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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十章 一大イベント
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248 始末

「とりあえずこのチビは木にでも縛っておこうか、おいお前、逃げたら縛ったまま被害者の群れに放り込むからな」


「わかったわよ、ここで大人しくしているからそれだけはやめて」



 適当に見繕った大木にチビ先生を縄でグルグル巻きにし、最初にこの城へ入ったときに通ったマンホール状の入口から中へ入る。


 そういえば1度目は俺達だけで、そして2度目はアイドルに全てを捧げ、この地で散っていったキモオタと一緒に入ったのであったな、後でここに奴の墓を作って貰おう。


 そして今回は大量の仲間を有している、エリナ曰く、ゲートを通った魔族の数は500体以上。

 全てが俺達と同じ目的を持っている、目指すは性悪プロデューサーの捕獲である。


 下へ向かって螺旋状に続く通路、あれだけ苦労したクイズゲートも、もはや光り輝くことはない。

 俺達に何を問いかけるでもなく、ただひたすらそこに立っているだけだ。



「先に入って行ったオタク魔族は皆最下層へ向かっているんじゃないかしら、私達はもっと上を探すわよ」


「じゃあ俺達の泊まった部屋の辺りから行ってみるか」



 特に当てがあるわけではない、だがこれまで2度、奴は俺達の前にわざわざ姿を現したのである。

 もう一度何かを狙って出現するかも知れない、どこへ行こうとその可能性だけは残るのだ。


 辺りに注意を払いながら通路を降りる、奴はさらに小さくなっていないとも限らないからな、アリの1匹見逃さないつもりで探していこう。



 例の部屋に入る、俺達の寝ていた布団を捲り、ベッドの下や風呂までも捜索するが、奴が来たような痕跡は見当たらなかった。


 昨日誘拐実行犯の5人組が置いて行った予告上もそのままだ。

 そういえばあいつらはどう処分しようか、加害者でも被害者でもあるから微妙なところだな……



「あっ、勇者様、これを見て下さい!」


「何だミラ、エッチな本でも見つけたのか?」


「違います、というかそういう本なら誰にも言わずに回収しますから……とにかくこれです、壁に通気口があるんですよ」


「そりゃあるだろうよ、地下とはいえ一応換気は大事だからな」


「でも普通は蓋が付いていると思いませんか? これ、奴のサイズなら簡単に通れますよ」


「うむ、となると最初に会ったあの部屋から大魔将の部屋までもこれで移動した可能性があるな……」



 普通の人間であれば、アクション映画の主人公でもない限り入ろうとは思わないような狭い通気口。

 だが50cmにも満たなかったあのときの奴ならどうか? 入ってみたくなるよな、普通に。


 中を覗き込んでみる、溜まった埃の様子からしてここを通ったことはなさそうだ。

 下の部屋に行ってみよう、初めてやつと遭遇し、チビ先生と戦闘になった所だ。


 裏口から出て階段を降り、その部屋へと向かった。

 今は鏡もなくなり、ブチ抜かれた壁の残骸が転がっているその部屋、通気口は……あった。


 ここも蓋がなく、さらには中の埃が一直線に拭き取られている。

 ミラの予想は正解のようだ、奴はここから最下層へ移動したのだ。


 そして、今も城中に繋がるこの通気口のどこかに潜み、俺達の様子を覗っているに違いない。



「カレン、ちょっと中に入ってみてくれるか? ちなみにどっか行くなよ」


「わかりました、よいしょ……おぉ~っ! 楽しいです、ちょっと探検して来ます!」


「だからどっか行くなってば」



 壁に空いた通気口からはみ出してバタバタしていたカレンの足を掴み、中から本体を引き摺り出す。

 凄く不満げな表情だ、だが埃塗れになるから全てが解決した後にも入らせはしない。


 とはいえ誰かがこの中に入らないと捜索することは出来ない、ここは参加者の魔族に頼ろう、奴等であれば元々薄汚い存在である、少しぐらい汚れてもどうということはないであろう。


