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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第五章 変な博士と思いきや
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187 プレミアムの精

「はいはい、もう出掛けるわよ、全員動いて、ルビアちゃんは服を着なさい」


「どうした精霊様、何気合入ってんだよ、病気か?」


「違うわよ、昨日ちょっとエリナちゃんから聞いたの、中ボス後のルートは宝箱だらけだって」



 絶対に、間違いなく大半がトラップである、そんな気がする。

 そして、それに何度も引っ掛かって怒り心頭の精霊様の様子はイメージし易い。



 精霊様を除く全員がダラダラと準備をする、ルビアはいつになったら服を着るのであろうか?



「はい、出発よ! ほらほら早くなさい、それと素っ裸の子にはっ!」


「あいてっ! いてっ!」



 ルビアの尻を引っ叩く精霊様、そんなことをしていたら余計に遅くなってしまうと思うのだが……



 しばらく待たされ、ようやく服を着たルビアを引っ張って船へと向かう。

 今日に限っては朝方ではない、船の中で優雅に昼食を取ってから洞窟に入ろう。



「では、出航しま~す」



 船は暗黒博士の城がある島へ向けて進み出した。

 時間は午前10時といったところである……



「あ、ご主人様、精霊様があんまり急かすのでパンツを履くのを忘れました」


「どれどれ、ふむ、確かにノーパンであるな」



 先程叩かれて真っ赤になっているルビアの尻を揉み揉みしながら、確かにノーパンであることを確認する。

 別に町へ行くわけではないのだが、出来ればパンツは履いておいて欲しい。



「なぁ精霊様、やっぱノーパンは良くない……」


「……私も履くのを忘れたわ」


「どれどれ、ふむ、確かにノーはぐろぽっ!」



 危うく処刑されるところであったが、精霊様の恥ずかしいノーパン姿を拝むことが出来たので良しとしよう。



 それから1時間と少し経ったころ、ミラが昼食の準備を終えたと告げに来た。


 船の中で調理するものといったらもちろんカレーである、どうしてそんなものが異世界にあるのかは知らないが、とにかくミラ初チャレンジのカレーはなかなかの出来である。


 肉もごろっと、芋やニンジンもごろっと入り、野菜の食えない狼や肉の食えないウサギも大満足のようだ、次からは船内食はカレー固定にしよう。




 昼食を終えてしばらくまったりしていると、ようやく島に到着したようだ。

 桟橋では待ちくたびれたエリナが布団を敷いて眠っていた。



 掛け布団の隙間から尻尾の先がはみ出している、それを手に取り、ビンビンと引っ張りながら声を掛ける……



「おい、起きろエリナ! 尻尾を引っこ抜くぞ!」


「あう……ん? あら、おはようございます」


「5秒以内に布団から出ろ、さもないとっ!」


「ぎぃぇぇっ! ちょっと、痛いですってば! すぐに出ます、すぐに出ますから尻尾だけは!」


「よろしい、では昨日のセーブポイントまで頼む」



 今日はそこまで遅くならないようにするとエリナに約束し、少し休ませろという主張を封殺しておいた。

 俺達も疲れているわけだし、こちらの都合としても早めに帰還したいところである。



 昨日中ボスを倒した部屋まで行くと、雑魚芋虫の残骸は完全に消え去り、ゴールド芋虫の頭だけが転がっていた。


 箒や塵取り、それに雑巾などが転がっているところを見るに、バイトの魔物とやらが夜通し頑張って片付けたのであろう。



「あれ、そういえば雑魚の方の芋虫は魔物だったよな、コアは?」


「……すみません、死骸片付け担当者の臨時ボーナスとして渡してしまいました」


