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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第九章 残党とすら呼べない
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236 奴の正体

『あのお方』による王都、またはピンポイントで俺達の屋敷を狙った襲撃の可能性について知った日の翌日、早速それに対抗するための準備を始めた。



「まずは太くて丈夫な角材を6本買って来よう、長いのが2本と短いのが4本だ」


「あら勇者様、そんなの何に使うわけ?」


「敵が攻撃を躊躇するような秘策だよ」



 商店街の家具店に頼み、2本と4本、きっちりと長さを揃えられた角材を入手する。

 長いものの方がふた周りほど太く、丈夫なものだ、これなら人1人分の体重ぐらい余裕で支えられるであろう。


 屋敷の庭だと狭いうえに目立ってしまうため、それを持って領地へと移動した。

 もちろん縛り上げたラフィーと、縛ったうえに目隠しまでしたパトラも一緒だ。



「2人共、その木材の上に寝てみるんだ、あ、パトラ、そっちじゃなくてこっち、ほらここだ」


「あの……一体何をさせるつもりッスか?」


「ん? お前らを磔にして敵の前に掲げるんだ、そうすれば下手に攻撃出来ない、しかも怒りもこみ上げてきて自殺行為に走るかも知れないからな」



「ちょっと主殿、それは明らかに悪い奴等の取る作戦ではないかっ!」


「うるせぇな、勝てば良いんだよ、勝った方が官軍で正義なんだ、常識だぞ」


「・・・・・・・・・・」



 真面目っ子ジェシカさんは黙らせておく、向こうも殺す気で来るのだ、それに対してどのような手を使おうと反則などということにはならない。


 まぁ、もちろん敵が似たような作戦を採用した場合には、卑怯だのクズだのと散々文句を言うのだが。

 この辺りのダブルスタンダードは異世界勇者にのみ許されることだと俺は信じている。


 何があろうとも勇者は正義で正当、それに敵対する勢力は卑劣で不当なのだ、これ、絶対的真理ですから。



 その後も着々と準備を進め、遂に2人用の磔セットが完成する、安全性を確かめるためにも一度試してみることとしよう。



「じゃあまずはラフィー、手と足を広げてここに仰向けになるんだ」


「いや、あの、磔って普通は十字型じゃないんスか?」


「これはキの字型を採用したものだ、ほれ、ちゃんと足を開け」


「やぁぁぁっ! せめて足は閉じさせて欲しいッス!」



 ジタバタと暴れるラフィーを無理矢理に押さえ付け、手と足を横向きの角材に縛る。

 このまま起き上がらせれば……うむ、良い感じだ。



 残念ながら今は私服の作業ズボンを穿いているものの、迎撃作戦当日には奴隷用の下が短いワンピース状の服を着せる予定でである。


 つまり、この格好なら下からパンツが見放題ということだ、最悪敵側からも見えるかもな……



 さて、これならラフィーよりも少し体重が軽いと思われるパトラに関しては実験の必要がないであろう。

 今日やっておくべきことは終わったし、そろそろ屋敷に帰って夕食としよう。



 屋敷に帰り着くまでの間、外で恥ずかしい格好をさせられたラフィーがずっとブーブー言っていた。

 実は磔にされた際、遠くで馬車に乗っていた御仁と目が合ったとか合っていないとか。


 それで穴があったら入りたいなどと主張していたため、箱尻ボックスに収納してやったのである。

 こちらの方が10倍は恥ずかしいはずだ、文句を言うからこういうことになるんだぞ。



『もう不平不満は一切述べないッス、だから出して欲しいッス……』


「うむ、わかったのであればよろしい、敵が攻めて来た際には頑張るんだぞ」


『へへぇ~っ、承りましたッス』



 敵がいつ攻めて来るかはわからない、それまでは警戒を怠らず、とはいっても張り詰めすぎずの感じで過ごしていこう……



 ※※※



 翌朝、南の空に巨大なみ確認飛行物体との報せを受けて布団から飛び出る。


 敵か? と思ったらエリナの鳳凰ではないか、何か情報を得たのであろうか、というか徐々に近付くその巨大な鳥の背中には、エリナともう2人、合計3人が乗っているように見えるではないか。



 前回と同じように精霊様が誘導し、王都内を避けて俺の領地へと回る鳳凰。

 やはり3人だな、エリナ以外の2人も女性、一体何者だ?


 それが降り立った地に行くと、いつもは自信満々で居る精霊様の動きが妙にギクシャクしている。

 エリナも先に鳳凰から降り、その2人の女性をエスコートするように手を貸し、恭しく頭を下げた。



「どうも勇者さん、魔王軍の方で敵の動きを察知しまして、それで……」


「うん、こっちも迎撃の準備をしているんだ、で、その2人は?」



 立ったまま無言でこちらを見つめる2人の女性、片方は黒いフード付きのマントを羽織っており顔が見えない、しかも手には巨大な鎌を持っている。


 もう一方は実にみずぼらしい格好だ、麻で出来ていると思われるボロボロの服はつぎはぎだらけ、もう1人の女の奴隷とか何とかか?



