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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第八章 ゴーレムの城
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217 はい次

「よぉ~し、じゃあ出発だ! こんな寒冷地帯とはさっさとオサラバしようぜ!」


『おぉ~っ!』



 敵の総本山を攻め落とし、一部の占領軍だけを残して王都に帰還することとなった王国軍。

 帰りも蛮族の地に立ち寄り、そこで改めて休息と帰りの物資の補給を行う。


 なお、居残りのかわいそうな兵隊は恒例の部隊長じゃんけんで公平かつ公正に決定した。

 誰も文句は言えないルールだ。



「勇者様、馬車が狭いわよ」


「しょうがないじゃないか、捕虜を連れて来たんだから」


「邪魔だしうーうーやかましいのよね」



 敵の城で捕らえた5人の美人秘書、当初は現地で拷問する予定であったが、寝ている間に敵首魁の居場所がわかったため、それが流れてしまった。


 だがそのまま許してやるなどということはない、ガタガタと揺れる馬車の通路に石抱き責めセットを5つ並べ、その上に全員を座らせてある。


 もちろん猿轡を噛ませてあるため不平や不満を漏らすことは出来ないのだ。



「おい貴様等、重石を落としたら鞭で打つからな、あとうるさいから少し静かにしろ」


「う~、うむぅ~!」


「何言ってるかわかんねぇよこのゴミクズ!」


「・・・・・・・・・・」



「とはいえ勇者様、この寒いのにこれ以上断食させると本当に死んでしまいますよ」


「そうか、じゃあ野菜の切れ端でも食わせておこう、ついでにこの一番うるさい奴に発言の機会を……」



 最初から今まで、ずっとうーうー言い続けてきた1人の猿轡を外す。

 一体何を主張したいというのだ? トイレに行きたいのか?