「エリナ、ちょっと尻尾を出せ、それともお尻ペンペンのほうが良いか?」


「ひぃぃぃっ! じゃあお尻ペンペンで……いでっ! いたいっ! きゃっ!」



 エリナを小脇に抱え込んでお仕置きする、コアが手に入れば王都に帰還した際のお土産が出来たのに、それをあろうことかバイトの魔物ごときにくれてやるとは。


 ん? 待てよ、良く考えたらそのコアを受け取った魔物をぶち殺せばそいつのコアも含めて回収することが出来るじゃないか。


 となれば魔物は見つけ次第討伐だな、一匹残らず皆殺しだ。



「エリナ、許して欲しかったら明日バイトの魔物とかいう連中の詰所にでも案内しろ」


「え? それでどうするつもりなんですか? まさか……」


「バイトなんかの代わりはいくらでも居るだろ、死んだ分だけ補充すれば良いんだよ」


「そんなことしてたら誰も応募しなく……いてっ! あたっ! わかりました、案内しますから許して下さい……」


「うむ、では明日、ダンジョンボスの討伐後で良いや」



 バイトの魔物とやらがどのぐらい居るのかは知らないが、これだけ広大な洞窟ダンジョンを運営しているのだ。


 また、昨日あれだけ汚したこの中ボス部屋を一晩で片付け終えたことからも相当な数が居ると推測出来る。


 これはボーナスステージの予感だぞ……



「さて、そんなとこでグダグダしてないで、早く宝箱を探しに行くわよ」



 先を急ぎたい精霊様に続き、メンバーと、それから尻を擦りながら歩くエリナを引き連れてその部屋を出た。



 ※※※



「あっ! 早速宝箱よ、しかも3つ!」


「2つはトラップだろうな、誰が開けるかは恒例のじゃんけんで決めるぞ」



 中ボス部屋を出て少し歩いた所にあった3つの宝箱。

 公正なじゃんけんの結果、1つ目はカレン、2つ目はサリナ、そして3つ目は俺が開けることに決まった。



「わぅ~、じゃあ開けますよ……えいっ!」



 噴出すピンク色の煙、カレンはとっさに避けたものの、横から覗き込むようにして見ていたセラが全身にその煙を浴びてしまう……



「クッ、これはアレだわ……エッチな気分になるクスリを煙に……」


「良いかセラ、ステイだ、そこから動くんじゃない、こっちへ来るなっ! あぁあぁぁっ!」



 襲い掛かるセラ、ヤバい奴に変貌してしまったようだ。

 ケッセの効果もエッチな気分になるクスリには及ばないらしい。



「でへへっ、でへっ……」



 ミラとジェシカに取り押さえられ、縛り上げられたセラ。

 その状態でニヤニヤしながら涎を垂らしているのが怖い。



 気を取り直して次はサリナの番である、半泣べそをかきながら宝箱に近付き、ゆっくりと蓋を開ける……



「何も起こらないな、サリナ、何が入っていたんだ? サリナ?」


「とても口に出しては言えないタイトルの本が入っています」


「じゃあルビアにでも渡しておけ、で、そうなってくると俺が開ける最後の1つが当たりってことだな」



 残り物には福があるらしい、ほぼ間違いなくまともなアイテムが入った最後の宝箱に颯爽と近付き、ガバっと蓋を開ける……



『やぁ、僕は宝箱の精、もう300年もここに居たんだ、だからほら、ウ○コがこんなにも溜まって』



 ちゃんと流してやらないと画面がウ○コで埋まってしまうタイプの育成ゲームをやったことがある。

 今はその状況だ、宝箱の精が居るのはわかるものの、その姿はウ○コに隠れて見ることが出来ない。



「おい、とりあえず今日のアイテムとやらを出せ」


『おや、君はどこかで宝箱の精に会ったことがあるんだね、いいよ、おっと残念、今日は普通のウ○コさ、明日は金のウンこべほっ!』



 ウ○コを手渡そうと箱の中から身を乗り出してきた宝箱の精。

 その体を引き千切るようにして勢い良く蓋を閉めてやった。


 そもそも何を手渡そうとしていたのだ、完全に自分のウ○コだろ、ウ○コはアイテムじゃありません!



