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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十一章 神界騒動
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250 かなりの数が

「では勇者よ、この場に居る中で唯一その姿を目撃したおぬしが特徴を伝えよ」


「特徴ってもな……セラ、今から俺が言うのを絵に描いてくれないか」



 王の間において始まった触手事件緊急対策会議にて、まずはその触手メデューサがどのような姿をしているのかを皆に知らせるべく、セラにモンタージュを作成させる。


 かなり上手だ、俺が必死で練習したウ○チの絵を遥かに超えるクオリティ。

 すぐに出来上がったその絵は、どこからどう見ても俺の目撃した触手人間に他ならないものであった。



「出来たわよ、こんな感じで良いかしら?」


「ああそっくりだ、皆で回し見してくれ、奴はこの絵と寸分の狂いもない姿をしている」



 まずは駄王……は居眠りをしているため、総務大臣から順に出来上がったモンタージュを回していく。

 皆驚きの表情だ、無理もない、最強の勇者様である俺様ですら逃げ出すレベルのビジュアルだからな。



「おう勇者殿、本当にコレを王都の中で見たというのか?」


「う~む、ゴンザレスの言う通りじゃ、勇者よ、おぬしちょっと盛りすぎではないかの」


「いや、ガチでそんな感じだったぞ、何というかもう見た瞬間に鳥肌が立つとか悪寒が走るとか、とにかくそれなんだ」



「しかし勇者殿、もしこのバケモノが王都を普通に歩いていたら住民はドン引き、何かしらの通報が相次いでいてもおかしくないはずだ」


「確かに、そういえばこれまでそんな話は聞かないな、もしかして本来は夜行性とかかな」


「ふむ、昼間は暗い建物の中などに居って夜になると出て来て動き出すという可能性はあるの……じゃがそれにしても多少は目撃がありそうなものじゃが……」



 ババァの言うことにも一理ある、夜中であったとしてもここは20万人以上が暮らす王都だ、夜間外に居るのは酔っ払いぐらいかも知れないが、こんなものが動き回っていたら騒ぎにはなるはず。


 ひとつ考えられる、いや考えたくはないのだが、僅かに居た目撃者は既に全員がこの触手の餌食に……やはり考えるのをやめておこう。



「勇者よ、おぬしの予想通りコレが夜行性だったとしよう、すると先程おぬしが見た敵はまだその建物に居る可能性が高いとは思わんかの?」


「だから何だ、言っておくが俺達だけであそこに戻るのはイヤだぞ、誰か付いて来てくれ、50人ぐらいな」



 もはや夜1人でトイレに行けないのと同じ心境である、それどころか恐怖の対象は確実に存在するのだ、それ以上の心理状態であると言っても過言ではない。



「では勇者よ、王国兵30を貸し与えるので調査をして参れ、それからゴンザレスよ、おぬしも同行してやってくれぬか?」


「おうっ、筋肉団員20を引き連れて調査に同行致します」



「ちょっと待てババァ、自分は行かないのか? もしかしてビビッてんのか? ん?」


「ビビッてなどおらぬわ、じゃが腰と膝を中心に節々がビビビッとなっておっての、行っても足手纏いにしかならぬぞ」


「じゃあ家で寝とけや……」



 高齢ゆえそのような状況にあるのは仕方が無いことなのかも知れない。


 まだ20代の俺にとってはかなり先の話にはなるが、いつか今のババァの体調に関して、身をもって理解するときが来るであろう。


 だがババァが来ないとはいえ兵と、それから筋肉団までもが一緒に来てくれるのだ。

 これなら安心してあの建物に戻れる、俺は皆の後ろでコソコソしていよう。



 捜索隊の参加者は一旦王宮前庭に集合し、作戦を確認して現地へと向かうこととなった。

 外で待たせてあった他のメンバーとも合流し、会議で決まったこれからのことを伝えておく。


 目的はターゲットの殺害と死体の回収だ、今回は生け捕りにしようなどととは考えない方が無難であろう……



 ※※※



「この部屋だ……まだ中に居るようだな、だがさっきと様子が違うような気が……」


「おう勇者殿、とにかく開けてみようではないか、そうしないと何も始まらないぞ」


「あ、どうぞどうぞ、俺はもう一度開けたからな、次はゴンザレスに譲るよ」


「そうか、では参る! たのもぉ~っ!」



 余裕で開けやがった、しかも全開にしやがる。

 開いたドアの先にはもちろんバケモノ……が増えているではないか……



 喰われた詐欺グループのメンバーが触手体に変化したのだ、それが元々の奴と同じ場所、部屋の隅に身を寄せ合うようにして待機している、索敵がおかしかったのは複数が固まっていたからなのであろう。