「……あの……2人ではなく2柱と……何というかその、神様なので」


「神様? 何でそんなのがここに居るんだ、というかこの世界の神はあのケールとかいうクズじゃなかったのか?」


「いえ、魔界にも神は居られるんですよ、たくさん、今回は数百年ぶりに魔王軍での離反が生じたということで様子を見に来られたんです」


「へぇ~、何の神様なんだ?」


「鎌を持たれておいでなのが死神様、そしてその隣は貧乏神様です」


「あぁぁぁぁっ!? そんなもん連れて来るんじゃねぇぇぇっ!」



 監視役はとんでもない神であったようだ、まさかしばらくこいつらと行動を共にするとか言わないよね? 俺の領地に滞在するとかも言わないよね?



「勇者さん、失礼なことを言ってはいけませんよ、特に貧乏神様は……」



『私はあなたの保有する資産の市場価格を操作して大損させることも可能です、今後、不敬な態度を取った場合にはどうなるか、わかりますよね?』


「……そんなことも出来るのか、屋敷やその他の財産が一瞬でゴミに変わるなんてひとたまりもないな」


『いえ、地味に相場操縦しますから、わりと時間は掛かりますよ』


「あ、そこはアナログなんですね、失礼しました」



 とにもかくにもヤバい連中だ、いつも偉そうにしている精霊様がビビッているあたり、相当に上位、いや、今この世界に存在する者の中での頂点といったところか


 これは事件が解決するまで刺激しないようにしておこう、下手なことをして怒りを買ったら後々えらいことになりそうだからな……



 しかし、女神の奴は自分がこの世界を統べるとか何とか言っていたようないないようなという感じであったが、それと同等の存在も魔王側、というか魔族側に存在するのか。


 もしかすると俺の戦いは純粋な人族と魔族の争いではなく、女神の居る神界とこの神々の居る魔界の代理戦争をさせられているのかも知れない……



「それで勇者さん、魔王軍の方で受け取ったリストを元に組織の構成員を摘発し始めたところ、一部が脱走して北の山脈に逃げ込んだんですよ」


「なるほど、そしてその中に『あのお方』も居ると、ちなみに『そのお方』はこっちで発見したからな」


「あ、そうなんですね、では引渡しの方は……」


「それは出来ない、変質者だけど可愛いからな、処刑には適さないんだよ、それにウチの壁に穴を空けてくれたからな、こっちで処分しておくから安心しろ」



 パトラを縛り首などにさせるわけにはいかない、そもそも自分で自分が『そのお方』だということを知らなかったわけだし、壁に嵌った以外は特に何かをしたということもない。


 この戦いが終わった後どう処分するかはまた考えれば良いであろう、とにかく今はすぐにでも攻めて来るであろう『あのお方』に対処するのが先だ。



「それでエリナ、『あのお方』の正体はわかったのか?」


「いえ、まだ魔王軍の一員であったことぐらいしか、でも北の山脈に集結した一団を率いているのがそいつだという情報は得ています」


「そうか、じゃあそのうちにご尊顔を拝見することが出来るってことだな」



 北の山脈に逃げ込んだ組織の一部は総勢500程度らしい、その構成は中級魔族が最多、次いで下級魔族の雑魚キャラ、そして上級魔族は数えるほどしか居ないという。


 そして魔族としてのランクではなく、組織内での地位を参照して徒党を組んでいるため、場合によっては下級魔族が中級魔族や上級魔族に対して命令を出すようなことも考えられるとか。