 早速外に戻り、総大将紛いのスタイルで指揮をしていたエリナに通気口の件を伝える。

 すぐにその情報を参加者全員に周知してくれるようだ。


 俺達が城の内部に戻ったところで、館内放送的な何かが聞こえてきた……



『ピン・ポン・パン・ポンッ……皆の可愛いエリナちゃんからのっ、大ヒィィィントッ、チャァァァンスッ!』



 調子に乗りやがって、後で尻尾を駒結びにしてやろう。



『城の内部には至る所に通気口がっ! その中に入ってみるとっ! とぉぉぉっても良いことがあるかも知れないぞっ! 尚、会場内での事故等については、当方では一切の責任を……』



 最後に余計な責任逃れの一言を追加してしまったようだが、とにかく会場内は盛り上がったようだ。

 壁や天井からドコンドコンッと音がする、参加者が通気口に入り始めた証拠である。



「ご主人様、どうして他の人は入って良いのに私はダメなんですかっ」


「カレン、通気口は凄くばっちいんだ、もし入ったらカレンの尻尾にダニ・ノミ・その他一定の不潔生物が取り付いて血をちゅーちゅーするんだぞ、それでも入りたいか?」


「……やっぱりやめときます」



 適当に誤魔化してカレンを納得させたところで、通気口からこれまでと違う、獣の雄叫びのような音が漏れてくる。


 誰かが叫んだ声が反響し、それがこういう聞こえ方をしているのであろう。

 確かあったよな、真鍮製の牛に人を入れて火で炙ると……そんな感じの原理に違いない。




『急げっ! あっちでターゲットを発見したらしいぞ!』


『通気口内で獲り逃したっていうじゃないか、まだチャンスはある!』


『ああ、王都Tシャツは絶対に俺達が頂くんだ! 命がけで戦うぞっ!』



 直後に廊下を通って行った大柄な魔族達の話し声、かなり追い詰めているようだ。

 だがな、王都Tシャツには命を賭ける価値など一切ないと思いますよ。


 だがこの勢いであればすぐに見つかるはずである、誰が見つけようが構わない、とにかく捕まえて今回の事件を集結させてくれれば良い。



「勇者様、もう大丈夫みたいだし私達はお昼にでもしない?」


「それも良いかもな、敵1体を大勢で追い詰めるクソゲーをゆっくり観戦しようか」



 持っていたシートを広げ、いつもの食事を出す。

 ここはチビ先生と戦った部屋、壁がぶち抜かれているため周囲の様子が見渡せる。


 ドタバタと走り回る魔族を眺め、時間を潰していると、急に周囲が騒がしくなってきた。

 どうやらこの周辺に敵が逃げ込んだようだ、次第に大量の参加者が集めリ始める……



 と、そのとき俺達のすぐ脇にある通気口からネズミの這うような音、間違いなく奴だ、馬鹿な奴め、俺達が居るこの部屋に出て来ようとするなんて。



『もぉ~っ! 一体全体何だと言うんですかっ! なぜあのような連中が、単なる養分のオタク共がこの私を追いかけてくるというのですかっ!』


「出やがったなゴミプロデューサー! 年貢の納期限はとっくに過ぎてるぞっ!」


『しょえぇぇぇっ! これはあなた方の仕業ですね! 今すぐこの愚行をやめて謝罪して下さい!』



 そうはいくか、ここでコイツを捕らえ、そしてその処刑をもって今回の事件を終結させるのだ。


 だが、捕まえようとする俺の手を軽やかなステップで回避した敵は、そのままジャンプして廊下に出てしまった。


 意外にすばしっこい奴だ、小さくなった分逃げ足も速いというのか……



『では私はこれでっ! 皆さんご機嫌よう!』


「待ちやがれこのゴミ虫野郎!」


『そうはいきませんよ! あなたごとき……あっ! しまったぁぁぁっ!』



 後ろを振り返ったまま、俺達を馬鹿にするようにして立ち去ろうとしたプロデューサー。

 廊下の奥から現れた参加者の一団とバッタリ出くわしてしまった。


 一瞬固まる魔族5体の集団、その中で真っ先に反応したのは……マーサ、いや男だ、そっくりだけど……



「待てコイツ! 俺の速さに勝てると思うなよ……よっしゃぁぁぁっ! 獲ったぞぉぉぉっ!」



 強くはなさそうだが素早さだけはかなり高いと思しきウサギ魔族、壁を蹴って宙に舞い、逃げようとするプロデューサーの襟首を掴んだ、実に華麗な技だ。


 ちなみにほとんど同じ顔をしているマーサが、耳をペタンと折り、恥ずかしそうに顔を赤らめながら俺の後ろに隠れている。



「おいマーサ、アイツ知り合いか?」


「……お兄ちゃん」


「辛いことを聞いてしまって申し訳なかった」



 プロデューサーをガッチリと掴んだマーサの兄は、そのままこちらに気付くこともなく城の外へと出て行った。


 これでゲームは、そしてこの事件は終わりだ、俺達も後に続こう……



 ※※※



『え~、それでは、今回のターゲットを捕獲したどこかで見たことがあるウサギ魔族さんに、賞品の王都Tシャツを進呈します、何か一言をどうぞ』


『いやぁ~、完全に実力でしたね、ちなみに俺、妹が人族の地に住んでいるんで、そこから送られて来たものと合わせて王都Tシャツは2着目なんですよ、いやはやこれも実力ですね』



