189 ちょっと休憩だ
「ただいまぁ~っ、というか誰も居ないのか」
「無用心ね、次からは誰か屋敷の中でお留守番させておきましょ」
「そうだな、レーコあたりに頼んで全ての侵入者を祟り殺して貰おうか」
「また宅配の人が犠牲になるわよ……」
暗黒博士の城には入ることが出来なかったものの、元々一時帰還する予定であった俺達。
ようやく着いた屋敷で出迎えてくれる者は誰一人居ない、皆畑や領地、そしてシルビアさんは店番をしているためだ。
「あの扉から出た先にサンプルの鉄船があるんですよね? ちょっと行って来ても良いですか?」
「うん、ついでに皆へのお土産も持て行ってくれると助かる」
「わかりました、じゃあリヤカーに積んでっと」
鉄船の構造を詳しく見てみたいドレド、意気揚々と領地の方に向かって行った。
これでお土産を持って行く手間が省けた、だが一応後で訪問しておこう。
もちろん後でだ、今はゆっくりするのが先決である。
屋敷に入り2階の大部屋に向かう。
荷物を置き、洗濯物を出し、そして全員で床に転がった。
カレンの尻尾をもふもふしようと思っていたのだがジェシカに取られてしまった、仕方が無い、少しもふ度が低いがマーサの尻尾で我慢しようか。
「おいマーサ、ちょっとこっち来い」
「べぇ~っ、捕まえてみなさい!」
「何だとっ!? この生意気なウサギめ!」
マーサと追いかけっこになってしまった、当然追い付けるはずもなく、少しだけ距離を取られて馬鹿にされるのみ。
だが所詮はウサギ、途中で飽きてしまったのか、床に寝転がって休憩を始めた。
これはチャンスだ、カメはこのタイミングでしかウサギに追いつくことが出来ない……
ごろんと寝返りを打ち、うつ伏せになったマーサ、慎重に狙いを定め、ジャンプ!
「はうっ! きゅ~っ」
空中で捻りを加えたフライングドリルカンチョーをお見舞いしてやった。
気を失ったマーサを抱き抱え、戦利品である耳と尻尾を心ゆくまでもふもふしてやる。
「勇者様、今日の買出しリストが完成しましたよ」
「おぉ、ありがとうミラ、研究所へケッセを貰いに行った後回ろうか」
ミラの作成したリストには、ルビアが使う魔力回復薬だけでなく、追加の携帯食や着替え、それからトンビーオ村に残っているメイ達へのお土産などが記載されていた。
回るべきは研究所を除いて全部で5店舗、前回コブラ酒を売った金があるわけだし、ちょっとリッチなものを購入してしまって良いであろう。
研究所および買出しは午後から行くことに決まった。
まずは昼食である、リストを書き終わったミラとアイリスがその準備に向かったようだ……
「セラ、ちょっと待つんだ、どこへ行く?」
「食事の支度を眺めようかと思って……」
「眺める? 邪魔をするの間違いじゃないのかな」
「バレていたようね、こうなったら仕方がなひゃひゃはっ!」
次のアクションを起こす前にくすぐりの刑を執行してやった。
力を失い、床に崩れ落ちるセラ、そこへさらに追撃を加える。
「どうだセラ、反省したか?」
「ひゃひゃひゃっ! まだ何もしていないわよっ、あひぃぃっ!」
結局気を失うまでこちょこちょしてやった、動かなくなったセラを同じく倒れ付しているマーサの横に並べておく。
今日だけで2つの悪を討伐したのだ、誇れる戦果である。
2人が目を覚ます頃、ミラとアイリス、それからつまみ食いをして摘発されたリリィが昼食を運んで来た。
今日はトンビーオ村で購入したお土産の干物だ、ちなみにまだ昼だから酒は無い。
「あ、シルビアさんはどうしたんだ? それにドレドも戻って来ていないぞ」
「シルビアさんはお店の方で従業員との会食、ドレドちゃんは他の魔族の子達と一緒に食べるそうです」
「そうか、じゃあシルビアさんの所には買出しから戻ったら顔を出しておこう」
昼食を取り終え、準備をしてから研究所に向けて出発する。
今日は俺とセラだけでなく、ミラとマリエルも一緒だ、馬車移動なので当然ジェシカもだが。
馬車は通りを進み、王宮近くにある研究所に到着した……
※※※
「よぉマトン、ケッセの追加を取りに来たぞ」
「あら皆さんいらっしゃい、もう完成品が倉庫にありますから、すぐにそちらへ案内しますね」
「おや、室長とやらは居ないのか?」
「ケッセの研究が一段落したんで本来の業務に戻りました、民間のゲーハーインダストリーと毛生え薬の共同開発をしています」
「会社名からしてダメそうだな、研究開発費の無駄遣いだぞ」
「私もそう言ったんですけどね……」
とにかく倉庫に案内して貰い、ケッセの詰まった箱を3つ受け取る。
1箱あたり120本、合計360本の納品だ、これだけあればもう十分であろう。
ちなみに前回借りた浄水装置も製品化されたそうなので、試供品として1つ受け取っておいた。
これを馬車に積んでおけばいざというときのシャワーと飲み水が確保出来る、有り難い頂き物である。
マトンに礼を言って研究所を後にし、続いて向かうのは冒険者ギルド、携帯食の補充だ。
ギルド会館に到着し、ドアを開ける……
「いらっしゃ……あっ、勇者パーティーの皆さん、ちょっとこちらへ」
俺達を見てハッとなった受付嬢、すぐにカウンターの奥に呼ばれ、それに従って中へ入っていく。
通された部屋には、ギルドのお偉いさん方が何人も待機している、これは何か問題が発生したか?