「ちょっとどういうことよ? 3つもあって全部ハズレじゃないの」


「もしかしてサリナがゲットしたエッチな本が当たりってことなのか?」


「ふざけないでよ! エリナちゃん、もし次もこんな内容だったらシバくからね」


「そんなぁ~、私のせいじゃないですってばぁ~」



 とにかくそのまま進んで行く、相変わらずワイヤートラップや落とし穴など、多種多様な罠が設置されているものの、もう慣れてしまったためどうということはない。



 そして、次の宝箱も3つであった、今度はミラ、マリエル、ジェシカが当番だ。


 3人で話し合った結果、1つずつではなく3つ同時に開けてみようということになったらしい。

 宝箱の前に並び、せーので蓋を開ける……



 飛び出すバネの付いた巨大な拳、殴り飛ばされ、一斉に反対の壁に叩き付けられる3人。

 どうやら今回も全部ハズレ、というか全て同じトラップが仕込まれていたようだ。



 マリエルは気を失い、ミラとジェシカもフラフラしている。

 すぐにルビアが治療を施し、3人を地面に敷いた布の上で休ませた。



「さてエリナちゃん、これはどういうことかしら?」


「私のせいじゃないですってばぁ~」



 鞭を持って追いかける精霊様、そして逃げ惑うエリナ。

 間違いなく言えるのはエリナのせいではないということだ。



 しばらくしてマリエルが目を覚ます、次へ行こう……



 ※※※



「で、結局12個開けて手に入れたアイテムは最初のエッチな本だけと」


「ご主人様、ウ○チもドロップしましたよ、宝箱の精って人から貰ったやつ」


「カレン、それドロップちゃう、汚物や!」



 その後、精霊様を除く全員が宝箱を空けるまで続けたものの、結局トラップorハズレという結果に終わった。


 そろそろダンジョンボスの部屋に近付いてきたらしい、ペース的にはあと1回、宝箱を空けるチャンスがあるかどうかだ。



 トラップを解除しながら10分程歩くと、何やら開けた場所に到着する。


 ここがダンジョンボスの部屋に繋がる手前の広場、そしてこの洞窟ダンジョン最後のセーブポイントだそうな。


 確かに広場の奥には巨大な扉があり、鍵穴には金の鍵を差し込むことが出来るようになっている。


 そして、セーブポイントのすぐ横に、銀色に輝く1つの大きな宝箱……



「これは水の大精霊である私が直々に開けるわ、エリナちゃんもし変なものが入っていたらどうなるかおわかりよね?」


「ひぇぇぇ……」



 頭の先からつま先まで、全身に怒りが充満している精霊様。


 もしこれすらもハズレであった場合、エリナは日常生活に支障が出るレベルの後遺症を残す体罰を受けるに違いない。

 それを察してか、悪魔の癖に女神に祈っているエリナ、実に図々しい奴だ。



「じゃあ開けるわよ、良いかしら?」


「ああ、やってくれ!」



 祈り、期待と不安、様々な感情が渦巻く中、精霊様の右手が銀の宝箱に掛かる。

 徐々に持ち上げられたその蓋は、あるときスッと、まるで意思を持っているかのように動き、開き切った。



『やぁ、僕は宝箱の精プレミアム、もう300年もここに居たんだ、ほら、ボディがくすんで燻し銀なのさ』



「……硫化したゴミが入っているわ、早速殺して財布でも奪っておこうかしら」


『待って、僕はプレミアムな存在なんだ、他の精とは違うのさ、だから財布だけは勘弁して下さい』


「じゃあ何かアイテムを出しなさい、ウ○コだったら口から大量の水を流し込んで破裂させるわよ」


『ウ○コなんて、僕はプレミアムな存在なんだよ、はい、今日のアイテムはこれ!』



 眩しい銀色の光が宝箱の上に現れた。