「おい、喋って良いぞ、何が望みだ?」


「私はドMなのでもっとキツくして下さい!」


「……だってよ精霊様、半殺しにしてやれ」



 馬鹿じゃないのかとも思ったが、考えるまでもなく馬鹿なのであろう。

 その1人は精霊様に抱えられそのまま極寒の上空に連れ出された、全裸のまま……


 他の4人には残飯をありったけ食べさせ、再び猿轡を噛ませてギザギザの上に正座させた。

 その間の発言権はナシ、後ろで剣を持ったミラに構えを取らせ、喋ったら斬ると脅しておいたのだ。



 精霊様ともう1人がどこかへ飛び去ったとはいえ、馬車の中は未だに狭苦しいままである。


 というか良く考えたら蛮族の地に預けてあるイレーヌも回収しなくてはならないんだよな。

 これ以上狭くなるのであればまた誰かをカートップにしないとダメかも知れない。



 と、上空を散歩していた精霊様が戻る、その洗礼を浴びた自称ドMの美人秘書、あまりの責め苦に気を失っているようだ。



「精霊様、ちょっとそのまま浮いていてくれ、そいつも抱えたままだ」


「それはダルいわ、でも座る場所が……この重石の上で良いわね」


「ヴ~ヴ~ッ! ヴブベッ!」



 1人の美人秘書を抱えたまま、別の奴が石抱き責めにされている重石の上にドカッと座る精霊様。

 何だか嫌な声が漏れ、被害者はガクッと項垂れた、魂がどこかへ行ってしまったようだ……



「死ぬから、マジで死ぬからやめるんだ!」


「あら脆いわね」


「……じゃなくてやってることが異常なんだよ」



 とりあえず気を失ってしまった2人は荷台へ放り込んでおいた。

 これで少しは広くなったか、いや、そうでもないな……というか元々のメンバーだけでも狭いのだ……



「ねぇ勇者様、もう限界よ、王都に帰ったら馬車を買い換えましょ」


「高いからダメ、ウチにはそんなお金ありません!」



 馬車は凄く高価なものだ、毎月の活動費用にすら苦労している俺達に手の届くようなものではない。


 しかしこの異世界に来てから半年以上、普通のチート勇者であればとっくに元居た世界の知識で大金持ちになっているはずだ。


 どうして俺ばかりこのような状況に追い込まれているのであろうか? いや、きっとこれは社会のせいだ、俺が悪いわけではない。



「あ、でも勇者様、王宮にはイマイチ使っていない大型馬車がありますよ、今回の報酬としてそれを貰えば良いんじゃないですかね?」


「しかしマリエル、王国の財政がアレなこのご時勢に公物を譲ってくれるのか?」


「それなら大丈夫だと思いますよ、今回敵の総本山を攻め落としたことでかなりの収益が生じているはずですから」


「つまり何かを集るなら今がチャンスと……」


「そういうことです」



 であれば善は急げだ、どうせ蛮族の地で宴をするだろうし、酒が入ったときにそれとなく頼んでみよう。




 その後、行軍に支障が出るような事象も発生せず、順調に進んで行った王国軍。

 蛮族の地へ入るための木で出来た門が見えた、ようやくご到着だ……



 ※※※



「おぉ~マリエル、無事だったかマリエル!」


「お母様、首の大蛇が私を呑み込もうとしているので少し離れて下さい」


「すまんすまん、では私はインテリノの所へ行って来る」



 相変わらずテンションの高い蛮族の女王、ペタン王国の王妃でもありマリエルの母親でもある。

 そして旦那であるはずの駄王はまたしてもガン無視されているようだ。


 行きに宿泊した施設を再び借り、そこへ荷物を置く。


 上級将校にはそれぞれそういった宿舎が貸し与えられているのだが、行きに立ち寄ったときは建物が足りなくて困ったのに対し、帰りは余裕がある。


 建物が増えたのではない、将校の数が減ったのだ。

 もちろん攻め落とした敵の本拠地に残った者も居るが、それよりも戦死してしまった者の数が多い。


 一般兵の滞在する野営地も随分寂しくなってしまったという。

 全ては捕らえてある敵の首魁一味の責任だ、八つ裂きじゃ済まないな、本当に……



「勇者様、日暮れと同時に以前会食をした建物に集合だそうです」


「で、ノリは? 戦没者追悼的な感じか、それとも戦勝祝い的な感じか?」