「異世界勇者アタル君、それとそのお仲間も、とりあえずそこに掛けたまえ」
「失礼しやぁ~っす」
指し示されたソファに座る、同時に、俺の正面に座っていた強面のおっさんが神妙な面持ちで話を始めた……
「折り入って君達に頼みがある、聞いてくれるかね?」
「内容次第っすね」
「うむ、これは王宮から依頼された国家プロジェクトでな、もし内容を聞いて、それで受けないとなると……」
「何ですか、死ねって?」
「そういうことだ、ちなみに悪い話ではない」
「じゃあどうぞ、言ってみて下さい」
知ってしまったものを殺害しなければならないような国家プロジェクトとは如何なるものか?
ちょっと気になってしまった以上聞いてみるほかあるまい。
まぁ、気に食わない内容だったらここに居る全員を皆殺しにしてしまえば良い、殺すられる前に殺るんだ……
「実はな、以前君達が大魔将の島で捕獲して来た魔物の中に変な鳥が居ただろう?」
「カン鳥とかいう奴っすかね?」
「そうだ、最新の研究であれの嘴を鏃に使うとすんごい矢が出来ることがわかったのだ」
「で、何羽ご入用で?」
「……獲れるだけ獲って来て欲しい、報酬は1羽あたり銀貨1枚、もちろん生け捕りではなく首だけで構わん」
銀貨1枚か、生け捕りにしたときはもっと貰っていたが、首だけ切り落として持って来れば良いというのならその程度の報酬でも十分な利益が得られるであろう。
問題は今攻めている暗黒博士の島にはその魔物が居ないことだ。
カン鳥と出会うためには一度アクドスの島を探索し直さなくてはならない。
ゆえに、その手間の分も報酬を上乗せして頂かないと釣り合わない、ちょっと交渉してみよう……
「あの、首10個以上の確保で金貨1枚、固定で追加して貰えませんか?」
「ふむ、そのぐらいなら良いであろう、では首1つに付き銀貨1枚、さらに10以上の確保で追加の金貨1枚、この条件で構わないかね?」
「ええ、じゃあ交渉成立で、実際にやるのは今攻めている大魔将のの討伐後になると思いますから、そのつもりで」
「わかった、では成果があったら報告をするように」
「へいへい」
偉そうなおっさんの話はそれだけであったようだ、特に問題は無い、受けてもそんはない話であったな。
というかこの程度の秘密を知ったぐらいで死ねとか言うなよな……
以来の受領を終え、携帯食の補充も済ませてギルドを出た俺達、今度は薬屋を目指した。
『いらっしゃいませ』
また薄気味悪い喋る人形に出迎えられ、中でルビアの魔力回復薬を購入する。
その最中、マリエルが何かの薬品に興味を示す……
覗き込むと、『どんな無精者でもお部屋の片付けが出来るクスリ(効果時間:1時間)』とか枯れた瓶を真剣に眺めているではないか。
王女ゆえか掃除、というか家事全般が全く出来ないマリエル。
いつも屋敷の掃除をサボって怒られているのだが、どうやら片付けをしようという気だけはあるようだ。
「マリエル、それが欲しいのか?」
「そうなんです、値段も鉄貨3枚ですし、一生分買い溜めしておこうと思いまして」
「待て、とりあえず1本か2本にしておけ、本当に効くかわからんだろうに」
「では期待を込めて2本買っておきましょう、2時間分ですね」
果たしてそんなものが効き目があるのかどうかといったところではあるが、プラシーボ効果というものも存在する、それでマリエルがちゃんと掃除をするなら万々歳だ。
薬屋での用事も済ませ、次の目的地へと向かう……
「この後は服屋に肉屋に八百屋か、それでシルビアさんの店にも寄らないとだろ、色々忙しいな」
「王宮へ報告に行くのはいつにするわけ?」
「おっと王宮屋さんを忘れていたぞ、金と銀の宝箱を献上してやらないとな、まぁ、明日で良いか」
「どうせたいした用ではないものね」
服屋では下着類を、肉屋と八百屋では夕飯の買出しを済ませ、屋敷へ帰る。
と、その前にシルビアさんの店を覗き込む。
中には店番をしている奴隷の子、ちょっとタイプなあの子しか居ない、中に入って聞いてみよう。
「こんにちは、シルビアさんはどちらに?」
「あ、大王様でしたら地下の執務室に居られるはずですよ」
「大王様……」
一旦屋敷に戻り、荷物を降ろしてから地下へと向かう。