 そして先程は活発に動き回り詐欺師の死体を貪っていた触手、それが今は新しく触手化したものも含めてあまり動こうとはしない。


 全く動かないわけではないが、まるで冬の魚の如く、異常なほどに鈍く遅いのである。

 こちらに反応し、攻撃を仕掛けようとしているようだが、避けるのはそう難しくなさそうだ。



「勇者様、あれってもしかして……太陽の光を避けているんじゃないですか?」


「うむ、その可能性が高そうだな、ついでに夜行性説も後押ししそうだ」



 午後になって太陽の向きが変わり、最初に俺が覗き込んだときには日陰であったこの部屋にも光が燦々と差している。


 奴等の居る部屋の隅はその中で最も光の届きにくいエリアだ、そこに身を寄せているということは、この触手メデューサ共は太陽の光を嫌っている可能性が非常に高い。



「おうっ! 触手日陰者説を確認しておくぞ、誰か技を放つんだ!」


「では私がやりましょう、ハァァァッ! マッスルフラァァァッシュ!」



 全身にオイルを塗りたくり、テッカテカの状態でここに来ていた筋肉団員が窓際に跳び、部屋の隅に向けて太陽光を反射させる。


 別に技名を叫ぶほどのものではないと思うし、体ではなく剣などでやれば良いとも思うのだが、ここまで仕上げてきたのは素直に凄いと言っておこう。



 その筋肉がピクピクと動くため、角度を変えながら乱反射する光……嫌がっている、触手メデューサは完全にそれを嫌がり、どうにか避けようと身を、いや触手を捩らせている……



「このバケモノの太陽嫌いは決まりのようですね、これなら対策を立てられそうです」


「てか枯れ始めていないか? 何か知らんがもうシオッシオだぞ」



 筋肉に反射した日の光を浴び、濃い緑色をしていた職種が徐々に黄色、そして茶色へと色を変えていく。

 さらには瑞々しさを失い、終いにはガサッと音を立てて崩れてしまった。


 普通の植物であれば日の光で元気になりそうなものだが、ここまで禍々しい見た目の何かだとその逆を行くようなこともあるらしい。


 しかしこれで、この王都において最初に発見された触手メデューサ、そしてそこから派生した新たなものの討伐は完了だ、


 昼間でありさえすればこのザマか、気持ち悪いが、もう俺達の敵ではないな、昼間に限り……



「おう勇者殿、今戦った感じでは完全に雑魚なんだが、午前中はもっとこう、何かアレな感じだったのであろう?」


「ああ、ご覧の通り喰われて触手に寄生された人間が居るぐらいだからな、もしかすると完全に暗くなったらもっと強いかもだ」


「となると夜間は王都全域を外出禁止にした方が良さそうだな、犠牲者が出るだけでなく触手メデューサも増殖してしまう」



 それはやっておくべきだ、すぐに王宮へ戻ってお触れを出させよう。


 俺達はその場を後にし、再び王宮へと向かうこととした。

 触手サンプルの採取は誰かにやって貰おう、カッサカサになったとはいえキモいものはキモいのだ。



「ねぇ勇者様、夜間外出禁止にするってことはさ、夜は広場の回りにも誰も居なくなるってことよね」


「うむ、外出していた奴は触手マンとみなす、とか脅しとけばそうなるだろ」


「じゃあそこで唯一誰かが広場に居たら確実に狙われるじゃないの」


「間違いないな、でもあんな敵をおびき出す囮役なんて誰もやりたがらないぞ」


「あら、屋敷に帰れば良いのが居ると思うんだけど」



 そういえばそうであった、丈夫で、しかも人権など考えなくて良い奴が屋敷に居るではないか。

 アイツを囮に使って付近の触手メデューサをおびき出そう。



 王宮へ寄って夜間外出禁止令の発令手続きを済ませて貰い、さらには敵のサンプル入手を終えて王宮へやってきたゴンザレスにも作戦を伝え、俺達は屋敷へ帰った。


 既に日が傾きかけている、今日のうちに作戦を実行するのであれば急がなくてはならないな……



 ※※※



「おいチビ先生、ちょっと用があるから出ろ」


「あら、やっと帰らせてくれるのかしら? だとしたらこの鬱陶しい腕輪も外してよね」



 馬鹿なのかコイツは、貴様に脅されて実行犯役をやらされた純粋魔族の5人ですら未だに地下牢で大人しくしているというのに、その状況で自分が釈放されるとでも思ったのか?