 まぁ、どのみち雑魚ばかりだ、数もそこまで多くはないようだし、緒戦で俺達の屋敷を破壊されたりしなければノーダメージで殲滅出来るであろう。


 そのような状況にある今回の戦いで気を付けるべきことはたった1つ、敵の全員がゴーレム使いだということだ。


 また自爆ゴーレムやマイクロゴーレムのような得体の知れないモノを使って奇襲を仕掛けてくる可能性がある。

 それによって被害を被ることだけは絶対に避けなくてはならない。



「勇者さん、魔王軍の方で掴んだ情報ですと、おそらく敵の狙いはここ、というか皆さんのお家ですね」


「ああ、ラフィーを攫いに来るんだろ?」


「ええ、それで北の山脈を出てここまで到達するにはおよそ2日、偵察班が動きを察知して私に伝えるまでが1日です」


「1日分のタイムラグがあるのか、よしわかった、じゃあエリナの所に報せが来たら教えてくれ、こっちで王国軍に応援要請をするからな」



 敵の数は500、王国軍を1万も掻き集めて防衛すれば、数の暴力で簡単に押し切ることが出来るであろう。

 というか俺達と筋肉団だけでも余裕なはずだ。


 偵察や何やらは全て魔王軍サイドでやってくれたのだ、では人族サイドはその軍事力の提供をもってこの戦いに参加することとしよう。



「じゃあエリナ、それから神様方も、さすがに敵キャラを人族の街に入れるわけにはいかないから、戦いが終わるまではここに陣を張って滞在して欲しいんだが……」


「う~ん、私は良いですが……死神様と貧乏神様はどうなさいますか?」


『わっちはそれで結構じゃ、ただし食事と酒を用意するのじゃ』


『私も構いませんよ、ですがちょっと服と体が臭いのでお風呂を用意しなさい』


「畏まりました、では勇者さん、早速接待の準備をお願いします」


「了解した、酒も食事も、それから風呂も何とかしよう」



 北の山脈から王都方面を目指す場合、確実にここ、つまり俺の領地となっている場所を通る必要がある。

 つまりこの付近に仮設の野営地を造り、そこに滞在しておけば良い見張りになるということだ。


 俺達は夜だけでも屋敷へ帰り、その間の見張りはエリナ達に任せておけば良い。


 すぐにゴンザレス他数人の筋肉団員が呼ばれ、しっかり国費を使って死神と貧乏神が滞在する仮設の社、それから仮設大浴場が設置された。


 あとは敵の襲来を待つだけである……



 ※※※



 その2日後、遂に敵組織の軍団が動き出したとの報、マリエルは王宮へ、俺はその辺をランニングしていたゴンザレスを捕まえ、翌朝には王都北門に集結して迎撃作戦を実行できるようにと伝えておく。