「マーサ、王都Tシャツ……送ったのか……」


「魔族領域の一部の連中に人気が出たらしいのよ、だから屋敷にあったのを送っておいたわ」


「そうか、ちなみにアレ、自分で欲しいと思うか?」


「もちろん要らないわよ」


「うむ、お前は兄と違って正常なようだ、安心したよ」



 マーサの兄とは今後どこかで出会うことがあるかも知れない、顔だけは覚えておこう、マーサとほぼ同じだが。

 というかアイツはイケメンの部類だ、憧れのアイドルと結婚出来るかもな。



『続いては今回の敵、アイドルに対して酷い行いをしていたプロデューサーに死刑を宣告します』



 鳥かごのような檻に入れられたプロデューサーが、スタッフの手によってステージ上に運ばれて来る。

 その前に立つエリナ、ビシッと指を差して告げる……



『このクズめ! 貴様は魔王軍を愚弄し、損害を生じさせた! よってこの私が職権で、貴様を10倍に希釈した人喰いスライムに漬けてジワジワ溶かす刑に処す!』



 決まった、という顔をしているエリナ、イベント用の法被を着込んだままなので全然決まっていない。

 というかエリナの職権ヤバいな、勝手に司法判断まで出来てしまうとは……


 そのエリナの指示で水槽のような蓋の付いたケースが運ばれて来る。

 中には気持ちの悪い巨大なスライムがパンパンに詰まった状態。


 そこに檻ごと、下からゆっくりと投入されていくプロデューサー、何か叫ぼうとしているようだが、顎が外され、ついでに口の中に砂を詰められているため声にならない。



「アレは死ぬまでに3年以上掛りますわね、それまで地獄の苦しみですの」


「たったの3年かよ、もっと数千年単位で苦しめてやれば良いのに」



 やったことがやったことである、奴に与えられたこの程度の痛みなど、攫われて来た被害者の痛みに比べたらアリに噛まれた程度のものだ。



 それでイベントとは終了し、参加者達は続々と帰路に着く。

 結局マーサは兄には会わなかったようだ、さすがに俺達に紹介するのは恥ずかしすぎるからな。


 と、片付けを終えたエリナがやって来た……



「皆さん、今回のご協力には感謝致します、大魔将様はちょっと事情聴取のため連れて帰りますが……良いですかね?」


「そうだな、落ち着いたら手紙をくれ、助けてやったんだから当然降伏は認めるはずだよな」


「ええ、それで良いと思います、あと他の捕まえた犯人達はどうしますか?」


「う~ん、オニ美達とジャンボ妖精はお仕置きして解放しよう、誘拐実行犯の5人とチビ先生は連れて帰るぞ」


「わかりました、ではあの5人と先生、ジャンボ妖精の子も一旦引き渡します」



 チビ先生と5人組は直ちに引き出され、ボス部屋に留まっていたジャンボ妖精も転移装置を使って洞窟ダンジョンの外に連れて来られる。


 まずは連れ帰る6人を船に乗せ、その後にジャンボ妖精をどうするべきかについて考えることとした。



『あの~、私は今回事件を起こした組織とは関係ない事務所なんで……その、何と言うか穏便に……』


「そうだな、あの部屋でしばらく反省したことだし、馬用の鞭で100叩きの刑で良いにしてやる、そこにうつ伏せになるんだ」