「良いから来い、ちなみにお前さ、触手責めにされても死んだりはしないよな?」


「まぁその程度では死なないわよ、でも気持ち悪いから絶対にやめて欲しいわ」


「そうか、実は今日それに関連する企画があってだな、残念だが職種の餌になって頂く」


「いやぁぁぁっ! 離しなさいっ! お願いだからそれだけはやめてっ!」



 死んでしまったり触手に支配されてゾンビ化してしまうのはさすがにかわいそうだが、そうならないのであれば他に気にすることは一切ない。


 チビ先生を縛り上げ、馬車に押し込んで王宮前の広場まで移動した。



 日暮れと同時に王都の人々は全て建物内に引き篭もり、いつもであればこの時間はまだ酔っ払いで賑わっている広場はシーンとしている。


 ちょうど今日使ったと思われる処刑台が中央のステージに残っていたため、そこにチビ先生を吊るしておいた。


 ちなみにもう色々と諦めたらしい、チビ先生は抵抗も抗弁もなく、ただひたすらにぶら下がり、時折吹くそよ風に揺れている、哀れな姿だ。



「おう勇者殿、こんなに早いとは気合が違うな!」


「俺の作戦だからな、というか何だその格好は……」


「触手採集公式スタイルだ、昆虫採集クエストのときに使った衣装を流用した」



 白いランニングに短パン、手には虫取り網を持ち、なぜか竹製の篭まで持参している筋肉団。

 子どもの頃、夏休みに夜集まってクワガタやカブトムシを取りに行ったことを思い出した……


 ちなみに網も篭も特殊な素材で出来ているらしい、ある程度の時間であれば採取した触手の鮮度を落とさずにおけるそうだ。


 ここでゲットした新鮮な触手を研究所に持ち込み、冒険者ギルド経由で報酬を受け取るつもりだそうな、終えrたちもその準備をしておくべきだったぜ。



 と、こんな所で屯していても仕方が無い、ゴンザレス達は広場脇の茂みへ、俺達は国の方で用意してくれた宿の2階の部屋に身を隠し、敵の出現を待つ。



 およそ1時間後、俺達の居るのとは反対側の建物群の中から人影が現れた……ウネウネと動く頭、そして足元が覚束ない様子で広場の中央に近付いて行く……



「出やがったな、やはり他にも触手化した人間が居たんだ」


「勇者様、あっちの影からも出て来ますよ」


「ご主人様、向こうもです!」



 一体どこに隠れていたというのであろうか? 次から次へと姿を現す触手メデューサ。

 生物の臭いに釣られたのか、一直線にチビ先生を吊るしたステージへと向かっている。



 そこでゴンザレスから合図、出て戦うかどうするかの判断を俺に任せるようだ。


 もちろんまだ出ない、ここで騒いだら現時点ではまだ姿を現していない触手メデューサが逃げてしまうおそれがあるため、今のところは静かにしておいた方が良い。


 チビ先生にはか少し酷であろうが、完全に奴等の流入が止まるまでの間、触手責めを耐え抜いて貰うしかないのである。



 固唾を呑んで待機する、しばらくすると、最初に現れた触手メデューサが先生の所へ到達した……



『イヤッ! ちょっとっ! 誰か見ているんなら助けてよぉぉぉっ!』



 誰も居ない広場に反響する先生の悲鳴、悪いがもう少し我慢してくれ、まだ新たな触手が出現し続けているのだ。



 30体、いや50体は超えたであろうか、徐々に新たな触手メデューサの出現は疎らになってきた。


 それでもまだ完全に止まったわけではない、ポップコーン作りの後半に似た、これで終わりかと思いきやまだありましたよというような感じである。



『やめてっ! お願いだからパンツの中はやめてっ! イヤァァァッ!』



 触手メデューサに集られ、ヌルヌルと絡め取られてしまった様子の先生、パンツは半分ズリ下げられ、スカートも捲れて背中に張り付いてしまっている。


 だが囮の選定には少し失敗したな、あの子どものような見た目で触手責めされても全然エッチではない。

 というかこのようなことをしてまたマイナス勇者ポイントが蓄積してしまわないか心配だ。



「勇者様、そろそろ助けてあげましょ、リアルにかわいそうになってきたわ」


「わかった、セラがそう言うのであれば助けることとしよう」



 今度はこちらからゴンザレスに合図を送り、同時に部屋の窓から飛び降りる。

 華麗な動きで着地に失敗し、足を捻挫してしまった、ルビアに治療させよう。



「いててっ、あれ、ルビアは?」


「飛び降りるのは怖いから階段で降りて来るそうよ」


「情けない奴め、俺もそうすればよかったぜ」



 ホテルのロビーからノロノロと姿を現したルビアに足を治療させている間、他のメンバーや筋肉団員達と触手メデューサ軍団との戦いを眺める。


 人間部分はかなり動きが遅く、まさにゾンビといった感じだ、おそらく普通に戦闘経験のある者であれば敵わぬことはないであろう。


 だが触手部分は昼間の奴と比べて格段に素早くなっている。

 人間の部分よりもむしろ触手を使ってタコのように移動したときの方が早いぐらいだ。


 戦闘力も一般の王国兵と同等かそれ以上はありそうだな、軍を使って普通に捜索し、見つけ次第撃破するという作戦は取れそうもない、最悪ミイラ取りがミイラになりかねない。



「はいご主人様、もう治療は終わりですよ、次からは気を付けて下さいね」


「ああ、ありがとう、では俺も戦場へ向かうとするか」


「……敵はそっちには居ませんよ」



 こっそり逃げようとしたがバレてしまった、正直言ってあんな気持ちの悪いバケモノと戦うのは無理だ。

 というかゴンザレスめ、どうしてアレを素手で掴んでいるのだ?