「迷った挙句蛮族との再会を祝して、ということになったそうです、追悼と戦勝記念は王都に帰った後ですね」


「了解した、じゃあそのノリでいくわ」



 日暮れと同時とは言っても、既に太陽は八割方傾き、そろそろ山の陰へ消えようかといったところである。


 すぐに準備を済ませ、全員で宴会場へと向かった。

 会場には先に来ていた総務大臣、まだ馬車の話を切り出すタイミングではない、宴が佳境に差し掛かってからだ。



「勇者よ、そういえばこちらで貸し出した衣装の返却がまだじゃったの」


「え? あれ返さないとダメなのかよ」


「当たり前じゃ、王国の備品じゃし、オーダーメイドでそこそこ高価なものばかりなのじゃ」



 どうして国の備品として岡持ちや忍装束、それにエッチな女盗賊スーツが用意されているのかは不明だ。

 だがこの一件でクソババァが思った以上のドケチであることが確認された。


 だが異世界勇者たるこの俺、今よりも快適な馬車を入手するためであれば手段は選ばない。

 最悪媚びへつらってでも目的を遂げるのだ。



「まぁ全部洗って返すよ、返り血で汚れたのもあるからな」


「うむ、では王都に着いた後王宮へ持参するが良い、と、そろそろ始まるようじゃの」



 気が付くと蛮族の女戦士がステージに立っていた、今日の司会進行役らしい。

 しかし相変わらず際どい格好だ、眼福である。



『え~、それでは全員揃ったようですので、王国軍と我々の再会を祝して乾杯を執り行います、皆様グラスをお持ち下さい……乾杯!』


『うぇ~い!』



 まずは所定の席で宴会に参加する、皆が酔っ払って動き出すのを待とう。



「ご主人様、このお酒にはお魚が沈んでいますよ……」


「リリィ、それは骨酒だ、美味いぞ」



 酒も料理も前回同様かなり凝ったもののようだ。

 これは十分に楽しめる……おっといかんいかん、目的を忘れては元も子もない。



 1時間程そのまま飲み続けると、ようやく周りがわちゃわちゃし出した。

 ここがチャンスだ、スッと席を立ち、貴賓席に居る総務大臣の所へ向かう。



「おいおい、酒が進んでないようだな」


「何じゃ勇者よ、年寄りにあまり強い酒を勧めるでない」


「まぁそう言わずに、ほれ、骨酒がナイスだったぞ、おっとっと」


「これ、溢すでない! もったいないことをしよって」


「すまんな、何だか体が疲れてバッキバキなんだ」


「なんと、若いのに情けないことじゃ」


「いやいや、ちょっと馬車が狭くてな、買い換える金も無いし、どうしたもんかってとこだ」


「ふ~む、おぬしらの馬車は確か10人乗りのワゴンじゃったの……」



 さりげなく振った馬車の話に喰い付いた、ここまでは計画通りだ。

 あとはどうやって王宮で余っている大型のものを放出させるかだな。



「ところでさ、あれより大きいサイズの馬車ってどんなやつなんだ? 見たことないんだが」


「王宮にもあるがあまり使っておらんでの、あれよりもふた周りほど大きいのじゃよ」


「へぇ~、今度買い換えるならそういうのにしようかな、でも金がな~」


「うむ、高価なものじゃからの」


「やっぱり高いのか、それで王宮のを中古で出すとしたらいくらぐらいになる?」


「下取り価格が金貨60枚といったところじゃな」



 何それ超高い、軽々しくくれなどと言えるものでないことは確かだ。

 しかし使っていないというのであれば話は別だ、ここで資産の流動化について説いてみよう。



「でもそんなの使わずに持っているなんて無駄じゃないか? キャッシュに変えちゃった方が無難だと思うぜ、支払能力的な観点から見てな」


「そうかも知れんの、ではおぬし、条件を付けてその馬車を譲ろうではないか、報酬の代わりとしての」



 来た! まさかの向こうから来やがった。

 これでリーチ、あとは一発ツモを狙うだけだ。



「んで、その条件ってのは?」


「まず今回の戦での働き分はそれが全てじゃ、馬車単体、それだけじゃぞ」


「うんうん、で?」


「それから毎年領地での所得を申告し、納税することじゃ」


「ええよ、余裕だよ」


「以上を約束すればその馬車本体をやろう、馬車だけな」


「うん、大丈夫だ」



 馬車ゲットだぜ、やはり敵の本拠地を攻め落とし、そこで大金を手にしたことで財布の紐が緩んだ瞬間を狙ったのは正解だったな。