シルビアさんの執務室からは何かを討ち付ける音が響き渡っていた。
「もっと良い声で鳴きなさいっ! この雌豚がっ!」
「ブヒーッ! どうかお許しをっ!」
縦ロール、じゃなかったコリンが鞭でシバかれていた。
きっと畑の方で何かミスをしたのであろう。
「あらおかえりなさい、こんな所で何をしているの?」
「いや、あなたが何してるんですか、ちなみに俺達はちょっと様子を見に来ただけです」
「そうなのね、ところで今日は飲み会にしないかしら? 珍しいお酒が手に入ったのよ」
「おっ、それはそれは、じゃあつまみとかはこっちで用意しておきます、あとお土産の酒も」
「あらあら、それは楽しみにしておくわ、じゃあ夕方にね、私はまだこの子を躾けないとだから」
「ブヒーッ! ブヒーッ! 助けて欲しいブヒーッ!」
「それは無理だ、頑張れコリン」
「……ブヒッ」
哀れなコリン、おそらくこのまま夕方までシバかれ続けるのであろう。
まぁ良いや、俺には関係のないことだ、どうなっても責任は取らない。
屋敷の2階に戻り、マリエルが購入した片付けが何とやらのクスリを実験してみることにした。
使うのは同じく片付けないキャラのマーサ、2人並んで一気に分の液体を飲み干す……
「おぉっ! 何だか手が光っているじゃないか」
「これは……片付けをしようという強い気持ちが沸いてきました!」
「私もよ、マリエルちゃん、一番汚い部屋を片付けましょう!」
この屋敷で一番汚い部屋、それはマーサとマリエルの自室に他ならない。
いつもはこの大部屋でグダグダしているゆえあまり使うことはないその部屋だが、この2人が1時間でも滞在すればあっという間にゴミ部屋に変貌してしまうのだ、当然現状も……
今はもう、2人の部屋から漂う腐敗臭をカットするための措置しか取れていない状況である。
それを片付けてくれるというのであれば願ったり叶ったりだ。
早速2人を連れて行き、部屋の封印を解く。
ドアを開けてみる……そこには異世界が広がっていた!
「マーサ、そっちの動いている草は何だ?」
「あれはヒトクイヨモギね」
「こっちの苔は?」
「ヒトクイクラヤミゴケ、でこっちがヒトクイシダ、これはヒトクイ……」
「人を喰う植物ばっかりじゃないか! もうさっさと片付けろ!」
片付けに取り掛かる2人……いやマーサだけだ、マリエルが居なくなった。
と思ったら変なキノコに喰われているではないか!
「おいマリエル、大丈夫か!?」
『うぅ~、キノコの中がヌメヌメで、しかもちょっと溶かされそうなヒリヒリ感です』
「消化されてんじゃねぇ!」
急いでマリエルを救出し、ヒトクイドクナメコを討伐する。
もうベットベトだ、気持ち悪いから風呂に入って来よう。
マーサとマリエルには俺が戻るまでに片付けを終えるように指示し、ナメコの粘液を振り撒きながら風呂へ向かった。
風呂には既にルビアが浸かっているようだ、1人で優雅にぷかぷかと浮かんでいやがる……
「よぉルビア、俺も風呂に入ろうと思ったんだ、これ、流さずに入っても良いよな?」
「ちょっとっ、何ですかご主人様そのヌメヌメは? ナメコ? とにかく不潔なので近寄らないで下さいね」
「まぁ硬いこと言うなって、一緒に入ろうぜ!」
「ひぃぃぃっ!」
清潔好きのルビアは失神してしまった。
とりあえずナメコのヌメヌメを洗い流してから湯船に浸かる。
……おや、マーサ達の部屋から凄まじい音が響いているようだ、部屋の片付けってこんなに派手だったかな?
しばらくして気を失い、風呂の中で俺が支えていたルビアが復活したため、2人でマーサ達の片付けの様子を見に行くこととなった。
この期に及んで服を着ようとしないルビア、まぁ、家の中だし良いにしてやるか。
前を歩くプリップリの尻を追い掛け、マーサ達の部屋の扉の前に立った……ドアを開ける。
「あ、見てよ、ちゃんと片付いたでしょ?」
「うむ、跡形もなく片付いているな、ちなみに天井はどこへやったんだ、あと壁とかも」
「触れたものは全て亜空間に飛ばされてしまいました、このクスリ、ちょっと強力すぎたみたいですね」
そう言って未だに光っている手をこちらに差し出してくるマリエル、やめろ、その手で俺に触れるんじゃないっ!