 それにしても、このメンバーで戦えばどれだけ敵の数が多かろうと圧勝出来るようだな。

 何十体も居た触手メデューサであるが、動いているものはもう数えるほどしか居ない。


 俺は一見何もしていないようなのだが、ここから全体の様子を観察し、敵の動き、そして弱点などを探っているのだ。


 精霊様も空に舞い、同じようなことをしているに見えるが、奴はただビビッているだけに違いない。



 戦闘開始から10分が経過しようというところ、遂に最後の1体がマリエルの槍に首を貫かれ、触手ごと頭が弾け飛んだ。


 下は元々人間、いや、つい最近まで王都で平和に暮らしていた誰かなのであろう。

 この先行方不明者と残骸の照合をする憲兵はかなり辛い作業になるはずである。



「おう勇者殿、ちょっと来てこの触手を見てくれないか?」


「キモいから無理だ、ちょっと近くまで持って来てくれ、だがあまり近づけるなよ」


「はっはっは、ではこの目的物を摘出して持って行こうではないか」



 そう言いながらグチャグチャと触手の残骸を解体し始めるゴンザレス、どういう神経をしているのだ?

 と、その中から何か黒いものを取り出したようだ……



「見ろ、これはあのバケモノの種だ、喰われた被害者の頭に植え付けてゾンビ化させるに違いない」


「なるほどな、というかコレは神界から盗まれた種と同じものなんだろうな、ちょっと袋に入れてくれないか、後で女神に見せる」


「おうっ、では万が一にも発芽しないよう厳重に封印しておこう」



 この種を女神に見せる際、向こうで調査した神界側の犯人、というか犯神についても情報を聞き出しておこう。


 触手の種を最初に持ち込んだそいつも何か理由があってこの世界を狙ったはずだ、そして王都に生きる者の誰がそいつに協力したのか、この点についても調べる必要がありそうだ。


 最悪今回の敵は神の類ということになりそうだな、神を討伐してしまっても良いのか? というかそもそも戦うことになったとしたら勝つことが可能なのか?


 この辺りは女神ともしっかり相談して今後の対応を検討していかなくてはならない……



「勇者様、この囮作戦だけど、明日以降もやるつもりなのかしら?」


「どうしよう、さすがにチビ先生も毎日じゃへばってしまうからな、明日以降もやるなら別の囮を用意しないとだぞ」



 とにかく触手メデューサはここで倒したのが全てではないはず、今だこの王都のどこかに潜み、暗がりから獲物を狙っているに違いない。


 そしてそれをおびき出すためには囮が必要だ、だが囮となる本人に掛る負担は絶大である。


 今見た限りでもチビ先生は気を失っておもらししているのだ。

 これを毎日繰り返したら本当にどうかなってしまう可能性が否定出来ない。


 この囮作戦に関しては王宮の方と要相談だな……



「ゴンザレス、今日はもう終わりとしよう、明日も王宮で会議だろ? そこでまた色々と話し合うぞ」


「おうっ、俺達はこのサンプルを研究所の夜間ポストに入れて帰る、ではまた明日会おうではないか!」



 元気に帰って行く筋肉団の面々を見送り、俺達も屋敷へと戻る。

 すぐに女神と連絡を取ろうと思ったが、どうやら既に寝ているようだ、使えない奴め。


 仕方が無い、こちらも風呂に入って寝ることとしよう。

 明日もどうせ忙しいのだし、早めに寝ておくことも仕事のうちだ。



 色々と済ませて布団に入る、目を瞑り、少し経ったところで物音……触手メデューサの残党か? いや違う、この足音はイレーヌのものだ、マリエルも気付いたらしく起き上がった。



「イレーヌちゃん、こんな夜中にどうしました?」


「王女様、先程筋肉団の詰所が襲撃を受けた、あと研究所も入口が壊されたみたいだ」


「何ですって!? それで被害は? 犯人は?」


「どちらも無人だったので人的被害はないそうだ、だが今日の作戦で回収したサンプルを根こそぎやられたらしい」



 まさかの事態である、これは触手をこの世界に持ち込んだ敵の仕業なのか? それとも全く別の勢力が何かを狙ってやったのか?


 とにかく面倒なことになりそうだ、ここは寝たフリをしてやり過ごそう……

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