 俺達も今日は仮設野営地に泊り込み、もしかすると早朝になるかもしれないという敵の到達に備えよう……



 夕方には一旦屋敷へ帰って風呂と夕食を済ませ、領地へ戻る、既に王国軍の主要部隊が到着していた。

 その数は筋肉団も合わせて2,000以上、どれも精鋭ばかりで構成された強兵部隊である。



 と、それとは違う兵士、左腕と右脚の無い、辛うじて残った右腕には剣ではなく鍬を持ったおっさん兵がこちらへ来る、これはウチの兵だ……



「あの、俺らは明日どうすれば良いんですかね?」


「あ、皆さんはお休みにしておいて下さい、さすがにヤバいと思うんで」


「では勇者殿、あのお店の女の子達も連れて王都内へ避難しますよ」


「そうですね、コリン達も戦えるわけじゃないし、1日面倒を見て貰えると助かります」



 暇潰しとして領地で雇い入れている満身創痍の退役兵5人、それからドライブスルー専門店で働かせているコリン達を避難させるのを忘れていた。


 というかそもそもリーダー格のおっさんにしてもその負傷はスライムlv1に敗北してそうなったもの、とてもじゃないがここで一緒に闘うことなど出来ない。


 コリンやその他の3人も休みを寄越せと不満を募らせていたようだし、今日これからおっさん達に身柄を預け、王都の中に避難して貰うこととした。



 次に近づいて来たのはインテリノ、それから後ろに控えたゴンザレスである。

 先に死神と貧乏神に挨拶をしていたらしい、ここで駄王を出さなかったのは正解だ。



「ご無沙汰しております勇者殿」


「ああ、こちらこそだな、インテリノ王子、それで、今回の指揮官は王子がやるのか?」


「ええ、出て戦う精鋭は私が、ここに居る以外の一般兵は城門から出ず、万が一に備えて王都内で待機する予定です」



 確かに500の敵に対して1万人もこんな所に集合することはない、この判断も正解であろう。


 その辺で遊んでいたリリィが王子の姿に気付いて連れ去ってしまったため、あとはゴンザレスと作戦について話をする。


 城門それから相手がゴーレムを使うゆえ倒される可能性がある城壁は断固死守、それだけとのことだ、。

 シンプルで素晴らしい作戦である、特に俺のような兵法など少しも齧っていない者にとっては。



「では勇者殿、また明日の朝、敵の襲来と共に会おうではないか」


「おう、筋肉団はどこに陣を張るんだ?」


「ん? 俺達はちょうど良いから一晩掛けて夜行演習をしようと思ってな、全裸で」


「……そうか、頑張れよ」



 全裸になって走り去って行くゴンザレス達にサリナの幻術を使ったモザイクを掛けつつ見送る。

 明日は何時に叩き起こされるかわかったものじゃない、さっさと寝ることとしよう……



 ※※※



 迎えた翌朝、横で寝ていたカレンがぬっと動いたことで目を覚ます。

 まだ薄暗いが、その尻尾がボワッと膨らんでいるのは確認出来た。


 敵がこちらに向かっている、その振動を捕らえて臨戦態勢に入ったらしい。



「ご主人様、起きて下さい、森の中からドドドドッて音がしますよ」


「そうか……うん、寝坊助マーサも起きているみたいだし間違いないな」



 俺には特に何も聞こえない、だが仮設テントから出ると、王国軍獣人部隊の連中も続々と姿を現していた。

 そういえばこころなしか森の木が揺れている気がしなくもないな……



 寝ていたメンバー全員を叩き起こし、武装させる。

 最後のルビアが目を覚ましたときには、既にその振動は俺も感じる程度まで大きくなっていた。


 遠くの方で次々に倒れる森の木々、とても敵が500の小規模軍団とは思えない状況だ。

 おそらく巨大なゴーレムを使って道を開きながら進んでいるのであろう。


 その光景に森林保護も担当している獣人部隊の皆さんは怒り心頭のご様子である。



 しばらくすると、森を抜けて現れる敵の姿、最前列は思いの外小さなゴーレムが30体以上、引っこ抜いたと思われる大木を抱えている奴が居ることからもパワー系であると推測した。


 王国軍も出揃う、前列の小さなゴーレム、その後ろを進む敵構成員の姿が見え始めた……玉座が運ばれている、あれが『あのお方』か……どこかで見たことがあるような……



「あの勇者さん、あの玉座の奴……確実に殺しましたよね? 私も死体を検分したんで間違いないと思うんですが……」


「おいエリナ、あいつ誰だっけ?」


「もう忘れたんですか? 相変わらず頭悪いですね、ラフィー様の弟子に無理矢理なったエメスですよっ!」


 これまでずっとその姿を隠し続けてきた『あのお方』、その正体はラフィーの城に突入すると同時に戦い、惨たらしく殺害したはずのゴーレム使い、エメスであった。


 というか間違いなく、これ以上ないというレベルまで確実に殺したはずだ、それがなぜ……



「待てよエリナ、アレはぐっちゃぐちゃに潰して殺害したはずだぞ」


「けど、どう見ても……いや、良く見ると繋ぎ目がガタガタですね……」



 徐々に近付く『あのお方』が座った玉座、今ではもう俺にもその姿がはっきりと確認出来る。


 確かにガタガタのジジィだ、体を再構築し、失ったパーツは土くれで補強しているらしいが、所々ズレているし、接着剤がはみ出しているような箇所もあるではないか。



 などと思っている間に、こちらの最前列から50m程にまで接近した敵軍、その動きを止め、玉座を前に出して来る……



『久しぶり、いやこの間あったばかりじゃったの、わしは地獄の底から舞い戻り、復讐、そしてカラクリ女王様を取り返しに来たのじゃ』


「ああそう、間違えって蘇生したからわざわざもう一度殺されに来たんだと思ったぜ」


『ぐぬぬ、貴様、わしをあのような目に遭わせおって、おかげでこの有様……あっ!』



 その幼稚園児が適当に作ったプラモデルのような姿を俺に良く見せようと腕を広げたエメス。

 右の肘から下がポロッと落ち、地面に当たって粉々になってしまった。



『クソッ、だから瞬間接着剤はゼリー状のものを使えと言ったのじゃ、ほれ、また流れてる、そこはもっとしっかり着けねばならぬのじゃ!』



 ゴーレムサイボーグと化しているような姿から、てっきり魔力を使ってその体を維持していると思っていた。

 だがまさかの瞬間接着剤である、もう完全にプラモだろこのジジィ……



 腕の修復が終わり、エメスは再び玉座に着いて偉そうな格好をする。

 今度は喋ることをせず、キョロキョロとこちらの様子を覗っているようだ。


 しかし目的の人物は見つからないであろう、ラフィーも、それから『そのお方』と称されるパトラも。

 既に俺達の後方で磔台にセットされ、布を掛けられて起き上がらされるのをまっているのだからな。



『ぐうぅ、貴様等、わが師であるカラクリ女王様をどこへやったのじゃ? そしてあの子も捕らえたのであろう、早く返せっ!』


「お前等が探しているのはひょっとしてこいつらか?」



 カッコイイ感じで指を鳴らす、いや音は鳴らなかったのだが、後ろの兵士は精鋭だけあってその仕草から全てを察してくれたようだ。


 磔にされたラフィーとパトラ、キの字型の磔台であられもない格好をさせられているその2人が高く掲げられる。



『……!? 何と、何ということを……貴様等、絶対に許さぬぞ、全軍突撃じゃ!』


「ああそう、じゃあこっちも迎撃じゃ、もう一度ぶっ殺してやるよ、お仲間も一緒にな」



 遂に現れた『あのお方』、いや、無才能ゴーレム使いエメス爺との再戦が始まった……

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