも溜め息をついている。


 もしかしてこの世界が俺のものであることが当たり前すぎて、いまさらそれを声高に主張することが馬鹿馬鹿しく感じてしまったのであろうか?



「あのね勇者様、この世界を支配しているのは女神様よね?」


「そうだな、そして女神を支配している俺こそが真の支配者なのだよ、わかるかねセラ君」


「……わからないけどもう諦めるわ」



 理解力の低い奴め、まぁセラだから仕方ないか。


 そして今はそんな話をしている暇ではない、森の奥でコソコソしている卑怯者の馬鹿ぬらりひょんを討伐しに行かなくてはならないのだ。


 免罪機能付きバットを持った俺達勇者パーティーが先頭、次いでゴンザレス達王都筋肉団、その後ろから王国軍の突撃部隊、といった感じで森に分け入る。


 案内役としてウテナも同行させているため、敵の隠れ家まで一直線に向かうことが可能だ。


 しかし暗いな、どこかに触手メデューサの残党が隠れていないとも限らないし、警戒しながら進んで行くこととしよう。


 そう予想した通り、時折木の上などから触手による奇襲を受けた。

 だが大したことはない、このペースであれば日が暮れる前には奴の所へ到達するそうだ。


 暗くなると帰り道が厄介になるのは明らかだ、そうなる前に勝利を収め、外で待っている連中と合流したいところだな……



 ※※※



「着きました、この扉の先に神様がおいでです」



 ウテナによる道案内、そして木々が薙ぎ倒されて道が広がっていたことにより、想定よりもかなり早く敵の居る森の中心部に到達することが出来た。


 鬱蒼と茂る木々の中に設けられた豪華な神殿、石造りの扉には金の装飾が施され、ミラがナイフを使ってそれを剥がし、着服している。



「おいウテナ、ちょっと奴を呼んでみろ」


「わかりました、神様、か~み~さ~ま~っ! 敵を連れて来ましたよ~っ!」



『ひぃぃぃっ! そんなもの連れて来るんじゃない! お帰り願いなさい!』


「だそうですが……」


「面倒くせぇな、カレン、マーサ、やってしまえ!」



 俺がそう言うと同時に飛び出した2人、目の前にあった扉は砕け散り、必死で金を剥がしていたミラが抗議の眼差しでこちらを見ている。


 そして御開帳した神殿の奥で頭を抱えて蹲る名もなき神の姿もそこにあった……



「やぁ、はじめまして、俺が異世界勇者だ、そしてさようならだなっ!」


『待ってっ! ぎぇぇぇっ! 何じゃそのバットはぁぁぁっ!』


「お前がそれを知る必要はないさ、黙って殴られておけば良いんだよっ!」


『あげっ! ごべっ!』


「おい、皆もやるんだ、コイツの汚ったねぇ顔を整形してやろうぜ」



 全員参加でぬらりひょん神の顔面を殴り続ける。


 その様子を見て、後ろで黙って見守っていた筋肉団員や兵士達も恐れを払拭したようだ。

 順番に並び、神の顔面を10発殴ったところで交代し、また列の最後尾に並び直している。


 もはやボロボロになってしまった神、まるで暴行を加えることによって何らかのご利益がある御神体の如く殴られ続け、気を失いかけた。



「おっとそうだった、ちょっとストップしてくれ、コイツには1つ聞きたいことがあるんだ」


「あ、そういえば大魔将らしき魔族を捕まえたって言っていたわね、ほらあんた、その子をどこへ隠したの? 言わないと水責めにするわよ」


『ち……地下……この神殿の地下に閉じ込めてある……』


「わかったわ、じゃああんたは向こうで引き続き殴られていなさい」


『そんな……ごべっ! ぶべほっ……』



 思いの外広い神殿内を捜索し、最終的にはウテナの記憶を頼りに地下へ続く入口を見つけ出す。

 鍵を破壊して扉を開け、階段を降りると……居た、この間救出したばかりの大魔将だ。


 ……しかし普通に閉じ込められているのとは違うようだ、何やら水晶のようなものに封印されてしまっており、当人は中で気絶している状況である。



 しかも破壊することが出来ないではないか、もうこのまま運び出し、女神に頼んでどうにかして貰う他なさそうだな。



「よし、とりあえずこれで目的は完遂だな、あとはあの神を王都へ引き摺って行って悲惨な目に遭わせてるだけだ」


「勇者様、悲惨な目って言っても何をするつもりなの?」


「女神以外にも神界の連中を呼んで王都で公開裁判をさせるんだ、普通に殺されるよりもそこで罵倒されたうえで死刑を宣告された方が面白いだろ」


「確かに、プライドが高そうだし、馬鹿にしていたこの世界の人間の前で裁かれるのは相当に堪えるでしょうね」



 大魔将入りクリスタルを搬出し、さらに殴られ続けていたぬらりひょん神も兵士達に拘束させた。


 とりあえず森を出て本軍に合流することとしよう、それから先の事は王都に帰ってからじっくりと相談して決めれば良いのだ。


 今回の事件で捕らえたのはこの神、そしてウテナとサテナの合計3人、いや1柱と2人と言うべきか。

 迷惑を被った王都において神々による裁きを、そして相応の罰を受けさせるのだ。



 来た道を戻り、軍と合流する頃にはすっかり夜になってしまっていた。

 インテリノが言うには、今日はここで野営して明日の朝早くに出発して帰還する予定だとのこと。


 帰ったらすぐに女神やその他神界の連中による公開裁判の段取りをしよう、ついでに言うとそれを祭として楽しんでしまおう、もう今から楽しみだ……

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