 その光はどんどん強さを増し、突然消える……


 そしてその場に残ったのは小さな瓶が1つ、ゆっくりと地面に降りて来る。



「何これ? 医薬品の類かしら」


『惜しいっ! ちょっとだけ違うんだ、それは馬のションベンなのさ』


「死になさいっ!」



 大量の水を口から注ぎ込まれた宝箱の精プレミアム、膨張したかと思うと次の瞬間には破裂し、跡形もなくなった。


 手向ける花などない、馬のションベンでも供えておこう。



「あら、この宝箱自体は純銀製のようね、価値がある品だわ、持って帰りましょう」


「え? あの……それはその……魔王軍の備品でして、持ち帰って頂くわけには……」


「お仕置きを受けるのとこの宝箱を差し出すの、どちらが得か、頭の良いエリナちゃんならわかるはずよね?」


「あっ、はい差し上げます、どうぞご自由にお持ち下さい」



 純銀製の宝箱を手に入れた! 屋敷の部屋にでも飾ってリッチな気分を味わおう。

 重たいのでドラゴン形態に変身したリリィの背中に乗せ、帰り支度を始める。


 ちなみに、今日の収穫はリアルにこれだけだ……



「なぁ、ついでに明日突入するダンジョンボスの部屋をチラ見しておかないか?」


「でも勇者様、そろそろケッセの効果が切れる頃ですよ」


「む、ここでもう1本使ってしまうのはもったいないな、今日は退散としよう、エリナ、入口まで頼む」



 今日1日散々な目に遭ったエリナ、叩かれ、脅され、鞭を持った精霊様に追いかけられ、終いには備品の宝箱まで差し出す羽目になってしまったのである。


 顔から凄まじい疲労が滲み出ているのが見て取れる。

 まぁ、そもそも敵なわけだし、追い詰められて苦しんでいるのは良いことだ。




 その疲れ切ったエリナがアイテムを使い、洞窟の入口まで転移する。

 今日はまだ明るい、というか探索していた時間よりも行きに移動した時間の方が長かった。



 俺達に気付いたドレドの船が近付いて来る……



「おつかれさまです、今日は皆で夕飯を食べることが出来そうですね」


「そうだな、むしろ明日は休みにしちゃうか?」



 その提案に最も強い賛同の意思を表明したのは、後ろに控えていたガイド役のエリナである。

 1日ぐらい休ませてやらないとへそを曲げかねない、翌日の休暇に関しては決まりで良いだろう。




 船に乗り込み、また長い時間をかけてトンビーオ村に戻る。

 到着したのは夕方、既に漁師達も港に帰っている時間だ、新鮮な魚介を買って帰ろう……



「牡蠣食べたいよな牡蠣!」


「勇者様、牡蠣はもうシーズンオフです、岩牡蠣の季節まで待ちましょう」



 この世界は既に梅雨前の時期になっている。

 牡蠣はもうないようだ、ここは釜揚げシラスと桜海老をチョイスしておこう。



 それ以外にも適当なものを購入し、コテージに帰る。

 ちょうどアイリスが風呂の準備をしているところであった。


 床の上には忘れられた誰かと誰かのパンツが置き去りになっている。

 ここで洗濯物を増やしても仕方ない、ノーパンズのことを考え、先に風呂に入ることとした。




 風呂上り、早速食卓に並んだ紅白のどんぶり、シラスは生が良かったが、そのためには早い時間に買い出しに行かなくてはならない、明日の朝、もう一度市場に行ってみよう……



「あ、そうだったわ、この宝箱はここに設置しておかない?」


「う~む、屋敷の方に持って帰ろうと思っていたが、まぁこっちでも良いだろう」



 本日唯一の戦利品となった銀の宝箱、船から降りたときに再びリリィの背中に乗せて運んで来たのだが、とりあえず隅っこに置き去りにされていたのであった。


 食卓から眺めることが出来る良い位置に運び直し、中に何を入れておくか考える。