マーサとマリエルの2人には、手の光が収まるまで万歳し、何にも触れないようにと告げておいた。
効果時間は1時間と言っていたし、そろそろ元に戻るであろう。
ちなみに、2人共罰として万歳のまま正座である、最初の段階で何かおかしいと思わなくてはならないところだ、部屋ごと亜空間に飛ばしてしまった罪は重い。
「ご主人様、部屋を亜空間に飛ばしたぐらいで正座なんて、ちょっとやりすぎじゃないですかね?」
「んなわけあるかっ! 逆さ磔にしなかっただけでもなかなかの温情措置だぞ」
結局マーサとマリエルは夕食の直前まで正座させておいた。
手はもうすっかり元に戻り、同時に片付けの出来ないダメ人間にも戻ったのである。
その後は夕食とシルビアさん主催の宴会を済ませ、気が付いたら朝になっていた、そうだ、今日は王宮へ行かないとだった……
※※※
「勇者様、迎えの馬車を寄越すように伝令兵に伝えておきましたよ」
「迎えは良いけどさ、王宮に押し付け……献上する宝箱は運搬出来るのか?」
「大丈夫です、荷馬車セットを注文しておいたので、おそらく2台で来ると思いますよ」
「そうかそうか、なら大丈夫だ」
違った、なぜか巨大な荷馬車が1台、金の宝箱、銀の宝箱、そして俺の順番で積み込まれてしまった。
当然セラとマリエルは同行拒否である、薄情な奴等め……
王宮に着くまでの間、凄まじい振動であった。
どうにか持ち堪え、兵士の助けを借りて宝箱を王の間へ運び込む。
「おぉ、ゆうしゃよ、何じゃその宝箱は?」
「献上品だよ、大魔将の島で見つけた」
「ふ~む、おぬしがそのような価値のありそうなものを普通に差し出すとは思えんのじゃが、何か裏がありそうだの」
「そ……そんなことないぜっ! 例えばほらっ」
『やぁ、僕は宝箱の精レジェンド、毎日豪華なアイテムをプレゼントするのさ、はい、今日のアイテムはこれだよ』
光の中から出て来たのは布製品とも革製品とも取れぬ得体の知れない物体。
何だか凄く使い古したような見てくれだ。
「なんと面妖なっ! して、そのアイテムは何じゃ?」
『これかい? これは履き古した革靴だよ、すっげぇ臭せぇのさ』
「どうだ、凄いだろう?」
「ふむ、イマイチ良さがわからんのう、まぁ良い、宝物庫にでもブチ込んでおくのじゃ」
先程運搬を手伝ってくれた兵士達によって運び出されて行く金と銀の宝箱。
ちなみに今現れたレジェンドは捻り潰しておいた、臭っせぇ革靴が棺桶代わりだ。
そしてその後、王宮の宝物庫が汚物で溢れ返ったのは言うまでもない……
「ところで勇者よ、ちと良いかの?」
さて、用も済んだしそろそろ帰ろうか、といったところで総務大臣から呼び止められる。
後ろで財務大臣が手もみをしているようだが、こういうときは間違いなく金にまつわるろくでもない話だ。
「ん? 何だババァ、香典なら銅貨5枚以上払わんぞ」
「じゃなくての、領地の件なのじゃが……」
「領地がどうしたって? まだプレハブ城と畑しかないぞ、あとおっさんが5人と馬鹿1人」
「うむ、実はの……税金払っておくれ、金貨10枚……」
「張り倒すぞ」
「待て、今度で良いんじゃ、金があるときで構わん」
「わかったよ、とにかく何とか工面しておくわ、いつになるかはわからんがな」
あのレベルの領地を押し付けられて税金まで払えとは、一体どうなっているというのだこの国は。
まぁ良い、畑の野菜や小麦が収穫出来たらそれで物納してやろう、それまでは納税猶予してもらわないと困る。
さて、宝箱の件も片付いたし、貧乏勇者から金を毟り取ろうとするババァにも地獄に落ちる呪いを掛けた。
そろそろ屋敷に戻って残りの休日をのんびり過ごそう。
帰りは普通の馬車を出して貰い、屋敷へと戻る。
その日は皆でグダグダと時間を潰し、夜は夜で酒盛りをした。
その翌朝、準備を整えた俺達は再びトンビーオ村を目指す。
そろそろ大魔将の城にも入れるようになった頃であろう、到着したら早速攻め込んでやる……
いつも読んで下さっている皆様、ありがとうございます。
第五章は192話までで完結する予定です、あと3話、お楽しみ下さい。