 普段のババァであればもっととんでもない条件を付けてくるに違いない。

 だがこれに裏がなければ、という隠れた条件付だがな……



 宴は大いに盛り上がり、朝方になってほぼ全員がダウンしたことによって終焉を迎えた。

 顔に落書きされている奴が多いが、どう考えても王侯貴族のやることではないだろうに。



「おいセラ、宿舎に戻るぞ」


「あへへ、勇者様、超変な顔」



 俺も落書きされているようだ、犯人は誰だ? いや、どうセルビアに決まっている。

 罰として逆さ磔の刑にしておこう。



 今日は1日ここに滞在し、出発は明日の朝だという。

 物資の補給が始まっているが、俺はさすがに眠い、セラもまだ酔っ払いである。


 今回は飲んでいないメンバーに任せておこう、宿舎に帰って寝直すんだ……



 ※※※



「う~ん……朝か、いや、これは夕暮れだな……」


「おはよう勇者様、ようやくお目覚めのようね」


「セラはもう起きていたのか、他の皆は?」


「ルビアちゃん以外はもうとっくに起きているわよ」



 夕食の時間が近い、そうだ、馬車の件を他のメンバーにも伝えておかなくては。



「マリエル、昨日言っていた馬車の件だけどさ、普通に貰えそうだぞ」


「あら良かった、そしたら厩舎も増設しないとですね」


「厩舎を? どうしてだ?」


「だって馬4頭立てになるんですよ、今ある厩舎には2頭しか入りませんから」


「……ちょっとババァの所へ行って来る、嫌な予感しかしないぞ」



 確かに馬車は譲ってくれると言っていた、口頭での贈与契約が成立しているはずだ。

 錯誤による無効には該当しないはずなのでそれだけは間違いない。


 だが馬の話などしていなかった、そもそも今の馬ダブル以上のものがあるなんて知りもしなかったからな。



「おいババァ、まだご存命か?」


「何じゃ勇者よ、わしならあと3年は死なぬぞ」


「昨日の馬車の話なんだが……馬は?」


「気付いたか、馬は別売りとなっておるでの、自力で調達せい、1頭あたり金貨30枚から、良い血筋のものだと100枚といったところかの」



 別売りって、電池が別売りなのとわけが違うぞ、いうなればエンジンなしの車を売り付けられたようなものだ、走らない、ただの邪魔な箱である。



「馬よこせ」


「じゃあ金払え」


「・・・・・・・・・・」



 やられた、完全にやられてしまった、酒の席で上手くこちらに利益を誘導したつもりであったが、どうやら損を押し付けられていたようである。


 維持費だけが掛かるわけのわからん固定資産を引き受けてしまったではないか……



「まぁ勇者よ安心せい馬なら2頭、やらんこともない」


「本当か? じゃあ王都に帰ったらすぐによこせ」


「それはダメじゃ、今回の報酬は馬車単体だと言ったじゃろうに」


「つまりどうすれば良いと?」


「そうじゃな、次の大魔将を討伐したらその褒美にくれてやる、早くせんと馬車の維持費だけで赤字が累積するぞ」


「ひょぇぇぇっ!」



 その後、意地悪ババァから馬車のランニングコストについての説明を受けた。


 最大クラスの馬車ともなると重量税が年間で金貨30枚、そして半年ごとに点検まで受けなくてはならないという。


 もちろん走らなくてもそれだけは掛かってくる、本当にただの費用発生マシンじゃないか。

 ああ、これは休む間もなく次の大魔将討伐に向かわせるための罠だったのだ。



「なぁババァ、ひょっとして既にボケたりとかしてない? 成年後見人とか付いてたり……」


「ふぉっふぉっふぉ、ボケておったらこんな摂政紛いのことは出来ぬわ」


「ですよね~」



 仕方が無い、累積赤字で勇者パーティーが経営破綻する前に次の大魔将を討伐してしまおう。

 王都に帰ったら早速ターゲットの選定と情報収集だ。



 とりあえず宿舎に戻り、皆に騙されていたことを正直に伝える。

 やはりか、と言いたげなメンバーの視線が痛い。



「勇者様、いくらお酒の席でもあの老獪な総務大臣に勝てるなどと思わない方が良いわよ」


「……へぇ、以後気を付けます」


「とにかくこの話は王都に帰ってからね、いましばらくこの狭い馬車で我慢するのは確定だけど」