「入れるのはやっぱり大魔将の城でゲットして来たお宝よ!」


「そのお宝が全然手に入らないのよね……」


「確かにな、特に今回は相当にシケてやがるぞ」



 前回討伐した大魔将アクドスの城では、金持ちだけあって城の方こそかなりの財宝が眠っていたものの、ダンジョンでは便所の芳香剤とかその程度のものが多かった。


 ゆえに今回も、それからこの先も、大魔将の居る島にはそれほど期待することが出来ないのである。



「とりあえずさ、いつお宝が手に入っても良いように宝箱の中を綺麗にしておきましょ」


「そうだな、燻し銀の小さいおじさんが入っていたんだ、やべぇぐらいに汚いぞ」



 蓋に手を掛ける精霊様、途中まで開いた宝箱はその後……先程も見た光景だ。



『やぁ、僕は宝箱の精プレミアム、おや、君はさっき馬のションベンを忘れて行かなかったかい?』


「忘れたのではなくて捨てたの、ついでにあんたも殺したはずよ、さぁ、黄泉の国へ帰りなさい!」


『あははっ、僕は宝箱の精プレミアム、あのぐらいで死んだりはしないのさ』



 あのぐらいって、破裂して粉々になっておいてあのぐらいって……だとしたらこの鬱陶しい精を殺すにはどうしたら良いと言うのだ?



「ちなみにさ、この宝箱はもう私のものになったの、だからあんたは立ち退きなさい」


『連れないこと言わないでおくれよ、僕はもう君達の仲間なのさ、いわばパーティーメンバーだよ』



「……ぶっ殺そうぜ!」



 いきなり仲間宣言をしてきたおっさんの精、プレミアムだか何だか知らんが、どうせ馬のションベンぐらいしか寄越さないのであろう、もう邪魔でしかない存在だ。


 直ちに宝箱から抓み出し、壁に叩き付ける。


 まだ生きているようなので外に持ち出し、穴を掘って埋めてしまった。

 ついでに巨大な岩で重しをしておこう、これで絶対に復活してこないはずだ。



「さて、改めて宝箱の掃除をしようか」


「そうね、今度こそ中の汚れを……」



『やぁ、僕は宝箱のせげろぺぽっ!』



「なぁ、やっぱりこの宝箱は王宮に献上しようぜ、呪われていやがる」


「それしかなさそうね、あのおっさんが入っている所にお宝なんてしまえないわ」




「見て下さいご主人様、殺してもすぐに新しいのに変わりますよ!」



 宝箱の精は開ける度に復活する仕様になっているようだ。

 今はリリィが開けて殺してまた開けてを繰り返して遊んでいる。


 何だかとんでもないモノを持ち帰ってしまったようだ……



「もう疲れたな、明日は休みにしたんだし、今日はゆっくり寝よう、リリィ、もうそのばっちいのを触るのはよしなさい」


「は~い、じゃあまた明日にしよっと」


「明日になってもやっちゃダメだ、また馬のションベンを出されたら敵わないからな」



 宝箱はコテージの外に放置し、布団を敷いてさっさと寝た。



 翌日は朝から酒を飲んでゆっくりし、迎えた翌々日の朝。

 朝早くから準備を済ませ、船に乗って暗黒博士の島を目指す。



 島の桟橋では、1日休んですっかり元気になったエリナが出迎えてくれた。



「おはようございます、じゃあ早速ダンジョンボス前まで転移しますね」


「おう、頼むよ、ダンジョンボスを倒したらちょっとだけ城を見て帰るから、上手くいけば今日は半ドンで帰れるぞ」


「やったっ! 期待していますからねっ!」



 今日はようやく洞窟ダンジョンクリアに向けた戦いの日だ、

 討伐後に出てくる宝箱にはまともなものが入っていると良いのだが……

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