『へへぇ~、畏まりました~』



 ズシッと寝そべったジャンボ妖精の両脇にマーサと2人で立ちピンクのワンピースをズルズルと捲る。


 巨大なパンツと白い背中が丸出しになった、その上にはおよそ馬用とは思えない鞭を持った精霊様がフワフワと漂っており、すぐに構えの体勢に入った……



「いくわよ、覚悟なさいっ!」


『はい……あでっ! きゃいんっ! あうっ!』



 思ったほど効いてはいないようだが、これで穏便にという約束は果たしたはずだ。

 刑が終わったジャンボ妖精を立ち上がらせ、服の裾を戻してやる。



「ねぇ妖精さん、あなたはこれからどうするの?」


『えっと、まだ何も決めてないです、今の事務所に居てもここから数千年は下積み生活だと思うので、そろそろ……』


「じゃあ魔王軍広報課に入らないかしら? 中ボス役をしていた鬼の子達も一緒に、訳あって体の大きい種族を募集しているのよ、ゴーレムの代わりになりそうな」


『良いんですか? それなら喜んで入らせて頂きます!』



 この場で移籍が決まったようだ、トンビーオ村に帰ったらオニ美達にもこの話を伝えておこう。


 というか、ゴーレムの代わりになる大柄な種族が欲しいのは俺達がラフィーを討伐して連れ帰ったからであろうな……



「じゃあエリナ、俺達はもう帰るから、大魔将にはよろしく伝えておいてくれよな」


「わかりました、ではまた次の戦場で」



 プロデューサー野郎に滅多打ちにされたことにより、未だに昏睡状態に陥っている大魔将。

 だが傷は癒えたのだ、おそらく明日か明後日には目を覚ますことであろう。


 エリナと、それからジャンボ妖精に手を振り、船を出す。

 今回は色々とあったがひとまず終わりだ、コテージに一泊して王都に帰ろう……



 ※※※



「オラッ、着いたから中へ入れ、段差があるから転ぶなよ」


「あら、おかえりなさ~い、今回は長かったですね」


「ただいまアイリス、ちょっと馬鹿共を捕まえて来たんだ、洗ってやりたいから風呂を沸かしてくれ、アッツアツにな」


「は~い」



 まずはチビ先生の腐った心を煮沸消毒してやろう。


 すぐにボコボコと沸騰する恐怖の風呂が完成し、その上に先生を吊るす。

 他の5人は風呂が冷めるまで待機させておく、そこまでする必要はなさそうだし、普通に入浴させてやることとした。



「ちょっと、やめてよっ! もう上に居るだけで熱いじゃないのっ!」


「黙れ、熱いのが嫌なら風呂釜の縁に足をかけておけば良いじゃないか」


「あ、そうね……押さないでよ、ぜぇ~ったいに押さないでよ」


「よいしょっ」


「えっ? あっつぅぅぅぃ! ひぇぇぇっ!」



 なぜその伝説的なアレを弁えているのだ、当然後ろからドンと押す、熱湯風呂ならぬ沸騰風呂にドボンした先生、なかなかタフなようだ、火が通ってこない。


 後ろに控えていたセラとルビアが縄の先端を引っ張り、良い感じの浸かり具合でしゃぶしゃぶさせる。

 パンツは既に脱がせてある、ノーパンしゃぶしゃぶだ。


 そのままチビ先生を使って湯を掻き回し、人が入っても差し支えない温度まで持っていく。

 うむ、良い湯加減だ、先に俺達が入り、その後オニ美達とあの純粋魔族5人にも入らせてやろう。