 全く酷い目に遭わされてしまった、だがこの苦労も次の大魔将を討伐するまでだ。

 それさえ終われば馬車もグレードアップして万々歳なのである。



 出来れば良い方にことが進んで下さいと、クズ女神ではない他の何かに祈りを捧げ、その日は普通に夕食を取って就寝した……



 ※※※



 翌朝から3日を費やし、ようやく王都に帰還した王国軍、さすがに今回は沿道で王都民が出迎えてくれた。

 こちらに向けて花束を投げてくれる者も居たが、そんなものよりも現金を投げて貰いたいところだ。



 俺達は王宮へ向かう軍の列からすぐに離脱し、まっすぐ屋敷に向かう。

 屋敷ではシルビアさんと、それからなぜか裸エプロンのアイリスが出迎える……



「ただいま、ちなみにアイリス、その格好で買い物に行ったりしていないよな?」


「おかえりなさい、はぁ、行こうと思ったらなぜかシルビアさんに止められてしまいました、何ででしょうね?」



「皆おかえり、アイリスちゃんはちょっと再教育しておいた方が良いわよ、とにかく疲れたでしょ、温泉にでも浸かったらどうかしら?」


「ええ、じゃあそうします」



 とりあえず風呂では今回の戦争の総括と今後の行動計画について話そう。

 特に気になっているのはあのメカゴリラに関してだ。


 リリィの防寒アーマーから暗黒博士を取り出しておこう、ついでにハンナもとっ捕まえて屋敷の方へ連行しておかなくてはならないな。



 それらを裸エプロンのアイリスに頼み、俺達は風呂に入る。

 良く考えたら戦争に関してはそのメカゴリラの疑問がほとんどだ、まずは次の大魔将についての作戦会議だな……



「あ、そういえばさ、大魔将はここまで2回続けておっさんだったろ、女の子は居ないのか、可愛い女の子は?」


「大魔将様だって四天王クラスだって、基本的に魔王軍は男女半々のはずですわよ」


「じゃあ次は女の子の大魔将を狙おうぜ、捕まえて悪戯してやるんだ」


「う~ん、そうなると……」


「姉さま、それならあの方が女性だったはずよ、ゴーレム使いの」


「そうでしたわね、それに確か最近はマシンゴーレムも導入しているとかいないとか、あのメカゴリラと何か関係があるかも知れませんわね」



 なるほど、ハンナもそうだし暗黒博士だってこういうのには必ず絡んでいるはずだ。

 それならば他にもそっち系で関わっている魔王軍の幹部が居てもおかしくはない。



「そしたら次に攻めるのはそいつで決まりだな、それで、どんな奴なんだ?」


「詳しくはわかりませんわ、ただ『カラクリ女王』と呼ばれているってことだけは確かですわね」


「カラクリ? ああ、ゴーレム使いだからか」



 きっと土くれから何かを誕生させてそれに戦闘をさせるのであろう。

 そうなると本人はそこまで強くない可能性もあるな……



 というかゴーレム使いといえばデスジャンヌもそうじゃなかったか?

 これはハンナだけでなくデスジャンヌにも色々と話を聞く必要がありそうだ。



「よっしゃ、じゃあ風呂から上がったら情報収集だ、それとマリエルは王宮へ行くんだろ?」


「ええ、イレーヌちゃんの身柄を引き受けに行かないとですから、借り物の衣装もついでに返して来ますね」



 凄腕スナイパーのイレーヌはマリエルに懐いている、というか俺のことは豚野郎などと呼んで蔑んでいるのだ。


 これからはマリエルが伝令兼影の護衛として使うことが決まっているらしい。

 イレーヌよりも何よりも、ことあるごとにやたらと走り回っている現在の伝令兵が解放されるのは良いことだ。



 今からやることはまずデスジャンヌとハンナからゴーレムやメカゴリラについて話を聞くこと。

 暗黒博士は万力で挟んで情報を吐かせよう、最悪引き千切って燃えるゴミに出してやる。


 そして、そこから得た情報を元に次の大魔将、カラクリ女王とやらに対抗するための策を練ることだ。


 どこかの死に損ないのせいで慌てて次の準備をすることになってしまったが、どうせいつかはやらなくてはならないことだ。


 さっさと終わらせて世界に平和を取り戻そう……

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