「セラ、ルビア、先に風呂に入ろう、ミラは引き続きそのチビを締め上げておいてくれ」


「わかりました、ではまずこの万力で指を……」


「ひぇぇぇっ! お許しをっ、お許しをぉぉぉっ!」



 全員が交代で風呂に入った後、まずは特に悪い事をしていないオニ美達にそれぞれデコピンを喰らわして許してやる。


 魔王軍への移籍の件は考えておくそうだ、場合によっては今の事務所から派遣される形で魔王軍の後方を担うことになるかも知れないという。


 ジャンボ妖精もそうだが、もし兵隊募集のための広報をするのであれば、可能な限り弱い奴を集めて欲しいものである、そうすればこちらが楽だからな。



「次、お前ら5人の番だぞ、セラ、ルビア、被害者がどう処分するか決めるんだ」


「そうね、ルビアちゃんはどう思う?」


「当然お尻ペンペンです、全員1,000回ですね」


「じゃあ決まりだな、そこに四つん這いになれ」



 全てを諦めたような表情の5人が壁に向かって並び、そのまま四つん這いになる。

 そこでルビアが調子に乗り、全員のパンツを下げてしまったではないか……



「悪い子はお仕置きですっ! 反省しなさい!」


「いったぁぁ……くない……弱すぎです……」



 ここまでやったにも拘らず、ルビアのパワーは圧倒的に不足していた。

 もちろんそれはセラも同様だ、元々のステータスが高い純粋魔族にはダメージを通すことが出来ない。


 ちなみに俺と精霊様は敵前逃亡をかましたハンナの頬っぺたを両側から抓っていて忙しいので交代することは不可能なのである。


 まぁ、この5人は脅されて使われていただけだし、人前でお尻丸出しにされた恥ずかしさをもって許してやることとしよう。


 どうせこの後は王都に連れ帰ってしばらく反省させるつもりだからな。



「さて、お前らはもう立ち上がって良いぞ、次はやる番に回るんだ、ハイこれ鞭ね」


「あ、どうも……もしかして私達もあの先生を打ち据える役目ってことですか?」


「もちろんだ、酷い目に遭わされた被害者の代表として全力で成敗するんだぞ」


「……仕返しとか……あとめっちゃこっち見てるんで怖いんですが」



 確かにめっちゃ見ている、だがその目は威嚇するものではなく、どう考えても許しを請うためのものだ。

 というよりも今にも泣きそうな感じでウルウルしているではないか。


 もちろんその程度で許してやることなどない、命を助けてやっただけでも感謝して貰いたいところである。


 顔に袋を被せ、セラとルビアを先頭にその場に居る全員で鞭を構える……その後、コテージではとても口に出しては言えないような凄惨な光景が広がった。



「おいチビ先生、ちょっとは反省したか?」


「もう二度と悪いことは致しません、どうかお許しを……」



 成敗完了である、ルビアもそろそろ許してやるとのことで、チビ先生の治療を始めた。

 これで全てが解決した、さて、明日の朝ここを発って王都に帰ろう……

次回、新章突入です、引き続きお楽しみ頂ければ幸いです

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